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Dragon's Jazz Corner

今週のジャケット




(1129) STANLEY TURRENTINE / BETCHA
stanley turrentine(ts),
sonny burke(key), eddie watkins jr(elb), jeff porcaro(ds),
james gadson(ds), david t walker(elg), wah wah watson(elg),
lee ritenour(elg), charles fearing(elg), thom rotella(elg),
eddie bongo brown(per), gary coleman(vib), todd cochran(synth), etc
1979/Elektra/


 Side A
1  Take Me Home
2  Love Is The Answer
3  Betcha
4  Concentrate On You
 Side B
1  You
2  Hamlet (So Peaceful)
3  Long Time Gone
4  Together Again


スタンリー・タレンティン(ts)が息の長い活躍が出来たのはフレキシブルな感覚を持っていたからだと思います。
デビューは1960年のブルー・ノートの4000番台でシャーリー・スコットやジミー・スミスのオルガン奏者と共演していた。
ダークでブルージーなスタイルの持ち主で概して「ソウル・ジャズ」の括りにあったと思う。
1970年代のフュージョンにおけるタレンティンにはCTIに「Sugar」や「Cherry」のヒット盤もあります。

今作はエレクトラへの移籍第一弾でタレンティンにとっても気合の入った作品になっています。
オーケストラをバックに悠々と吹いています。

(中間系)

2021/10/24




(1128) MICHEL COLOMBIER / MICHEL COLOMBIER
michel colombier(comp.cond,p,rhodes),
herbie hancock(p), lee litenour(g), jaco pastorius(b), peter erskine(ds),
michael brecker(ts), larry carlton(g), michael boddicker(p), steve gadd(ds),
airto moreira(per), ray parkar jr(g), jerry night(b), tom scott(ts)
1979/Chrysalis/


 Side A
1  Sunday
2  Take Me Down
3  Dreamland
4  Queens Land
5  Overture
6  Bird Song
 Side B
1  Layas
2  Do It
3  Spring
4  The Dancing Bull
5  Autumn Land

先週のドン・セベスキーの名前で今作のミシェル・コロンビエール(p,comp,arr)を思い出しました。
コロンビエールはフランス出身で映画音楽、フュージョン、ポピュラーまで幅広い音楽性の持ち主です。
フュージョンでは今作が最も知られていると思います。
特にジャコ・パストリアス(b)の参加が貴重でその価値を高めています。
その他にもハービー・ハンコック(p)、リー・リトナー(g)、ラリー・カールトン(g)、マイケル・ブレッカー(ts)、トム・スコット(ts)、
スティーヴ・ガッド(ds)、ピーター・アースキン(ds)、アイアート・モレイラ(per)など有名どころが目白押しです。
コロンビエールの作曲家、コンポーザーとしての才能が満喫できます。
フュージョン名盤の一枚に上げておきたいです。

(中間系)

2021/10/17




(1127) JIM HALL & CHET BAKER & HUBERT LAWS / STUDIO TRIESTE
jim hall(g), chet baker(tp), hubert laws(fl),
kenny barron(key), jorge dalto(key), jack wilkins(g),
gary king(elb), gorge mraz(b), steve gadd(ds), sammy figueroa(per)
don sebesky(srr)
1982/CTI/


 Side A
1  Swan Lake
2  All Blues
 Side B
1  Mlaguena
2  Django

クラシックのジャズ化はフュージョン・シーンの特徴の一つ(特にCTI)になりました。
アレンジャーの活躍の場が増えたということもあるでしょうね。
ジャケットにはチェット・ベイカー(tp)の名前が最初にあるけどやはり主役はジム・ホール(g)だと思います。
なぜならジムには前に「アランフェス協想曲」というアルバムをヒットさせているから。
演目は「白鳥の湖」、「オール・ブルース」、「マラゲーニア」、「ジャンゴ」の4曲だけです。
それぞれがじっくりと演奏されていてハイライトになっています。
つくづくドン・セベスキーのアレンジが素晴らしいと思います。
フュージョン名盤の一枚に上げておきたいです。

(中間系)

2021/10/10




(1126) LONNIE LISTON SMITH / VISIONS OF A NEW WORLD
lonnie liston smith(key),
donald smith(fl,vo), dave hubbard(horns), clifford adams(tb),
cecil bridgewater(tp), greg maker(elb), reggie lucas(g),
art care & wilby fletcher(ds), ray armand& michael carvin(per), etc
1975/Flying Dutch Man/


 Side A
1  A Chance For Peace
2  Love Beams
3  Colors Of The Rainbow
4  Devika
 Side B
1  Sunset
2  Visions Of A New World 1
3  Visions Of A New World 2
4  Summer Night

なんかロニー・リストン・スミス(key)の今作を聴いているとホッとするんですよ。
若い頃、仕事に疲れた時には酒を飲みながらよく聴いていたことを思い出しました。
久し振りに聴いてみるとリズムがとても心地良いんですね。
もう一つフライイング・ダッチマンのレーベルロゴが面白かったので印象に残っています。

(中間系)

2021/10/03




(1125) TOM SCOTT / BLOW IT OUT
tom sctt(sax),
eric gale(g), richard tee(p), gary king(b), steve gadd(ds),
ralph mccdonald(per), hugh mccracken(g), john trope(g),
ray parker(g), chuck rainy(b), will Lee(b), rick marotta(ds), etc
1977/Ode/


 Side A
1  Gotcha (Theme From "Starsky & Hutch)
2  Smoothin' On Down
3  Dream Lady
4  I Wanna Be
 Side B
1  Shadows
2  You've Got The Feelin
3  Down To Your Soul
4  It Is So Beautiful To Be

先日紹介した「Jill McCarron Trio & Will Anderson」の中にトム・スコット(sax)作の曲がありました。
トム・スコットは元々はジョン・コルトレーン派のテナー・サックス奏者です。
1970年代になるとフュージョン系に移りましたが演奏だけでなく作曲や編曲の能力にも優れています。
グラミー賞も取っています。
ここでの1曲目の「Gotcha」はアメリカのテレビの大ヒット刑事ドラマ「スタスキー&ハッチ」の主題歌です。
私なんかは面白くて毎週ワクワクしながら見ていました。
今作はメンバーも素晴らしいです。
リチャード・ティ(p)、ゲイリー・キング(b)、スティーヴ・ガッド(ds)、ラルフ・マクドナルド(per)は鉄板のリズムセクション。
ギタリストのエリック・ゲイル、ヒュー・マクラッケン、ジョン・トロペイ、レイ・パーカーなどの競演も凄いです。

(中間系)

2021/09/26




(1124) DAVID FRIESEN QUARTET / STAR DANCE
david friesen(b),
paul mccandless(oboe,ehorn), john stowell(elg), steve gadd(ds)
1976/Inner City/


 Side A
1  Winter's Fail
2  Duet And Dialogue
3  Dolphin In The Sky
4  Star Dance
5  1 Rue Brey
 Side B
1  Fields Of Joy
2  A Little Child's Poem
3  Clouds
4  Children Of The Kingdom
5  Mountain Streams

デヴィッド・フリーゼン(b)の今作はなぜかフュージョン盤の棚に入っていました。
スティーヴ・ガッド(ds)とエレキ・ギターの組み合わせだったからかも知れません。
フリーゼンを最初に聴いたのはビリー・ハーパー(ts)の「Black Saint」(1975)だったか。
70年代、80年代の売れっ子ベーシストの一人です。

今作はフリーゼンの代表作と目される一枚です。
全10曲は全て自身のオリジナルで各曲のソロ、デュエットなど組み合わせにもこだわりを感じます。
起用したワンホーンがオーボエやイングリッシュ・ホーンというのも珍しいと思います。
聴けばすぐに分かるけどそのルーツはビル・エヴァンス・トリオのスコット・ラファロ(b)にあります。
フリーゼンの音楽性を探るには最適な一枚です。

(中間系)

2021/09/19




(1123) GEORGE DUKE / A BRAZILIAN LOVE AFFAIR
george duke(key,vo),
byron miller(b), ricky lawson(ds), airto(per), roland bautista(g),
roberto silva(ds), toninho horta(g), chico batera(per),
jerry hey(tp), william reichenbach(tb), larry williams(ts),
milton nascimento(vo,g), jamil joanes(b), raul de souza(tb),
flora purim(vo), larry williams(as), etc
1980/Epic/


 Side A
1  Brazilian Love Affair
2  Summer Breezin'
3  Cravo E Canela
4  Alone-6AM
5  Brazilian Suger
 Side B
1  Suger Loaf Mountain
2  Love Reborn
3  Up From The Sea It Arose
And Aterio In One Swift Bite
4  I Need You Now
5  Ao Que Vai Nascer

ジョージ・デューク(p,key,vo)はカリフォルニア出身の1946年生まれ、67歳で亡くなっています。
ブラック、R&B、ソウル、ジャズ、フュージョン、ディスコサウンドと幅広い音楽性の持ち主です。
音楽プロデューサーとしても有能でそちらでも知られていると思います。
今作はジョージ・デュークがブラジル音楽との融合を目指したもので新しい方向性を示したアルバムです。
フローラ・プリム(vo)、ロベルト・シルバ(ds)、トニーニョ・オルタ(g)、ミルトン・ナシメント(vo,g)など一流どころが参加しています。
当時の日本はバブルの最盛期でやりたい放題の絶好調だった。
今作がアメリカでの発売予定がないと知るや日本で発売したらどうかと持ちかけたらしい。

(くつろぎ系)

2021/09/12




(1122) JEAN-LUC PONTY / ENIGMATIC OCEAN
jean-luc ponty(elvln,p),
allan holdsworth(elg), daryl stuermer(elg),
ralphe armstrong(elb), allan zavod(org,tynth), steve smith(ds.per)
1977/Atlantic/


 Side A
1  Overture
2  The Trans-love Express
3  Mirage
4  Enigmatic Ocean Part1-Part4
 Side B
1  Nostalgic Lady
2  The Struggle Of The Turtle To The Sea
Part1-Part3

フュージョン・シーンのヴァイオリニストと言えばこのジャン・リュック・ポンティが最初に出てくると思います。
邦題:「秘なる海」と付いた今作は評判を呼びました。
当時注目のアラン・ホールズワース(g)との競演が一番の目玉になりました。
広大な海を感じさせるようなサウンドが聴きどころになります。
各人のソロも気合十分、パワフルでエネルギッシュな演奏を繰り広げています。
フュージョン名盤の一枚に上げておきたいです。

(くつろぎ系)

2021/09/05




(1121) DAVE VALENTIN / THE HAWK
dave valentin(fl),
dave grusin(elp,arr), michael vinas(elg), marcus miller(elb),
buddy williams(ds), "crusher "bennett(per), oscar hernandez(elp),
lincoln goines(elb), tito marrero(ds), roger squitero(per),
ratael de jesus(conga), angela bofill(vo), etc
1979/ARISTA/


 Side A
1  Marcosinho
2  Blackbird
3  Do It Again
4  What A Wonderful World
 Side B
1  We'll Make Love
2  Windows
3  The Hawk


最初フルートはサックス奏者の持ち替え楽器として存在していました。
それを単独楽器として知らしめたのがハービー・マンで、マンなくしてはフルートは語れません。
フュージョン・シーンのフルート奏者としてはフューバート・ロウズが登場しました。
それこそ売れっ子ミュージシャンとして色んなフュージョン・アルバムに起用されていました。
次に注目されたのが今作のデイヴ・バレンティン(fl)です。
見出したのが今作でも共演しているフュージョン・シーンの大御所のデイヴ・グルーシン(p)です。
ヴァレンティンは惜しむらくは登場が少し遅かったと思います。
クロスオーバー、フュージョンが人気を博してからほぼ10年が経ち音楽的に転換点を迎えていた。
ここには女性ヴォーカルのアンジェラ・ボフィルなども参加していて注目すべきところがあります。

(くつろぎ系)

2021/08/29




(1120) ROY AYERS / NO STRANGER TO LOVE
roy ayers(vib,elp,vo,etc),
chuck anthony(g), kerry turman(b), gene dunlap(ds),
william allen(b), bernard purdie(ds), onaje allen gumbs(elp),
rick zinnager(g), dennis davis(ds), armend denolian(elp), etc
1979/Polydor/


 Side A
1  Don't Stop The Feeling
2  What You Won't Do For Love
3  Shack Up, Pack Up, It's Up
 Side B
1  No Stranger To Love / Want You
2  Don't Let Our Love Slip Away
3  Don't Hide Your Love


フュージョン・シーンに先鞭を付けたヴァイブ奏者は大御所ミルト・ジャクソンです。
クリード・テイラーのプロデュースでCTIから何枚か出しています。
その後に続いたのがこのロイ・エアーズでソフト&メロウなサウンドで人気を博しました。
エアーズもまたウエストコースト出身で音楽的な下地は十分に持っていました。
その爽やかでクリアな音色はスムース・ジャズにはピッタリだと思います。
フュージョンのヴァイブ奏者は他にマイク・マイニエリ、ジェイ・ホガードなどが挙がります。

(くつろぎ系)

2021/08/22




(1119) RAMSEY LEWIS / TEQUIL MOCKING BIRD
ramsey lewis(fender rhodes,elp)
byron gregory(g), ron harris(b), keith howard(ds), derf reklaw raheem(per),
larry dunn(synthe, key), ndugu leon chancler(ds),
al mckay(g), ronnie laws(ss), victor feldman(elp), string &horn, etc
1977/CBS/


 Side A
1  Tequila Mockingbird
2  Wandering Rose
3  Skippin'
4  My Angel's Smile
 Side B
1  Camoinoel Bueno
2  Caring or You
3  Intimacy
4  That Ole Bach Majic


ラムゼイ・ルイス(p)はジャズ・ロック調の大ヒット盤「The In Crowd」(1965)でグラミー賞を獲得しました。
大衆迎合化は日本での人気は今ひとつでしたがアメリカでの人気はそれはそれは大したものでした。
ラムゼイは元々そういう資質を持っていたのでフュージョン・シーンでの活躍も当然と言えます。
ラムゼイが見出したモーリス・ホワイト(ds)が後の「アース・ウィンド・アンド・ファイア」を結成することになります。
音楽の世界においても師匠と弟子の関係は色んなところで繋がっている思います。

(くつろぎ系)

2021/08/15




(1118) HERBIE HANCOCK / FEETS DON'T FAIL ME NOW
herbie hancock(key,vo)
james gadson(ds), eddie watkins(b), ray obiedo(g), bill summers(per),
ray parker jr(g), wah wah watson(g), bennie maupin(ss), etc
1979/CBS/


 Side A
1  You Bet Your Love
2  Trust Me
3  Ready Or Not
 Side B
1  Tell Everybody
2  Honey From The Jar
3  Knee Deep


ハービー・ハンコック(p)もまたは1970年代にはエレクトリック・サウンドに傾倒していました。
ハンコックは先取の気概を持っていた。
もちろん親分のマイルス・ディヴィス(tp)の影響はあったでしょうね。
でも「ウォーター・メロンマン」を作ったりしているのでポップな音楽性は持っていました。
フュージョン系では73年に出した「ヘッド・ハンターズ」が一番知られていると思います。

さて今作ですが「そろそろ終わりになるかな」と感じさせるところが面白いです。
ほぼ10年間この系統のサウンドを追いかけてきてやり尽くした気がします。
この後ハンコックは急速に自身の音楽に対する意欲を失ってしまった。
プロデュース業に重きを置くようになります。
若い頃のカミソリのような切れっ切れのハンコックを知る者にとっては残念でなりません。

(くつろぎ系)

2021/08/08




(1117) JOE SAMPLE / CARMEL
joe sample(p),
"stix"hooper(ds), abraham laboriel(b), paulinho ds costa(per),
dean parks(g), robert wilson(ds), byron miller(b), hubert laws(fl), etc
1979/ABC/


 Side A
1  Carmel
2  Paintings
3  Cannery Row
4  A Rainy Day In Monterey
 Side B
1  Sunrise
2  Midnight And Mist
3  More Beautiful Each Day


ジョー・サンプルはジャズ・クルセイダーズ~クルセイダーズの名ピアニストです。
大人気のジャズ・クルセイダーズは西海岸のファンキーでダンサブルなサウンドで大好きでした。
いつの間にかジャズを取ってクルセイダーズになってフュージョン界を席巻してしまいました。

そんなクルセイダーズがジョー・サンプルにソロ・アルバムを作らせようと企画されたものです。
1作目が「Rainbow Seeker:」(1978)(邦題:虹の楽園)で2作目が今作の「Carmel」(邦題:渚にて)になります。
ジャズ喫茶では前作がよくかかっていたけど私はこちらの方が好きでした。
いずれにしてもサンプルのメロディ・メーカーとしての才能を満喫できると思います。

(くつろぎ系)

2021/08/01




(1116) GROVER WASHINGTON JR / WINELIGHT
grover washington jr(ss,as,ts),
ralph macdonald(per), steve gadd(ds), marcus miller(b),
eric gale(g), paul griffin(fender rhodes), richard tee(fender rhodes),
bill withers(vo)(just the two of us), etc
1980/Elektra/


 Side A
1  Winelight
2  Let It Flow
3  In The Name Of Love
 Side B
1  Take Me There
2  Just The Two Of Us
3  Make Me A Memory


フュージョン・シーンではグローバー・ワシントン・ジュニア(sax)も忘れられないプレイヤーです。
見出したのはCTIの名プロデューサーのクリード・テイラーです。
グローバーはCTI系列のソウル色の強いKUDUレーベルのスター・ミュージシャンでした。

この「Winelight」はElektra盤ですがグローバーの最も知られているアルバムだと思います。
バックにはこれ以上は望めないほどの素晴らしいメンバーが揃っています。
やさしくてやわらかでそのメローなサウンドは恋人同士でのシチュエーションにはピッタリです。
特にビル・ウィザーズが歌った「Just The Two Of Us」は大ヒットを記録しました。
「In The Name Of Love」も名曲です。

(くつろぎ系)

2021/07/25




(1115) LA4 / LIVE AT MONTREUX
laurindo almeida(g), ray brown(b), jeff hamilton(ds), bud shank(as)
1979/Concord/


 Side A
1  I Love You
2  Hammertones
3  Just In Time
 Side B
1  Return Of Captain Gallo
2  Duke's Melange
 I Let Song Go Out Of My Heart
 Caravan
 Take The A Train
 Rockin' In Rhythm


フュージョンの流行はウエスト・コースト・ジャズのミュージシャン達にも活躍の場を与えました。
元々音楽的には近い立ち位置にありました。
フュージョンの魅力の一端はエレクトリック・サウンドにあったと思います。
ただそれが続くと今度はアコースティックなサウンドが求められるのは自然の流れです。
そんな中でローリンド・アルメイダ(g)、レイ・ブラウン(b)、シェリー・マン(ds)、バド・シャンク(as,fl)が集まりました。
そこにはベテラン・ジャズ・ミュージシャンによる安心感、安定感がある爽やかなサウンドがありました。
この時のモントルーでも大喝采を浴びています。
ドラマーが当初のシェリー・マンから当時の若手のバリバリのジェフ・ハミルトンに変わっています。
レイ・ブラウンが選んだドラマーなのでまったく問題はなかったです。

(くつろぎ系)

2021/07/18




(1114) LARSEN-FEITEN BAND / LARSEN-FEITEN BAND
neil larsen(key,vo), buzz feiten(g,vo),
willie weeks(b), art bodriguez(ds), lenny castro(per,vo),
guest
:larry williams(ts), kim hutchcroft(as), chuck findley(tp), bill reichenbach(tb), etc
1980/Warner Bros/


 Side A
1  Who'll Be The Fool Tonight
2  Danger Zone
3  Further Notice
4  Over
 Side B
1  She's Not In Love
2  Morning Star
3  Make It
4  Aztec Legend


ニール・ラーセン(p)とバジー・・フェイトン(g)の双頭バンドも忘れられません。
ノリが良くてダンサブル、歌もリズムも最高でホントにカッコいいサウンドを持っていました。
ラーセン・フェイトン・バンドは何枚か出てますが1枚目のこれが素晴らしいです。
聴いてもらえば一目瞭然ですが曲の完成度と練度が全然違います。

(くつろぎ系)

2021/07/11




(1113) SEAWIND / LIGHT THE LIGHT
jerry hey(tp), kim hutchcroft(sax,fl), bud nuanez(g),
ken wild(elb), larry williams(key), bob wilson(ds),
pauline wilson(vo)
1979/Horizon/


 Side A
1  Hold On To Love
2  Free
3  Sound Rainbow
4  Follow Your Road
 Side B
1  Light The Light
2  Morning The Light
3  Imagine
4  Enchanted Dance


先週紹介したスパイロジャイラがカリブ海ならこちらはハワイ出身の「シーウィンド」です。
それこそ海鳥が海を飛び渡る爽やかさを持っていました。
ヴォーカルのポーリン・ウィルソンの可愛らしくも印象的な歌声が忘れられません。
加えてジェリー・ヘイ(tp)を中心にしたホーンセクションにも魅力がありました。

(くつろぎ系)

2021/07/04




(1112) SPYRO GYRA / CARNAVAL
jay beckenstein(sax), tom schuman(key), Chet catallo(g),
will lee(b), eli konikoff(ds), crusher(per), hiram bullock(g),
john tropea(g), randy brecker(tp) michael brecker(ta,fl), etc
1980/MCA/


 Side A
1  Cafe Amore
2  Dizzy
3  Awakening
4  Cashaca
 Side B
1  Foxtrot
2  Aweet And Savvy
3  Bittersweet
4  Carnaval


フュージョン・シーンの大きな特徴としてバンドに名前を付けるということがありました。
リーダーの後にバンド名とか、特別リーダー名を入れずにバンド名で演奏するとか。
ここのスパイロ・ジャイラはそのままのバンド名として人気を博しました。
南国のトロピカルな雰囲気を醸し出す爽やかなサウンドを聴かせくれました。
スパイロ・ジャイラ自体は6人編成なんだけどゲストを上手く配置することによって強力になってます。

(くつろぎ系)

2021/06/27




(1111) NATIVE SON / COAST TO COAST
本田竹広(key),、峰厚介(ts,ss)、福村博(tb)、
大出元信(elg)、ロミー木下(elb),、村上寛(ds)
1980/JVC/


 Side A
1  Wind Jammer
2  Coke Screw
 Side B
1  Sexy Lady
2  Savanna Hot-Line
 Side C
1  Autumn Dreams
2  Orange Sunshine
3  Racing Around
 Side D
1  Jay Walk
2  Super Safari


1980年代といえば日本はバブルの最盛期で最も勢いがあった時代です。
やりたい放題である意味世界の顰蹙をかっていた。
アメリカでも不動産を買いあさっていた時期でアメリカも快く思ってはいなかった。
そんな時に「ネイティブ・サン」がジャズの本場のニューヨークに乗り込んで作った作品です。
まぁね、怖いものは何もないという感じかな。
竹広さんと厚介さんの二枚看板に福村さんのトンボーンが加わってサウンドが分厚くなりました。
フュージョンほど軽くなくジャズほど重たくないちょうどいい案配の二枚組です。
この心地良さにはいつまでも浸っていたいと思ってしまう。

(くつろぎ系)

2021/06/20




(1110) KANZAKI ON THE ROAD / LITTLE ROAD GANG
神崎ひさあき(as.ss)、
入江宏(key)、天野清継(g)、堀尾和孝(g)、小野哲夫(ds)、倉増仁志(per)
guest
マイク・マイニエリ(vib)、山岸潤史(g)、鳴瀬喜博(b)、河原秀夫(b)
1980/Philips/

 Side A
1  A Little Gang
2  On The Midnight Highway
3  My Love
 Side B
1  Cannet Lunch
2  Hoko
3  Anti Calypso
4  Still Like A Child

フュージョンでは神崎ひさあき(as)さんが率いる「神崎・オン・ザ・ロード」も好きなバンドでした。
神崎さんのノリノリで切れのあるサックスも良かったけれど何より見ていて明るくて楽しかった。
新宿歌舞伎町のコマ劇場下のライブ・ハウスによく聴きに行ったのを思い出しました。
仕事に疲れていたけどいっぱいの元気をもらいましたよ。
それから何十年か経って神崎さんと出会った時にも相変わらずのパフォーマンスだったです。
今作のゲスト陣ではマイク・マイニエリ(vib)と山岸潤史(g)さんが聴きどころになります。

(くつろぎ系)

2021/06/13




(1109) CASIOPEA / MAKE UP CITY
野呂一生(g)、向谷実(key)、桜井哲夫(b)、神保彰(ds)
1980/Alfa/


 Side A
1  Gopsy Wind
2  Eyes Of Mind
3  Reflections Of You
4  Ripple Dance
 Side B
1  Life Game
2  Make Up City
3  Pastel Sea
4  Twinkle Wing

カシオペアは独自のサウンドを持っていて文句なしにカッコ良かったです。
野呂一生(g)さんの洗練された音作りとグループの一体感も凄かったです。
決め手はやはり神保彰さんのドラムスにあると思います。

今作の全8曲は全てメンバーのオリジナルで占められています。
どの曲も良くて完成度が高くカシオペアの代表作に挙げても良いのではないかな。
私は特に「Reflections Of You」~「Ripple Dance」の流れが好きだったです。
当時毎日のように聴いていてヘビーローテーションの一枚だったのを思い出しました。

(くつろぎ系)

2021/06/06




(1108) SUNBURST / SUNBURST
岸田恵士(ds)、
本多俊之(as,fl)、唐木裕史(g)、小平幸雄(b)、
寺下誠(key)、牧口一志(key)、渡辺香津美(g)、
guest
大野俊三(tp)、中村誠一(ts)、佐藤秀也(ss)、
中島正夫(key)、川原秀夫(b)、横山達治(per)、etc
1980/Victor/


 Side A
1  Sunburst
2  Cool K.
3  Gentle Talk
4  Maiden Voyage
 Side B
1  Circus Time
2  Mysterious Vibes
3  Burnin'
4  Don't Say Goodnight


岸田恵士(ds)さんが率いる「サンバースト」のフュージョン盤です。
ここにはすでにトップ・プレイヤーとして活躍していた渡辺香津美(g)さんが参加しています。
加えて当時の新進気鋭の新人、本多俊之(as)さんの参加が新鮮でした。
ゲスト陣も豪華で岸田さんの交流の広さを知ることが出来ます。
ポツンとハンコックの有名曲(A-4)が入っているところが岸田さんらしいかな。
岸田さんは現在でも第一線で活躍中です。

(くつろぎ系)

2021/05/30




(1107) MASAYOSHI TAKANAKA / JOLLY JIVE
高中正義(g)、
乾裕樹(key)、小林泉美(org,key)、坂本龍一(key)
石川清澄 (key)、高橋ゲタ夫(b)、井上茂(ds)、
林立夫(ds)、上原裕(ds)、なかじまはじめ(per)、
浜口茂外也(per)、ペッカー(per)、etc

1979/Kitty/


 Side A
1  Blue Lagoon
2  Radio Rio
3  Explosion
4  Fairy Of Coral Reef
 Side B
1  Tal Mahal
2  Bamboo Vender
3  Parallel Turn
4  Rainy Day Blue


日本のフュージョン・シーンにおける高中正義(g)さんの功績も忘れられません。
高中さんはロック系、ポップス系が出自で幅広い音楽ファンに人気がありました。
ビジュアル的にも注目度が高くメディアへの露出度も高かった。
そのクリアで爽やかなギターの音色は一度聴いたら忘れられない魅力があります。
共演者には坂本龍一(p)さんの名前も見えますね。
その他ポップス系やスタジオ・ミュージシャンとして活躍した人が多いと思います。

こうして日本のフュージョン盤を並べてみると海とブルーが多いというのが面白かったです。
ほとんどワンパターンでつまり日本人のフュージョンに対するイメージがそうだったわけです。

(くつろぎ系)

