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Dragon's Jazz Corner

最近の愛聴盤

くつろぎ系 初心者の人や、疲れ気味の人におすすめです。
まじめ系 ジャズをしっかりと聴きたい人におすすめです。
中間系 そのどちらでもない人とそのどちらかの人向きです。


注: ここで言う愛聴盤とは私が寝る前によく聴くアルバムです。

10枚限定です。


(10) JACOB ROVED QUINTET / DAWN


jacob roved(ds),
john ruocco(cl,ts), thomas fryland(tp), rasmus ehlers nielsen(p), jesper bodilsen(b)
2022/AMP/


 1  In This World
 2  Breez
 3  From The Other Side
 4  Shadow Motion
 5  Last Exit Before Down
 6  The Grand Maze
 7  Unviel My Path
 8  Prelude
 9  A Short Moment


ヤコブ・ロブド(ds)は初見、デンマーク盤です。
これもトランペット&サックスのフロント2管、王道クインテットなので手が伸びました。

全9曲は全てロブド自身のオリジナルです。
サウンドは北欧特有の澄んだ清冽な音作りです。
まとまりが良く手慣れた感じがしますが大人しいのでややインパクトには欠けるかな。
メンバーで馴染みがあるのはイェスパー・ボディルセン(b)だけでした。

(中間系)



(9) JERRY COOK QUARTET / WALK IN THE PARK


jerry cook(ts),
chris gestrin(p), john lee(b), jesse cahell(ds),
dave sikula(g)(2,5,8)
2020/Cellar/


 1  Walk In The Park (J.Cook)
 2  Lazy Days (J.Cook)
 3  Smile (C.Chaplin)
 4  Soul Eyes (M.Waldron)
 5  Hello My Lovel (C.Heden)
 6  Scarlet Ribbons (E.Danzig/J.Segal)
 7  Summertime (G.&I.Gershwin)
 8  Cook's Blues (J.Cook)
 9  Georgia On My Mind (H.Carmichael)
 10  Nature's Lament (J.Cook)


ジェリー・クック(ts)は初見、キャリアは豊富なようで選曲を見て安心感を持ちました。
それにカナダ盤は比較的オーソドックスなスタイルが多いです。

全8曲は自身のオリジナル4曲とその他6曲の構成でバランスが良いです。
チャップリン、マル、ヘイデン、ガーシュイン、カーマイケルと多彩で変化に富んでいます。
演奏はやわらかくて大人しいのが持ち味です。
今ひとつ物足りないところがあるけれどホッとしたい時のBGMには最適だと思います。

(中間系)



(8) SEBASTIEN JARROUSSE QUARTET / ATTRACTION


sebastien jarrousse(ts,ss),
pierre-alain goualch(p), mauro gargand(b), antoine banville(ds),
guest: fellinda(vo), sebastien llado(tb), gaetano partipild(as)
2019/A.MA Records/


 1  Bonhomme De Chemin
 2  Reflexion
 3  Mistery
 4  Widows Bar
 5  Attraction
 6  Choral At Ten
 7  Kirk's Land
 8  Le Grand Secret
 9  Ballade Pour Daphne


セバスチャン・ジャルース(ts)は初見、フランスのブルターニュ出身の48歳です。
聴くとすぐに分かりますが実にカッチリとしたジャズを演奏しています。
演奏者というより作曲家、編曲者、指揮者としての魅力が大きいと思いました。

全9曲は全てジャルース自身のオリジナルです。
曲想も豊かでリズムも多彩、よく考えられた構成になっていると思います。
コンダクターの指示に応じるメンバーも熟練の腕前なので完成度も高いです。
一枚のCDが一つの作品になっているようで流れるように聴くことが出来ました。
やっぱりアレンジが素晴しいですね。
作編曲重視、この傾向のジャズ作品は久し振りに聴いたような気がする。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(7) GIOVANNI MASIERO QUARTET / ROUND 6


giovanni masiero(ts),
dario zennaro(g), nicola dal bo(org), marco carlesso(ds),
guest: francesca bertazzo hart(vo)(6), francesco minutello(tp)(7)
2022/Caligola Records/


 1  Major Funk (G.Masiero)
 2  Frank's Bike (G.Masiero)
 3  Round 6 (G.Masiero)
 4  Rusty Saxphone (G.Masiero)
 5  Black Hole Sun (C.Cornell)
 6  Maybe The Last Time (G.Masiero/F.Bertazzo)
 7  Blue Note On My Mind (G.Masiero)
 8  My Delight (N.Dal Bo)
 9  U.K. (D.Zennaro)


