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Yuka Deguchi 出口優日 (vo)


*YUKA DEGUCHI / JUST FROM NOW
出口優日(vo)、久米雅之(ds)、
岡淳(ts)、片岡雄三(tb)、松島啓之(tp)、
佐野聡(harm)、井上智(g)、関根敏行(p)、高瀬裕(b)
2014/Kidman/


1 IS YOU IS OR IS YOU AIN'T MY BABY(L.Jordan)
2 BE ANYTHING(I.Gordon)
3 虹(Y.Deguchi)
4 SCARBOROUGH FAIR(P.Simon/A.Garfunkel)
5 TAKING A CHANCE ON LOVE(V.Duke)
6 THE WATER IS WIDE(Trad)
7 21(M.Kume)
8 SOMEDAY YOU'LL BE SORRY(L.Armstrong)
9 FLOWER IS A LOVESOME THING(B.Strayhorn)
10 HERE COMES THE SUN(G.Harrison)


期待のヴォーカリスト、出口優日さんの初リーダー・アルバムです。
プロデュースはベテラン・ドラマーの久米雅之さん。
一般的にプロのミュージシャンが発掘、プロデュースした新人は実力者が多いです。
今回もその例に漏れず出口さんはユニークな感性と表現力を持っています。
私はヴォーカルを聴く時、まずは声質それから雰囲気を大事にしています。

1曲目の歌が流れると美しく透明感のある歌声とノスタルジックなジャズの世界に引き込まれます。
全10曲は出口さんと久米さんオリジナルとその他8曲の構成です。
サイモン&ガーファンクルの(4)とビートルズの(10)と(5)以外はあまり馴染みがない曲が多い。
知られていなくてもいい曲はいっぱいあるとのメッセージとこだわりが感じられます。
自作の(3)「虹」は日本語、久米さんの代表作の(7)「21」は出口さんが英語の詩を付けました。

久米雅之(ds)さん、高瀬裕(b)さん、関根敏行(p)さんのトリオを中心にバック陣も豪華です。
管楽器3本とギター、ハーモニカが加わります。
今作はアレンジの力も大きいです。
それぞれの曲がどうアレンジされているかも聴きどころになります。
(1)の3管、(2)、(3)のピアノ、(4)のギターとハーモニカが醸し出す雰囲気は素晴らしい。
(5)のミュート・トランペット、(6)のハーモニカ、(7)のギター、(8)のトロンボーン、
(9)のテナー・サックス、ジョージ・ハリソンの(10)はニーナ・シモンの歌が忘れられません。

出口さんは可愛らしくもあり歌も上手いです。
初アルバムでありながら堂々として端正で落ち着いた仕上がりになっています。
クリアな音作りも良かった。
将来性は十分、益々の精進を期待しています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)