2021/05/23




(1106) YOSHIAKI MASUO / SAILING WONDER
増尾好秋(g),
eric gale(elg), dave grusin(synth), richard tee(p,org),
mike nock(synth), gordon edwards(elb), t.m.stevens(elb),
steve gadd(ds), howard king(ds), al mack(ds),
bachiri(cong), warren smith(per), etc
1978/King/


 Side A
1  Salling Wonder
2  Treasure Island
3  Shootin' The Breeze
4  Nature's Anthem
 Side B
1  Kirk Out
2  Cracker Jack
3  Viento Fresco (for Sonny)


増尾好秋(g)さんのフュージョン盤です。
増尾さんを見出したのは渡辺貞夫(as)さんです。
その後70年代初めにアメリカに渡ってソニー・ロリンズ(ts)のバンドに入り一気に知名度が上がりました。
ロリンズ・グループ在籍時にはライブ盤「ザ・カッティング・エッジ」(1974/Milestone)という名盤があります。
増尾さんは現在でも第一線で活躍中です。

今作の録音時、増尾さんは32歳でした。
まさに現役バリバリの年齢で大張り切りだったのが伝わって来るようです。
航海をテーマにした組曲風になっていて全て増尾さんのオリジナルで占められています。
気分はそのまんまカリブ海でラテンのリズムが心地良く、もちろんロリンズ風のカリプソも入っています。
ここはメンバーが凄いです。
エリック・ゲイル(g)、デイヴ・グルーシン(p)、スティーヴ・ガッド(ds)はフュージョン・シーンのど真ん中です。
その他にもリチャード・ティー(p)、マイク・ノック(p)、ゴードン・エドワーズ(elb)などの名前が見えます。

(くつろぎ系)

2021/05/16




(1105) SHIGEHARU MUKAI & MORNING FLIGHT / MARGARITA
向井滋春(tb),
佐山雅弘(p)、廣木光一(g)、斉藤誠((b)、トニー木庭(ds)、ペッカー(per)
1981/Nippon Columbia/


 Side A
1  Hai-Donan
2  Margarita
3  Macau's Lady
4  Shree
 Side B
1  Miracle Of Tungus
2  Short Legs Step
3  Aquarium
4  Phrygian Blue


向井滋春(tb)さんのフュージョン盤です。
向井さんは才能に溢れ音楽性も幅広く純ジャズからポピュラー系まで難なくこなします。
トロンボーンは至難の楽器で希少性がありますね。
当然ながらあちこちに引っ張りだこになって人気ミュージシャンになりました。
現在まで第一線で活躍中なのが嬉しいです。

佐山雅弘さんも好きなピアニストでしたが亡くなってしまいました。
去年か一昨年だったか、佐山さんの息子さんを見ました。
実に達者なピアニストに成長していてDNAを立派に受け継いでいました。
廣木光一(g)さんにはほとんど出会う機会がなかったです。
斉藤誠(b)さんの愛称はクジラさんですがクジラさんとは出会う機会が多かったです。
もちろん今でもエレベは達者で確か5弦ベースを弾いていたような・・・。

(くつろぎ系)

2021/05/09




(1104) NAOYA MATSUOKA & WESING / MAJORCA
松岡直也(key),
大村憲司(elg)、村上秀一(ds)、渡嘉敷祐一(ds)、高橋ゲタ夫(b)、横山達治(per)、
武田和三(tp)、中沢健二(tp)、粉川忠範(tb)、土岐英史(as)、清水靖晃(ts)、
Guest
中村善郎(g)、伊藤広規(b)、今村裕二(per)、etc

1979/Warner Pioneer/


 Side A
1  Desafio
2  Hesitation
3  Coral Reef
 Side B
1  Que Pasa Amigo
2  Fill Up With Love
3  A Memory Of Majorca


日本のフュージョン・シーンを語るに当たって松岡直也(p)さんも忘れてはならない人です。
ピアニスト、作編曲者としての才能もありました。
松岡さんが率いたウィシングは編成が大きくリズム感抜群のラテン・フュージョンを聴かせてくれました。
海外にもその存在は知られていてスイスの「モントルー・ジャズ・フェスティバル」にも2回出場しています。
今作にも実力者が名を連ねていて今年亡くなった村上”ポンタ”秀一(ds)さんも参加しています。
大村憲司(g)さん、高橋ゲタ夫(b)さん、土岐英史(as)さん、清水靖晃(ts)さんなどの名前が見えます。

(くつろぎ系)

2021/05/02




(1103) HIDEFUMI TOKI / BRASIL TOKI & SAMBA FRIENDS
土岐英史hidefumi toki(as),
helio celso(p,elp), 中村善郎yoshiro nakamura(g), albert beserra(elb),
aemand araujo(ds), francis silva(per), leila maria(vo),
Guest
松岡直也naoya matsuoka(synth), 向井滋春sigeharu mukai(tb), 和田アキラakira wada(g)
1981/RVC/


 Side A
1  Maracana
2  Morena
3  Aquarela do Brasil
 Side B
1  Recado
2  Dindi
3  Tijuca
4  Minha Saudade


土岐英史(as)さんのフュージョン盤です。
本場ブラジルのミュージシャンが繰り出すリズムをバックに吹きまくっています。
この頃日本を代表するアルト・サックス奏者として輝いていました。
もちろん今でも第一線で活躍中ですがやっぱり若さって凄いですよ。
大成するミュージシャンは例外なく音に特徴があります。
聴けば一目瞭然でその素晴らしさが実感できると思います。
切れ味の鋭さ、音の美しさ、魅力的なフレージング、スピード感に溢れる演奏に痺れました。
ボサノバ・ギターの第一人者の中村善郎(g)さん、松岡直也(p)&ウィッシングの松岡さん、
土岐さんとは同年代の向井滋春(tb)さん、プリズムの和田アキラ(g)さんの名前も見えます。

(くつろぎ系)

2021/04/25




(1102) NATIVE SON / NATIVE SON
本田竹広(key), 峰厚介(ts,ss),
大出元信(elg), 川端民生(elb), 村上寛(ds)

1978/JVC/


 Side A
1  Bump Crusing
2  Heat Zone
3  Breezin & Dreamin
4  Wind Surfing
 Side B
1  Whispering Eyes
2  Wilight Mist
3  Super Safari
4  Whiepering Eyes


日本のフュージョン人気に火を付けたのが先週紹介した渡辺貞夫(as)さんです。
多くのジャズメンがフュージョンに向かっていた、そんな時代もありました。
中でも鬼才本田竹広(p)さんを中心にした「ネイティヴサン」は忘れてはならないグループです。
ジャズ・フィーリングに満ちた切れっ切れのフュージョン・サウンドを聴かせてくれました。
竹広さんと峰厚介(ts)さんのコンビネーションが最大の聴きどころになります。
竹広さん、川端民生(b)さん、大出元信(g)さんは早くに亡くなってしまいました。
現在は峰さんと村上寛(ds)さんが健在で二人共に第一線で活躍中なのが嬉しいです。

ジャケットを見ていて気付いたことがあります。
この頃ジャズメンの間ではむさくるしい髭スタイルが流行っていました。

(くつろぎ系)

2021/04/18




(1101) SADAO WATANABE / CALIFORNIA SHOWER
渡辺貞夫sadao watanabe(as,fl),
dave grusin(p), lee ritenour(g), chuck rainey(elb),
harvey mason(ds), paulinho da costa(per), oscar brashear(tp),
geoege bohanon(tb), ernie watts(ts), full string
1978/Flying Disk/


 Side A
1  California Shower
2  Duo-Creatics
3  Desert Ride
 Side B
1  Seventh High
2  Turning Pages Of Wind
3  Ngoma Party
4  My Country


日本のフュージョン・シーンの立役者というとやはり渡辺貞夫(as)さんになりますね。
渡辺さんは秋吉敏子(p)さんに続いてバークリーに留学して先進のジャズを日本に広めました。
この二人は世界に飛び出した先駆者で日本ジャズ界の基礎を築いた言わば恩人みたい人です。
留学中渡辺さんはゲイリー・マクファーランド(vib,comp,arr)からボサノバやサウンド作りの影響を受けています。

今作はシャンプーのテレビCMにも使われてジャズ盤としては異例の大ヒットを記録しました。
渡辺さん自身も草刈正雄さんと共にCMに出演していてシャワーを浴びる明るい笑顔がとても印象的でした。
挿入曲の「カリフォルニア・シャワー」は南国の爽やかな風が吹き渡るようなサウンドで素晴らしかったです。
デイヴ・グルーシン(p)やリー・リトナー(g)、ハービー・メイソン(ds)などの一流ミュージシャンが共演しています。

(くつろぎ系)

2021/04/11




(1100) THE BRECKER BROTHERS / DETENTE
michael brecker(ts,fl), randy brecker(tp,flh),
hiram bullock(g), jeff mironov(g), david spinozza(g),
mark gray(key), don grolnick(key), neil Jason(b),
marcus miller(b), steve gadd(ds), steve jordan(ds),
paulinho da costa(per), ralph macdnald(per), etc
1980/Arista/


 Side A
1  You Ga (Ta Give It)
2  Not Tonight
3  Don't Get Funny With My Money
4  Tee'd Off
5  You Left Something Behind
 Side B
1  Squish
2  Dream Theme
3  Baffled
4  I Don't Know Either


ランディとマイケルのブレッカー兄弟もまたフュージョン・シーンで名を上げたミュージシャンです。
ランディが作った「Some Skunk Funk」という大ヒット曲も持っています。

今作のプロデュースはジョージ・デューク(p)です。
聴いてもらえば一目瞭然ですがよりダンサブルにスマートなサウンドになっています。
1969年に本格的なフュージョン時代に入って10年が経ち、そろそろ終わりが見えてきた時期です。
さて、どこに行くのかな? と思っていたらソウル、R&B系ファンクミュージックとの融合だったです。
「アース・ウィンド&ファイアー」や「「クール&ザ・ギャング」などのダンス・ファンクバンドが売れていました。
そこに敏感で聡いプロデューサー達が目を付けたという訳ですね。
これが現在のスムース・ジャズ・シーンに繋がっています。
この後マイケル・ブレッカーは純ジャズ路線へと戻っていく事になって大成功を収めます。
テナー・サックス奏者ではブランフォード・マルサリスがその系統の双璧になるかな。

(くつろぎ系)

2021/04/04




(1099) PATRICE RUSHEN / BEFORE THE DAWN
patrice rushen(elp,p,synthesizers, clavinet)
oscar brashear(tp,flh), george bohanon(tb), hubert laws(fl),
hadley caliman(ts), lee ritenour(g), charles meeks(b),
ndugu(ds), harvey mason(ds), kenneth nash(per),
nate alfred(per), josie james(vo)
1975/Prestige/


 Side A
1  Kickin' Back
2  What's The Story
3  Jubilation
 Side B
1  Before The Dawn
2  Razzia


パトリース・ラッシェンもまたフュージョン・シーンで名を上げたピアニストです。
ジャケットからは小柄で可愛らしい女性を想像していました。
実際にライブで見た時には意外にゴツくて男っぽいので驚いたのを覚えています。
動きが激しく、物凄くエネルギッシュな演奏を展開していました。
作曲能力に優れ歌も歌えるしプロデューサーとしての実力もあるので才人です。
今ではR&Bやソウル系、スムース・ジャズ・シーンでの大御所になっています。

今作はパトリースの出世作になります。
全5曲は全て自身のオリジナルで彼女の作曲能力の非凡さを感じることが出来ました。
スタンリー・クラーク(b)やここでも共演しているリー・リトナー(g)とは盟友関係にあります。

(くつろぎ系)

2021/03/28




(1098) TOM BROWNE / BROWNE SUGAR
tom browne(tp),
dave grusin(p.etc), marcus miller(elb), buddy williams(ds),
bernard wright(elp), ronald miller(elg), francisco centeno(elb),
michael brecker(ts), patti austin(vo), errol bennett(per), etc
1979/ARISTA/


 Side A
1  Throw Down
2  I Never Was A Cowboy
3  Herbal Scent
4  Brother Brother
 Side B
1  The Closer I Get To You
2  What' Going On
3  Promises For Spring
4  Antoinette Like


フュージョン・シーンにおけるトランぺッターはどうなっていたのか?
まずはチェット・ベイカー、アート・ファーマー、フレディ・ハバードあたりの名前が上がります。
いずれも純ジャズ路線でも活躍した有名トランぺッターでフレキシブルな感覚を持っていた。
今作のトム・ブラウンはそんな中で飛び出してきた生粋のフュージョン・トランぺッターです。
当時は新進気鋭のトランぺッターとして大いに話題になりました。
音色は瑞々しく爽やか、切れ味鋭くグイグイと突っ込んでくる若さを感じたものです
リー・モーガンやフレディ・ハバードのジャズ・ロック系がルーツだと思いました。
今作では成長著しいマイケル・ブレッカー(ts)やパティ・オースティン(vo)が共演しています。
マーカス・ミラー(elb)の名前が出て来たのは初めてかな。
「Herbal Scent」はそのミラーの作品です。
大ヒットしたロバータ・フラックの「The Closer I Get To You」や
マーヴィン・ゲイの「What’s Going On」が入っているのも嬉しかったです。

(くつろぎ系)

2021/03/21




(1097) JOHN KLEMMER / BRAZILIA
john klemmer(ts),
jorge d'alto(p), oscar castro(g), abraham laboriel(elb),
lenny white(ds), airto moreira(per), alex acuna(per),
victer feldman(p,rhodes), bob magnusson(b), paulhiho da costa(per), etc
1979/ABC/


 Side A
1  Brazilia
2  Tropical Snowflakes
3  Heartbreak
4  Summertime
 Side B
1  Tender Strorm
2  Copacabana
3  Bahia
4  My Love Has Butterfly Wings


ジョン・クレマーもまたフュージョン・シーンで人気のあったテナー・サックス奏者です。
クレマーは何でも出来る幅広い音楽性の持ち主です。
元々がジョン・コルトレーン派のサックス奏者でパワフルかつエネルギッシュな演奏を展開していました。
ジャズの一方の本場であるシカゴ出身でもあり先取の気概を持っていたと言えます。
ただその幅広さがあだとなってどっちつかずの器用貧乏になったとの評価があるのも事実です。
硬軟織り交ぜたバラード奏法には定評があったのでフュージョンにぴったりハマったのは間違いないです。
「Touch」 (1975)、「Barefoot Ballet 」(1976)、「Arabesque 」(1978)などの人気盤がありました。
でも私は完成度が高い今作が一番好きでした。
クレマーの音色にはただ甘いだけじゃない突っ込んでくる鋭さがあります。
今作はブラジルの本場ミュージシャンとの共演が最大の魅力になっていると思います。

(くつろぎ系)

2021/03/07




(1096) MIKE MAINIERI / LOVE PLAY
mike mainieri(vib),
warren bernhardt(key), don grolnick(key), leon pendarnis(rhodes),
tony levin(b), will lee(b), steve gadd(ds), rick marotta(ds), arthur jenkins(per),
michael brecker(ts), david sanborn(as), david spinozza(g), john tropea(g),
hugh mccracker(g), leata galloway(vo), etc
1977/ARISTA/


 Side A
1  High Life
2  Magic Carpet
3  Latin Lover
4  I'm Sorry
 Side B
1  SilkWorm
2  Easy To Please
3  Sara Smile
4  Love Play


フュージョン・シーンにおけるヴィブラフォン奏者はどうなっていたのか?
ロイ・エアーズやディヴ・ヴァレンティンなど、そして今作のマイク・マイニエリがいました。
マイニエリはやさしくてまろやかな音色の持ち主でロマンティックなサウンドで人気を博しました。
今作はマイニエリの代表作になると思います。
ここでの聞きどころは表題曲になった「Love Play」とデヴィッド・サンボーンの泣きアルトになります。
「I'm Sorry」と「Sara Smile」でそのサンボーンの神髄が聴けました。
頭角を現したデヴィッド・スピノザやジョン・トロペアのギター・プレイが聴けるのも嬉しいです。
アリスタ盤もフュージョン・シーンでは良く知られたレーベルです。

(くつろぎ系)

2021/02/28




(1095) JOE FARRELL QUINTET / OUTBACK
joe farrell(ts,ss,fl),
chick corea(elp), buster williams(b), elvin jones(ds),
airto moreira(per)
1971/CTI/


 Side A
1  Outback
2  Sound Down
 Side B
1  Bleeding Drchid
2  November 68th


チック・コリア(p)の突然の訃報にはショックを受けた人が多かったようです。
もちろん私もその一人でした。
近年チックが最も精力的で元気に見えたのでまさか亡くなるとは思わなかったからです。
四天王のうち、キース・ジャレットは黄金の左手が使えなくなってしまった。
マッコイ・タイナーが亡くなり、演奏家としてのハービー・ハンコックはもう居ません。
「昭和は遠くなりにけり」・・・時代は確実に動いています。

チックを偲んで何を聴こうか?と思いました。
そして選んだのが今作の「アウトバック」でジョー・ファレルの代表作です。
ファレルを一躍有名にしたのはチックのヒット作、カモメの「リターン・トゥ・フォーエバー」でした。
今作はその前に録音されているのでチックの方向性を示す前触れになった作品で貴重です。
私はファレルの独特な雰囲気を持つエキゾチックなフルート奏法が大好きでした。
表題曲の1曲目、「Outback」ではその神髄が聴けます。
その他、ドラムのエルヴィン・ジョーンズとは共演機会も多く気心の知れた仲です。
アイアート・モレイラ(per)とバスター・ウィリアムス(b)が脇を固めています。

ジョー・ファレルは1937年生まれのシカゴ出身です。
ジョン・コルトレーン派のテナー、ソプラノ・サックス奏者ですが48歳で亡くなりました。
まだまだ活躍出来た年齢なのに惜しかったです。

(くつろぎ系)

2021/02/21




(1094) NOEL POINTER / PHANTAZIA
noel pointer(vln),
dave grusin(rhodes,synth), john tropea(elg), earl klugh(g),
lee ritenour(elg), dave valentine(fl), will lee(elb),
francisco centeno(elb), steve gadd(ds), ralph macdonald(per), etc
1977/Blue Note/


 Side A
1  Phantazia
2  Night Song
3  Living For The City
 Side B
1  Rainstorm
2  Wayfaring Stranger
3  Mirabella
4  Fiddler On The Roof


フュージョン・シーンにおけるヴァイオリン奏者はどうなっていたのか?
まず人気が出たのはジャン・リュック・ポンティで続いて現れたのが今作のノエル・ポインターでした。
ヴァイオリニストは希少なのであと記憶に残るのはマイケル・ホワイトくらいかな。
ノエル・ポインターは繊細な表現力の持ち主でエレクトリック・ヴァイオリンを世に知らしめた功績があります。
独特の泣きヴァイオリンの音色に心が洗われたのを思い出しました。
プロデュースは共演者のデイヴ・グルーシンでギタリストにジョン・トロペア、アール・クルー、リー・リトナーが参加。
なお今作は後に名を成すフルート奏者のデイヴ・バレンティンのデビュー作になります。
B/1「Rainstorm」はそのヴァレンティンの作品ですがヴァレンティン本人の決定的な名演が聴けます。
スティーヴ・ガッド(ds)とラルフ・マクドナルド(per)が繰り出すリズムも素晴らしいです。

(くつろぎ系)

2021/02/14




(1093) RALPH MACDNALD / THE PATH
ralph macdnald(per),
eric gale(g), richard tee(p), chuck rainey(b), rick marotta(ds),
steve gadd(ds), bob james(synth), mike brecker(ts),
randy brecker(tp), barry rogers(tb), david sanborn(as),
toots thielemans(hca), grover washington(ts), david friedman(vib), etc
1978/T.K/


 Side A
1  The Path part1
2  The Path part2
3  The Path part3
 Side B
1  Smoke Rings And Wine
2  I Cross My Heart
3  I Feels So Good
4  If I'm Still Around Tomorrow


フュージョン・シーンはまたドラムスやパーカッションのリズム改革をもたらしました。
それがスティーヴ・ガッド(ds)であり、今作のラルフ・マクドナルド(per)です。
両者共に大人気だったのであちこちのフュージョン盤に引っ張りだこになりました。
それはそれでどこを切ってもリズムが同じ金太郎飴的になってしまったわけだけど。
マクドナルドの人脈を示すミュージシャンが並んでいます。
リズムセクションにボブ・ジェームス(p)、エリック・ゲイル(g)、リチャード・ティー(p)、スティーヴ・ガッド(ds)、
ホーンセクションにはマイケル・ブレッカー(ts)、デヴィッド・サンボーン(as)、ランディ・ブレッカー(tp)、
その他グローバー・ワシントン(ts)やトゥーツ・シールマンス(hca)などの名前が見えます。

今作はマクドナルドの代表作になると思います。
表題曲の「Path」は3部作で黒人音楽のリズムのルーツを探るという組曲になっています。
当時テレビ・ドラマで黒人奴隷3代を探る「ルーツ」が大ヒットしたのでその影響だと思います。
最初は色んなものを叩いてリズムを出していて次にスティール・ドラムが出てくる。
ようやくピアノやホーン・セクションが現れてくるのはパート3になります。
アフリカやカリブ海の音楽、カリプソやサルサ、サンバといったリズムが次々に出て来ます。
今作は1970年代を象徴するブラック・ミュージックを表現した一枚だと言えます。

(中間系)

2021/02/07




(1092) EARL KLUGH / LIVING INSIDE YOUR LOVE
earl klugh(g),
dave grusin(rhodes,synth), jeff mironov(elg), will lee(elb),
steve gadd(ds), ralph macdonald(per), eddie daniels(ss,ts),
francisco centeno(elb), eddie gomez(b), harvey mason(per), etc
1976/Blue Note/


 Side A
1  Captain Caribe
2  I Heard It Through The Grapevine
3  Felicia
 Side B
1  Living Inside Your Love
2  Snother Time, Another Place
3  April Fools
4  Kiko


アール・クルーもまたフュージョン・シーンで一大センセーションを巻き起こしたギタリストです。
クルーの最大の魅力はアコースティック・ギターの響きになります。
クロスオーバー~フュージョン時代に突入してからほぼ8年が経ちました。
エレキ・ギターに聴き慣れた耳にはクルーのやわらかな音色はとても新鮮だったです。

今作はクルーの2枚目のアルバムで彼の代表作になっています。
表題曲の「Living Inside Your Love」(klugh&grusin)は大ヒットを記録しました。
グルーシンの「Captain Caribe」やマーヴィン・ゲイの「I Heard It Through The Grapevine」も聴きどころです。
やっぱりクルーの美しいメロディ・ラインはフュージョン・シーンによく似合います。
クルーにはジャズ路線の作品もあるけれど、私は正直「イマイチかな」と思っていました。

(くつろぎ系)

2021/01/31




(1091) FUSE / FUSE ONE
john mclaughlin(g), stanley clarke(b),
larry coryell(g), joe farrell(ts,fl,ss), ronnie foster(p),
paulinho da costa(per), jeremy wall(synth),
ndugu leon chancler(ds), lenny white(ds), tony williams(ds),
vic feldman(p), will lee(b), don grusin(p), .etc
1980/CTI/


 Side A
1 Grand Prix
2  Waterside
3  Sunshine Lady
4  To Whom All Things Concern
 Side B
1  Double Steal
2  Friendship
3  Taxi Blues


今作は「FUSE ONE」と銘打っているけどグループとしての「FUSE」は存在したのかどうか。
当時の日本はバブルの絶頂期でありアルバム制作について資金提供があったと聞いていた。
その意向を受けてCTIのクリード・テイラーがプロデューサーとして好き勝手に作った作品と言えます。
最初に決まっていたのはジョン・マクラフリン(g)とスタンリー・クラーク(b)だけだったそうです。
あとの人選はテイラーがやりたいようにやった感じがする。
特にドラマーにダグ・チャンクラーにレニー・ホワイト、トニー・ウィリアムスってあまりに贅沢が過ぎる。
ギターもジョン・マクラフリンにラリー・コリエル、ピアノはロニー・フォスターにドン・グルーシンだからね。
ここではジョー・ファレル(ts,fl,ss)の起用が面白かった。
特にエキゾチックでオリエンタルな雰囲気を持つフルートには独特の味があります。
全曲オリジナルで通して完成度は高い・・・このメンバーなので当然と言えば当然ですね。

(くつろぎ系)

2021/01/24




(1090) LEE RITENOUR & GENTLE THOUGHTS / FRIENDSHIP
lee ritenour(elg.g),
dave grusin(elp.p), don grusin(elp), ernie watts(ts ss),
abe laboriel(elb), steve gadd(ds), steve forman(per)
1978/JVC/


 Side A
1  Sea Dance
2  Crystal Morning
3  Samurai Night Fever
 Side B
1  Life Is The Song We Sing
2  Woody Creek
3  It's A Natural Thing


リー・リトナー(g)&ジェントルソウツもまたフュージョン・シーンの人気グループでした。
実に洗練されたサウンドを持つグループで今聴いてもそれほど古さを感じさせません。
リトナーの名前を冠していますが作曲、アレンジ面でのデイヴ・グルーシンの影響力が大きいです。
ここではドラマーが前作のハービー・メイソンからスティーヴ・ガッドに変わっています。
ガッドは流石のドラミングを聴かせてくれています。
アーニー・ワッツ(ts)とエイブラハム・ラボリエル(elb)もフュージョン・シーンで名を成したプレイヤーです。
ちなみに今作はダイレクトカッティングの一発録りなのにこれほどの完成度は驚異的です。

(くつろぎ系)

2021/01/17




(1089) DAVID SANBORN / HEART TO HEART
david sanborn(as),
don grolnick(p), herb bushler(b), steve gadd(ds),
david spinozza(g), hugh mccracken(g), mike mainieri(vib),
richard tee(p,org), anthony jackson(b),
gil evans(arr), arthor blythe(ss,as), george adams(ts,fl),
lou soloff(tp), jon faddis(tp), etc
1978/Warner Bros/


 Side A
1  Solo
2  Short Visit
3  Theme From "Love Is Not Enough"
 Side B
1  Lotus Blossom
2  Heba
3  Sunrise Gospel
4  Anywhere I Wander


デヴィッド・サンボーン(as)はフュージョン・シーンにおいて絶大な人気を誇りました。
サンボーン独特の「泣きアルト」は衝撃的だったです。
「え~、何だこの吹き方は、ちょっと気持悪いかも」の評価も多かったと思います。
当然ですね、今までそんな吹き方をするアルト・サックス奏者はいなかったわけだから。
今では当たり前のように誰でもが吹いてます。
モダン・ジャズのアルト・サックス奏者の系図を振り返ってみると。
ジョニー・ホッジス、ベニー・カーター~チャーリー・パーカー、リー・コニッツが四天王になるかな。
次にジャッキー・マクリーン、キャンボール・アダレイ、フィル・ウッズ、アート・ペッパー、ポール・デスモンド等が続く。
何でこんなことを書いたかというとサンボーンのルーツは誰だろうか?と気になりました。
一番近いのはキャノンボール・アダレイでしょうね・・・中でも「Mercy,Marcy,Marcy」(1966)に注目しました。
ソウル&ファンキーでノリの良さを考えるとそうなると思います。
その他のアルト奏者ではレイ・チャールス・バンドで活躍したR&B系のハンク・クロフォードが近いかも知れません。

サンボーンもまたエリック・ゲイル(g)同様にゲストに呼ばれることが多くて多忙を極めていました。
そんなことからこの頃は人気の割に自身のリーダー・アルバムが少ないです。
今作は貴重な一枚になりますね。
ドン・グロルニック(p)、ハーブ・バシュラー(b)、スティーヴ・ガッド(ds)のトリオを中心に
デヴィッド・スピノザ(g)、ヒュー・マクラッケン(g)、マイク・マイニエリ(vib)
リチャード・ティー(p,org)、アンソニー・ジャクソン(b)、ギル・エヴァンス(arr)等々。
共演者も当時のフュージョン・シーンの人気者を集めていて一聴の価値があります。