ジョヴァンニ・マシエロ(ts)は初見、イタリア盤です。
今作に手が伸びたのはバックがオーソドックスなオルガン・トリオだったからです。
ブルージー&グルービーなジャズが聴けると思いました。
キャリアは長いけど今作が初リーダー・アルバムのようで満を持しての登場になりました。

全9曲は自身のオリジナル6曲とその他3曲の構成です。
表題曲の(3)「Round 6」はボクシングの実況が入ったりして思い入れを感じました。
ボクサー同士の打ち合いを想像させるフリーの展開もありました。
ボサノバ調のヴォーカルやトランペットが加わったり曲想は多彩で飽きさせません。
マシエロの音楽性が全て出た作品だと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(6) JAMES ZOLLAR / THE WAYS IN


jemes zollar(tp,flh),
michael rorby(tb)(1,2,4,5,7,8,9), stefano doglioni(bcl)(1,4,5,7,8,9),
nabuko kiryu(vo)(2,4), david hazeltine(p,rhodes), gerald cannon(b), willie jones 3(ds),
guest: jeremy pelt(tp)(3), jennifer vincent(cello,b)(4), riza printup(harp)(4),
chembo corniel(cong,per)(5,7), patience higgins(ts)(9)
2022/JZAZ Records/


 1  The Fruit (B.Powell)
 2  Peace (H.Silver)
 3  Reflectory (P.Adams)
 4  Sings Petal Of A Rose (D.Ellington)
 5  Jim Jim (J.Zollar)
 6  Do Nothing Till You HearFrom Me (C.Williams/B.L.Hall)
 7  Swing Spring (M.Davis)
 8  Pat (N.Kiryu)
 9  Down Town Up (M.Rorby)
 10  Checkered Hat (N.Turney)


ジェイムス・ゾラー(tp)のリーダー作を買ったのは初めてです。
師匠格はウディ・ショウ(tp)でゾラーは幅広い音楽性の持ち主です。
もう少し硬くて凝った感じの演奏を予想していましたが実にスマートで心地良かったです。

全10曲はバド・パウエル(p)、ホレス・シルバー(p)、ペッパー・アダムス(bs)、
デューク・エリントン(p)、マイルス・デイヴィス(tp)などジャズメンのスタンダードを取り上げています。
その他オリジナルやヴォーカルを2曲入れたり構成も飽きさせません。
スイング感溢れるストレートな演奏で気に入りました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(5) JESPER THILO QUARTET / LIVE AT JAZZCUP


jesper thilo(ts),
soren kristiansen(p), daniel franck(b), frands rifbjerg(ds)
2022/Stunt/


 1  Oh Gee (M.Gee)
 2  Body And Soul (J.Green)
 3  Just Friend (J.Klenner)
 4  If I Had You (T.Shapiro)
 5  Blue 'N' Boogie (D.Giliespie)
 6  Sweets To The Sweet (H.Rasmussen)
 7  Tenderly (W.Gross)
 8  I Remember April (G.D.Paul)
 9  Memories Of You (E.Blake)
 10  Like Someone In Love (J.V.Heusen)
 11  Stardust (H.Carmichael)
 12  Lester Leaps In(L.Young)
Montmartre Blues (O.Pettiford)


イェスパー・シロの珍しい名前を見つけたので手が伸びました。
シロはデンマークを代表するテナー・サックス奏者でオーソドックスなスタイルを持っています。
今作は80歳を記念してのライブ作品になっています。
ピアノのソーレン・クリスチャンセンとの付き合いは長く気心が知れています。

全12曲は全て良く知られたスタンダードの名曲で占められています。
聴いてみるとまぁ~驚きの演奏が詰まっていました。
とても80際の演奏とは思えませんよ。
以前は80歳を超えたらとても聴けなかったけど最近はイメージが変わってきています。
元気な人が多くなってきました。
テナー奏者の作品では(12)でレスター・ヤングを取り上げています。
ここいら辺がシロのルーツなのかもしれませんね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(4) EERO KOIVISTOINEN QUARTET / DIVERSITY


eero koivistoinen(ts),
alexi tuomarila(p), jori huhtala(b), jussi lehtonen(ds)
2022/Svart Jazz/


