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Dragon's Jazz Corner

最近の愛聴盤

くつろぎ系 初心者の人や、疲れ気味の人におすすめです。
まじめ系 ジャズをしっかりと聴きたい人におすすめです。
中間系 そのどちらでもない人とそのどちらかの人向きです。


注: ここで言う愛聴盤とは私が寝る前によく聴くアルバムです。

10枚限定です。


(10) IMMANUEL WILKINS QUARTET / OMEGA


immanuel wilkins(as),
micah thomas(p), daryl johns(b), kweku sumbry(ds)
2020/Blue Note/



 1  Warriors
 2  Ferguson-An American Tradition
 3  The Dreamer
 4  Mary Turner-An American Tradition
 5  Grace And Mercy
 6  Part 1. The Key
 7  Part 2. Saudade
 8  Part 3. Eulogy
 9  Part 4. Guarded Heart
 10  Omega


去年の「ベスト3」に選んだ一枚にオーリン・エヴァンス(p)の「The Magic Of Now」がありました。
その中でアルト・サックスを吹いていたのが今作のイマニュエル・ウィルキンスです。
中々に刺激的で面白いサックス奏者だと思ったので「何かないか」と探してみました。
ジュリアード音楽院に入学、師匠格はアンブローズ・アキンムシーレ(tp)となれば一級品は間違いありません。
ブルー・ノート・レーベルからデビューなのですでに注目されているプレイヤーのようですね。

全10曲は全て自身のオリジナルで占められています。
今作のプロデュースはジェイソン・モラン(p)だったのでなるほど硬派なわけだと思いました。
(6)~(9)は組曲になっていて主義主張のメッセージが込められているようです。
若さ溢れるストレート勝負、ひたむきさが感じられて心に響いてくるサウンドを持っています。
ウィルキンスの将来性は高くこれからの活躍を大いに期待したいと思います。
なおピアノのミカー・トーマスを始めバックの3人の演奏にも各々に聴きどころがありました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)



(9) ERIK PALMBERG QUARTET & QUINTET / IN BETWEEN


erik palmberg(tp,flh),
anton dromberg(p), niklas wennstrom(b)(1,2,6,7,8), sebastian voegler(ds)(1,2,6,7,8),
robert erlandsson(b)(3,4,5,9), jonas backman(ds)(3,4,9),
karin hammar(tb)(4,5,9), hampus t. adami(bs)(1,8)
2021/Prophone Records/



 1  Pathways
 2  In Between
 3  Unfamiliar Field
 4  Talking A Chance On Love (V.Duke)
 5  Distant Signals
 6  Frost Flowers
 7  The Lighthouse
 8  Conversations
 9  Lingering Thoughts


私は時々トランペットも聴きたくなるのでラッパを持ったジャケットに惹かれました。
エリク・パルムベルグ(tp)は初見、スウェーデン盤です。

全9曲は自身のオリジナル8曲とその他スタンダード1曲の構成です。
当然ながら北欧らしいクールな演奏は予想していました。
音色はやさしくて丁寧なのでバラード向きだと思います。
サウンドは洗練されていて真面目で手堅い印象を受けました。
思うにトランペットとトロンボーンのフロント2管クインテットを聴くのは久し振りです。
ただやや変化に欠けるのでもう2曲くらいはスタンダードを入れても良かったと思う。

(中間系)



(8) JEFF HAMILTON TRIO / MERRY & BRIGHT


jeff hamilton(ds), tamir hendelman(p), jon hamar(b)
2021/Capri Records/



 1  It's The Holiday Season (K.Thompson)
 2  Carolling Carolling (A.Burt/W.Hutson)
 3  The Little Drummer Boy (K.Davis/H.Onorati/H.Simeone)
 4  Let It Snow ! Let It Anow ! Let It Snow ! (S.Cahn/J.Styne)
 5  Bright Bright The Holly Berries (A.Burt/W.Hutson)
 6  It's The Most Wonderful Time Of The Year (E.Pola/G.Wyle)
 7  Here Comes Santa Claus (H.Oakley/G.Autry)
 8  Santa Baby (J.Javitz/P.Springer)
 9  O Tannenbaum (Trad)
 10  Have Yourself A Merry Little Christmas (R.Blane/H.Martin)