(くつろぎ系)

2021/01/10




(1088) CRUSADERS / STREET LIFE
wilton felder(ts,elb), stix hooper(ds,per), joe sample(key),
randy crawford(vo)(A/1), etc
1979/MCA/


 Side A
1  Street Life
2  My Lady
 Side B
1  Rodeo Drive
2  Carnival Of The Night
3  The Hustler
4  Night Faces


クルセイダースは1960年代初めから「ジャズ・クルセイダース」として西海岸で活躍していました。
私はその頃から大好きでそのダンサブルなサウンドに魅せられていました。
最初に聴いたのはFEN(米軍の極東向けラジオ放送)でニュースや音楽情報が一番早かったです。
メンバーはウェイン・ヘンダーソン(tb)、ウィルトン・フェルダー(ts,b)、ジョー・サンプル(p)、スティックス・フーパー(ds)です。
リーダーはスティックス・フーパーでした。
ベーシストが定まっていなくてジミー・ボンドやハービー・ルイスが起用されていたのを覚えています。
いつの間にか(ジャズ)を取って「クルセイダース」になったけど先見の明があったのかも知れませんね。
確かに才人の集まりでフュージョン・シーンのど真ん中で長い間活躍することになりました。
さて今作はランディ・クロフォードをヴォーカルに迎えた表題曲の「Street Life」が大ヒットしました。
多分、クルセイダースでは一番売れたアルバムだと思います。

(くつろぎ系)

2020/12/27




(1087) ERIC GALE / TOUCH OF SILK
eric gale(g),
allen toussaint(p,mini moog), robert dabon(fender rhodes),
david barard(b), james black(ds), kenneth williams(per),
gary brown(ts,as)(1), grover washington jr(ts,ss)(B/1),
idris muhammad(ds)(B/1,2), charles earland(org)(B/1,2),
arthur blyth(as)(B/2), harold vick(ts)(B/2)
1980/Columbia/


 Side A
1  You Got My Life In Your Hands
2  Touch Of Silk
3  War Paint
4  Once In A Smile
 Side B
1  With You I'm Born Again
2  Au Private
3  Live To Love


エリック・ゲイルはフュージョン・シーンにおいて最も多忙なギタリストでした。
それこそ寝る時間があるのかと思うほどあちこちの録音に引っ張りダコになっていました。
そういう影響もあったのかも知れませんんが自身のアルバムは驚くほど少ないです。
今作はそんな中での貴重なリーダー・アルバムの一枚です。
アメリカ盤ではあるけれど裏側には「きぬにふれて、えりっくげいる」という邦題も付いています。
ゲイルが来日公演をした時に大歓迎を受けたのでその時の印象が強かったのだと思います。
B面をよく聴いていました。
グローバー・ワシントン(sax)やチャールス・アーランド(org)、アーサー・ブライス(as)などはそのB面で聴けます。
B/1はモータウンの大ヒット曲でB/2はチャーリー・パーカー(as)のよく知られたバップ曲です。
全7曲の残りは全てアレン・トゥーサント(p)の曲なので彼が影のリーダーということになります。

ちなみエリック・ゲイルには「Stuff(スタッフ)」という人気グループがありました。
こちらのメンバーはエリック・ゲイル(g)、コーネル・デュプリー(g)、リチャード・ティー(key)、
ゴードン・エドワーズ(b)、スティーヴ・ガッド(ds)、クリストファー・パーカー(ds)です。

(くつろぎ系)

2020/12/20




(1086) ART FARMER / CRAWL SPACE
art farmer(tp,flh),
david grusin(key), will lee(b), steve gadd(ds),
eric gale(g), jeremy steig(fl), george mraz(b)(A/1)
1977/CTI/


 Side A
1  Crawl Space
2  Siddhartha
 Side B
1  Chanson
2  Petite Belle


アート・ファーマー(tp)が持つ雰囲気と音色はフュージョン向きだと思っていました。
今作はジャズ・バーでよくリクエストしていて多分フュージョン盤で一番聴いたアルバムです。
ここはメンバーが揃っていました。
デイヴ・グルーシン(key)、ウィル・リー(b)、スティーヴ・ガッド(ds)のリズムセクションは素晴らしい。
エリック・ゲイル(g)とジェレミー・ステイグ(fl)、ジョージ・ムラツ(b)の共演も魅力です。
特にステイグのフルート・ソロはひと味違っていて聴きどころになっています。

特にB面が好きだった・・・物凄く癒された思い出があります。
今回改めて聴き直してみたけど「なぜそんなに好きだったのか」は定かでありません。
当時は仕事が滅茶苦茶に忙しくてやたら疲れていたので毎晩のように飲んだくれていた。
そんな中で何かが心に響いたと思う・・・確かにジャズは私の人生と共にあります。

(くつろぎ系)

2020/12/13




(1085) RON CARTER / SPANISH BLUE
ron carter(b),
hubert laws(fl), jay berliner(g), billy cobham(ds), ralph macdonald(per),
roland hanna(p,elp)(B/2), leon pendarvis(elp)(A/2)
1975/CTI/


 Side A
1  El Noche Sol
2  So What
 Side B
1  Sabado Sombrero
2  Arkansas


フュージョンの流行は当然ながら時代の流れに上手く乗れたジャズメンと乗れなかったジャズメンがいます。
ジョー・ザビヌル(p)やウエイン・ショーター(ts)の「ウエザー・リポート」やチック・コリアの「リターン・トゥ・フォーエバー」は大成功を収めた
ここのロン・カーター(b)もフレシキブルな感覚を持っているので成功した一人だと思っています。
今作はスペイン訪問時にフラメンコを聴いて触発されてスパニッシュなフィーリングを完成させたいと思っていたと語っています。

今作もまた思い出に残るアルバムの一枚です。
もう何十年も前になるけど近所のジャズ喫茶のマスターと話していた。
私:「最近、誰かお勧めのジャズマンがいますか?」
マスター:「ビリー・コブハムがいいね」
私は正直意外でした、コブハムはフュージョン系で売り出し中のドラマーでほとんど知られていなかったから。
マスターは公務員を退職してジャズ喫茶を開いた生粋のモダン・ジャズ・ファンなので驚いた。
「へぇ~、新しいのも聴いているのか」ってね。

今作の聴きどころはそのコブハムのドラミングにあります。
ご存知A/2「So What」はマイルスの超名盤「Kind Of Blue」に収録された有名曲です。
ここでのコブハムのドラムスとヒューバート・ロウズのフルート・ソロが素晴らしいんです。
スティーヴ・ガッドに続いて新しい感覚のドラマーが次々に出て来てくることを実感しました。
珍しいレオン・ペンダルヴィスのエレピ・ソロが聴けるのも 貴重だと思います。

(くつろぎ系)

2020/12/06




(1084) GEORGE BENSON / BREEZIN'
george benson(g,vo),
phil upchurch(g), ronny foster(key), jorge dalto(p),
stanley banks(b), hervey mason(ds), ralph macdonald(per)
1976/Warner Bros/


 Side A
1  Breezin'
2  This Masquerade
3  Six To Four
 Side B
1  Affirmation
2  So This Is Love ?
3  Lady


ブルーノート後期に登場したジョージ・ベンソン(g,vo)はフュージョン・シーンにバッチリとハマりました。
「ソフト&メロウ」はベンソンの代名詞だったような気がします。
その後の「AOR」(アダルト・オリエンテッド・ロック)・ブームの先駆けとなりました。
ボズ・スキャッグス、クリストファー・クロス、バリー・マニロウ、マイケル・フランクス、スティーリー・ダン等がいます。

今作はベンソンの出世作になりました。
表題曲の「Breezin'」はボビー・ウーマック、「This Masquerade」はレオン・ラッセルの大ヒット曲です。
特に「マスカレード」はベンソンのヴォーカリストとしての人気を決定的なものとしました。
もちろんベンソンのギター・プレイも手抜きなしの全力投球で素晴らしいと思います。
プロデュースはトミー・リピューマ、共演ではロニー・フォスター(key)とハーヴィー・メイソン(ds)に注目です

(くつろぎ系)

2020/11/29




(1083) BOB JAMES / ONE
bob james(cond,arr,key),
gary king(b), steve gadd(ds), idris muhammad(ds on B/2),
richie resnocoff(g), ralph macdnald(per), dave friedman(vib),
grover washington jr(ss), hugh mccracken(hca), etc
1974/CTI/


 Side A
1  Valley Of The Shadows
2  In The Garden
3  Soulero
 Side B
1  Night On Bald Mountain
2  Feel Like Making Love
3  Nautilus


ボブ・ジェームス(comp,arr,key)もまたフュージョン・シーンで重要な位置を占めています。
元々はジャズ・ピアニストで「Bold Conceptions」(Mercury)の好盤もある。
クインシー・ジョーンズ(comp,arr)との関係が深くエレクトリック・サウンドに傾倒していた。
今作はボブ・ジェームス・シリーズの第一作で印象的なジャケットと共に思い出深いものです。
今シリーズはたしか第8作くらいまであったと思います。
フュージョン系のバックは大編成になってきてオーケストラやストリングスが入って来るようになります。
自ずと今までは目立たなかったスタジオ・ミュージシャン達にも光が当たるようになりました。
後に名を成すマイケル・ブレッカー(ts)やデヴィッド・サンボーン(as)もこういったところからのスタートでした。
ここのトランペット・セクションにもジョン・ファディスやルー・ソルフ、マーヴィン・スタム等の名前が見えます。

今作は邦題「はげ山の一夜」ですがクラシック音楽のジャズ化は当時のフュージョンの流行でもありました。
特筆すべきは新感覚のドラマー、スティーヴ・ガッドやパーカッションのラルフ・マクドナルドの登場です。
表題曲B/1でのガッドのドラミングの素晴らしさは最高でリズムの新しい幕開けを告げるものでした。
私は心底痺れましたよ。
B/2はロバータ・フラックの大ヒット曲のバラード「Feel Like Making Love」です。

(くつろぎ系)

2020/11/22




(1082) DONNY HATHAWAY / LIVE
donny hathaway(vo,elp,org),
phil upchurch(side1 lead guitar), cornell dupree(side2 lead guitar),
mike howard(g), willie weeks(b), fred white(ds), earl derouen(conga,per)
1971/Atco/


 Side A
1  What's Goin' On
2  The Ghetto
3  Hey Girl
4  You've Got A Friend
 Side B
1  Little Ghetto Boy
2  We're Still Friends
3  Jealous Guy
4  Voice Inside


R&B、ソウル系ライブ盤の金字塔、ダニー・ハサウェイ(vo,elp,org)の作品です。
ソウル・ミュージック史上に燦然と輝くそれこそ名盤中の名盤の一枚と言えます。
初めて聴いた時には背筋がゾクゾクと寒くなるほどに興奮しましたよ。
ソウルフルなリズムと歌声、「ハサウェイの前にハサウェイなく、ハサウェイの後にハサウェイなし」
魂を揺さぶられるほどに熱く燃えたライブ盤はそうは聴けないと思います。
それほどにハサウェイと聴衆の一体感が素晴らしいです。
もうね、ライブ会場の盛り上がりは最高で私は心底この場所に居たかったと思いました。

全8曲は自身のオリジナル2曲とその他6曲の構成です。
A/1はマーヴィン・ゲイ、A/4はキャロル・キングの大ヒット曲で時代にも即応しています。
みんなが知っている曲だからこそ盛り上がる。
特にA面が素晴らしくてそれこそレコード盤が擦り切れるくらい聴きました。
「What's Goin' On」~「The Ghetto」~「Hey Girl」~「You've Got A Friend」の流れが最高です。
A面のリード・ギタリストがフィル・アップチャーチでB面がコーネル・デュプリーなんて堪りませんよ。
ベースがウィリー・ウィークスでコンガ、パーカッションの効果的な使い方も心憎いばかりです。

(くつろぎ系)

2020/11/15




(1081) HERBIE MANN / MEMPHIS UNDERGROUND
herbie mann(fl),
roy ayers(vib,per), larry coryell(g), sonny sharrock(g),,
miroslav vitous(b)(A/3), etc
1969/Atlantic/


 Side A
1  Memphis Underground
2  New Orleans
3  Hold On, I'm Comin'
 Side B
1  Chain Of Fools
2  Battle Hymn Of The Republic


ハービー・マン(fl)もまたクロスオーバー&フュージョン・ブームの立役者の一人です。
元々は西海岸のテナー・サックス奏者でしたがフルートを人気楽器に押し上げた功労者でもあります。
マンは大人気で1950年代後半から60年代にかけて年間3枚か4枚の作品をリリースしていた。
実際こんなに凄い人気ジャズ・マンがいたのかと思うほどです。
マンはフルート1本で長年我が道を歩いていて世界中のリズムのノリと揺れを追い求めてきました。
熱くて強烈なアフロ・キューバン・リズムやソウルフルなR&Bのリフ・サウンドにその神髄があります。

今作はマンの代表作になります、
アメリカのテネシー州メンフィスはリズム&ブルースのメッカと言われています。
メンフィスのR&Bリズム・セクションを起用しての今作品は最高のサウンドを生み出しました。
まぁね、聴いているだけで身体が揺れてくる感覚を知りたかったら絶対に聴いて欲しいです。
思い出すのが踊れるジャズ・バーでマンの曲がかかると必ず黒人の兵隊が踊り出したことです。
それがまた実にカッコ良かった。
収録曲のA/3「ホールド・オン」はお馴染みのサム&デイヴのヒット曲です。
久々に聴いたけど表題曲の「Memphis Underground」や「Chain Of Foods」のリフ・リズムには参った。
ギターのラリー・コリエルは当時25歳、ゲイリー・バートン(vib)のグループで名を上げていました。
ロイ・エアーズ(vib)は28歳、彼もまたフュージョン・シーンで活躍することになります。
意外なのはここに異彩を放つソニー・シャーロック(g)が参加していることだけど面白いです。
ハービー・マンでもう一枚なら「At The Village Gate」(1962/Atlantic)になると思います。
この中のベン・タッカー(b)作「カミン・ホーム・ベイビー」が大ヒットになりました。

先々週、先週、今週とクロスオーバー&フュージョン系の名盤3枚を紹介しました。
いずれも1969年の作品でこの年がアメリカ・ジャズ・シーンの方向性を決める分岐点になったのかも知れません。

(くつろぎ系)

2020/11/08




(1080) MILES DAVIS / BITCHES BREW
miles davis(tp),
wayne shoter(ss), lenny white(ds), bennie maupin(bcl),
chick corea(elp), jim riley(per), jack dejohnette(ds),
hrvey brooks(elb), charles alias(ds), dave holland(b),
john mclaughlin(elg), joe zawinul(elp), larry young(elp)
1969/CBS/


Record 1
 Side A
1  Pharaoh's Dance
 Side B
1  Bitches Brew

Record 2
 Side A
1  Spanish Key
2  John McLaughlin
 Side B
1  Miles Runs The Voodoo Down
2  Sanctuary


しばらくの間、ほとんど語られることがないクロスオーバー&フュージョンの流れを追ってみたいと思います。
二つの流れがあって一つはプロデューサーやアレンジャーにスタジオ・ミュージシャンが加わったイージー・リスニング系です。
もう一つはジャズ王道で主流派を突き進んでいたマイルス・デイヴィス(tp)の流れでもちろんこちらの方が重要でした。
マイルスはジャズのスタイルを大事にした人でスタイルを追い求めることに全力を尽くしていた。
マイルスの凄さは時代を先取りする姿勢・・・現状に満足せず常に新しいものを求め続けるところにあった。
ジョン・コルトレーン(ts)が神憑り的なフリー・スタイルに突入してから数年、ジャズの行き場がなくなっていたのは事実です。
この後ジャズは一体どこに行くのか?・・・ジャズ・ファンの多くがそう思っていた。
そんな時にマイルスが発表したのはエレクトリックな「イン・ア・サイレント・ウエイ」で次の方向性を示したものでした。

* MILES DAVIS / IN A SILENT WAY (1969/CBS)
miles davis(tp), wayne shoter(ss), john mclaughlin(elg),
herbie hancock(elp), chick corea(elp), joe zawinul(org),
dave holland(b), tony williams(ds)

それから半年が経って発売されたのが編成を大きくした今作の「ビッチェズ・ブリュー」だったというわけです。
2枚組の「ビッチェズ・ブリュー」はジャズ・ファンだけでなくロック・ファンも驚かせる衝撃的な作品になりました。
私が好きだったのは2枚目A/1「Spanish Key」だったけど、ここでの呪術的なアフリカン・リズムが素晴らしかった。
今回久し振りに聴いたけど流石にマイルスはひと味もふた味も違っている。
未だに色褪せないのは目的意識と自己主張が感じられるからだと思います。
ただ、1曲が20分前後と長く表題曲の「Bitches Brew」は27分もあるので今の忙しい時代には合いません。
ここからマイルスは「エレクトリック・マイルス」と呼ばれるスタイルに入っていきます。
大編成になったが故に多くのミュージシャンがマイルスと共演可能になり各人が影響を受けたのは間違いないです。

(中間系)

2020/11/01




(1079) QUINCY JONES / WALKING IN SPACE
quincy jones(arr),
bob james(eip), ray brown(elb), grady tate(ds), eric gale(g),
freddie hubbard(tp), jimmy cleveland(tb), toots thielemans(hca),
hubert laws(fl,ts), jerome richardson(ss), roland kirk(ts,reeds), etc
1969/A&M/


 Side A
1  Dead End
2  Walking In Space
 Side B
1  KIller Joe
2  Love And Peace
3  I Never Told You
4  Oh Happy Day


私はクロスオーバー&フュージョンも好きでよく聴いていました。
元々ジャズはふところが深くて聴き易いジャズの流れはずっと底辺にありました。
スイング~ウエスト・コースト~ラテン~R&B~ソウル~ジャズ・ロックなどがその流れです。
ちょっと前に紹介したリー・モーガン(tp)の「サイドワインダー」やフレディ・ハバード(tp)の「バックラッシュ」、
ラムゼイ・ルイス(p)の「ジ・イン・クラウド」などがジャズ・ロックの代表作になります。
次に来たのは名プロデューサーのクリード・テイラーの手になる一連の作品群になります。
ウェス・モンゴメリー(g)の「夢のカリフォルニア」、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」、「ロード・ソング」など。
コアなジャズ・ファンからは大衆迎合型、コマーシャリズムだと酷評されましたが好きな人には関係ありません。

さて今作のクインシー・ジョーンズ(arr)の「ウォーキング・イン・スペース」は重要な作品です。
クロスオーバー・ブームの先駆けになりました。
クリード・テイラーのプロデュース、クインシー・ジョーンズのアレンジ、エレクトリック・サウンドは斬新でした。
ボブ・ジェームスのエレクトリック・ピアノ、レイ・ブラウンのエレクトリック・ベースは強力、
グラディ・テイトは超カッコいいリズムを繰り出し、エリック・ゲイルは官能的なギターを聴かせてくれます。
オーケストラのバック、そこにフレディ・ハバード(tp)やヒューバート・ロウズ(fl)などが乗ってくる構図です。
特に表題曲の「Walking In Space」は抜群の出来で見事グラミー賞を獲得しました。

(くつろぎ系)

2020/10/25




(1078) FREDDIE HUBBARD QUINTET / BACKLASH
freddie hubbard(tp,flh), james spaulding(fl,as),
albert dailey(p), bob cunningham(b), otis ray appleton(ds),
ray barretto(per)(A/1,2,3)
1967/Atlantic/


 Side A
1  Backlash
2  The Return Of The Prodigal Son
3  Little Sunflower
 Side B
1  On The Que-Tee
2  Up Jumped Spring
3  Echoes Of Blue


ジャズ・ロックの作品としてフレディ・ハバード(tp)の「バックラッシュ}も忘れられない一枚です。
これもまたカッコイイんですよ。
売れ筋狙いの今作はアトランティックも力が入っていてダブルジャケットの豪華な装丁になっています。
レイ・バレットのパーカッションとジェームス・スポルディングのフルートが効果的な味付けになっています。
アルバート・デイリーのパーカッシブなピアノも面白い。
魅力的なラテンリズムはエキゾチックかつロマンティックな味わいもあります。
ロック調に耳が向きますがここにはハバードの代表作になった2曲が収録されているのも見逃せません。
「Little Sunflower」と「Up Jumped Spring」ですがとても印象的なテーマと雰囲気を持っています。
この2曲はすでにジャス・スタンダード化していてライブに行くと今でも演奏されることが多いです。

(くつろぎ系)

2020/10/18




(1077) LEE MORGAN QUINTET / THE SIDEWINDER
lee morgan(tp), joe henderson(ts),
barry harris(p), bob cranshaw(b), billy higgins(ds)
1963/Blue Note/


 Side A
1  The Sidewinder
2  Totem Pole
 Side B
1  Gary's Notebook
2  Boy, What A Night
3  Hocus-Pocus


ジャズ・ロックと呼ばれるジャンルに先鞭をつけたのはリー・モーガン(tp)の今作でした。
8ビート・ジャズ、初めて聴いた時には「滅茶苦茶にカッコイイなぁ~」と思いました。
ジャズ・ロックの主役はやっぱりトランペットが一番しっくりきます。
多分、ブルーノートでも一番売れたアルバムじゃないかな。
なにしろビルボード誌の上位にランクされたくらいでジャズ・ファン以外にも人気がありました。
メロディがダンサブル、8ビートはリズミカルで聴き易く売れる要素が揃っていました。
今回久し振りに聴いたけどやっぱり気分が高揚して熱くなりましたよ。

柳の下の二匹目のドジョウを狙ったものに↓の作品があります。
日本童謡の「月の砂漠」のジャズ・ヴァージョンが聴きどころになります。
*LEE MORGAN QUINTET / THE RUMPROLLER (1965/BN4199)
lee morgan(tp), joe henderson(ts),
ronnie mathews(p), victor sproles(b), billy higgins(ds)

(くつろぎ系)

2020/10/11



(1076) CLIFFORD BROWN & MAX ROACH QUINTET / STUDY IN BROWN
clifford brown(tp), harold land(ts),
richie powell(p), george morrow(b), max roach(ds)
1955/Emarcy/


 Side A
1  Cherokee
2  Jacqui
3  Swingin
4  Lands End
 Side B
1  George's Dilemma
2  Sandu
3  Gerkin For Perkin
4  If I Love Again
5  Take The A Train


クリフォード・ブラウン(tp)&マックス・ローチ(ds)・クインテットはモダン・ジャズ史上重要なグループの一つでした。
ブラウニーはマイルス・デイヴィス(tp)とは持ち味もスタイルも違うけれど唯一マイルスに対抗できるトランぺッターだった。
歌うように舞うように流れるように吹く、そのふくよかでまろやかな音色は他の追随を許しません。
ブラウニーはたった25歳の若さでここでも共演しているリッチー・パウエル(p)と共に交通事故で亡くなりました。
将来を嘱望されていたリーチー・パウエルはバド・パウエル(p)の弟でこちらも弱冠24歳の若さでした。
このグループには後にマイルス・コンボ入りを断ったソニー・ロリンズ(ts)が加わっています。

今作を選んだのは先週のトニー・ウィリアムスのアルバム紹介でマックス・ローチの名前が出て来たからです。
ここではマックス・ローチの古典的な名ドラミングが聴けます。
ブラウニーはもちろんのこと、パウエルのピアノや若きハロルド・ランドのテナー・サックスも聴きどころになります。

(中間系)

2020/10/04



(1075) ANTHONY WILLIAMS QUINTET & QUARTET & SOLO / SPRING
sam rivers(ts), wayne shorter(ts)(B/1 out),
herbie hancock(p)(A/1 out), gary peacock(b), tony williams(ds)(A/2 solo)
1964/Blue Note/


 Side A
1  Extras
2  Echo
3  From Before
 Side B
1  Love Song
2  Tee


モダン・ドラム奏法の開祖はケニー・クラークと言われています。
次に重要なのがマックス・ローチとアート・ブレイキーでフィリー・ジョー・ジョーンズ、ロイ・ヘインズも素晴らしい。
現代のジャズ・ドラマーに最も影響を与えているのはここのトニー・ウィリアムスとエルヴィン・ジョーンズだと思います。
ドラマーも多士済々で名前を上げればキリがありません。
あとビリー・ヒギンズとエド・シグペン、ジャック・デジョネットとスティーヴ・ガッドを上げておきます。

今作はトニー・ウィリアムスの2枚目のアルバムです。
弱冠18歳のデビュー作の1枚目↓とどちらを選ぶか?迷いました。
* ANTHONY WILLIAMS / LIFE TIME (1964/BN4180)
anthony williams(ds),
sam rivers(ts), herbie hancock(p), bobby hutcherson(vib),
richard davis(b), gary peacock(b), ron carter(b)

1枚目よりも2枚目の方が好きなことが出来たのではないかと思いました。
ベーシストをゲイリー・ピーコックに固定してサム・リバースとウエイン・ショーターの2テナー・サックスを配置する。
さらにA/2ではドラム・ソロまで収録している。
こちらは19歳のトニー・ウィリアムスですが5曲は全て自身のオリジナルです、これは1枚目も同じでした。
フリー・トーンを含む2テナーの競演はA/1、A/3、B/2の3曲で聴けました。
聴きどころはA/1のピアノレスのフリー系2テナー・バトルとB/1におけるハンコックの強烈なピアノになります。
存在感十分のピーコックのベースと創造力に溢れたウィリアムスのドラミングがこの緊張感を生みました。
もちろんあちこちでウィリアムスの師匠格であるリバースの影響力を感じることが出来ます。

(まじめ系)

2020/9/27



(1074) ANDREW HILL QUARTET & TRIO / BLACK FIRE
andrew hill(p), richard davis(b), roy haynes(ds)(B/3 out),
joe henderson(ts) (A/1,3 B/1,3,4)
1964/Blue Note/


 Side A
1  Pumpkin
2  Subterfuge
3  Black fire
 Side B
1  Canternos
2  Tired Trade
3  McNeil Island
4  Land Of Nod


アンドリュー・ヒルもブルーノートが生んだ鬼才として忘れられないピアニストです。
どうなんだろう?・・・才能に比して評価が低いのではと思うのは私だけなのかな。
セシル・テイラー(p)ほどクールになり切れなかったのがその原因かも知れない。
キャリアの割に寡作だったこともその理由の一つになります。
もしもブルーノートでなかったらもっと過激な方向に向かう可能性があったと思います。
売れっ子ジャズメンとの共演でややもすると中途半端になってしまった。
ヒルの最初の吹き込みはここでも共演しているジョー・ヘンダーソン(ts)のアルバムです。
*Joe Henderson Quintet / Our Thing (1963/BN4152)

今作はBNにおけるヒルの初リーダー・アルバムです。
ヒルは独特な感性の持ち主で先進の感覚と強力なタッチと絶妙なタイミングを持っていた。
ここでの演奏を聴いてみればその個性が一目瞭然です。
リチャード・ディヴィス(b)&ロイ・ヘインズ(ds)とのトリオは実に刺激的で魅力に溢れています。
当時強靭なベーシストとして頭角を現したディヴィスとは盟友関係にあって付き合いは長いです。

もう一枚なら* Andrew Hill Sextet / Point Of Departure (1964/BN4167)を上げておきます。
意外性がある組み合わせというか、異色作ならハンク・モブレイ(ts)の作品です。
* Hank Mobley Quintet / No Room For Squares (1963/BN4149)
今作はA面のピアニストはハービー・ハンコックでB面がアンドリュー・ヒルという大徳用盤です。

(まじめ系)

2020/9/20




(1073) LARRY YOUNG QUARTET / INTO SOMETHIN'
larry young(org), grant green(g), elvin jones(ds),
sam rivers(ts)
1964/Blue Note/