 1  Diversity
 2  Hokum
 3  Stemmer
 4  Played Twice (T.Monk)
 5  Hear Hear
 6  Body Language
 7  Kelo
 8  Casa De Ferro


イーロ・コイヴィストイネン(ts)は初見、フィンランド盤です。
今作は予想よりずっと良かったです。
というのもジョン・コルトレーン・カルテットをそのまま踏襲しているからです。
1960年代のジャズが好きならもう堪らないと思いますよ。
気分爽快、気持が良いです。

全8曲は1曲(モンク作)を除いて全て自身のオリジナルです。
1曲目「Diversity」はコルトレーンそのものと見違えるような演奏をしています。
名曲「至上の愛」的風味がしました。
8曲目の「Casa De Ferro」はスピード感満点、超高速の演奏で実にカッコ良かった。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(3) T.S. MONK SEXTET / TWO CONTINENTS ONE GROOVE


t.s.monk(ds),
helen sung(p), willie williams(ts), patience higgins(as),
jose evans(tp), kenny davis(b), dave stryker(g)(1)
2022/ Storyville/


 1  Sierre (T.S.Monk)
 2  Brother Thelonious (H.Sung)
 3  Chessment's Delight (R.Weston)
 4  Seven Steps To Heaven (Davis/Feldman)
 5  Earnie Washinton (J.Evans)
 6  Nommo (J.Merrit)
 7  Little Niles (R.Weston)


T.S.Monk(ds)はかのセロニアス・モンク(p)の息子です。
父親があまりに偉大だと息子としてはどうなんでしょうか。
アート・ブレイキーがドラムを与えマックス・ローチがレッスンをしたって凄いです。

今作は2014年と2016年のライブ音源をまとめたものです。
フロント3管とピアノ・トリオでリーダーがドラマーならジャズ・メッセンジャーズのラインですね。
そのまんまのノリノリでグルービーなハード・バップ・ジャズが聴けました。
ランディ・ウェストン(p)の2曲なんて嬉しいじゃありませんか。
共演者ではヘレン・サング(p)に注目しました

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(2) NOAH PREMINGER TRIO / SKY CONTINUOUS


noah preminger(ts), kim cass(b), bill stewart(ds)
2022/ Criss Cross/


 1  Etgop
 2  High Or Booze
 3  The Late 90's
 4  Iris
 5  You'll Never Win
 6  Armor
 7  Sky Continuous
 8  Jamz
 9  Little Melonae


今作は910さんが去年のベスト3に上げていました。
現代のサックス奏者のコード楽器レスのトリオはどんなもんか?
聴いてみたくなりました。

全9曲は自身のオリジナル8曲とその他1曲の構成です。
その他の1曲はジャッキー・マクリーン(as)の名曲(9)「Little Melonae」です。
その1曲を入れただけで挑戦的だ思いました。
マクリーンは超名盤「レット・フリーダム・リング」で過去からの決別を決めました。
ノア・プレミンガー(ts)にとっても試金石になる1作になるかもしれませんね。
プレミンガーは多弁で言いたいことは全て吐き出す感じがしました。
でも決してむずかしいわけではなくてストレートに伝えようとしています。
好対象になった先週の山口真文(ts)・トリオとの対比も面白かったです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



(1) 山口真文 TRIO / TRINITY !


山口真文(ts,ss)、小牧良平(b)、本田珠也(ds)
2022/Days Of Delight/


 1  Stella By Starlight (V.Young)
 2  Round Midnight (T.Monk)
 3  Summertime (G.Gershwin)
 4  Someday By Prince Will Come (F.Churchill)
 5  Solar (M.Davis)
 6  Everything Happens To Me (M.Dennis)
 7  The Night Has A Thousand Eyes (J.Brainin)
 8  Yearnin' (O.Nelson/F.Stanton/J.Stanton)


この山口真文(ts)さんのトリオ盤は去年のベスト3に2人の方が上げていました。
それでどうしても聴きたくなって購入しました。
内容は期待通りというか、期待以上でしたね。
真文さんのテナー・サックスの音色はどこまでも野太く硬質でゴリゴリ感に溢れています。
単純に「ジャズだなぁ~」と思いましたよ。

全8曲のスタンダード作品集で構成も素晴しいです。
コード楽器レスのトリオですがある時はベース、ある時はドラムスとのデュオに聴こえる時があります。
一番のお気に入りの(7)「夜千」はソニー・ロリンズ(ts)張りのカリプソのリズムで演奏されていました。
マット・デニス(vo)の(6)「Everything Happens To Me」も大好きな曲です。
トリオが繰り出す一音一音に密度が濃い「たましいの塊」のようなジャズが聴けます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)