西海岸のベテラン・ドラマーのジェフ・ハミルトンの作品です。
ちょっと前にグラハム・デクター(g)の作品を紹介したけどバックを務めた2人が入っています。
ジェフとピアノのタミール・ヘンデルマンの2人です。

全10曲は題名の「Merry & Bright」に合わせたクリスマス時期の選曲になっています。
有名な「ホワイト・クリスマス」の歌詞の中にその「Merry And Bright」があるようです。
後半の7~10のクリスマス・ソングへの流れはまさにそういうことだろうと思います。
実に落ち着いていて安定感と安定感は抜群です。

(中間系)



(7) PAT BIANCHI TRIO & QUARTET / SOMETHING TO SAY
The Music Of Stevie Wonder


pat bianchi(org), paul bollenback(g), byron landham(ds),
wayne escoffery(ts)(3,7)
2021/Savant/



 1  Go Home
 2  Until You Come Back To Me
 3  Super Stition
 4  Moon Blue
 5  Isn't She Lovely
 6  If It's Magic
 7  Something To Say
 8  Just Callin'
 9  Ribbon In The Sky


オルガンのパット・ビアンチを買うのは4枚目になります。
最初はこんなに繊細でスマートなのはオルガンらしくないと思いました。
ところが聴いているうちにこれが新しいオルガン奏者の流れではないかと思うようになりました。
先日紹介したばかりのサム・イエールのオルガンもそうだったけどピアノ・トリオのようなオルガン・トリオです。
確かにジミー・スミスやジャック・マクダフのように弾けと言っても無理だと思います。
そういう時代じゃないのかも知れませんね。
近年のオルガン奏者というとジョーイ・デフランセスコやラリー・ゴールディングスの名前がまず挙がるでしょうか。
前述のサム・イエール、マイク・ルドンやゲイリー・ヴァーサスのようにピアノとの両刀遣いも目立ちます。

全8曲は(8)の自身のオリジナル1曲を除いて全てスティービー・ワンダーの作品です。
ジャケットを見た時にスティービーの名前に惹かれたのは事実です。
ここで最も知られているのが(5)「Isn't She Lovely」ですね。
ギタリストのポール・ボーレンバックとドラマーのバイロン・ランドハムとのトリオも固まってきたようです。
ゲストのウェイン・エスコフェリー(ts)とは以前共演しているので気心が知れています。

(中間系)



(6) JIM SNIDERO QUARTET / STRINGS


jim snidero(as,fl),
renee rosnes(p), paul gill(b), billy drummond(ds),
with strings
2021/Savant/



 1  Slipping Away
 2  River Suite, Pt 1 Dawn
 3  River Suite, Pt 2 On The Bank
 4  River Suite, Pt 3 Torrent
 5  Theme For Ernie (F.Lacey)
 6  Forever Gone
 7  Ventura
 8  It's The Talk Of The Town (J.Livingston/M.Symes/A.J.Neiburg)


管楽器奏者はある程度の年齢になったり自信が付くとストリングスをバックに吹きたくなるようです。
それはそうだよね、一度はやってみたくなる気持は分かります。
ただ自分の実力がそのまま見えてしまうのでそう簡単には出来ません。
ジム・スナイデロ(as)が挑戦しました。

全8曲は自身のオリジナル6曲とその他2曲の構成です。
その内の(2)、(3)、(4)は組曲になっていてここが最大の聴きどころになっています。
(2)でしっとりと入って(3)はフルート演奏で(4)でスピード感に溢れ全体が弾けてきます。
キャノンボール・アダレイも真っ青の技巧的には十分で音色も綺麗だし健闘しているとは思います。
ただもうひとつガツンと訴えるものがないのが残念でした。
大人しい優等生的というか、安定感、安心感はあるけれどやや一本調子という印象を持ちました。