 Side A
1  Tyrone
2  PlazaDe Toros
 Side B
1  Paris Eyes
2  Back Up
3  Ritha


モダン・ジャズ・オルガンはジミー・スミスから始まりました。
スミスはジャズ・オルガンの革命児でブルーノート1500番台に13枚のアルバムがあります。
いかにブルーノート創設者のアルフレッド・ライオンがオルガン好きだったかが分かります。
BNのオルガン・ジャズはジミー・スミスからスタートしました。
続いてベイビー・フェイス・ウィレット~フレディ・ローチ~ジョン・パットンの順になります。

この後に現れたのが今作のラリー・ヤングになります。
それまでのオルガン奏者はどうしてもジミー・スミスの呪縛から逃れられなかった。
それだけスミスが偉大で圧倒していました。
ラリー・ヤングはそんなスミスを乗り越えようとした初めてのオルガン奏者です。
当時、何か新しいことをするプレイヤーに「~のコルトレーン」という冠が流行りました。
パット・マルティーノは「ギターのコルトレーン」、ラリー・ヤングは「オルガンのコルトレーン」と呼ばれた。

ラリー・ヤングを見出したのはここでも共演しているグラント・グリーン(g)です。
当時グリーンはヤングとエルヴィンとのオルガン入りギター・トリオを結成していました。
ちょっと考えられない意外性のある組み合わせです。
グラント・グリーン(g)、ラリー・ヤング(org)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)の並びは一種感動的でもあります。
ソウル&ブルージーが代名詞のギタリストが前へ前へと新しいものに挑戦していたわけです。
全5曲はヤング自身のオリジナル4曲と師匠格のグリーンが1曲の構成です。
聴いてもらえれば一目瞭然ですが当時の新感覚のオルガン・ジャズがどういうものかが分かります。
その上、共演のサックス奏者が先進のサム・リバーズ(ts)というんだから申し分ありません。
もちろんグリーンの挑戦的なギター・プレイも十分聴きどころになります。

(中間系)

ちなみに次作のウディ・ショウ(tp)、ジョー・ヘンダーソン(ts)とのアルバムも評価が高いです。
* LARRY YOUNG QUARTET / UNITY (1965/BN4221)
woody shaw(to), joe henderson(ts), larry young(org), elvin jones(ds)

2020/9/13




(1072) HERBIE HANCOCK QUINTET / MAIDEN VOYAGE
freddie hubbard(tp), george coleman(ts),
herbie hancock(p), ron carter(b), anthony williams(ds)
1957/Blue Note/


 Side A
1  Maiden Voyage
2  The Eyes Of The Hurricane
3  Little One
 Side B
1  Survinal Of The Fittest
2  Dolphin Dance


ハービー・ハンコック(p)がブルーノートに残した名盤です。
この頃のハンコックは本当に輝いていた。
マイルス・ディヴィス・クインテットのピアニストとしてその才能を十分に開花させていました。
ゾクゾクするほどの切れ味と凄み・・・一音一音がギラギラと燃え滾っていた。
この頃世界のジャズ・ピアニスト達に最も影響を与えたのがハンコックだったと思います。
それにしてもハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)のトリオが素晴らしい。
いつ聴いても背筋に寒気を感じます。
モダン・ジャズ史上最高のリズムセクションだったと思っているので見出し育てたマイルスも凄いです。

ここはそのまんまの3人が参加していてフレディ・ハバード(tp)とジョージ・コールマン(ts)のフロント2管。
ハバードは当然だけどウェイン・ショーター(ts)ではなくてコールマンが起用されたのは何か理由があったと思う。
普通ならショーターだけどコールマンはショーターの一つ前のマイルス・コンボのテナー・マンだった。
でも結果的にはそれが功を奏したのかもしれない・・・コールマンのちょっと緩んだ感じが親近感を与えています。
ハンコックの「Maiden Voyage」と「Dolphin Dance」は大ヒット曲で、今でも演奏されることが多いです。
前述したけどここのピアノ・トリオによる演奏もバッキングも、何ともたまりませんよ。

(中間系)

2020/9/06




(1071) PAUL CHAMBERS QUARTET / BASS ON TOP
paul chambers(b),
kenny burrell(g), hank jones(p), art taylor(ds)
1957/Blue Note/


 Side A
1  Yesterdays
2  You'd Be So Nice To Come Home
3  Chasin' The Bird
 Side B
1  Dear Old Stockholm
2  The Theme
3  Confessin'


ポール・チェンバース(b)は33歳の若さで亡くなっています。
薬と酒の不摂生が原因と言われています。
マイルス・デイビス(tp)・クインテットのベーシストして確固たる地位を築きました。
メロディックなベース・ラインとタイムのキープを目指していた。
モダン・ベーシストのラインは大きく分けて2つあると思っています。
一つはオスカー・ぺティフォードでもう一つはレイ・ブラウンです。
チェンバースはぺティフォードに近いですがレイ・ブラウン的な流れも受け継いでいます。
現代ベーシストはまた大雑把ですがブラウン系とチェンバース系のどちらかだと思っています。

さてチェンバースにはブルーノートに3枚のリーダー作(BN1534, BN1564, BN1569)があります。
早世してしまったので「よくぞ残してくれた」と思います。
今作は名実共にチェンバースの代表作と認められる1枚です。
特に「Yesterdays」における解釈と表現力はこの曲のベスト・プレイとして上げてもいいと思う。
この曲のメロディ・ラインをアルコ(弓弾き)で聴いた時のショックは今でもよく覚えています。
ここではケニー・バレルの軽快で切れのあるギターがとてもいいです。
ベースが主体になるとどうしても重たくなりがちになるけどちょうど良い緩衝剤になっています。

(中間系)

2020/8/30




(1070) GRANT GREEN SEXTET / IDLE MOMENTS
grant green(g), joe henderson(ts), bobby hutcherson(vib),
duke pearson(p), bob cranshaw(b), al harewood(ds)
1963/Blue Note/


 Side A
1  Idle Moments
2  Nomad
 Side B
1  Jean De Fleur
2  Django


ブルーノートにギタリストの作品は少ないです。
そんな中で看板ギタリストと言えるのがケニー・バレルとここのグラント・グリーンです。
ソウル&ブルージー満点なギター・プレイは他のギタリストとは一線を画します。
ギタリストの系図はチャーリー・クリスチャンから始まったのは疑いありません。
ジャズ・ギタリスト界に燦然と輝くウェス・モンゴメリーの影響はもうどうしょうもないです。
大雑把ですが、あとはジム・ホール系とグラント・グリーン系になるんじゃないかな。

グラント・グリーンの代表作は何か?
ハービー・ハンコック(p)と組んだ「Feelin' The Spirit」(BN4132)と今作(BN4154)になると思います。
今作の目玉は新主流派のジョー・ヘンダーソン(ts)とボビー・ハッチャーソン(vib)の参加にあります。
表題曲の「Idle Moments」におけるゆったりとして気だるい感じが何とも居心地がいいんです。
ハッチャーソンはこういう感じの曲を弾かせると抜群の感覚を見せてくれます。
グリーンがちょっと違うモダンな感覚を聴かせるB面の2曲も聴きどころになります。
知名度ではちょっと隠れた感じがするけどここでのデューク・ピアソン(p)がまた素晴らしいです。

(中間系)

2020/8/23




(1069) LEE MORGAN SEXTET / LEE MORGAN VOL.3'
lee morgan(tp), gigi gryce(as,fl), benny golson(ts),
wynton kelly(p), paul chambers(b), charlie parsip(ds)
1957/Blue Note/


 Side A
1  Domingo
2  Hasaan's
 Side B
1  I Remember Clifford
2  Mesabi Chant
3  Tip-Toeing


私がブルーノート盤を聴き始めて一番欲しかったのはリー・モーガン(tp)の今作「Vol.3}でした。
リー・モーガンには1500番台に5枚の作品があります。
ブルーノート盤は輸入盤に日本語解説を付けて販売していた時期がありました。
でもそれは新譜だけでさすがに1500番台になると入手困難でした。
ないとなればどうしても欲しくなるのが悪いクセで「どうにかならないものか」とずっと思っていました。
事実、米軍キャンプ近くの質屋探しもしたことがありますよ。
でもどうにもならなくて結局は日本の会社が版権を得るまで待たねばなりませんでした。
最初はキングだったかな?
待望の1500番台のレコードが発売された時は本当に嬉しかったのをよく覚えています。

ここでの目玉は当然ながらベニー・ゴルソン(ts)が故クリフォード・ブラウン(tp)に捧げた名曲にあります。
「I Remember Clifford」・・・若き天才トランぺッターのリー・モーガンが渾身のプレイを聴かせています。
だからかな、モーガンのBN盤では最も入手が難しかったレコードです。
この曲は今でも演奏されることが多いけどこのセッションを超える演奏はないような気がする。
ここにはモーガンとゴルソンに才人ジジ・グライス(as,fl)がフロント3管に参加しています。
加えてウィントン・ケリー(p)、ポール・チェンバース(b)、チャーリー・パーシップ(ds)のリズム・セクションです。
ちなみにジジ・グライスもウィントン・ケリーもBNにリーダー正規盤がないので初期の貴重な音源になりますね。

(中間系)

2020/8/16




(1069) ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS / MOANIN'
lee morgan(tp), benny golson(ts),
bobby timmons(p), jymie merritt(b), art blakey(ds)
1958/Blue Note/


 Side A
1  Moanin'
2  Are You Real
3  Along Came Betty
 Side B
1  The Drum Thunder Suite
2  Blues March
3  Come Rain Or Come Shine


今作は「アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ」と冠したブルー・ノートでの最初のアルバムです。
1年半ほど続いたホレス・シルバー(p)とのジャズ・メッセンジャーズは56年にシルバー独立と共に終わります。
シルバーがメンバー全員を引き抜いたのでブレイキーには「ジャズ・メッセンジャーズ」の名前だけが残りました。
「コノヤロー!!」と思ったかもしれないけど両雄並び立たずはこの世の常です。
その後しばらくは、メンバーに恵まれずに低迷しますが、今作が出た58年に第一期黄金時代がやってきます。
ベニー・ゴルソン(ts)を音楽監督に迎えて、抜群の人気を誇るリー・モーガン(tp)とボビー・ティモンズ(p)が入団しました。
表題曲の「Moanin'」はティモンズの作品、「Blues March」はゴルソンの作曲で共に大人気の曲になりました。
ファンキー・ジャズの大ヒット、日本での一大モダン・ジャズ・ブームを巻き起こしたのがまさしくこのアルバムです。
この頃ダンモ(ミュージシャンの隠語でモダン・ジャズを指す)、日本ではモダン・ジャズが一般的に聴かれていました。
特に若者に人気があった日活のアクション映画ではバック・ミュージックに必ずと言っていいほどジャズが流れていた。
故石原裕次郎氏がジャズ・ドラマーを演じた「嵐を呼ぶ男」はそんなモダン・ジャズが最先端だった時に作られた映画です。

ジャズ・メッセンジャーズの第二期黄金時代はウエイン・ショーター(ts)を音楽監督に迎えた61年にやってきます。
当時の新進気鋭なショーター、フレディー・ハバード(tp)、カーティス・フラー(tb)による 3管編成コンボで人気を博しました。
その後フリー・ジャズとフュージョンのブームで長い間低迷しますが80年代に入り不死鳥の如く復活します。
当時の気鋭の若手ミュージシャン、ウィントン・マルサリス(tp)、ブランフォード・マルサリス(ts)兄弟をはじめとして、
テレンス・ブランチャード(tp)、ドナルド・ハリソン(as)、マルグリュー・ミラー(p)等の起用で、これが第三期黄金時代です。

ジャズ・メッセンジャーズの歴史もモダン・ジャズの歴史そのもので、山あり谷あり、在籍したメンバーは数多いです。
特に若手ミュージシャンの登竜門として重要な位置を占めていて、ここに在団したかどうかがステイタスになっている。
アート・ブレイキーのドラマーとしての実力もさることながら、コンポーザーとしての手腕も記憶に残さねばならない。
「ジャズ・メッセンジャーズ」は永遠に不滅です。

(中間系)

2020/8/09




(1068) HORACE SILVER QUINTET & TRIO / BLOWIN' THE BLUES AWAY
blue mitchell(tp), junior cook(ts).
horace silver(p), gene taylor(b), louis hayes(ds)
1959/Blue Note/


 Side A
1  Blowin' The Blues Away
2  The ST.Vitus Dance
3  Break City
4  Peace
 Side B
1  Sister Sadie
2  The Baghdad Blues
3  Melancholy Mood


ホレス・シルバーがブルー・ノート・レーベルの看板ピアニストだったことは疑いありません。
シルバーにはブルーノートに20枚ほどの正規盤があって発掘盤を含めると30枚を軽く超えています。
ところでブルーノートの正規盤(1500番台と4000番台)では誰が一番多いと思いますか?
オルガンのジミー・スミスが30枚近くあるのでトップです
ジミー・スミスはVerveに移ってからも人気が高かったのでお蔵入りになっていた作品が次々に発売されました。
次いでアート・ブレイキー(ds)、ルー・ドナルドソン(as)、ホレス・シルバー(p)、グラント・グリーン(g)、
ハンク・モブレイ(ts)、ジャッキー・マクリーン(as)、スタンリー・タレンティン(ts)、リー・モーガン(tp)などが続きます。

シルバーは1年半続いたアート・ブレイキーとの「ジャズ・メッセンジャーズ」から独立しました。
シルバーにとってもブレイキーにとってもその後の3年程は雌伏の期間になりました。
メンバーが中々定まらなかったのがその原因だと思います。
新生ホレス・シルバー・クインテットとしてのデビューは前作の「Finger Poppin'」(1959/Bluenote)です。
今作はその2枚目なのでレギュラー・メンバーとしてのまとまりも出てイケイケ感も強くなっています。
いかにもファンキーなシルバーらしい雰囲気を持つイラスト・ジャケットと共に印象深いアルバムでした。
ブルー・ミッチェル(tp)&ジュニア・クック(ts)のフロント、シルバー(p)、ジーン・テイラー(b)、ルイス・ヘイス(ds)のリズムです。
メンバーはやや小粒ですが、そのサウンドはシルバーそのもので中々個性的です。
良くも悪くもシルバーのワンマン・コンボで、終始一貫ファンキー・スタイルでやり通しました。
今作にはご機嫌な「Sister Sadie」や今でも演奏されることが多いバラードの「Peace」が収録されています。

ホレス・シルバーはシルバー節と呼ばれ、ファンキー・ピアノの代名詞になっています。
作曲能力にも優れていて、ヒット曲も数多いです。
ジャズには緊張感が必要だという意見も多いですが、私は気楽に聴けるジャズも結構好きです。

(中間系)

2020/8/02




(1067) JACKIE McLEAN QUARTET / LET FREEDOM RING
jackie mclean(as),
walter davis jr(p), herbie lewis(b), billy higgins(ds)
1962/Blue Note/


 Side A
1  Melody For Melonae
2  I'll Keep Loving You
 Side B
1  Rene
2  Omega


私がモダン・ジャズにハマってウェスト・コースト・ジャズから抜け出すのにほぼ2年かかりました。
ジャズ喫茶ではブルー・ノート盤が人気だったけど個人的にレコードはまったく買わなかったです。
今考えてみるとその頃私は多分イースト・コーストは「スマートではない」と思っていた。
音楽はその時の気分だからどうしょうもないけど、それから私はブルー・ノート盤に熱中しました。
前置きが長くなったけど今作は私が一番多く聴いたブルー・ノート盤になります。

ジャッキー・マクリーン(as)の「Let Freedom Ring」は衝撃的な一枚だった。
特に印象的だった(1)「Melody For Melonae」はそれこそレコード盤が擦り切れるほど聴きました。
マクリーンのブルー・ノート盤はどれもジャズ喫茶の人気盤だったけど今作がその集大成になった。
マクリーンにこれ以上のものは出ていないし、今でもマクリーンの最高傑作だと思っています。
突き抜ける鋭い突っ込みと疾走感、フリー・トーンを含めた刺激的なフレーズとキレのある音色。
アルトはこう吹くべし・・・ここにはアルト・サックスの魅力が全て詰まっていると思います。
先週紹介したミンガスの物語性の影響はここでも感じることが出来ました。

(まじめ系)

2020/07/26




(1066) CHARLES MINGUS QUINTET / PITHECANTHROPUS ERECTUS
charles mingus(b),
jackie mclean(as), J.R.monterose(ts), mal waldron(p), willie jones(ds)
1956/Allantic/


 Side A
1  Pithecanthropus Erectus
2  A Foggy Day
 Side B
1  Profile Of Jackie
2  Love Chant


「直立猿人」・・・私が最初に買ったチャールス・ミンガス(b)のレコードです。
ミンガスの代表作にして個性的なサウンド構成、印象的なジャケットにもインパクトがありました。
ミンガスの最大の功績はジャズに起承転結を持つ物語性や劇場的な要素を持ち込んだことです。
集合分散を繰り返しながらフリーフォームに音楽を完成させていくやり方は斬新でした。
これがその後のフリー・ジャズの原型にもなったのは間違いないと思っています。
最初に聴いた時にはスムーズに入ってこなくて気持悪いというか、馴染めなかったです。
ミンガスの太いベース・ラインを中心にしてマクリーン(as)とモントローズ(ts)が立ち上がる。
野生的で重厚な演奏と根っこに流れる独特なスイング感は一筋縄ではいきません。
A面の「直立猿人」や「A Foggy Day」もいいけれどB面の「Love Chant」が意外にロマンティックで面白い。
聴く人を選ぶので好き嫌いが分かれるけど、ユニークで強烈なミンガス・サウンドは魅力があります。

何といってもミンガス・バンドに在籍したメンバーが凄いです。
ピアノ:マル・ウォルドロン、ホレス・パーラン、ポール・ブレイ、ジャッキー・バイヤード、リチャード・ワイアンズ、ドン・プーレン等々。
トランぺッター:ジョニー・コールズ、テッド・カーソン、ジャック・ウォルラス等々
トロンボーン:ジミー・ネッパー等々
サックス:ジャッキー・マクリーン(as)、エリック・ドルフィー(as)、ジョン・ハンディ(as)、チャ―ルス・マクファーソン(as)、
J.R.モントローズ(ts)、ブッカ―・アービン(ts)、ローランド・カーク(ts)、クリフォード」・ジョーダン(ts)、ジョージ・アダムス(ts)、
ペッパー・アダムス(bs)、ハミエット・ブルーイェット(bs)、ジェローム・リチャードソン(ss,bs)等々
ドラムス:ほぼダニー・リッチモンドの一人舞台ですがウィリー・ジョーンズ(ds)、マックス・ローチ(ds)などが共演しています。

名前を見ていると個性派揃いでホントに面白いです。
主流派からはちょっと外れているプレイヤーが多いですが、私はこの人達が大好きで良く聴きました。
その後の活躍を見ればミンガスのリーダーとしての能力の高さがここに示されています。

(まじめ系)

2020/07/19




(1065) THELONIOUS MONK QUINTET / BRILLIANT CORNERS
ernie henry(as), sonny rollins(ts),.
thelonious monk(p), oscar pettiford(b), max roach(ds),
clark terry(tp)(B-3), paul chembers(b)(B-3)
1957/Riverside/


 Side A
1  Brillant Corners
2  Ba-lue Bolivar Ba-lues-are
 Side B
1  Pannonica
2  I Surrender, Dear
3  Bemsha Swing


今作は私が最初に買ったセロニアス・モンク(p)のレコードになります。
モンクは1917年生まれ、ノースカロライナ州出身で1982年64歳で亡くなりました。
ピアノは本質的に独学と言われています。
ジャズ界で強烈な個性を放っていると言えばこのモンクに他なりません。
当時の常識としての不協和音やテンポを持っていた。
聴いていると美しくない順当でない不穏な音遣いがモンクの世界そのものなんです。
モンクはまるでジャズの大きなブラック・ホールのような気がしています。
誰もがモンクの世界に引き込まれそうになる・・・共演者も同じだったと思います。
その世界に引き込まれないようにするにはどうしても身構えて対決姿勢になります。
マイルスもコルトレーンもここのソニー・ロリンズもこの異端児に辟易したではないか。
マイルスにおいては「オレのソロの時はピアノを弾くな」と言ったくらい、
そのあまりの個性の強さに共演者が嫌がったというエピソードは有名です。
それゆえモンクの場合はソロ・ピアノが一番良いという意見も多いですね。
1人なら誰にも邪魔されずに自分の世界に没頭出来るというわけです。

それでもモンクス・ミュージックは中々魅力的で、一度好きになるとのめり込みますから要注意なのですよ。
モンクの曲は今でも演奏されることが多いのでよく耳にしますが今回モンク自身を聴いたのは久し振りです。
モンクの曲は現代のジャズメンにとっても大いに魅力的なのでスタンダード化している名曲も数多いです。
思いつくままに上げてみても 先日マイルスのレコードでも上げた「'Round About Midnight」を先頭に
「Rudy, My Dear」、「Straight No Chaser」、「Blue Monk」、「Brilliant Corners」、「Bemsha Swing」、
「Reflections」、「Pannonica」、「Monk's Dream」、「Trinkle Tinkle」など枚挙にいとまはありません。

ブリリアント・カットはダイヤモンドの研磨法の一種ですがまさしくこの作品は光り輝いています。
ちなみに私のHPの「ジャズ・コーナー」の「コーナー」はこのアルバムを参考にしたものです。

(まじめ系)

2020/07/12




(1064) JOHN COLTRANE QUARTET / COLTRANE
john coltrane(ts,ss),
maccoy tyner(p), jimmy garrison(b), elvin jones(ds)
1962/Impulse/


 Side A
1  Out Of This World
2  Soul Eyes
 Side B
1  The Inch Worm
2  Tunji
3  Miles' Mode


ジョン・コルトレーン(ts,ss)の今作も思い出深いレコードの一枚です。
なぜならここから名実共に黄金のコルトレーン・カルテットがスタートしたからです。
「COLTRANE」という表題は57年のリーダー・デビュー作にもあって今作が2回目になります。
つまりコルトレーン自身にとっても自己の覚醒を自覚したという思いがあったのではないか。
ちなみに私は作品を選ぶにあたって自身の名前を冠したアルバムはほぼ間違いないと思っています。
新生「Impulse」レーベルが精魂込めた作品でダブル・ジャケットの重厚で豪華な仕上がりになっています。
コルトレーンにはこれ以前の「Atlantic」盤にも2枚の重要作品があります。
1枚が全曲オリジナルで通した「ジャイアント・ステップス」(1959)でまさにジャズ巨人の第一歩を記録しています。
もう1枚が世界に衝撃を与えたソプラノ・サックス・ジャズの金字塔「マイ・フェヴァリット・シングス」(1960)です。

さてコルトレーン・カルテットの完成までにどのような道のりがあったのだろうか。
ピアノではレッド・ガーランド、マル・ウォルドロン、トミー・フラナガン、ウィントン・ケリー、
ハンク・ジョーンズ、セシル・テイラーなどと共演しています。
最終的に60年になってマッコイ・タイナーがその位置を占めました。
次にドラムですがアート・テイラー、ジミー・コブ、アル・ヒース、フィリー・ジョー・ジョーンズ、
エド・シグペン、ルイス・ヘイスなどと共演しています。
最終的に60年になってエルヴィン・ジョーンズがその席を占めてピアノとドラムスが決定しました。
最後まで決まらなかったのがベーシストでポール・チェンバース、ダグ・ワトキンス、スティーブ・デイビス、
アート・デイビス、レジー・ワークマン、チャーリー・ヘイデンなどと共演しています。
一時期コルトレーンは2ベース・スタイルなども模索していたようで迷いがあったのかも知れませんね。
その頃私はワークマンが一番有力じゃないかと思っていました。
62年になって最後のジミー・ギャリソンが決定してついにジョン・コルトレーン・カルテットが完成しました。

さて今作がその黄金のコルトレーン・カルテットによる記念すべき第一作になりました。
全5曲は自身のオリジナル2曲とその他3曲の構成です。
1曲目の「Out Of This World」はハロルド・アーレン/ジョニー・マーサーに手になるものです。
15分近い長丁場ですがここにコルトレーン・カルテットの原点があります。
今聴いても十分に感動的で強力無比なコルトレーン・サウンドそのものを聴かせてくれています。
お得意のソプラノ・サックスはフランク・ルーサーの曲「The Inch Worm」で聴けました。
「Soul Eyes」はマル・ウォルドロンの曲、自作の「Miles' Mode」でマイルス・デイビスの名前を配しています。
コルトレーンには何かを伝えたい思いがあったんじゃないかな。
チャーリー・パーカー(as)~マイルス・デイヴィス(tp)~ジョン・コルトレーン(ts)の系譜は受け継がれていく。

(まじめ系)

2020/07/05




(1063) MILES DAVIS QUINTET / 'ROUND ABOUT MIDNIGHT
miles davis(tp), john coltrane(ts),
red garland(p), paul chambers(b), philly joe jones(ds)
1956/CBS/


 Side A
1  'Round About Midnight
2  Ah-Leu-Cha
3  All Of You
 Side B
1  Bye Bye Blackbird
2  Tado's Delight
3  Dear Old Stockholm


■ジャズ聴き
コロナ・ウィルスによる外出自粛の間に先祖帰りしていた。
40年代の古いビック・バンド・ジャズを聴いていた。
「Glenn Miller」、「Cab Calloway」、「Lionel Hampton」、
「Ray Anthony」、「Count Basie」、「Ray Noble」、
「Woody Harman」、「Stan Kenton」、「Frankie Carle」、
「Artie Shaw」、「Hal Mclntyre」、「Jackie Gleason」など。
今ではほとんど聴かない懐かしい曲にも出会えた。
何十年振りに聴いた「Time On My Hands」は最高。
「Once In A While」、「There's A Small Hotel」、
「I Got It Bad And That Ain't Good」も良かった。
たまにはこういうのもいいなと思った。


今作はマイルス・デイヴィス(tp)のCBSへの移籍第一弾です。
私が買ったマイルスの一枚目でもあります。
レコードを聴いて衝撃を受けるというのはめったにないけれど今作がそうでした。
胸が締め付けられような強烈な演奏にショックを受けました。
ここでのモンク(p)の傑作「ラウンド・ミッドナイト」は真にマイルスの凄みを感じさせる一曲だと思う。
全編を通す緊張感はあまりに耽美的で深く沈んでいきそうなスタイルは今までのジャズにはなかった。
ジョン・コルトレーン(ts)のソロも十分に感動的で今後の成長を約束させるものでした。

先週紹介した「Art Pepper Meets The Rhythm Section」のメンバーがそのまま参加しています。
今作もまた色んな逸話を残しています。
マイルスはCBSに移籍する前にプレスティッジ・レーベルに4枚分の契約が残っていた。
そこで全25曲の吹き込みをたった二日間で終えた・・・これが有名なマラソン・レコーディングです。
ところがプレスティッジもただでは起きない・・・4枚分のLPを1年に1枚づつ小出しに発売した。
これが「ワーキン」、「リラクシン」、「スティーミン」、「クッキン」の4枚。
普通は旧録音など見向きもされないけど大人気のマイルスだからこそこの商法は大成功を収めた。
事実多くのジャズ・ファンはこの発売を今か今かと待っていた・・・発売日にはジャズ喫茶に直行です。
そこでCBSはどうしたかというとプレスティッジと同じメンバーは使わないという対抗策に出ました。
つまり今作が同メンバーによる最初で最後の作品になったわけです。
この後にはキャノンボール・アダレイ(as)が加わり、ピアノはビル・エヴァンス~ウィントン・ケリーへ、
ドラムはジミー・コブに交代、最後までも残ったのがベースのポール・チェンバースでした。

(まじめ系)

2020/06/28




(1062) ART PEPPER QUARTET / MEETS THE RHYTHM SECTION
art pepper(as),
red garland(p), paul chambers(b), philly joe jones(ds)
1957/Contemporary/


 Side A
1  You'd Be So Nice To Come Home
2  Red Pepper Blues
3  Imagination
4  Waltz Me Blues
5  Staright Life
 Side B
1  Jazz Me Blues
2  Tin Tin Deo
3  Star Eyes
4  Birks Works


ウエスト・コースト・ジャズだとアート・ペッパー(as)も忘れられません。
今作がペッパーを買った最初の一枚になります。
ペッパーの代表作として必ず上がってくるアルバムだと思います。
何しろバックの3人がマイルス・デイヴィス(tp)のリズム・セクションだったという話題性が大きいです。
今聴いてみてもクールで上品なウエスト・コースト・ジャズの特徴がよく出ています。
東から来たトリオは何を考えながら演奏していたのかな?、と考えると面白いけどね。
ペッパーは1925年生まれの当時32歳なのでキャリアは十分です。
レッド・ガーランド(p)とフィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)はほぼ同年代でポール・チェンバース(b)は10歳若い。
ペッパーはもちろん素晴らしいけれど当時の新感覚のフィリー・ジョーのドラミングにも注目しました。
ベストは「Tin Tin Deo」でペッパーの鋭さとフィリー・ジョーの多彩なドラムが聴きどころになります。
つくづくチェンバースが33歳の若さで亡くなってしまったのは惜しいです。

ウエスト・コース・のジャズマンはスタン・ケントン楽団かウディ・ハーマン楽団出身者が多いです。
ここのメンバーがウエスト・コースト・ジャズを作ったといっても過言ではないと思います。
ペッパーも御多聞に漏れずケントン楽団出身でプロ活動は15、6歳から始めています。
当時のジャズマンは早熟が多くてほぼ17歳までにはプロデビューを果たしています。
当時は良い生活を求めて音楽の才能に溢れる若者の多くがジャズ・シーンを目指していました。
ポップスやロックがまだ萌芽期の時代・・・つまりジャズ界は天才の集まりだったということですね。

ちなみにウエスト・コースト・ジャズの二大レーベルはパシフィックジャズとコンテンポラリーです。
若い頃パシフィックジャズはすでにもう廃盤だったけどコンテンポラリーはまだ入手可能でした。
3000番台はモノラル盤で7000番台がステレオ盤ですが総じてモノラルの方が音が良かった。

(中間系)

2020/06/21




(1061) CHET BAKER QUARTET / CHET BAKER SINGS
SideA
chet baker(vo,tp),
russ freeman(p), james bond(b), peter littman(ds)(1,2,5),
lawrence marable(ds)(3,4,6)
1956Rec/Forum Theatre/(Pacific Jazz/PJ1222/M)


 Side A
1  That Old Feeling
2  It's Always You
3  Like Someone In Love
4  My Ideal
5  I've Never Been In Love Before
6  My Buddy

SideB
chet baker(vo,tp),
russ freeman(p), carson smith(b), bob neel(ds)
1954Rec/Capitol Studios/

 Side B
1  But Not For Me
2  Time After Time
3  I Get Along Without You Very Well
4  My Funny Valentine
5  There Will Never Be Another You
6  The Thrill Is Gone
7  I Fall In Love Too Easily
8  Look For The Silver Lining


ジェリー・マリガン(bs)の次はやはりチェット・ベイカー(tp,vo)ということになるかな。
チェット・ベイカーの名前にはどうも麻薬的な要素があるように思う。
それでかな、ミュージシャンによるチェットの名前を冠したアルバムがいっぱい出ています。
それをまた買っちゃうファンもいるわけで・・・私を含めて・・・つくづく麻薬だね。

チェットの歌が知られたのは50年代のパシフィック・ジャズの「チェット・ベイカー・シングス」だった。
つまり今作ですがここにはチェットの歌手としての原点があります。
私が一番好きだったのは「That Old Feeling」で抜群のノリとクールな音色のトランペットが素晴らしい。
愛唱曲になった「My Funny Valentine」やバラードの名曲「Time After Time」や「「Like Someone In Love」、
「I Fall In Love Too Easily」、「I've Never Been In Love Before」、「The Thrill Is Gone」なども入っている。
中性的でアンニュイな歌唱法は当時の評価で「気持ち悪さ」の方が断然勝っていたような気がします。
当然ですね、それまでそんな歌い方をする男性ヴォーカリストはいなかったわけだから。
でもね、反面熱狂的なファンが多かったのも事実で私も一発でハマりました。
それが時代と共に認められて違和感がなくなった・・・今では7、8割の人が好きと言うんじゃないかな。
私はチェットの歌には当時新しく入ってきたばかりだったボサノバの気だるい歌い方の影響を感じています。

さて今作の「チェット・ベイカー・シングス」は中々複雑で情報がハッキリしていないところがあります。
私の持っている情報がかなり真実に近いのではないかと思っています。
まずA面とB面の録音日時とメンバーが違っていて、54年と56年の2セットが合わさっている。
両方に参加しているサイドマンはピアノのラス・フリーマンだけです。
その上、今作には特殊な事情がありました。
ちょうどレコードがモノラルからステレオへの過渡期だったので疑似ステレオ化されてしまいました。
なんとギターを後から追加するというとんでもないことが起こっています。
多重録音はひとつの技術ではあるけれどライブで再現出来ないのでまったくの別物だと思っている。
さらに悪いことにモノラルのマスター・テープが見つからない事態になったらしい。
信じられますか?
なのでギターなしのモノラル盤がオリジナルでギター入りのステレオ盤はごまかしということになります。
色々と聴いてみると大体がギター入りになっているようですが・・・多分ギタリストの名前はないと思う。
さて問題のギタリストは誰かな?・・・その答えはジョー・パスです。

(くつろぎ系)

2020/06/14




(1060) THE GERRY MULLIGAN QUARTET / THE GERRY MULLIGAN QUARTET
gerry mulligan(bs),
bob brookmeyer(tb), bill crow(b), gus johnson(ds)
1963/Verve/


 Side A
1  I'm Getting Sentimental Ove You
2  Piano Train
3  Lost In The Srars
 Side B
1  I Believe In You
2  Love In New Orleans
3  I Know, Don't Know How


コロナ・ウィルスの影響で2ヶ月間ほど休みました。
緊急事態宣言が解除されたので今日から再開します。

■西洋音楽の思い出
外出自粛中に色々と思い出した。
アメリカン・ポップスとの出会いはニール・セダカだった。
「おおキャロル」、「恋の片道切符」、「カレンダーガール」、「すてきな16歳」、「悲しき慕情」など。
コニー・フランシスの大ヒット曲「Where the Boys Are」(邦題:ボーイハント)もニール・セダカの作品。
その他リッキー・ネルソン、ポール・アンカ、パット・ブーン、クリフ・リチャードも好きだった。
エルビス・プレスリーはロカビリー調だったのでイマイチの感じ。
エレキのベンチャーズもリバプール・サウンズのビートルズもリアルタイムで聴いていた。
その後の日本でのグループ・サウンズ・ブームやフォーク・ソング・ブームの洗礼も受けている。
ジャズとの最初の出会いはグレン・ミラー、トミー・ドーシー、ベニー・グッドマンのビックバンド。
モダン・ジャズ聴きの歴史はジェリー・マリガン(bs)からウエスト・コースト・ジャズへ向かう。
棚には長い間手も触れなかった、かなりの数のLPがある。
一応LPも聴けるようにはなってるけど面倒なので20年以上ほとんど聴くことはなかった。
これからの「今週のジャケット」ではそんなLPレコードを紹介しようと思っている。


今作が私の記念すべきモダン・ジャズ・レコードの最初の一枚です。
何の変哲もないアルバムでジェリー・マリガン紹介でもまったく触れられたことがありません。
学校からの帰り道に駅前にあったレコード店の店頭に置いてありました。
ジャケットに穴あき・・・いわゆるバーゲン品です。(後に米国オリジナル盤を入手済)
この頃の日本盤にはジャケットの裏に日本語の解説が書いてあった。
邦題は「ジェリー・マリガン再帰」となっています。
当時のLPは日本盤でも2000円位したので若者にはそう簡単に買えない代物だった。
多分安かったからだと思うけど、「なぜ手が出たのか?」、今でも理由が分からない。
ただ何となく気が向いた・・・こういうのが「運命の出会い」って言うんでしょうね。
買ってもすぐには聴かなくて2ヶ月ほど放っぽらかした後に聴いたら「ガーン!!」と来ました。
正直、「世の中にこんなに素晴らしい音楽があるのか」と思った。
マリガンはピアノレス・カルテットで人気を博したけど最初の相手はチェット・ベイカー(tp)でした。
次にアート・ファーマー(tp)が続き、ドン・フェララ(tp)やジョン・アードレイ(tp)なども試している。
でも上手くいかずに試行錯誤の結果、その後の相手にボブ・ブルックマイヤー(tb)が選ばれた。
バリトン・サックスとトランペットの相性が良いのは分かるのでマリガンにはこだわりがあった。
でも最後には同じ低音楽器のトロンボーンを持ってきたところにマリガンの非凡さを感じます。
地味な組み合わせが意外で、誰も気付かないし、たとえ気付いたとしても勇気がいったと思う。
マイルス・デイビスの「クールの誕生」にも参加したジェリー・マリガンには先取の気概がありました。

(くつろぎ系)

2020/06/07




(1059) JAMES MOODY / MOODY WITH STRINGS
james moody(ts,fl), orchestra, strings
1960/Argo/


1  Dorothee
2  Love For Sale
3  Another Day
4  All My Life
5  I'm Old Fashioned
6  Fools Rush In
7  Somerset
8  I Remember Clifford
9  Love Walked In
10  A Song Of Love
11  Dorian Mood


ジェームス・ムーディ(ts)の最高傑作と目されているアルバムです。
評価が高いミュージシャンの多くがストリングスをバックにした作品を残していますね。
たとえ売れ行きはもう一つでもそれだけ魅力があるんだろうと思います。
自分に焦点が向き実力がそのまま出るので当たり前といえば当たり前ですが・・・。
さて、今作も良かったです。
ムーディどころか疾走感のあるキレのいいサックスとフルートを聴かせてくれています。
実にモダンな演奏でハード・バッパーとしてのムーディの神髄がここにありました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

2020/04/05




(1058) ART PEPPER QUARTET / SAN FRANCISCO SAMBA
art pepper(as),
george cables(p), michael formanek(b), eddie marshall(ds)
1977/Contemporary/


1  Blue Bossa
2  Art Meets Mr.Beautiful
3  Here's That Rainy Day
4  Samba Mom-Mom


アート・ペッパー(as)の強烈なソロ・プレイを満喫できるキーストン・コーナーズでのライブ盤です。
久々にペッパーの鋭く突き抜ける音を聴きました。
ペッパーは1925年生まれのカリフォルニア出身、1982年に56歳で亡くなりました。
ジョージ・ケイブルス(p)は1944年生まれのニューヨーク出身、現在75歳で健在です。
ケイブルスは1970年半ばから5年ほどペッパーのレギュラー・ピアニストとして共演していました。

全4曲は自身のオリジナル2曲(2,4)とその他2曲の構成でボサとサンバが入っています。
ここはペッパーの火の出るような即興演奏が聴きどころになります。
4曲は全て11分強の長丁場でケニー・ドーハムの(1)「ブルー・ボッサ」は16分を超えています。
アイデア豊富で湧き出づる如くのフレージングは驚異的でライブにおけるペッパーの神髄がここにありました。
鋭角的なペッパーに対する流麗美的なケイブルスの対比が面白いので二人が長く続いた原因かもしれません。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2020/03/29



(1057) ZOOT SIMS / NEW BEAT BOSSA NOVA Vo.1 & Vol.2
1-8:New Beat Vossa Nova Vol.1
zoot sims(ts), ron odrich(fl,cl), phil woods(cl,as), gene quill(as,cl),
jim hall(g), kenny burrell(g), art davis(b), sol gubin(ds),
ted sommer(per), willie rodriguez(per)

9-18:New Beat Vossa Nova Vol.2
zoot sims(ts), ron odrich(fl,cl), jerry sanfino(fl,cl), phil bodner(fl,cl),
sol schlinger(cl), jim hall(g), barry galbraith(g), milt hinton(b),
willie rodriguez(per), sol gubin(per), tommy lopez(per), ted sommer(per)

19-23 Bonus Tracks*
1962/Colpix/


1  Ricardo Bossa Nova Part 1 2  Ricardo Bossa Nova Part 2
3  Cano Canoe 4  Cantando A Orquestra
5  Ciume 6  Maria Ninguem
7  Sem Saudades De Voce  Barquinho De Papel
9  Bernie's Tune 10   Poquito Cantando
11  Tickle Toe 12   Lonesome Road
13  Instant Samba 14  They Call The Wind Maria
15  Lover Come Back To Me 16   Nature Boy
17  Reaching For The Moon 18  Don't Fool With Love
19  *I Got Rhythm 20  *Recado Bossa Nova (Vocal Version)
21  *Don't Fool With Love 22  *You And I
23  *Zing Went The Strings Of My Heart    


ズート・シムズ(ts)もまたウエスト・コースト・ジャズの人気プレイヤーの一人でした。
同じ西海岸の人気バリトン・サックス奏者のジェリー・マリガンとは共演歴が長かったです。
ズートは1925年生まれ、カリフォルニア州イングルウッド出身、1985年59歳で亡くなっています。
レスター・ヤング派のテナー・サックス奏者でウディ・ハーマン楽団のセカンド・ハードで名を成しました。
セカンド・ハードの4サックスはズート(ts)、スタン・ゲッツ(ts)、ハービー・スチュワード(ts)、サージ・チャロフ(bs)がメンバーです。
ジャケットに「New Beat Bossa Nova」とあるようにボサノバは新しいリズムとしてこの頃からジャズ界を席巻することになります。
ボサノバの吹き込みは今作のズートの方が早かったけどやわらかな音色を持つゲッツの「イパネマの娘」に軍配が上がった。
よりクールな演奏を聴かせるズートのボサノバを満喫できるアルバムで貴重です。

(くつろぎ系)

2020/03/22



(1056) HERBIE MANN SEXTET / FLAUTISTA !
herbie mann plays afro cuban jazz
herbie mann(fl,bcl),
johnny roe(vib,marimba), knobby totah(b), santos mirande(ds,timbale),
carlos voldes(conga ds), jose luis mangual(bongo),
1959/Verve/


1  Todos Locos
2  Cuban Potato Chips
3  Come On Mule
4  The Amazon River
5  Caravan
6  Delilah
7  Basin Street Este


ハービー・マン(fl)のアフロ・キューバン・リズムとの共演盤です。
最近のマイ・ブームになっている50~60年代の「ラテン・リズムを聴く」の一環で選んでみました。
ハービー・マンは50年代の早い時期から民族音楽というか、ワールド・ワイドなリズムに目を付けていました。
そういう意味でラテンやアフリカン・リズムを用いた先駆者の一人だったと思っています。
さて今作はマンのリズム優先の異色作になりました。
ここは何と言ってもコンガとボンゴが繰り出す強烈なアフロ・キューバン・リズムが聴きどころになります。
ほとんどパーカッションだけの(2)「Cuban Potato Chips」は聴いているだけで身体が揺れてきました。
マンは(3)「Come On Mule」では珍しいバス・クラリネットを披露しています。
元々がサックス奏者なので手慣れたものです。
(5)「キャラバン」はエリントンのジャングル・ムードの名曲ですが熱気に満ちた演奏が聴けました。
なお(6)、(7)の2曲はCD化によって追加されたものです。

(中間系)

2020/03/15



(1055) CONTE CANDOLI & ART PEPPER / MUCHO CALOR
conte candoli(tp), art pepper(as), bill perkins(ts),
russ freeman(p), ben tucker(b), chuck flores(ds),
jack costanza(bongos), mike pscheko(bongos)
1958/Andex/


1  Mucho Calor
2  Autumn Leaves
3  Mambo De La Pinta
4  I Remenber April
5  Vaya Hombre Vaya
6  I Love You
7  Mambo Jumbo
8  Old Devil Moon
9  Pernod
10  That Old Black Magic


コンテ・カンドリ(tp)&アート・ペッパー(as)のラテン盤です。
最近のマイ・ブームになっている50~60年代の「ラテン・リズムを聴く」の一環で選んでみました。
カンドリ、ペッパー、ビル・パーキンス(ts)のフロント3管、特にパーキンスの参加が貴重だと思います。
3人共にビックバンド畑出身でウディ・ハーマンやスタン・ケントンといった一流のビックバンドで演奏していた。
ラス・フリーマン(p)、ベン・タッカー(b)、チャック・フローレス(ds)のリズム・セクション。
ウエスト・コースト・ジャズの代表的なメンバーと言えます。
ボンゴが加わって一気にラテン色が濃くなりました。
実にスマートでオシャレな感覚、軽快で爽やかなウエスト・コーストの風に吹かれているようです。
カンドリやペッパーの演奏はそれこそクール・ジャズそのものです。。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

2020/03/08




(1054) STAN GETZ & CAL TJADER SEXTET / STAN GETZ WITH CAL TJADER
stan getz(ts), cal tjader(vib),
eddie duran(g), vince guaraldi(p), scott lafaro(b), billy higgins(ds)
1958/Fantasy/


1  Ginza Samba
2  I've Grown Accustomed To Her Face
3  For All We Know
4  Crow's Nest
5  Liz-Anne
6  Big Bear
7  My Buddy


スタン・ゲッツ(ts)&カル・ジェイダー(vib)・セクステットの作品です。
最近のマイ・ブームになっている「ラテン・リズムを聴く」の一環で選んでみました。
50~60年代にラテン・ジャズの大ブームがあったので色んなジャズメンがアルバムを出しています。
特にウエスト・コーストを中心にした白人ジャズ・シーンでその傾向が大きいです。
マンボ人気のカル・ジェイダーと後年ボサノバの大スターになったスタン・ゲッツとの共演盤です。

全7曲はジェイダーのオリジナル3曲とその他4曲の構成です。
ということでジェイダーが実質的なリーダーになると思います。
当時のゲッツは対決シリーズの最盛期でJJ・ジョンソン(tb)やジェリー・マリガン(bs)が知られている。
つまり今作もカル・ジェイダーとの対決シリーズの一枚になります。
肝心のラテン・リズムは1曲目の「Ginza Samba」だけだったのは残念でした。
でもスマートでクールな当時のウエスト・コースト・ジャズの神髄が聴けました。
メンバーには後年ビル・エバンス(p)・トリオで名を成したスコット・ラファロ(b)が参加しています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

2020/03/01




(1053) CHET BAKER / WITH FIFTY ITALIAN STRINGS
chet baker(tp,vo),
mario pezzotta(as), glauco massetti(as), gianni basso(ts),
fausto papetti(bs), giulio libani(p), franco cerri(b),
gene victory(ds), & strings, harp, flugelhorns
1959/Jazzland/


1  I Should Care
2  Violets For Your Furs
3  The Song Is You
4  When I Fall In Love
5  Goodbye
6  Autumn In New York
7  Angel Eyes
8  Street Of Dream
9  Forgetful
10  Deep In A Dream


何だか急にチェット・ベイカー(tp,vo)が聴きたくなりました。
今作はイタリアのジャズ・メンと共演した企画ものです。
ストリングスをバックにチェットのトランペットと歌声が冴えわたる。
50年代のチェットは本当に素晴らしいと思います。
音色は哀愁を帯びて艶やかで歌声は中性的で気だるい、何とも雰囲気が最高です。
ベストにはインストで(6)「Autumn In New York」、歌で(10)「Deep In A Dream」を上げておきます。

ジャズランド・レーベルはリバーサイドの傍系レーベルで廉価版です。
若い頃すでにリバーサイドは入手困難だったけどジャズランドはまだ出回っていたのを思い出しました。
ここにはウェス・モンゴメリー(g)の「ウエスト・コースト・ブルース」という貴重盤がありました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

2020/02/23




(1052) GARY BARTZ SEXTET / ANOTHER EARTH
gary bartz(as), charles tolliver(tp), pharoah sanders(ts),
stanley cowell(p), reggie workman(b), freddy waits(ds)
1968/Milestone/


1  Another Earth
2  Dark Nebula
3  U.F.O
4  Lost In The Stars
5  Perihelion And Aphelion


ゲイリー・バーツ(as)は1940年生まれ、メリーランド州ボルチモアの出身の79歳で健在です。
ジュリアードに学んだジャズ・エリートの一人です。
ジャズ・メッセンジャーズ、マッコイ・ターナー(p)、マイルス・ディヴィス(tp)とジャズ主流派を歩んでいます。
幅広い音楽性の持ち主で何でも出来る多才なプレイヤーだとも言えます。

今作はバーツの代表作の一枚に数えられています。
若い頃のバーツも尖がっていてマッコイの影響が強く「ジャズ何するものぞ」と思っていた節がある。
1曲目の表題曲「Another Earth」は25分近い長丁場で壮大な曲想を持つバーツ渾身の1曲です。
今聴いてみると疲れるけど当時のジャズ喫茶ではフリー系の長時間も普通に聴かれていました。
メンバーも凄くて今なら垂涎の的にもなりそうです。
ゲイリー・バーツ(as)、チャールス・トリバー(tp)、ファラオ・サンダース(ts)のフロント3管に
スタンリー・カウエル(p)、レジー・ワークマン(b)、フレディ・ウエイツ(ds)のリズム・セクションです。

でも多分、今の時代にこういう長丁場は似合わないと思う。
逆に(2)~(5)はあっという間に終わってしまう感じがしました。

(まじめ系)

2020/02/16




(1051) BILLY HARPER QUINTET / LIVE on tour in the far east
billy harper(ts), eddie henderson(tp),
francesca tanksley(p), louie spears(b), newman t.baker(ds)
1992/SteepleChase/


1  I Do Believe
2  Countdown
3  Dance In The Question
4  Insight
5  If One Could Only See
6  Croquet Ballet


ビリー・ハーパー(ts)は1943年生まれ、テキサス州ヒューストン出身、現在77歳で健在です。
コルトレーン派の優等生の一人でそのパワフル&エネルギッシュな奏法に魅せられるファンも多い。
かく言う私もその一人でハーパーにどっぷりと浸かった時期もありました。
ハーパーの最大の魅力は呪術的なアフリカン・リズムにあると思っています。
スピリチュアルな雰囲気を持っていて聴いているうちにだんだんと心が熱くなってくるんですよ。

さて今作は1991年の韓国の釜山でのライブ盤でVOL.3まで出てますがその1枚目です。
全6曲はハーパーが4曲とフランチェスカ・タンクスリー(p)が1曲とトレーンが1曲の構成です。
タンクスリーは強靭な女性ピアニストでハーパーのレギュラー・クインテットの一人です。
ビリー・ハーパー・クインテットは延々と繰り返すリフ・リズムに独自のサウンドを持っています。
各々のソロはもちろんですがグループ全体が生み出す熱いグルーブ感も聴きどころになります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)

2020/02/09




(1050) RYAN KISOR QUARTET / POINT OF ARRIVAL
ryan kisor(tp),
peter zak(p), john webber(b), willie jones 3(ds)
justin kisor(tp)(8)
1998/Criss Cross/


1  Point Of Arrival
2  Smoke Signal
3  Better Late Than Never
4  For All We Know
5  Jessica's Theme
6  The Lonely Hour
7  The Best Thing For You Is Me
8  Sir Lancelot
9  The End Of A Love Affair


ライアン・カイザー(tp)は収集対象の一人です、今度で16枚目になりました。
もっとも私の場合は何が何でもではなくて見つけたら買う程度のものですがね。
カイザーは1973年生まれ、アメリカ中西部のアイオワ州出身です。
師匠はクラーク・テリー(tp)で1990年にジャズ登竜門で有名なモンク・コンペで優勝しています。
この時は弱冠17歳だったので流星のように現れた天才児だったわけですね。

今作はカイザーが25歳時の録音です。
全9曲は自身のオリジナルが2曲(1,8)、メンバーのオリジナル4曲とスタンダード3曲の構成です。
今聴いてみると安定感や安心感はあるけど特別に若さ溢れる突き抜けた感じではなかったと思います。
でもこの上品なまろやかさがたまらないと言うファンも多いのではないかな、もちろん私もその一人ですが。
クラーク・テリー、クリフォード・ブラウン、アート・ファーマー、ケニー・ドーハムなどの名前が浮かびます。
バックののピーター・ザック(p)、ジョン・ウィーバー(b)、ウィリー・ジョーンズⅢ(ds)は当時のレギュラー・メンバーです。
ここでは私的にイマイチだったジョン・ウィーバーのポール・チェンバース張りのベースに注目しました。
カイザーは抜群のテクニックの持ち主で音色も綺麗、そのよどみなく流麗なソロワークが聴きどころになります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2020/02/02





(1049) CHRIS CHEEK QUARTET / I WISH I KNEW
chris cheek(ts),
kurt rosenwinkel(g), chris higgins(b), jordi rossy(ds)
1997/Fresh Sound New Talent/


1  I Wish I Knew
2  At Long Last Love
3  Skylark
4  Stairway To The Stars
5  I'll Be Seeing You
6  Garden Floor
7  Time Remember
8  I Don't To Set The World On Fire
9  What'll I Do


クリス・チークは新感覚ジャズのテナー・サックス奏者の一人です。
ブラッド・メルドー(p)やここのカート・ローゼンウィンケル(g)の盟友としても知られています。
チークはまた古典的なバラード奏法の名手でスタンダードにおける表現力にも長けています。
私の新感覚ジャズの特徴は「浮揚感がある」とか「頼りなさげな感覚」を指しています。
共演の ローゼンウィンケルやジョージ・ロッシー(ds)もまた現代ジャズを牽引するミュージシャンですね。
ローゼンウィンケルを見出したのはヴァイブのゲイリー・バートンですが先見の明がありました。
彼もここではストレートでオーソドックスな演奏を聴かせてくれています。
ロッシーは鬼才ブラッド・メルドー(p)と共に「アート・オブ・ザ・トリオ」を結成していました。

バラード奏法におけるチークのルーツはレスター・ヤング~スタン・ゲッツの流れになります。
レニー・トリスターノ(p)派のサックス奏者のワーン・マーシュ(ts)やリー・コニッツ(as)の影響もある。
チークには同系統の2枚組↓があるので聴いてみるのも面白いと思います。

* CHRIS CHEEK QUARTET / GUILTY & LAZY AFTERNOON (2002/FRESH SOUND)
chris cheek(ts), ethan iverson(p), ben street(b), jorge rossy(ds)

今作ですが全9曲はチーク自身のオリジナルは(6)の1曲のみでその他スタンダード8曲の構成です。
ベストはバラードの(4)「Stairway To The Stars」でここでのチークとローゼンウィンケルが素晴らしい。
チークのテナーの音色が何とも言えない・・・切なげに独特の味わいがあって心に沁みてきます。
刺激的ではないけれど当時の若手の実力がどれほどのものか・・・軽々と凄い・・・聴けば一目瞭然です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2020/01/26




(1048) RON CARTER TRIO / JAZZ, MY ROMANCE
ron carter(b), herb ellis(g), kenny barron(p)
1994/Somethin'else/


1  Blues For D.P
2  My Romance
3  Airgin
4  Quiet Times
5  Summertime
6  I Fall In Love Too Easily
7  For Toddlers Only
8  Sweet Lorraine


ロン・カーターの今作はお正月のBGMでずっと流していました。
ロン・カーター(b)、ハーブ・エリス(g)、ケニー・バロン(p)のドラムレス・トリオです。
「ピアノ&ギター&ベース」
この原型はナット・コール(p)・トリオですが実にセンスの良い組み合わせだと思っています。