(中間系)



(5) MIKE CLARK & MICHAEL ZILBER / MIKE DROP


mike clark(ds), michael zilber(ts,ss), matt clark(p), peter barshay(b)
2021/Sunnyside/



 1  Barshay Fly (M.Zilber)
 2  Sonny Monk (If I Were A) (M.Zilber)
 3  Passion Dance (M.Tyner)
 4  You Know I Care (D.Pearson)
 5  Blackbird (J.Lennon & P.Mccartney)
 6  Norwegian Wood (J.Lennon & P.Mccartney)
 7  Miyako (W.Shorter)
 8  Monk's Dream (T.Monk)
 9  Falling In Love With Love (R.Rodgers/L.Hart)


マイク・クラーク(ds)とマイケル・ジルバー(ts)を聴くのは初めてだと思います。
以前はサイドメンまで記録に残していたけれど今ではやってないので定かでありません。

全9曲はジルバーのオリジナル2曲とその他7曲の構成です。
選曲から探ってみるとマッコイ・タイナー(p)、ウエイン・ショーター(ts)、セロニアス・モンク(p)、
面白いところではデューク・ピアソン(p)、あとビートルズが2曲選ばれています。
つまりこういうところを聴いて育ってきたということですね。
サウンド的にはジョン・コルトレーン~ウエイン・ショーターの流れになります。
1曲、1曲はどの曲も悪くありません。
でもどれも「以前どこかで聴いたことがあるような気がする」のが残念でした。
もうひとつ何かが欲しいと思います。

(中間系)



(4) WILL BERNARD TRIO / ANCIENT GRAINS


will bernard(g), sam yahel(org), donald edwards(ds)
2021/Posi-Tone records/



 1  Dry Land Tourist
 2  Ancient Grains
 3  Five Finger Discount
 4  Pleasure Seekers
 5  Stone Valley
 6  Trilobite
 7  Boo Boo's Birthday (T.Monk)
 8  Mazurka Tree
 9  Temescal
 10  Right As Rain
 11  Wake Up Call


ギタリストのウィル・バーナードは初見、久々にギターが主役のオルガン・トリオを見つけました。
サム・イエール(org)とドナルド・エドワーズ(ds)との組み合わせにも興味を惹かれました。
サム・イエールはピアノとの両刀遣いで知られていてドナルド・エドワーズは先日リーダー作を紹介したばかりです。

全11曲はバーナード自身のオリジナル10曲とその他モンクが1曲の構成です。
何というのかな、オルガン・トリオとしては異色な感じがして面白かったです。
オルガン・トリオが持つ一般的なソウル、ファンキー、ブルージーの感覚とはちょっと違います。
オルガン・トリオとしてモダンな感じがするけど、かといってゴツゴツ感もあるのでつかみどころがありません。
オルガン・トリオのようでオルガン・トリオではなくオルガン・トリオではないようでオルガン・トリオなんですよ。
ギター・トリオとピアノ・トリオの中間か?・・・自分でも何と表現したらよいのか分かりません。
何とも不思議な魅力のあるオルガン・トリオではありました。
モンクの「Boo Boo's Birthday」が素晴らしい、間違いなくウィル・バーナードの世界を創造しています。
そういう意味ではサム・イエールとドナルド・エドワーズの起用が成功したと言えます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(3) ORRIN EVANS QUARTET / THE MAGIC OF NOW


orrin evans(p), vicente archer(b), bill stewart(ds),
immanuel wilkins(as)
2021/Smoke Sessions records/



 1  Mynah / The Eleventh Hour (B.Stewart/M.Miller)
 2  Libra (O.Evans)
 3  The Poor Fisherman (I.Wilkins)
 4  MAT-Matt (O.Evans)
 5  Levels (I.Wilkins)
 6  Momma Loves (I.Wilkins)
 7  Dave (O.Evans)