スタンダード作品集・・・3者がぶつかり合う予想とは違ったけど意外に面白かったです。
お互いが相手に合わせて寄り添うように演奏し流れていく。
落ち着いた大人の感覚で刺激的なところは何もない、逆に珍しいアルバムでした。
お正月には色んな人の出入りがあるけれど音楽の存在をほとんど感じることはなかったです。
メロディが流れているようで流れていない、流れていないようで流れている。
どんな景色にもふっと馴染んでしまう不思議な感覚を持ったアルバムに出会いました。

(中間系)

2020/01/19




(1047) SAM RIVERS, ARTHUR BLYTHE, NATHAN DAVIS, CHICO FREEMAN / ROOTS
SALUTES THE SAXOPHONE
sam rivers(ts), nathan davis(ts,ss), arthur blythe(as), chico freeman(ts,ss),
don pullen(p), santi debriano(b), tommy campbell(ds)
1992/In Out/


1  Cottontail-For Ben Webster
2  Parker's Mood-For Charlie Parker
3  Impressions-For John Coltrane
4  You Don't Know What Love Is-For Eric Dolphy
5  The Panther-For Dexter Gordon
6  Body And Soul-For Coleman Hawkins
7  St,Thomas-For Sonny Rollins
8  Red Top-For Gene Ammons
9  Lester Leaps In -For Lester Young


今作の魅力はメンバーの豪華さにあります。
サックスは年齢順にサム・リヴァース(ts)、ネイザン・ディヴィス(ss)、アーサー・ブライス(as)、チコ・フリーマン(ts)です。
バックはドン・プーレン(p)、サンティ・デブリアーノ(b)、トミー・キャンベル(ds)のトリオです。
サム・リヴァースは88歳、ネイザン・ディヴィスは81歳、アーサー・ブライスは76歳ですでに亡くなっています。
チコ・フリーマン(ts)は最も若く70歳で健在です。
この4人のサックス奏者は伝統に根ざしながらもフリージャズ~ロフト・ジャズ傾向の強いミュージシャン達です。
リヴァースはマイルス・ディヴィスからフリー・ジャズの雄、ディヴィスはエリック・ドルフィ(as)との共演歴が長い、
ブライスは70年代にロフト・ジャズ・シーンで活躍、チコはシカゴ・ジャズの大御所ヴォン・フリーマンの息子です。
当然ながらこの4人のサックス奏者の中心にいるのはサム・リヴァースに他なりません。
共演のドン・プーレンも鍵盤を転がす独特のスタイルとタッチを持つユニークなピアニストで好きした。
残念ながら1995年に53歳の若さで亡くなっています。

全9曲、今作はまた1曲1曲の稀代のサックス奏者の名演に敬意を表しています。
(1)はベン・ウェブスター(ts)、(2)はチャーリー・パーカー(as)、(3)はジョン・コルトレーン(ts)、
(4)はエリック・ドルフィ(as)、(5)はデクスター・ゴードン(ts)、(6)はコールマン・ホーキンス(ts)、
(7)はソニー・ロリンズ(ts)、(8)ジーン・アモンズ(as)、(9)レスター・ヤング(ts)に捧げる形になっています。
この人選も絶妙で、なるほどこの人達が後のサックス奏者に与えた影響が一番大きいのかと思いました。

このメンバーなら悪かろうはずもなくどれも素晴らしい演奏が詰まっていました。
中でも私的ベストは(4)「You Don't Know What Love Is」になります。
ここでのネイザン・ディヴィスのソプラノ・サックスのバラード・プレイに痺れてしまいました。
彼に関してはエリック・ドルフィとの共演盤を聴いたことがあるだけでほとんど知らなかった。
こんなに凄いプレイヤーだったのかと認識を新たにしました。
(2)「Parker's Mood」のアーサー・ブライスやドン・プーレンのソロもまた心に残る名演です。
(3)「Impressions」ではチコ・フリーマンの強烈なソプラノ・サックス・ソロが聴けました。
(5)「The Panther」のサム・リヴァースの朗々と歌うテナー・サックスのソロなど聴きどころが満載です。
1991年ドイツ/レバークーゼン”フォーラム”での実況録音ですが司会はチコが務めていました。
1990年代の貴重盤の一枚に上げておきます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2020/01/12




(1046) ARCHIE SHEPP QUARTET / I DIDN'T KNOW ABOUT YOU
archie shepp(ts,as,vo),
horace parlan(p), wayne dockery(b), george brown(ds)
1990/Timeless/


1  Go Down Mosea (Let My People Go)
2  I Didn't Know About You
3  Billie's Bossa
4  Hot Hpuse
5  The Good Life
6  Now's The Time
7  Ask Me Now


ちょっと濃い味のバラードを聴きたくなってアーチー・シェップを選んでみました。
ホレス・パーラン・トリオをバックにしたライブ盤です。
シェップにしては奇をてらうところもなく比較的あっさりとストレートに吹いていると思いました。
特にバラードはビブラートを効かせ過ぎて「おぇ~」という時もあるけれどそれも少ないです。
もっともここが好みの分かれ道になるかもしれないけど。
独特のタイミングとタッチを持つパーランとの相性はいいと思います。
ただヴォーカルはやっぱり今一つでした。

(中間系)

2020/01/05




(1045) CAL TJADER'S MODERN MAMBO QUINTET / MAMBO WITH TJADER
cal tjader(vib), manuel duran(p),
carlos duran(b), bayardo velarde(timb9), edgard rosales(cong)
1954/Fantasy/


1  Mamblues-Mambo
2  Midnight Sun-Cha Cha Cha
3  Sonny Boy-Mambo
4  Cherry-Cha Cha Cha
5  I'll Remember April-Bolero
6  This Can't Be Love-Mambo
7  Tenderly-Bolero
8  Dearly Beloved-Cha Cha Cha
9  Chloe-Mambo
10  Lucero-Mambo
11  Bye Bye Blues-Mambo
12  Autumn Leaves-Bolero


50年代に人気を博したカル・ジェイダー(vib)のマンボ・クインテットです。
「年末にチャカポコ過ごすのも悪くないか」と思って選んでみました。
マンボはキューバン・リズムのダンス音楽で収録曲にはご丁寧にリズム表示もあります、
マンボとチャチャチャは馴染みがあるけどボレロは比較的珍しいかもしれませんね。
1950年代にはレコードを聴きながら流行のラテン・ダンスを踊っていたということです。
ジャズとダンスは切っても切れない関係にありました。

(中間系)

2019/12/29




(1044) RITA REYS & PIM JACOBS TRIO / JAZZ PICTURES
FEATURING KENNY CLARKE
rita reys(vo),
pim jacobs trio, kenny clarke(ds)
1961/Philips/


1  I'm Gonna Sit Out Down And Write Myself A Letter
2  Autumn Leaves
3  Cherokee
4  Poor Butterfly
5  Can't We Be Friends ?
6  I Get A Kick Out Of You
7  I Remember Clifford
8  Tangerne
9  Speak Low
10  What's New


リタ・ライス(リタ・レイス)(vo)は1924年生まれ、オランダのロッテルダム出身、2013年に88歳で亡くなりました。
夫君のピム・ヤコブス(p)は10歳年下で1934年生まれ、オランダのヒルフェルスム出身、1996年に61歳で亡くなりました。
ケニー・クラーク(ds)はビバップ・スタイルのドラミングを築き上げた一人でヨーロッパで活躍していました。

今作はリタのスタンダード作品集で1961年録音のライブ盤、リタの代表作の一枚になっています。
当時のピム・ヤコブス・トリオはピアノ、ギター、ベースの組み合わせなのでここにケニー・クラークが加わり厚みが増しました。
馴染みのある名曲とリタの若々しい歌声とスイング感がマッチして心地良いです。

(中間系)

2019/12/22




(1043) EDDIE "LOCKJAW" DAVIS QUARTET / JAWS STRIKES AGAIN
eddie "lockjaw" davis(ts),
wild bill davis(org), billy butler(g), oliver jackson(ds)
1976/Black & Blue/


1  Don't Worry About Me
2  The Man I Love
3  Light And Lovely
4  Asompin' At The Savoy
5  When Sunny Gets Blue
6  Blue Snd Sentimental
7  Jumpin' With Symphony Sid
8  When Your Lover Has Gone
9  Pennies From Heaven
10  After You've Gone
11   Candy


エディ”ロックジョウ”ディヴィス(ts)は1922年生まれ、ニューヨーク出身、1986年に64歳で亡くなっています。
カウント・ベイシー・オーケストラで名を上げた豪快で良くスイングするテナー・サックス奏者です。
ジョウズの特徴はその音色にあると思う・・・日本の演歌でいうこぶしの利いたシブいだみ声が実に個性的です。
ビブラートも効いているのでジャズ・ファンにとっては選り好みの激しいプレイヤーの一人と言えるかもしれませんね。

ジョウズは60年代のプレステイジの看板テナー奏者の一人でジョニー・グリフィン(ts)との2テナー・バトルが知られています。
ジョウズとグリフィンは似た者同士でパワフルかつエネルギッシュに突っ走る二人のコンビネーションが人気を博しました。
名前はそのまんまの「タフ・テナーズ」でした。
テナー・バトルの歴史は長くて古くはデクスター・ゴードンとワーデル・グレイの「THE CHASE」(1952/Decca)が有名です。
現在でもその伝統はエリック・アレキサンダー&グラント・スチュワートの「Reeds & Deeds」に引き継がれています。

ジョウズはまたオルガンとの相性が良くてシャーリー・スコット(org)との吹き込みも多かったです。
今作はフランス録音、ワイルド・ビル・ディヴィス(org)との共演でジョウズのバラード奏法が聴きどころになりました。
(5)「When Sunny Gets Blue」~ベイシー作の(6)「Blue And Sentimental」には思わずクラッときてしまった。

(中間系)

2019/12/15




(1042) HAROLD MABERN TRIO / DON'T KNOW WHY
harold mabern(p), nat reeves(b), joe farnsworth(ds)
2003/Venus/


1  Edward Lee
2  Dance With Me
3  My Favorite Things
4  Don't Know Why
5  Dreamy
6  Cabu
7  The Surrey With The Fringe On Top
8  Nightlife In Tokyo
9  Blues For David
10  My Shining Hour


ハロルド・メイバーンも今年の9月に83歳で亡くなってしまいました。
メイバーンは1936年生まれ、テネシー州のメンフィス出身、キャリアはシカゴからスタートしています。
現代のシカゴ・ジャズの大御所でエリック・アレキサンダー(ts)などの父親的存在であるのはよく知られています。
何度かライブでも見ていますがそのパワフルでエネルギッシュなピアノ奏法は強烈な印象を残しました。
「この年で何でここまで元気なんだ?」・・・まさに鉄人、まだまだ元気に活躍できると信じていた。
最後のアルバムの題名が「The Iron Man / Live At Smoke」(2018)だったのは言い得て妙だと思いました。

1960年代は主流派のジャズ・ピアニストとして輝かしいキャリアを残しています。
アート・ファーマー(tp)、ローランド・カーク(sax)、リー・モーガン(tp)、ウェス・モンゴメリー(g)、フレディ・ハバード(tp)等々。
加えて最初のレコーディングがジミー・ホレスト(ts)ということでソウル・ジャズのくくりもあります。
スタイル的にはマッコイ・タイナー(p)に一番近いと思っています。
タッチが強烈なだけに情緒的にはやや欠けるところがあるけど聴いているうちに元気がもらえるのも確かです。
そして実はピアノを転がせる凄いテクニシャンでジャズ・ピアニスト界における名手の一人とも言えます。

(中間系)

2019/12/08




(1041) STANLEY TURRENTINE QUINTET / HUSTLIN'
stanley turrentine(ts), kenny burrell(g),
shirley scott(org), bob cranshaw(b), otis finch(ds)
1964/Blue Note/


1  Trouble (No2)
2  Love Letters
3  The Hustler
4  Ladyfingers
5  Something Happens To Me
6  Goin' Home


ちょっとコッテリしたテナーが聴きたいということで選んでみました。
スタンリー・タレンティン(ts)はブルーノート・レーベルの看板テナー奏者で30枚以上リリースされています。
ブルーノートは先取の気質もあるけれどもう一方でダンサブル、ブルージー、ソウル、ファンキーも好む。

タレンティンは当初ホレス・パーラン・トリオとの組み合わせが多く、次にシャーリーのオルガンが来ています。
意外にギタリストとの共演は少ないです。
グラント・グリーン(g)とかここのケニー・バレル(g)とかはもっとあってもいいように思うけど・・・。
シャーリー・スコット(org)とは当時新婚だったのかな・・・「Love Letter」を聴くと甘い香りが漂っています。
思いのほかコテコテではなく軽く吹いているので案外にスマートな感覚で聴き易いですよ。

(くつろぎ系)

2019/12/01




(1040) LAWRENCE MARABLE QUARTET / TENORMAN
lawrence marable(ds),
james clay(ts), sonny clarke(p), jimmy bond(b)
1956/Jazz West/


1  The Devil And The Deep Blue Sea
2  Easy Living
3  Minor Meeting
4  Airtight
5  Willow Weep For Me
6  Three Fingers North
7  Lover Man
8  Marbles


西海岸のドラマーのローレンス・マラベルがテナーのジェームス・クレイをフューチャーした作品です。
ウェスト・コースト・ジャズのレア盤の一枚だと思います。
ここにはもう一つの目玉があって、それはソニー・クラーク(p)が参加していることです。
ジャズ・ウェスト原盤のモノラルですが録音が良くてデジタル・リマスター盤としては成功しています。

マラベルは1929年生まれ、ロサンゼルス出身で2012年に83歳で亡くなっています。
クレイは1935年生まれ、テキサス州ダラス生まれで1994年に58歳で亡くなっています。
ちなみにソニー・クラークは1931年生まれ、ペンシルベニア州出身で1963年に31歳の若さで亡くなっています。

クレイの特徴はもちろん男性的で豪快なテキサス・テナーですがソニー・ロリンズ(ts)の流れを汲むものです。
聴いてみれば一目瞭然だけどその野太いテナー・サックスの音色は圧倒的な存在感を持っています。
クラークの印象深いピアノと相まって一度聴いたら忘れられない味わいです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/11/24




(1039) GEORGE SHEARING QUINTET & CANNONBALL ADDERLEY QUINTET / AT NEWPORT
on #1-5
cannonball adderley(as), nat adderley(tp),
junior mance(p), sam jones(b), jimmy cobb(ds)
on #6-11
george shearing(p), emil richards(vib),
toots thielemans(g), al mckibbon(b), percy brice(ds)
armando peraza(cong)(10,11)
guest:cannonball adderley(as)(9), nat adderley(tp)(9)
1957/Concord(Fantasy)/


1  Wee Dot
2  A Foggy Day
3  Sermonette
4  Sam's Tune
5  Hurricane Connie
6  Pawn Ticket
7  It Never Entered My Mind
8  There Will Never Be Another You
9  Soul Station
10  Old Devil Moon
11  Nothin' But De Best


ジョージ・シアリング(p)・クインテットとキャノンボール・アダレイ(as)・クインテットが一度に聴けます。
初めてこのジャケットを見たので気になりました。
1957年のニューポート・ジャズ・フェスティヴァルでの未発表ライブ・パフォーマンスとのことです。
(1-5)までがキャノンボール・アダレイで(6-11)までがジョージ・シアリングの演奏です。
なお(9)「Soul Station」にキャンボールとナットのアダレイ兄弟がゲスト参加しています。

50年代のジャズ最盛期の熱いライブ・パフォーマンスが詰まっていました。
サム・ジョーンズが期待の若手ベーシストとして紹介されていたりナット・アダレイのラッパもよく鳴っている。
多分進行役はキャノンボールだと思うけどキッチリと話していたのが印象的でした。
ジョージ・シアリングはやっぱりいいと思いましたよ。
ピアノ・トリオにヴァイヴとギターの組み合わせはユニークでトゥーツ・シールマンスのギター・ソロも聴けました。
(10-11)でコンガが入ると一気に気分はラテン・アメリカに飛んで行きます。

ちなみにジャズのドキュメンタリー映画の「真夏の夜のジャズ」が撮影されたのは次の年の1958年のことです。
いかにこの頃のニューポート・ジャズ・フェスティヴァルが盛況であったかはこれを見れば明らかになります。
ジャズ・ファンならこの映画は是非見て欲しい・・・観客と演奏者の盛り上がりと一体感が凄いです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/11/17




(1038) ALI RYERSON QUARTET / IN HER OWN SWEET WAY
ali ryerson(fl),
harold danko(p), jeff fuller(b), terry clarke(ds)
1996/Concord/


1  Preface
2  To Start Again
3  Everything Changed
4  Paisagem Cosmica
5  Martina
6  In Your Own Sweet Way
7  Sail Away
8  Blue In Green
9  Sometime Ago
10  No More Blues
11  So Remember Me


アリ・リアーソン(fl)は初見、1952年生まれ、ニューヨーク出身です。
オーソドックスなジャズのイメージがあるコンコード・レーベルなら間違いないかと思いました。
共演者にはハロルド・ダンコ(p)やテリー・クラーク(ds)もいることだし・・・。
ハロルド・ダンコは1947年生まれ、オハイオ州出身です。
ダンコはビック・バンド出ですがリー・コニッツ(as)やチェット・ベイカー(tp)との共演で知られています。

全11曲は自身のオリジナル1曲、ダンコが2曲、その他8曲の構成です。
その他にはカーク・ライトシー(p)、デイヴ・ブルーベック(p)、トム・ハレル(tp)、マイルス・デイヴィス(tp)、
アントニオ・カルロス・ジョビン(g)などの中々に凝った選曲になっています。
表題はブルーベックの有名曲の(6)「In Your Own Sweet Way」をもじったものですね。
最初は女性フルート奏者なのでやわらかくやさしい聴き易いジャズを予想しました。
たしかに繊細で美しい音色ですが予想外にキッチリとしたジャズ・フルートを聴かせてくれました。
甘さは控え目でかなりの硬質なジャズが展開されていて、ほど良い緊張感を醸し出しています。
粟立ちの良いクリアなピアノを聴かせるダンコもまた秀逸です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/11/10




(1037) PRINCE LASHA QUINTET / THE CRY !
prince lasha(fl), sonny simmons(as),
gary peacock(b) & mark proctor(b)(exsept2,7,8), gene stone(ds)
1962/Contemporary/


1  Congo Call
2  Bojangles
3  Green And Gold
4  Ghost Of The Past
5  Red's Mood
6  Juanita
7  Lost Generation
8  A.Y.


プリンス・ラシャ(as.fl)もまた記憶に残るフルート奏者です。
ラシャは1929年生まれ、テキサス州出身で2008年に79歳で亡くなっています。
フリー系ではあるけれど伝統に根差したジャズ・マンでエリック・ドルフィ(as,fl)に最も近い立ち位置にいました。
ここで共演しているソニー・シモンズ(as)とのコンビでも知られています。

全8曲は全てラシャとシモンズのオリジナルで占められています。
今作はピアノレスの2ベースに特徴がありました。
特に(1)「Congo Call」が印象的でベースとドラムスが当時流行したアフリカ回帰のリフ・リズムを刻む。
それにスピリチュアルなコルトーレーン・サウンドが乗るという構図になっています。
久し振りに聴くと新鮮な感じがしました。

そういえば最近このサウンドを踏襲しているグループを聴いたことがあります。
マイシャ(Maisha)は新世代UKジャズ・シーンを牽引する今最も注目を集めるグループだそうです。
往年のスピリチュアル・ジャズとアフロ・ビートやアフリカン・リズムを融合させるとあった。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)

2019/11/03




(1036) JEREMY STEIG / JEREMY & THE SATYRS
ジェレミー・スタイグ(fl)、ウォーレン・バーンハート(p,org,vo)、
エイドリアン・ギレリー(g,hca,vo)、エディ・ゴメス(b)、ドナルド・マクドナルド(ds)

1967/Reprise/


1  In The World Of Glass Teardrops
2  Superbaby
3  She Didn't Even Say Goodbye
4  The Do It
5  The First Time I Saw You, Baby
6  Lovely Child Of Tears
7  (Let's Go To The (Movie Show)
8  Mean Black Snake
9  Canzonetta
10  Foreign Release-The Satyrs
11  Satyrized


ジェレミー・スタイグ(fl)を一躍有名にしたのはビル・エヴァンス(p)との「ホワッツ・ニュー」でした。
およそフルートらしくないパワフルでダーティな音色には驚かされました。
これが決定的な一枚になったためにその後の作品がかすんでしまった気がします。
今作はジャズ・ロック調ですが元々スタイグには幅広い音楽性とコンテンポラリーな気質がありました。

(帯中よりの抜粋)
ビル・エヴァンスとの共演アルバムでも知られるフルート奏者のジェレミー・スタイグ。
彼が67年末に結成、短期間で解散してしまった「ザ・サテュロス」は、
ジャズとロックの融合を試みた最も初期のグループと言えるだろう。
サイケデリックな雰囲気が漂うエイドリアン・ギレリーのヴォーカルとギター、キーボードをウォーレン・バーンハート。
ベースをエディ・ゴメスが担当しているのもこの時代の混沌を感じさせるものがある。

(中間系)

2019/10/27




(1035) SHINPEI INOUE QUARTET / MOMENT
井上信平(fl)
古川初穂(p)(1,3,4,5,8)、奥山勝(p)(2,6,7,9)、斎藤誠(b)(1,3,4,5,8)、
伊藤寛康(b)(2,6,7,9)、伊丹雅博(g)(1,3,5)、藤井摂(ds)

2016/BCD/


1  Hudson Park Way
2  Atras Da Porta
3  朝日のあたる家
4  A House Is Not A Home
5  Moment
6  Sunset Carnival
7  Cavatina
8  Shop Till You Bop
9  And Here You Are


日本人の代表的なフルート奏者と言うと井上信平さんになるでしょうね。
ハービー・マンの信奉者でもちろん共演作もあります。
凄いテクニシャンでエンターテイナーでもあり、ライブに行くと楽しいパフォーマンスを見せてくれます。
フルート奏者は層が薄いこともあり、それこそあちこちに引っ張りだこの人気ジャズ・マンの一人です。

今作もまたハービー・マンに捧げる作品になっています。
全9曲は自身のオリジナル3曲とその他6曲の構成です。
バート・バカラックやデイヴ・グルーシン、スタッフなどの作品を取り上げてのフュージョン・サウンドです。
メンバーもその系統が得意のベテラン・ジャズ・メンが揃っていて安定感のある演奏を聴かせています。
特にライブでは多彩なドラミングを見せる藤井摂さんが楽しくて、見どころ聴きどころになります。
ラテンの名曲(2)「Atras Da Porta」では美しいフルートの調べに魅了されてしまいました。
バラードならバカラックの(4)「A House Is Not A Home」や(7)「Cavatina」が秀逸。
アップ・テンポなら疾走感があるグルーシンの(8)「Shop Till You Bop」が良かったです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/10/20




(1034) SAM MOST QUINTET / FROM THE ATTIC OF MY MIND
sam most(fl), kenny barron(p),
george mraz(b), walter bolden(ds), warren smith(per)
1980/Xanadu/


1  What Is,Is
2  Breath Of Love
3  Blue Hue
4  You Are Always The One
5  Child Of The Forest
6  One Forgotten Yesterday
7  Keep Moving
8  Out Of Sight, In Mind


サム・モストもまたフルートの名手として忘れてはならないプレイヤーです。
サム・モストは1930年生まれ、ニュージャージー州出身、2013年に82歳で亡くなっています。
モストはビック・バンド畑出身でフルートの他、クラリネットとテナーサックス奏者でもあります。
1950年代にはハービー・マンと並ぶ人気フルート奏者でしたがいつの間にか差を付けられてしまいました。
派手で目立ちたがり屋のマンと地味で控え目なモストの性格の差が出てしまったような気がするけど・・・。

今作は全曲モスト自身のオリジナルでいわばモストの全てが詰まっているアルバムになっています。
表題の「From The Attic Of My Mind」というのも、いかにも地味で控え目なモストにピッタリだと思いました。
モストのフルート奏法の特徴は吹き込みの鋭さとかすれたようなセクシーな音色にあります。
寄り添うようなケニーバロンのピアノも絶妙な味わいです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/10/13




(1033) FRANK WESS QUINTET / THE FLUTE MASTERY OF FRANK WESS
frank wess(fl), chuck wayne(g),
tommy flanagan(p), george mraz(b), ben riley(ds)
1981/Progressive/


1  Lover Come Back To Me
2  Spring Is Here
3  Riled Up
4  There Is No Greater Love
5  Nada Mas
6  Battle Royal
7  Lover Come Back To Me (take1)
8  Spring Is Here (take1)
9  There Is No Greater Love (take3)
10  Nada Mas (take1)


テナー・サックス奏者のフランク・ウェスもまたフルートの名手として知られています。
そのフルート奏法はどこまでもやさしく柔らかく、微妙にビブラートを利かせるところに特徴があります。
まさにワン・アンド・オンリーの世界でその神髄はバラード奏法にあると思っています。

さて今作はウェスがフルート1本で通したアルバムです。
全6曲は自身のオリジナル2曲とその他スタンダード4曲の構成です。
残りの4曲はボーナス・トラックとして別テイクが収録されています。
個人的にはこのやり方はあまり好きではないけれど・・・。
メンバー的にはトミー・フラナガンのピアノとジョージ・ムラツのベースが聴きどころになります。
ベン・ライリー(ds)とチャック・ウェイン(g)もシブい。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/10/06




(1032) ROSARIO GIULIANI QUINTET / ENYTHING ELSE
rosario giuliani(as,ss), flavio boltro(tp,flh),
dado moroni(p), remi vignold(b), benjamin henoco(ds)
2006/Dreyfus/


1  Anything Else
2  Blow Out
3  Danae
4  Invisible
5  This Is The Answer
6  Backfire
7  A Winter Day
8  Conversation
9  My Angel
10  Walking Around
11  Three Angels
12  Hagi Mistery


先日ファブリツィオ・ボッソ&ロザリオ・ジュリアーニ・クインテットのコンサートを見に行きました。

* FABRISIO BOSSO & ROSARIO GIULIANI QUINTET
fabrizio bosso(tp,flh), rosario giuliani(as),
alessandro lanzoni(p), daryl hall(b), Etoh Yoshito(ds)

メンバーはあとアレッサンドロ・ランツォーニ(p)、ダリル・ホール(b)、江藤良人(ds)さんのリズム・セクションです。
長い付き合いのボッソとジュリアーニのコンビネーションは抜群でスピード感溢れるテクニカルな演奏が聴けました。
ボッソは1stがフリューゲル・ホーン、2ndにはトランペットを使用して変化を付けていました。
ボッソは1973年生まれ、ジュリアーニは1967年生まれの共にイタリア出身です。
ジュリアーニが年上なので実質的なリーダーはこちらのようでした。
ライブでは特にピアノのアレッサンドロ・ランツォーニが素晴らしいと思いました。
タッチがいい、絶妙なタイミングと斬新なフレーズは聴いていて背筋がゾクゾクとするほどの興奮を覚えたほどです。
ジュリアーニさんはよく揺れる、ライブでは動き過ぎが気になってしまいました・・・それだけ気合ノリが激しかったのかも。

先週ボッソを紹介したので双頭バンドのロザリオ・ジュリアーニ(as)の作品も紹介しないと片手落ちになりますね。
全12曲は自身のオリジナル9曲とダド・モロニの2曲(11)、(12)とオーネット・コールマン(as)の(4)です。
ジュリアーニは優秀で作、編曲能力にも長けています。
ここもメンバーが魅力的だと思いました。
イタリアのトランぺッターのフラヴィオ・ボルトロとピアニストのダド・モロニです。
途中でモロニの唸り声が気になって来るけど強力でスピード感溢れるハード・バップ・ジャズが聴けました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/09/29




(1031) FABRIZIO BOSSO QUINTET / FAST FLIGHT
fabrizio bosso(tp,flh), rosario giuliani(as,ss),
salvatore bonafede(p), giuseppe bassi(b), marcello di leonardo(ds)
2000/Red/


1  Fast Flight
2  Woman's Glance
3  My Life Express
4  Gibraltar
5  Actor & Actrees
6  Minor Mood
7  Too Young To Go Steady
8  Brother's Song
9  In Walked Bud
10  Family Blues
11  Fast Flight -take2


先日ファブリツィオ・ボッソ&ロザリオ・ジュリアーニ・クインテットのコンサートを見に行きました。

* FABRISIO BOSSO & ROSARIO GIULIANI QUINTET
fabrizio bosso(tp,flh), rosario giuliani(as),
alessandro lanzoni(p), daryl hall(b), Etoh Yoshito(ds)

メンバーはあとアレッサンドロ・ランツォーニ(p)、ダリル・ホール(b)、江藤良人(ds)さんのリズム・セクションです。
長い付き合いのボッソとジュリアーニのコンビネーションは抜群でスピード感溢れるテクニカルな演奏が聴けました。
ボッソは1stがフリューゲル・ホーン、2ndにはトランペットを使用して変化を付けていました。
ボッソは1973年生まれ、ジュリアーニは1967年生まれの共にイタリア出身です。
ジュリアーニが年上なので実質的なリーダーはこちらのようでした。
ライブでは特にピアノのアレッサンドロ・ランツォーニが素晴らしいと思いました。
タッチがいい、絶妙なタイミングと斬新なフレーズは聴いていて背筋がゾクゾクとするほどの興奮を覚えたほどです。

さて今作は20年前のボッソの初リーダー・アルバムでこの時すでに二人は共演しています。
全11曲はメンバーのオリジナル8曲とその他3曲の構成です。
その他の曲にはフレディ・ハバード(tp)の(4)とセロニアス・モンク(p)の(9)が選ばれていました。
なるほど、ボッソのルーツはハバードにあったのかと推測・・・モンクはみんなが好きなんだよね。
だから初リーダー作は面白いのです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/09/22




(1030) BOBBI HUMPHREY QUINTET / COOKIN' WITH BLUE NOTE AT MONTREUX
bobbi humphrey(fl), kevin toney(rhodes,p),
barney perry(g), henry franklin(b), keith kilgo(ds)
1974/Blue Note/


1  Virtue
2  Suger
3  Sad Bag
4  Ain't No Sunshine


フルート奏者の2枚目はボビー・ハンフリーを選んでみました。
フルートは楽器の性格上女性奏者が多いですね。
最初に名前が上がってくるのはこのボビー・ハンフリーになるかな。
ハンフリーは1950年生まれ、テキサス出身、現在69歳で健在です。
キャリアは21歳時からでブルー・ノートではリー・モーガン(tp)の「ラスト・アルバム」(1971)に名前を連ねています。
リーダー・デビュー作は同じブルー・ノートの「Frute In」(BN4379/1971)になります。
ハンフリーの音楽性はフュージョン、ソウル・ジャズ、ジャズ・ファンク路線にありました。
ハービー・マン~ヒューバート・ロウズ~ボビー・ハンフリーのラインです。

さて今作ですがハンフリーの世界デビュー盤と言えるものです。
名門ブルーノートに在籍とはいえまだまだ知名度は低かった。
そんなハンフリーが若手女性フルート奏者としてスイスのモントリュー・ジャズ・フェスティヴァルに登場しました。
観客も最初は期待と不安が入り混じったような反応を見せるのが面白かったです。
ライブならではの臨場感が伝わってきます。
「さてどんな演奏を聴かせてくれるのか?」・・・音が出た途端に期待が満ちてくるのがよく分かります。
女性ながら力強く男性的な音色を持っていました。
スタンリー・タレンティン(ts)が大ヒットさせた(2)「Suger」で会場は大いに盛り上がったでしょうね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/09/15




(1029) HERBIE MANN / PEACE PIECES The Music Of Bill Evans
herbie mann(fl), bruce dunlap(g), randy brecker(flh),
eddie gomez(b), lewis nash(ds), sammy figueroa(per), etc
1995/Kokopelli/


1  Peri's Scope
2  Funkallero
3  Interply
4  Turn Out The Stars
5  We Will Meet Again
6  Blue In Green
7  Waltz For Debbie
8  Very Early
9  Peace Piece


久し振りにフルートが聴きたくなりました、となれば、まずはハービー・マンでしょうね。
フルートはサックス奏者の持ち替え楽器として使用されることが多くて現在もその傾向は続いています。
マンも最初はレスター系のテナー奏者だし、名手フランク・ウェスやボビー・ジャスパーもサックス奏者ですね。
マンはそんなフルートをジャズの単独楽器として確立した先駆者です。
ハービー・マンはまたボサノバとジャズを融合させて一大旋風を巻き起こした立役者とも言えます。
彼のバンドは若き日のチック・コリア(p)を起用したり若手ジャズマンの登竜門にもなりました。
マンは1930年生まれ、ニューヨークのブルックリン出身、2003年に73歳で亡くなっています。
出せば売れる人気ジャズマンでもあったので60年代には年間3~4枚をリリースしていた。
私の記憶に残っているのは↓の2枚でいずれも大ヒットを記録しました。
特に前者の「カミン・ホーム・ベイビー」のカッコ良さは忘れられない。

* Herbie Mann / At The Village Gate (1962/Atlantic)
* Herbie Mann / Memphis Underground (1969/Atlantic)

さて今作では90年代の落ち着いたマンの演奏が聴けました。
それもそのはず、ビル・エヴァンス(p)の楽曲を取り上げた作品です。
酸いも甘いも嚙み分けた熟練のフルート奏法は素晴らしいと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/09/08




(1028) MELODY GARDOT / THE ABSENCE
melody gardot(vo,p),
heitor pereira(g), john leftwich(b), peter erskine(ds), etc
2012/Decca/


1  Mira
2  Amalia
3  So Long
4  So We Meet Again My Heartache
5  Lisbos
6  Impossible Love
7  If I Tell You I Love You
8  Goodbye
9  Se Voce Me Ama
10  My Heart Won't Have It Any Other Way
11  Iemanja


メロディ・ガルドー(vo,p)を聴く機会は結構あったので紹介が初めてだとは思わなかったです。
ガルドーは1985年生まれ、ペンシルベニア州のフィラデルフィア出身で現在34歳です。
彼女は交通事故で大ケガをして1年間入院、入院中の音楽セラピーで作曲に目覚めたとのこと。

全11曲は全て自身のオリジナルで占められています。
プロデュースとアレンジはブラジルのヘイター・ペレイラ(g)ですがさすがにギターの使い方が上手い。
イメージとしてはカリブ海の昼下がりの海岸や街角かな・・・爽やかでもあり喧騒的でもあります。
彼女のシンガー・ソングライターとしての実力が存分に発揮されたアルバムです。
聴いていると幅広い音楽性を持っていて、とてもジャズの範疇に収まるものではありません。
才能豊かで世界中の音楽ファンに愛されている理由がよく分かりました。

ところで表題の「The Absence」にどういう意味があるのかを考えました。
曲には入ってないしね。
「Absence」の意味は不在、留守、欠席です。
最後の(11)「Iemanja」は海の女神を意味するらしい・・・これが18分を超える長い曲でした。
演奏と歌は最初の4分間で終わり、空白の10分間があって、最後にまた喧騒が戻ってきます。
これはつまり入院中の1年間の空白を表しているのではないかと思いました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/09/01




(1027) FRANCO AMBROSETTI QUINTET / EUROPEAN LEGACY
franco ambrosetti(tp,flh), gianluca ambrosetti(ss),
dado moroni(p), francois moutin(b), daniel humair(ds)
2003/Enja/


1  Consolation
2  Waltzing With Flavia
3  Tu Te Laisse Aller
4  Suenos
5  Leontine
6  Don't Be Silli
7  Flagellation,Too
8  L'irriducibilita
9  Danny And Dado In Arlen
10  Spherical Harmonics
11  Hymne A L'amour
12  Si, Lo Sapero
13  The Smart Went Crazy
14  Giro Giro Tondo


フランコ・アンブロゼッティ(tp)は1941年生まれ、スイス出身の現在77歳で健在です。
プロ・キャリアはイタリアからで、今レーベルはドイツとまさにヨーロッパのレガシーそのものですね。
父親はフラヴィオ・アンブロゼッティ(sax,vib)、息子はここでも共演しているジャンルカ・アンブロゼッティ(sax)、
親子三代に渡る生粋のジャズ・プレイヤー一家になります。
アンブロゼッティの演奏では↓のアルバムが忘れられません。
スイスのジャズ・マガジンのウィナー達による記念ライブ盤ですがこれが本当に素晴らしかった。
アンブロゼッティとティエリー・ラング(p)が絶品・・・もしも入手可能なら是非聴いてもらいたい一枚です。

*THE WINNERS / LIVE AT THE DOLDER GRAND HOTEL, ZURICH (2000/TCB/)
franco ambrosetti(tp,flh), thierry lang(p), heiri kanzig(b), peter schmidlin(ds)

さて今作ですが全14曲はメンバーのオリジナル8曲とその他6曲の構成です。
ヨーロッパ・ジャズ・マンの曲が中心なのでそれこそヨーロッパの香りに満ち溢れています。
ここもまた凝ったメンバーが揃っています。
イタリアの名手ダド・モロニ(p)と若手のフランソア・ムタン(b)とヨーロッパの重鎮ダニエル・ユメール(ds)です。
アンブロゼッティはベテランの味、絶妙な音色と自在な展開力が満喫出来ました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/08/25




(1026) INGRID JENSEN QUINTET / HERE ON EARTH
ingrid jensen(tp,flh), gary bartz(as,ss),
george colligan(p,rhodes), dwayne burno(b), bill stewart(ds),
jill seifers(vo)
1997/Enja/


1  Shiva's Dance
2  Woodcarvings
3  Here On Earth
4  Time Remembers
5  You Do Something To Me
6  The Time Of The Barracudas
7  Ninety One
8  Consolation
9  Fallin'
10  Avila And Tequila


イングリッド・ジェンセン(tp)の作品を紹介するのは2枚目になります。
イングリッドは1966年生まれ、カナダのノース・バンクーバー出身です。
彼女もまたアメリカ、ボストンのバークリー音大で学んでいます。
今では女性のトランペット奏者は珍しくないですがこの頃はまだインパクトがありました。
日本でもアルト・サックス奏者に続いて女性トランぺッターの進出が目立っています。
ちなみにコンポーザー&サックス奏者として活躍中のクリスティーヌ・ジェンセンは妹になります。

全10曲はコリガン2曲、イングリッド1曲とその他7曲の構成です。
今作はイングリッドの2枚目のリーダー作で31歳時の録音になります。
ここもメンバーが中々に魅力的でゲイリー・バーツ(as)、ジョージ・コリガン(p)、
ドウェイン・バーノ(b)、ビル・ステュアート(ds)などの骨っぽいところが共演しています。
彼女の音色はアート・ファーマー、スタイルはウディ・ショウに一番近いと思っています。
女性トランぺッターは力強さに欠ける傾向があるけどイングリッドにその懸念は通用しません。
ラッパがよく鳴っています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/08/18




(1025) FRANK MORGAN QUINTET / BEBOP LIVES !
frank morgan(as), johnny coles(flh),
ceder walton(p), buster williams(b), billy higgins(ds)
1987/Contemporaryl/


1  What Is This Thing Called Love ?
2  Parker's Mood
3  Well, You Needn't
4  Little Malonae
5  Come Sunday
6  All The Things You Are
7  Night In Tunisia


フランク・モーガン(as)をもう一枚紹介したいと思います。
こちらは1986年末のヴィレッジ・ヴァンガードでのライブ盤です。
ノリのいいジャズ・スタンダードを中心にバップ色を強く押し出しています。
バックはシダー・ウォルトン(p)を中心にバスター・ウィリアムス(b)とビリー・ヒギンス(ds)です。
フロント2管の相手はジョニー・コールズ(tp)ですがここではフリューゲル・ホーン吹いているようです。
コールズはあまり目立たない地味な存在なので珍しいと思いました。
ジョニー・コールズは1926年生まれ、ニュージャージー出身で1997年に71歳で亡くなっています。
コールズの代表作は「Little Johnny C 」(Blue Note,/1963)でしょうね。
コールズはギル・エヴァンス(arr)、チャーリー・ミンガス(b)などの骨っぽいバンドに参加しています。
またハービー・ハンコック(p)やデューク・ピアソン(p)といったうるさ型とも共演しています。
モーガンは比較的ワン・ホーン・アルバムが多いので2管は案外貴重盤なのかもしれませんね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/08/11




(1024) FRANK MORGAN AND McCOY TYNER TRIO / MAJOR CHANGES
frank morgan(as),
mccoy tyner(p), avery sharpe(b), louis hayes(ds)
1988/Contemporaryl/


1  Changes
2  How Deep Is The Ocean
3  Emily
4  Search For Peace
5  Frank's Back
6  All The Things You Are
7  Theme From Love Story
8  So What


フランク・モーガン(as)は1933年生まれ、2007年に73歳で亡くなっています。
先週、ラルフ・ムーア(ts)が20年振りの登場で驚いたと書きました。
でもモーガンはなんと30年も消息不明だったんです。
50年代に作品を残し、パーカー派の逸材として期待されながらも以後30年間はプッツリと消息を絶ちました。
80年代に奇跡のカムバックを果たして、まるで空白を取り戻すかのような熱い演奏には凄みを感じた。
曲目もマイルスやコルトレーンやショーターなどのモーダルな楽曲も積極的に取り上げていました。
音楽性が広がったモーガンは単なるハード・バッパーでないことを証明したんです。
共演のピアニストではジョージ・ケイブルスやシダー・ウォルトンとのコンビが知られています。

さて今作はジョン・コルトレーン・カルテットの不動のピアニスト、マッコイ・タイナーとの共演盤です。
全8曲にマッコイの曲が3曲含まれていて、モーガンの張り切りようは如何ばかりかと思います。
ここもメンバー構成が面白いと思いました。
エーブリー・シャープはマッコイの秘蔵っ子ベーシストでルイス・ヘイスはバップ派の歴戦ドラマーです。
モーダル派のマッコイとエーブリーにバップ派のモーガンとルイスの組み合わせになりました。
面白いですね、ある種の手探りというか微妙な緊張感が漂っているのを感じました。
つまりお互いに気を遣っているところがあるということになります。
実際はどうでもこういうのを自分なりに感じるのもジャズ聴きの醍醐味の一つだと思っています。
人それぞれに聴き方があり、感じ方があっていいんです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/08/04




(1023) RENATO SELLANI TRIO / MY FOOLISH HEART
renato sellani(p), massimo moricone(b), massimo manzi(ds)
2008/Venus/


1  Besame Mucho
2  I Love Y, Porgy~Summertime
3  My Foolish Heart
4  So In Love ~I Love You
5  Corcovado
6  Stella By Starlight
7  My Funny Valentine
8  But Not For Me
9  Autumn Leaves
10  It Could Happen To You


イタリアのベテラン・ピアニスト、レナト・セラニの作品です。
イタリアもまたヨーロッパのジャズ大国の一つですね。
イタリア・ジャズにはお洒落で明るいイメージを持っています。
イタリア出身のジャズメンを思いつくままに上げていくとジャンニ・バッソ(ts)、エンリコ・ピエラヌンチ(p)、
レナト・セラニ(p)、フランコ・セリ(g)、エンリコ・ラヴァ(tp)、二コラ・コンテ(g)、フランコ・アンブロゼッティ(tp)、
ファブリジオ・ボッソ(tp)、フラビオ・ボルトロ(tp)、ステファノ・ボラニ(p)、ジョバンニ・ミラバッシ(p)、
フランチェスコ・カフィーソ(as)、ダニール・スカナピエコ(ts)、ステファノ・ディ・バティスタ(as)など。
ジャズ友の評価が高いのはピエラヌンチかな、カフィーソは現在私の収集対象になっています。

レナト・セラニは1926年生まれ、2014年に88歳で亡くなっています。
今作は2007年録音なのでセラニが81歳時の作品になります。
イタリアの巨匠、大御所の名称にふさわしい貫禄とシブい演奏が詰まっていました。
何とも言えない本当に枯れた演奏なんですよ。
良く知られたスタンダード作品集ですがセラニの手にかかると全然違う感じがします。
タッチが絶妙で音が空間に漂ってくるよう・・・二重にも三重にも深い味わいがあります。
表題曲の(3)「My Foolish Heart」はこの曲のベストの演奏が聴けました。
ここから続く(4)「So In Love」の素晴らしさにはまさに鳥肌が立ちました。
これは凄い・・・ピアノ・トリオの絶品・・・くれぐれもジャケットに惑わされてはいけませんよ。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/07/28




(1022) TOOTS THIELEMANS EUROPEAN QUARTET / LIVE
toots thielemans(hca),
karel boehlee(p), hein van de geyn(b), hans van oosterhout(ds)
2010/Challenge/


1  I Love You Porgy
2  Summertime
3  Comecar De Novo
4  The Day Of Wine And Roses
5  Circle Of Smile
6  'Round Midnight
7  Les Feuilles Mortes
8  Theme From Midnight Cowboy
9  On Green Dolphin Street
10  Ne Me Quitte Pas
11  Bluesette
12  For My Lady


トゥーツ・シールマンスは1922年ベルギー生まれ、2016年に94歳で大往生しています。
ご存知ジャズ・ハーモニカの第一人者でありジャズ・ギター奏者でもあります。
私がトゥーツの名前を知ったのはジョージ・シアリング・クインテットに在団していた時でした。
名盤として名高いのはビル・エヴァンス(p)との共演盤「Affinity」(1979)でしょうね。
ハーモニカをジャズ楽器に引き上げた功績は大きく、まさに偉大な先駆者、ワン&オンリーの世界を持っていた。
もう一つ重要なのはトゥーツのギターとハーモニカの同時演奏が音楽界に大きな影響を与えたことです。
ポップス、ロック、R&B、フォークソング、ラテンなどのあらゆる音楽でその手法が広がりました。
ビートルズのジョン・レノンやフォークのボブ・デュランがその筆頭格になるかな。
ハーモニカが持つ独特の世界、哀愁を誘うノスタルジックな音色はあらゆる音楽の重要な要素を占めています。
特にヴォーカルのバッキングとしても味わい深いものがあります。

さて今作は2006~2008年までのライブ演奏を集めたものです。
トゥーツが84~86歳時・・・この年でもこれだけ出来るのは凄い・・・ジャス怪物の一人です。
トゥーツ・シールマンスの晩年の代表作になるのは間違いありません。
全12曲は自身のオリジナル2曲とその他10曲の構成です。
なおオリジナルの(11)「ブルーゼット」はジャズ・スタンダードになるほどの有名曲になっています。
バックは先日紹介したばかりのカレル・ボエリー(p)を中心にしたヨーロッパの名人トリオです。
トゥーツを聴いているとヴァイオリンのステファン・グラッペリとダブってくるのはなぜだろうか。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/07/21




(1021) ROMA TRIO / LOVE IS A MENY-SPLENDORED THINGS
luca mannutza(p), gianluca renzi(b), nicola angelucci(ds)
2007/Venus/


1  Love Is A Many-Splendored Thing
2  If I Should Lose You
3  Whisper Not
4  Airegin
5  On Green Dolphin Street
6  I Love You, Porgy
7  Tea For Two
8  Claudia's Nightmare
9  Message In A Bottle
10  Everything I Love


ローマ・トリオの初アルバム・・・物語を感じさせる印象的なジャケットです。
解説によるとフランチェスコ・カフィーソ盤で共演していたドラマーの二コラ・アンジェルッチからの話だったようです。
ルカ・マヌッツア(p)は「ハイ・ファイブ」でジャンルカ・レンツィ(b)はジョヴァンニ・ミラバッシ・トリオで知られています。
「慕情」はいい映画でしたね、香港を舞台にした恋愛ものでサミー・フェインの音楽も素晴らしかった。
主演はジェニファー・ジョーンズとウィリアム・ホールデンでアカデミー賞を取りました。

日本制作盤にはある一定のパターンがありますね。
まずスタンダード中心に選曲してこれをどう料理するかに一番こだわります。
馴染みあるメロディのスタンダードには安心感と安定感がある。
多分、日本のジャズ・ファンがこれを一番求めているからだと思います。

さて今作ですが全10曲はアンジェルッチのオリジナル1曲とその他スタンダード9曲の構成です。
ここの魅力は変拍子にありました。
曲の中で自在に拍子が変わるのでスタンダードに新たな息吹が生まれています。
それぞれの力量も確かで三位一体の演奏が聴きどころになりました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/07/14




(1020) EDWARD SIMON TRIO / THE PROCESS
edward simon(p), john patitucci(b), eric harland(ds)
2002/Criss Cross/


1  Navigator
2  Calabria
3  The Process
4  Azules
5  Woody'n You
6  Reprocess
7  Tonado Del Cabrestrero
8  I'm In The Mood For Love
9  Azules Reprise



ベネズエラ生まれのピアニスト、エドワード・サイモンのCriss Cross第一作です、
ここはメンバーの年代が面白いと思いました、ほぼ10年違いだったので。
録音当時、ジョン・パティトゥッチ43歳、サイモン33歳、エリック・ハーランド24歳だったです。

全9曲は自身のオリジナル5曲、パティトゥッチ1曲、その他3曲の構成です。
サイモンの主筋はチック・コリアだと思います。
あとカリブ海出身なのでモンティ・アレキサンダーやミシェル・カミロの影響も強いかも。
カリブ海出身の有名ピアニストには超絶技巧の持ち主が多いと同時に独特のリズム感を持っています。
ラテン系でもアフロキューバン、カリプソ、レゲエやサルサのリズムですね。
サイモンのタッチは知的と言われているけど私は力強さとスピード感に魅力を感じています。
パティトゥッチの存在感溢れるベース・プレイと若いハーランドの溌溂としたドラミングも聴きどころです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/07/07




(1019) KAREL BOEHLEE TRIO / SWITCH
karel boehlee(p), frans bouwmeester(b), hans eykenaar(ds)
1989(1984rec)/Timeless/


1  Autumn Leaves
2  Switch (K.Boehlee)
3  Misty
4  Summertime
5  J.E.S.T
6  On A Clear Day
7  Forest Flower
8  United Blues
9  Recorda Me


カレル・ボエリーは1960年生まれ、オランダ出身です。
ヨーロピアン・ジャズ・トリオ(EJT)の初代ピアニスト、88年にEJTの「ノルウェーの森」でデビューしています。
その美しい音色は一発で日本のクラシック・ファンをも魅了してしまった。
その後に起こったヨーロッパ・ジャズ・ブームに一役買ったのは間違いありません。
ちなみにEJTの二代目ピアニストはマーク・ヴァン・ローンでしたね。
ボエリーはトゥーツ・シールマンスとの共演でも知られていて世界的にはこちらの評価が高いです。
ご存知シールマンスはジャズ・ハーモニカの第一人者でギタリストでもあります。
シールマンスの前任ピアニストは才人ケニー・ワーナーだったのでその後釜に座るというのも凄いと思う。

さて今作は1989年発売ですが録音は1984年になっています。
全9曲は自身のオリジナル1曲にその他スタンダードが8曲の構成です。
ボエリーが大学3年の時に結成したピアノ・トリオでこれが実質的なデビュー盤になりますね。
まぁ、驚くほどの完成度でこれが大学生の演奏とは誰も思いませんよ。
どれを聴いても流麗かつ強靭なタッチと美旋律が瑞々しく弾けていた。
とんでもない演奏が詰まっています。
ヨーロピアン・ジャズ・トリオの息吹、芽生えがここにありました。
(6)「On A Clear Day」は大好きな曲だけどそのスピード感と切れ味に参ってしまった。
1980年代ピアノ・トリオ名盤の一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/06/30




(1018) DAVID HAZELTINE TRIO / THE CLASSIC TRIO
david hazeltine(p), peter washington(b), louis hayes(ds)
1997/Sharp Nine/


1  You Make Me Feel So Young
2  The Fruit
3  Sweet And Lovely
4  Concentration
5  Catherine's Fantasy
6  One For Peter
7  You've Changed
8  My Stuff's On The Street Blues
9  These Foolish Things
10  Midnight Waltz


デヴィッド・ヘイゼルタインは1958年生まれ、ウィスコンシン州ミルウォーキーの出身です。
ジャズのくくりとしては地域的にシカゴ・ジャズに最も近いです。
その影響もあってシカゴ出身のジャズメンとの共演も多くエリック・アレキサンダー(ts)がその代表格です。
10代でプロ入りは天才肌だけどしばらくは当地にとどまりニューヨークに出たのは30代半ばでした。
初リーダー・アルバムが30代後半というのはやや遅咲きといえます。
スタイルはオーソドックスでバド・パウエル~ビル・エヴァンス~シダー・ウォルトンの流れだと思います。
ヘイゼルタインは今年61歳になるんですね。
でも現代のジャズメンの最盛期は40代、50代、60代と思っているのでまだまだ活躍出来ます。
1950年代、1960年代のジャズメンなら早熟ということもあって最盛期は20代、30代だったけど。

さて今作はヘイゼルタイン(p)の2枚目のリーダー・アルバムです。
初のトリオ編成は「ザ・クラシック・トリオ」と銘打ってきました。
共演者はハードバップ・ドラマーの生き字引的なルイス・ヘイスと安定感十分のピーター・ワシントン(b)です
名前通り古典的かつ王道をゆくストレート・アヘッドな作品になっています。
全10曲は自身のオリジナル4曲とスタンダード6曲の構成です。
バド・パウエルとシダー・ウォルトンが1曲づつ入っているのも分かり易くて納得です。
つまりヘイゼルタインの音楽性がそのまま表現されています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/06/23




(1017) JACKY TERRASSON & CASSANDRA WILSON / RENDEZVOUS
jacky terrasson(p), cassandra wilson(vo),
lonnie plaxico(b), mino cinelu(per), kenny davis(b)(2,13)
1997/Blue Note/


1  Old Devil Moon
2  Chan's Song (Jacky Trio)
3  Tennessee Waltz
4  Little Boy Lost
5  Autumn Leaves (Jacky Solo)
6  It Might As Well Be Spring
7  My Ship
8  I Remember You
9  Tea For Two
10  If Ever I Would Leave You
11  Chicago 1987 (Jacky Solo)
12  Come Rain Or Come Shine
13  Medieval Blues (Jacky Trio)


ジャッキー・テラソン(p)とカサンドラ・ウィルソン(vo)の共演盤は発売当時大きな話題になりました。
ジャズ盤としてはかなり売れたんじゃないかと思います。
が、しかし日本ではジャッキーもカサンドラもいまいちパッとしない印象を持っています。
その理由は何でしょうね?
ジャッキーはかの有名なモンク・コンペの優勝者で超絶技巧の持ち主です。
カサンドラは中性的な声質で20世紀最後のジャズ・ヴォーカリストと言われた逸材です。
両者共に妥協がなく、深くて濃いクセのある音楽性は大衆に迎合しません。
その実力は十分ですが一筋縄ではいかないので親しみやすいとはいかないのも事実です。

さて今作はそんな二人のスタンダード作品集です。
ジャッキーのピアノ・トリオやジャッキーのソロ・ピアノも聴ける構成でよく出来ています。
カサンドラのディープな歌声と共にコアなジャズ・ファンにも十分に通用すると思います。
90年代ジャズ・ヴォーカルの名盤の一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)

2019/06/16




(1016) JOE BARBIERI / CHET LIVES !
joe barbieri(vo,g), antonio fresa(p), luca aquino(tp,flh),
marcio faraco(vo,g)(2), stacy kent(vo)(4), nicola stilo(g,fl)(7,2),
furio di castri(b)(6), giacomo pedicini(b)(3)
2013/Microcosmo/