オーリン・エヴァンス(p)の今作は良かったです。
私はちょっとショックを受けました。
オーリン・エヴァンスってこんなに良かったのかと・・・。
今まで気付かないってどうしょうもありませんよ。
最初に聴いたのはドラマーのラルフ・ピーターソンのグループだったと思います。
リーダー・アルバムも1枚だけ持っていたけど全然印象に残っていなかった。
多分その時は違うところに耳が向いていたんだろうね。
セシル・テイラー、アンドリュー・ヒル、ハービー・ハンコックやもちろんセロニアス・モンクの影響も感じる。
私はこういったピアニストも大好きなので彼らが合わさったようなオーリンがツボにハマりました。
久し振りに気合が入った感じがして、また新たに聴きたい人が出て来たのは嬉しいです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(2) GRAHAM DECHTER QUARTET / MAJOR INFLUENCE


graham dechter(g),
tamir hendelman(p), john clayton(b), jeff hamilton(ds)
2021/Capri Records/



 1  Orange Coals
 2  Reference
 3  Major Influence
 4  Moonithology
 5  Minor Influence
 6  Pure Imagination(L.Bricusse/A.Newley)
 7  Bent On Monk
 8  Billy's Dilemma


グラハム・デクター(g)を買ったのは12年振りになります。
2009年の23歳時に出したデビュー作と2枚目を持っています。
驚いたのがバックのメンバーがその時と変わらないことです。
タミール・ヘンデルマン(p)、ジョン・クレイトン(b)、ジェフ・ハミルトン(ds)は鉄壁のリズムセクションです。
イメージとしては「ウェス・モンゴメリー&ウィントン・ケリー・トリオ」だと思いました。
それに西海岸出身なので名手バーニー・ケッセル(g)の雰囲気も持っています。
デクターはこの二人を合わせ持っているのでテクニック的にも申し分ありません。
つまりジャズ・ギタリストとしてはメインストリームの王道を行っているということです。
全8曲は1曲を除いて自身のオリジナルになっています。
スイング感とスピード感に溢れる演奏が聴けました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(1) CHARGED PARTICLES & TOD DICKOW / LIVE AT THE BAKED POTATO !
Play The Music Michael Brecker


tod dickow(ts),
murray low(key), aaron germain(b), jon krosnick(ds),
guest: omar ledezma(cong)
2021/Summit Records/



 1  Peep (M.Brecker)
 2  ARC Of The Pendulum (M.Brecker)
 3  African Skies (M.Brecker)
 4  Never Alone (M.Brecker)
 5  Not Ethiopia (M.Brecker)
 6  Slings And Arrows (M.Brecker)
 7  Talking To Myself (Don Grolnick)
 8  The Mean Time (M.Brecker)
 9  Song For Barry (M.Brecker)


今作を選んだのは当然ながらマイケル・ブレッカー(ts)の名前が見えたからです。
マイケルは2007年1月に57歳で白血病で亡くなりました。
もう15年も前になるんですね。
このアルバムを見た時「そうか、マイケルはもう伝説になっているのか」と思いました。
テナー奏者の先頭集団にいたマイケルに影響を受けたプレイヤーも多かったはずです。
月日の経つのは本当に早いです。

全9曲はマイケル作が8曲とドン・グロルニック作が1曲の構成になっています。
ライブ盤です。
マイケルらしいエネルギッシュな曲が並んでいて演奏もマイケルを彷彿とさせるものでした。
刺激的で鋭角的なサウンドには魅力あるけど正直聴き手の私の方に体力が不足していた。
突っ込み鋭いサックスの音色に疲れてしまって聴き続けるのはちょっときつかったです。
年なんだよねぇ~、今はもう少し柔らかな音の方がいいと思いました。

(中間系)