1  Time After Time
2  But Not for Me
3  Chet Lives
4  I Fall In Love Too Easily
5  Look For The Silver Lining
6  Arrivederci
7  Almost Blue
8  Everytime We Say Goobye
9  Estate
10  My Funny Valentine


イタリアのギタリスト&ヴォーカリスト、ジョー・バルビエリのチェット・ベイカー・トリビュート・アルバムです。
チェット・ベイカーの名前にはどうも麻薬的な要素があるように思う。
それでかな、ミュージシャンによるチェットの名前を冠したアルバムがいっぱい出ています。
それをまた買っちゃうファンもいるわけで・・・私を含めて・・・つくづく麻薬だね。
チェット本人を聴いていればいいだろうと思いながら気になっちゃうわけだから。

チェットの歌が知られたのは50年代のパシフィック・ジャズの「チェット・ベイカー・シングス」ですね。
中性的でアンニュイな歌唱法は当時の評価で「気持ち悪さ」の方が断然勝っていたような気がします。
当然ですね、それまでそんな歌い方をする男性ヴォーカリストはいなかったわけだから。
でもね、反面熱狂的なファンが多かったのも事実で私も一発でハマりました。
それが時代と共に認められて違和感がなくなった・・・今では7、8割の人が好きと言うんじゃないかな。
私はチェットの歌には当時新しく入ってきたばかりだったボサノバの気だるい歌い方の影響を感じています。

ここでのジョー・バルビエリの歌唱法もまたチェットの流れを汲むものです。
ヴォーカルを意識して聴くようになって気が付いたのは「ささやき系」のヴォーカリストも多いということです。
「語り」というか、歌の上手さよりも味で勝負している・・・俳優に多い歌い方ですね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(ささやき系)

2019/06/09




(1015) PAQUITO D'RIVERA AND TRIO CORRENTE / SONG FOR MAURA
paquito d'rivera(as,cl),
fabio torres(p), paulo paulelli(b), edu ribeiro(ds)
2013/Sunnyside/


1  Chorinho Pra Voce
2  Song For Maura
3  Di Menor
4  Sonoroso
5  Cebola No Frevo
6  For Leny
7  Murmurando
8  Ceu E Mar
9  Paquito
10  1 X O
11  Tem Do
12  Recife Blues
13  Saidera


キューバ出身のパキート・デリヴェラ(as)との付き合いもけっこう長いです。
パキートはキューバの伝説的なバンドの「イラケレ」の出身です。
オリジナル・メンバーのチューチョ・バルデス(p)と共にアフロ・キューバン・ジャズの第一人者となりました。
今ではキューバ出身ジャズ・メンは普通に居るけど当時はアメリカとの国交は断絶状態にありました。
パキートは一番苦労した時代にアメリカに出国した先達の一人です。
だいぶ経ってからだけどその後に続いたのがゴンザロ・ルバルカバ(p)になるかな。
パキートはアルト・サックスの名手で今では珍しい楽器になったクラリネットの名手でもあります。
若い頃のパキートはパワフルでエネルギッシュで情熱に溢れていました。
バラードになればどこまでも美しくロマンティックな演奏を聴かせてくれたものです。

今作はブラジルの精鋭たちのトリオ・コヘンチとの共演でグラミー賞の「ベスト・ラテン・アルバム」を受賞しました。
全13曲は全て自身のオリジナルでパキートは作曲家としての才能にも恵まれています。
パキートの群を抜く演奏技術と展開力を味わうことが出来るアルバムです。
ちなみにジャケットの美しい女性のMAURAさんはパキートの母親だそうです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/06/02




(1014) COUNT BASIE AND HIS ORCHESTRA / FANCY PANTS
count basie(cond,p),
freddie green(g), cleveland eaton(b), dennis mackrel(ds),
dale carley(tp), sonny cohn(tp), jim crawford(tp), bob summers(tp), frank szabo(tp),
bill hughes(tb), grover mitchell(tb), dennis wilson(tb), bootie wood(tb),
eric dison(ts), kenny hing(ts), danny turner'as), chris woods(as), johnny williams(bs)
1987/Pablo/


1  Put It Right Here
2  By My Side
3  Blue Chip
4  Fancy Pants
5  Hi-Five
6  Time Stream
7  Samantha
8  Strike Up The Band


私達ネットで知り合ったジャズ友は1年に1回か2回オフ会を開催しています。
知り合ってから20年以上になるしオフ会も15回以上続いています。
何てことはないみんなで聴かせたいCDを持ち寄ってワイワイとただ飲むだけの会ですがね。
二次会では手作りの真空管&トランジスタ・アンプやスピーカーなどの試聴会もあります。

さて、今年私が一番ガツンときたのはビック・バンド・ファンのMさんが紹介してくれた今作です。
ビック・バンドはめったに聴かないのでカウント・ベイシーも多分2,3枚しか持っていません。
だからこれを聴いた時には実に新鮮な思いがしました。
何しろスイング感が抜群でムードが最高なんですよ。
フレディ・グリーンのリズム・ギターにホーン・セクションが絡み、その上にソロが乗って来る。
オーケストラなのに全然うるさくなくて、やわらかなサウンドが全体にワーンと広がってきます。
切れ味のある素晴らしいビック・バンド・・・カウント・ベイシーの魔術に私は心底参ってしまった。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)


2019/05/26




(1013) ALAIN JEAN-MARIE TRIO / BIGUINE REFLECTIONS
alain jean-marie(p), eric vinceno(b), serge marne(ds)
1992/Karac/

1  Begonia
2  Doudou Pa Plere
3  Ta ta ta
4  Tou Sa Se Pou Doudou
5  Tieri An Lan Demil
6  Ka I Fe-w
7  Bone An Mwen Pati
8  Haitian Child
9  Pa Ban Mwen Kou
10  Gwadloup An Nou
11  Driv
12  Chofe Bigin La

フランスのピアニスト、アラン・ジャン・マリーはビギンの名手です。
ビギンはカリブ海のダンス音楽で4分の4拍子の軽く流れるようなリズムが特徴です。
ジャズではコール・ポーターの「ビギン・ザ・ビギン」が極め付きになるかな。
日本では中村八大と永六輔のコンビで作られた水原弘の「黄昏のビギン」が有名です。

今作はビギンの曲だけを取り上げた作品なのでマニアックですが面白いと思います。
美しく流麗なタッチと自然に身体が揺れてくるビギンのリズムが心地良いです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/05/19




(1012) BARNEY WILEN TRIO / INSIDE NITTY = GRITTY
barney wilen(ts), emmanuel bex(org), peter gritz(ds)
1994/Venus/

1  Valse Hot
2  Dig.
3  Caravan
4  Granadas
5  My Ideal
6  Ah Si Vous Connaissiez Ma Poule
7  Blue Lou
8  The Trolley Song
9  Parlez-Moi D'amour
10  Parisian Thoroughfare

フランスのバルネ・ウィランもまた好きなテナー・サックス奏者の一人です。
20歳の時にマイルス・デイビスに認められて「死刑台のエレベーター」のバック・メンバーに起用されました。
以来長くフランスのトップ・プレイヤーとして君臨しましたが1996年に59歳の若さで亡くなっています
サックスを独学で習得したいわゆる天才児の一人です。
60年代にはフリー・ジャズに傾倒して経験を積み、その後80年代になると主流派ジャズに戻ってきました。
主筋はソニー・ロリンズ(ts)だと思うけど、リー・コニッツ(as)の影響も強い気がします。
新人ピアニストの発掘にも熱心でジャッキー・テラソン、オリビエ・ハットマン、アラン・ジャン・マリーなどを育てています。

バルネはまた組み合わせに凝る人でここでもテナー、オルガン、ドラムスのユニークなトリオ編成です。
ロリンズ、マイルス、エリントン、パウエルなどの作品を取り上げています。
手慣れているというか、貫禄十分の王道テナー・プレイを聴かせてくれました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/05/12




(1011) CHRIS BYARS OCTET / MUSIC FOREVER
chris byars(ts), scott wendholt(tp), john mosca(tb),
zaid nasser(as), mark lopeman(bs),
sacha perry(p), ari roland(b), stefan schatz(ds)
2012/SteepleChase/

1  Somewhere / Music Forever
2  Minor Interlude.
3  Time To Smile
4  Just A Ballad For My Baby
5  Emily Reno
6  Old Spice
7  The Thespian

先週、このクリス・バイアーズ(sax)を聴いて良かったのでさかのぼって聴いています。
今作はオクテット(8重奏団)編成のフレディ・レッド(p)作品集です。
フレディ・レッドも久々に聴く名前だけど現在もまだ健在らしいです。
フレディはピアニスト、作曲家としても知られていてジャッキー・マクリーン(as)とのコンビが有名かな。
美しいハーモニーには定評があって(3)「Time To Smile」を聴いた途端に記憶がよみがえってきました。
5管によるアンサンブルと分厚いハーモニーが聴きどころになる作品です。
私はとても新鮮な感じがしました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/05/05




(1010) MASSIMO FARAO TRIO / AUTUMN LEAVES
massimo farao(p), aldo zunino(b), marco tolotti(ds)
2014/Venus/

1  Corcovado
2  Esate.
3  To Each His Own
4  Chanson De Maxence
5  Someday My Prince Will Come
6  No Problem
7  Cheek To Cheek
8  Alone Together
9  Autumn Leaves
10  I Thought About You

マッシモ・ファラオはイタリア出身でヴィーナス・レーベルの看板ピアニストの一人ですね。
スイング感に溢れ、美しく切れの良い音色の持ち主、実に安定感があるピアニストです。
スタンダードの表現力は出色ではないかと思います。
聴き慣れたスタンダードに新しい息吹を加えて、メロディを大切にストレートに弾いています。
弾き過ぎないのが最大の魅力かな・・・聴いていてとても気持がいいです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

2019/04/28




(1009) JIM TOMLINSON QUINTET / ONLY TRUST YOUR HEART
jim tomlinson(ts), colin oxley(g),
john pearce(p), simon thorpe(b), steve brown(ds),
guy barker(tp)(3,5,10), stacey kent(vo)(3,7,11)
1999/Candid/

1  Makin' Brownies
2  Only The Lonely.
3  I'M Just A Lucky So And So
4  Only Trust Your Heart
5  Just A Child
6  Vienna Blues
7  Glad To Be Unhappy
8  El Cajon
9  Blue Corners
10  What Will I Tell My Heart
11  If You Never Come To Me

ジム・トムリンソンはイギリス出身のテナー・サックス奏者です。
レスター・ヤング~スタン・ゲッツ系のクールでソフトな音色の持ち主です。
ヴォーカリストのステイシー・ケントの夫君として知られているかな。
3曲にそのステイシーがゲスト参加していて盛り上げています。

聴いてみれば一目瞭然。
何といってもそのやさしくやわらかな音色に癒されます。
これがトムリンソンの最大の特徴です。
表題曲の(4)「Only Trust Your Heart」のムードは最高です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)

2019/04/21




(1008) HARRY ALLEN QUARTET / THE KING
harry allen(ts),
john bunch(p), dennis erwin(b), duffy jackson(ds),
1994Rec/Nagel Heyer/

1  'Deed I Do
2  Close Your Eyes.
3  But Beautiful
4  The King
5  Did You Call Here Today
6  Honeysuckle Rose
7  This Time The Dream's On Me
8  My Heart Stood Still
9  Everyday I Have The Blues
10  Limehouse Blues

今作もまた先日のCD整理中にポロっと出てきた一枚です。
ハリー・アレン(ts)も先週のペト同様に収集対象なのに忘れていました。
ハリー・アレンは1966年10月生まれ、現在52歳になりました。
ラインとしてはコールマン・ホーキンスとレスター・ヤングの両巨頭の中間に位置していると思います。
ベン・ウェブスター~ズート・シムズ、スタン・ゲッツ~スコット・ハミルトン~ハリーのラインもある。
初リーダー作は21歳時録音なので早い方だと思う。

Harry Allen Quartet / How Long Has This Been Going On ? (Progressive/1989)

さて、今作はハリーが27歳時に吹き込んだものですでにその実力は知れ渡っていました。
だから表題が「THE KING」というわけだけど27歳で「キング」って凄いと思いませんか。
事実、聴いてみれば一目瞭然ですがハリーは滅茶苦茶に上手いです。
ドイツのハンブルグでのライブ盤なんだけどあまりにスムーズ、あまりの上手さに驚いた。
抜群のテクニシャン、まさに老成していて、これが20代のプレイヤーとは誰も思いませんよ。

ハリーはムーディなスイング・ジャズ作品が売れて日本ではゲッツ風ボサノバ作品も多くなりました。
それはそれでいいんだけれど私は本格的なジャズ作品も聴きたいと思っています。
今作はボサノバがヒットする前なのでストレートなジャズをやってます。
ハリーは上手過ぎる分、ある意味損をしているかもしれませんね。
テクニックに走り易く、何でも出来るのは器用貧乏になる可能性もあるから。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/04/14




(1007) MICHEL PETRUCCIANI TRIO / MARVELLOUS
michel petrucciani(p), dave holland(b), tony williams(ds),
graffti strings quartet
1994Rec/Dreyfus/

1  Manhattan
2  Charlie Brown.
3  Even Mice Dance
4  Why
5  Hidden Joy
6  Shooting Stars
7  You Are My Waltz
8  Dumb Breaks
9  92's Last
10  Besame Mucho

先日、CDを整理していたらポロっと出てきました。
ミシェル・ペトルチアーニ(p)は収集対象なのでてっきり紹介済と思ってたけど忘れていました。
とんでもない忘れものです。
今作はまずメンバーが凄いですね。
トニー・ウィリアムス(ds)とデイヴ・ホランド(b)のトリオにストリングスが共演しています。

全10曲はペト自身のオリジナルが8曲とその他2曲の構成です。
(10)「Besame Mucho」はペトの愛奏曲として知られています。
やはりここはメンバーが魅力だと思います。
特にトニー・ウィリアムスとの共演盤をよくぞ残してくれました。
トニーは16歳の時にジャッキー・マクリーン(as)に見出され17歳時にはマイルス・デイヴィス(tp)に抜擢された。
いわゆる天才ドラマーでマイルスの作品を聴くたびにあまりの素晴らしさに背筋がゾクゾクとしました。
大好きだったのに1997年に51歳の若さで亡くなりました・・・大ショックだったです。
デイブ・ホランドもまたマイルス・エレクトリック・バンドの出身者です。
フュージョン・シーンの歴史的名盤と言われるマイルスの「ビッチェズ・ブリュー」にも参加しています。
その前の重要作品「イン・ア・サイレント・ウェイ」ではトニーとも共演しています。

感動的なペトの演奏はいつでも変わりません。
バックのトニーのドラミングを聴いていると涙が出そうになります。
「Marvellous」の題名がこれほどピッタリくる作品もないかも。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/04/07




(1006) REUBEN WILSON QUINTET / SET US FREE
reuben wilson(org), jerome richardson(ts,ss),
david spinozza(g), richard davis(b), jimmy johnson(ds),
etc
1971Rec/Blue Note/

1  Set Us Free
2  We're In Love.
3  Sho-Nuff Mellow
4  Mr. Big Stuff
5  Right On With This Mess
6  Mercy, Mercy Me
7  Tom's Thumb

先週に引き続きリューベン・ウィルソン(org)の作品です。
5枚あるブルーノートの最後のアルバムです。
この時期になると時代はフュージョン・シーンに移っています。
8ビート、パーカッションやバック・コーラスが入った軽快でメローなサウンドになっています。
ジェローム・リチャードソン(sax)やリチャード・デイヴィスのエレキ・ベースが聴かれるのも時代の流れです。
逆にデヴィッド・スピノザは時代にマッチしたギタリストであちこちで名前を見かけることになりました。
リューベン・ウィルソンのコンポーザーとしての実力がうかがえる作品になっています。

(くつろぎ系)

2019/03/31




(1005) REUBEN WILSON QUARTET / BLUE MODE
reuben wilson(org),
john manning(ts), melvin sparks(g), tommy derrick(ds)
1969Rec/Blue Note/

1  Bambu
2  Knock On Wood.
3  Bus Ride
4  Orange Peel
5  Twenty-Five Miles
6  Blue mode

私のオルガン好きはジミー・スミスとジャック・マクダフから始まりました。
オルガンはソウル&ファンキーの代名詞で自然に身体が揺れてくる感覚がたまりません。

リューベン・ウィルソン(org)のルーツもまたジミー・スミスです。
ちょっと遅れて来たリューベン・ウィルソンはブルー・ノートに5枚の作品があります。
今作はその中でも最もファンク色が強い作品です。
ジャケットにインパクトがあって目立つのでよく知られているんじゃないかな。
オルガン作品は共演者のギタリストを聴く楽しみもありますね。
ここではメルヴィン・スパークスで硬質なカッティング奏法が聴きどころです。

(くつろぎ系)

2019/03/24




(1004) VON FREEMAN QUARTET / SERENADE & BLUES
von freeman(ts),
john young(p), david shipp(b), wilbur campbell(ds)
1975Rec/Nessa/

1  Serenade In Blue
2  After Dark.
3  Time After Time
4  Von Freeman's Blues
5  I'll Close My Eyes

イリノイ州シカゴはジャズ・ジーンにおいても重要な位置を占めています。
「シカゴ・ジャズ」という言葉もあります。
シカゴは「アート・アンサンブル・オブ・シカゴ」を生んだ土地柄で先取の気風を持っている。
ヴォン・フリーマン(ts)はそんなシカゴ・ジャズの大御所です。
野太い音色のゴリゴリとした奏法はジョン・コルトレーンと相通じるところがあります。
どちらが先という訳ではなく同時発生的に出てきたスタイルだと思っています。
ちょうどアルト・サックスにおけるチャーリー・パーカーとソニー・スティットのように・・・。
フリーマンはシカゴを出なかった。
先進のニューヨークを目指す人もいれば家族のためにローカル・ミュージシャンに甘んじた人も多くいました。
ヴォン・フリーマンはそんなジャズ・メンの中の一人です。
息子のチコ・フリーマン(ts)が見事に育っています。
、そういえばエリック・アレキサンダー(ts)もシカゴ・ジャズの出身でした。

全5曲でフリーマンの円熟の演奏が聴けました。
一度聴いたら忘れられない存在感があります。
なお(5)「I'll Close My Eyes」はCD化により追加されたものです。
15分近い長丁場でLPには入りきらずにカットされたものだと思います。
曲調はちょっと甘いけれど、これがまたホンワカとしていてとてもいい味が出ています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/03/17




(1003) CARLOS GARNETT QUINTET / UNDER NUBIAN SKIES
carlos garnett(sax), russell gunn(tp)(except 3,9)
carlton holmes(p), brad jones(b), shingo okudaira(ds),
1999/HighNote/

1  Dancing Daffodils
2  Blues For John C.
3  My One And Only Love
4  Happy Children Song
5  What
6  Under Nubian Skies
7  Epitapher Zackerism
8  Mango Walk
9  Down & Up Again

今作はカルロス・ガーネット(ts)の紹介の最後になります。
フロント2管の相手はラッセル・ガン(tp)です。
ラッセル・ガンは中々に飛んでるトランぺッターで一筋縄ではいきません。
2000年頃には気鋭のトランぺッターとして注目していました。
ルーツはフレディ・ハバード(tp)やブッカー・リトル(tp)辺りになると思う。
↓の2枚は良く出来たアルバムなので機会があれば是非聴いてみて下さい。

* RUSSELL GUNN SEXTET / BLUE ON THE D.L (2002/HighNote)
* RUSSELL GUNN QUINTET / SMOKINGUNN (2000/HighNote)

ガーネットの作品では最もストレート・アヘッドな仕上がりになっています。
上記のラッセル・ガンもまだ20代なので若々しさに溢れています。
この時期のガーネットの諸作はレギュラー・カルテットが素晴らしいのでどれもいいです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/03/10




(1002) CARLOS GARNETT QUARTET / FUEGO EN MI ALMA (Fire In My Soul)
carlos garnett(sax),
carlton holmes(p), brad jones(b), shingo okudaira(ds),
neil clarke(per)(1,4)
1997/HighNote/

1  Fuego En Mi Alma (Fire In My Soul)
2  Catch Me If You Can
3  Eternal Justice
4  Little Sunflower
5  U R D I 4 Me
6  Love Thy Meighbor
7  Mystic Moon
8  Shalome

今作は昨年カルロス・ガーネット(ts)を聴いた中で一番のお気に入りでした。
ガーネットのワン・ホーン・アルバムは貴重です。
副題に「Fire In My Soul」とあるように火の出るような演奏が聴けました。
ガーネットはパナマ出身なのでカリプソやラテンのリズムを根っこに持っています。
ここではそんなアフロ・キューバンな魅力が詰まっていました。

全8曲はフレディ・ハバード(tp)の名曲(4)「Little Sunflower」を除いて自身のオリジナルです。
ガーネットは一時期ハバードとも一緒に演奏していました。
ガーネットの情熱的でエネルギッシュなサックス、カールトン・ホルムズの瑞々しく美しいピアノの対比が素晴らしい。
奥平真吾さんの多弁で多彩な疾走感のあるドラミングが感動的でもあります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/03/03




(1001) CARLOS GARNETT QUARTET / RESURGENCE
carlos garnett(sax), carlton holmes(p),
steve neil(b)(1,2,3,4,5,) brad jones(b)(3,4,6,7,8),
taru alexander(ds)(1,5,7,8), shingo okudaira(ds)(2,3,4,6),
neil clarke(per)(2,3,4,6)
1996/Muse/

1  Resurgence
2  Maiden Voyage
3  Panamoon part1
4  Panamoon part2
5  Song In My Head
6  Yahrushalom
7  Soul Eyes
8  Dawid

私はあるプレイヤーが気になると集中して聴きたくなる傾向にあります。
昨年再評価したカルロス・ガーネット(ts)がそうでした。
今作は96年録音のMuse盤です。
日本の天才ドラマーと言われた奥平真吾(ds)さんが参加しています。
ガーネットがコルトレーン奏法やコルトレーン・サウンドを踏襲しているのはすぐに分かります。
でも音がやわらかいので聴いていて余り疲れないです。
共演メンバーではクリアで瑞々しいピアノを聴かせるカールトン・ホルムズに注目しました。

全8曲は自身のオリジナル6曲とその他2曲の構成です。
ガーネットは作曲能力にも優れていて曲想豊かで飽きさせません。
その他の2曲はハービー・ハンコック(p)の(2)とマル・ウォルドロンの(7)が選曲されました。
共にテーマが印象的でモダン・ジャズの名曲として知られています。
ガーネット流に料理されたこの2曲も良かったです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)

2019/02/24







ちょうど9年目を迎えて、折角なので「今週のジャケット」のコメントも残しておくことにしました。
NO.376~以降です。(2007/04/01)

コメント付きはこちらからどうぞ↓


901~1000
801~900
701~800
601~700
501~600
376~500


NO PLAYER TITLE
1000 ERIC DOLPHY SEXTET   LAST RECORDINGS 2019/02/17
 999 CARLOS GARNETT   BLACK LOVE 2019/02/10
 998 ARCHIE SHEPP & ERIC LE LANN QUINTET   LIVE IN PARIS 2019/02/03
 997 ARCHIE SHEPP QUARTET   BALLADS FOR TRANE 2019/01/27
 996 ARCHIE SHEPP & NIELS.H.O.PEDERSEN   LOOKING AT BIRD 2019/01/20
 995 ARCHIE SHEPP & HORACE PARLAN   GOIN' HOME 2019/01/13
 994 ARCHIE SHEPP & LARS GULLIN QUINTET   THE HOUSE I LIVE IN 2019/01/06
 993 TAKEHIRO HONDA TRIO   THIS IS HONDA 2018/12/30
 992 STEFANO BOLLANI TRIO   BLACK AND TAN FANTASY 2018/12/23
 991 GERI ALLEN TRIO   SEGMENTS 2018/12/16
 990 ANDREW HILL QUARTET   DIVINE REVELATION 2018/12/09
 989 PAUL BLEY QUARTET   SPEACHLESS 2018/12/02
 988 GARY BARTZ & SONNY FORTUNE QUINTET   ALTO MEMORIES 2018/11/25
 987 DAVID LIEBMAN & RICHARD BEIRACH DUO   DOUBLE EDGE 2018/11/18
 986 JOHN HANDY QUINTET   LIVE AT THE MONTEREY 2018/11/11
 985 BILLY HARPER QUINTET   IN EUROPE 2018/11/04
 984 CHARLES TOLLIVER QUARTET   LIVE IN BERLIN 2018/10/28
 983 JOHN TCHICAI TRIO   REAL TCHICAI 2018/10/21
 982 ERIC DOLPHY QUARTET   THE COMPLETE UPPSALA CONCERT 2018/10/14
 981 MAL WALDRON & STEVE LACY QUARTET  LIVE AT SWEET BASIL 2018/10/07
 980 ANDREW HILL TRIO   INVITATION 2018/09/30
 979 PAUL BLEY TRIO   THE NEARNESS OF YOU 2018/09/23
 978 PHAROAH SANDERS QUARTET   AFRICA 2018/09/16
 977 GARY BARTZ QUARTET   LIVE @ THE JAZZ ATANDARD 2018/09/09
 976 MISHA MENGELBERG TRIO   WHO'S BRIDGE 2018/09/02
 975 CLIFFORD JORDAN QUARTET   THE HIGHEST MOUNTAIN 2018/08/26
 974 JJ JOHNSON QUINTET   STANDARDS 2018/08/19
 973 BENNY GOLSON & CURTIS FULLER QUINTET   LEGEND OF JAZZ CLUB 2018/08/12
 972 RICK MARGITZA QUARTET   THIS IS NEW 2018/08/05
 971 TEDDY EDWARDS QUARTET & QUINTET   LADIES MAN 2018/07/29
 970 BUCK HILL QUARTET   IMPULSE 2018/07/22
 969  STANLEY TURRENTINE  SALT SONG 2018/07/15
 968  CARLOS GARNETT QUINTET & OCTET  MOON SHADOW 2018/07/08
 967  GIANNI BASSO & RENATO SELLANI DUO  BODY AND SOUL 2018/07/01
 966  JOEY DEFRANCESCO TRIO  THE CHAMP 2018/06/24
 965  SCOTT HAMILTON QUARTET  AFTER HOURS 2018/06/17
 964  SUMIKO YOSEYAMA & MAL WALDRON  DUO 2018/06/10
 963  JUNIOR COOK QUARTET  MOMENT TO MOMENT 2018/06/03
 962  GRANT STEWART QUINTET  TENER AND SOUL 2018/05/27
 961  RYAN KISOR QUINTET  THIS IS RYAN 2018/05/20
 960  JIM ROTONDI QUINTET  JIM'S BOP 2018/05/13
 959  VON FREEMAN QUARTET  LIVE AT THE DAKOTA 2018/05/07
 958  SAM RIVERS QUINTET  CONTOURS 2018/04/29
 957  GARY THOMAS QUINTET  SEVENTH QUADRANT 2018/04/22
 956  PHAROAH SANDERS QUARTET  CRESCENT WITH LOVE 2018/04/15
 955  HAROLD MABERN TRIO  SOMEWHERE OVER THE RAINBOW 2018/04/08
 954  JAMIE CULLUM  CATCHING TALE 2018/04/01
 953  HALIE LOREN  SIMPLY LOVE 2018/03/25
 952  TILL BRONNER  RIO 2018/03/18
 951  EDDIE HIGGINS QUARTET  MY FUNNY VALENTINE 2018/03/11
 950  DIANA KRALL  ONLY TRUST YOUR HEART 2018/03/04


今までに紹介したアルバム901~1000
今までに紹介したアルバム751~900
今までに紹介したアルバム601~750
今までに紹介したアルバム451~600
今までに紹介したアルバム301~450
今までに紹介したアルバム151~300
今までに紹介したアルバム1~150