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Dragon's Jazz Corner
Yoichi Kobayashi 小林陽一(ds)
* YOICHI KOBAYASHI & J, MESSENGERS / NIAGARA SHUFFLE
phillip harper(tp), vincent herring(as), robin eubanks(tb),
david kikoski(p), essiet essiet(b), yoichi kobayashi(ds)
2019/Paddle Wheel/
1 Niagara Shuffle (Y.Kobayashi)
2 Along Came Betty (B.Golson)
3 Ping Pong (W.Shoter)
4 A Lovely Way To Spend An Evening (J.Mchugh)
5 Mornin' (B.Timmons)
6 Chiken An'Dumplings (R.Bryant)
7 Bu's Delight (C.Fuller)
8 Dat Dere (B.Timmons)
9 For Heaven's Sake (D.Meyer/E.Bretton/S.Edwards)
先日、小林陽一&ジャパニーズ・ジャズ・メッセンジャーズのライブに行きました。
■小林陽一(ds)、谷殿明良(tp)、原川誠司(as)、リン・ヘイテツ(p)、鈴木堅登(b)
私は小林さんのジャズに対する姿勢とサウンドが大好きなんです。
グッド・フェローズ時代から一体何人の若手プレイヤーがここから育っていったことか。
長く続けることのむずかしさ・・・まったく頭が下がる思いがします。
ジャズ・スピリッツを若い世代に引き継ぐのはとても大事なことです。
小林さんのライブにはゲスト出演が多いですがこの日も3人が飛び込んできました。
テナー・サックス、ピアノ、ベースの3人です。
特にテナーが入ると3管編成になりハーモニーが分厚くなるので迫力が増しました。
こうやって小林さんは新人を発掘しているんです。
ちなみにこの日はトランペッターの谷殿明良さんのJ.J.M最後の出演になりました。
谷殿さんの端正なトランペットが好きなのでまた聴きに行きたいと思っています。
同時に新しいトランぺッターは誰なのかが楽しみになりました。
さて今作は小林さんの新作です。
全9曲は自身のオリジナルが1曲とその他8曲の構成です。
ベニー・ゴルソン(ts)、ボビー・ティモンズ(p)、ウェイン・ショーター(ts)などのメッセンジャーズ馴染みの曲も多い。
ジャズ・メッセンジャーズの名前は小林さんがアート・ブレイキーから許されたものなんです。
さすがにベテラン・ドラマーは人脈も広くてメンバーを見て驚いてしまいました。
フィリップ・ハーパー(tp)、ヴィンセント・ハーリング(as)、ロビン・ユーバンクス(tb)のフロント3管と
デヴィッド・キコスキ(p)、エシェット・エシェット(b)、小林陽一(ds)のリズム・セクションです。
聴きどころは現代のジャズ・ミュージシャンが往年の名曲をどうこなすかになります。
多分メッセンジャーズの曲をこんな風に連続して演奏することはないんじゃないかと思います。
みんなが和気あいあいと楽しくやっている雰囲気が伝わって来るようです。
個人的にはキコスキとハーリングに耳が向いたけどユーバンクスは久々に聴きました。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
* YOICHI KOBAYASHI & GOOD FELLOWS / TAKE THE YELLOW TRAIN
vincent herring(as), eric alexander(ts), erena terakubo(as)(2,6,7),
anthony wonsey(p), motoi kanamori(b), yoichi kobayashi(ds)
2017/Monky's Records/
1 Manteca (D.Gillespie)
2 Sweet Clifford (C.Brown)
3 Just Squeeze Me (D.Ellington)
4 Take The Yellow Train (Y.Kobayashi)
5 You Don't Know What Love Is (G.D.Paul)
6 Two Bass Hit (D.Gillespie)
7 Franks Tune (F.Strozier)
8 Giant Steps (J.Coltrane)
9 Good Morning Heartache (D.Fisher)
小林陽一&グッドフェローズの新譜です。
日本人はJJM(ジャパニーズ・ジャズ・メッセンジャーズ)と外国人が入るとグッドフェローズになるようです。
小林さんが率いるグループのライブは楽しめるので機会があれば見に行くようにしています。
長年若手の登竜門にもなっているので新人のプレイ振りが一番の楽しみです。
ここから巣立って行った一線級のプレイヤーがいったい何人になるのか?
以前小林さん本人に聞いたことががあるけど、数が多過ぎて「もう、分からない」そうです。
さて今作はライナー・ノーツを小林さん自身が書いています。
80年代ニューヨークでストリート・ミュージシャンとして知り合ったのがヴィンセント・へリング(as)なので盟友ですね。
以前、小林さんに「ストリートの稼ぎは凄く良かった」と聞いたことがあります。
その後ヴィンセントはメジャーへの道を歩むことになります。
ストリート出身のジャズ・ミュージシャンは貴重で実戦向きの強力で独特の雰囲気を持っていると思います。
そのヴィンセント・へリングつながりでエリック・アレキサンダー(ts)との共演も多くなりました。
ここは話題の寺久保エレナ(as)さんが参加していてフレッシュな演奏を聴かせてくれました。
さらに日本で演奏することも多いアンソニー・ウォンジー(p)と才能溢れる金森もとい(b)さんが共演です。
聴きどころはまずエリックとヴィンセントのワン・ホーンになるかな。
エリックの(5)「You Don't Know What Love Is」はボサノバで演奏されますがこの曲のボサは珍しいかも。、
ヴィンセントの(9)「Good Morning Heartache」のバラード奏法も素晴らしいです。
(7)「Franks Tune」ではヴィンセントと寺久保さんのアルトの競演が聴けました。
フランク・ストロジャー(as)は近年再評価されているような気がするけどこの曲もいいです。
唯一の3管アレンジは(6)「Two Bass Hit」で聴けました。
やはり寺久保さんの参加が大きいと思う・・・初共演ということもあって緊張感が漂っています。
なお今までヴィンセント・ハーリングと書いていましたが正しくはヴィンセント・へリングのようです。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
* YOICHI KOBAYASHI JAPANESE JAZZ MESSENGERS / NO! NO! NO! NO!
谷殿明良(tp)、原川誠司(as)、
田窪寛之(p)、金森もとい(b)、小林陽一(ds)
2015/MKY/
1 Grand Central (J.Coltrane)
2 Social Call (G.Gryce)
3 Coisa n'10 (M.Santos)
4 Take Your Pick (H.Mobley)
5 Between The Devil & The Deep Blue Sea (H Arlen)
6 Simple Pleasure (C.Walton)
7 Dat Dere (B.Timmons)
8 Blues For Kesennuma (Y.Kobayashi)
9 NoNoNoNo (Y.Kobayashi)
10 Day Dream (D.Ellington)
先日のライブ会場(ライブ・レポート参照)で入手しました。
小林陽一・JJMの作品です。
オリジナル・クインテット結成39周年とありましたが40周年といってもいいと思います。
小林陽一・クインテット〜グッドフェローズ〜ジャパニーズ・ジャズ・メッセンジャーズと続く。
消長の激しいジャズ・シーンのおいて長い間自己のクインテットを継続していることにただただ頭が下がります。
谷殿明良(tp)さんと原川誠司(as)さんのフロント2管、田窪寛之(p)さんと金森もとい(b)さんのリズム・セクション。
才能溢れる若手4人を小林さんが引っ張る構図になっています。
内容は小林さんの終始一貫変わらないハード・バップ路線。
だからいつ聴いても気持が良いです。
全10曲は自身のオリジナル2曲にその他8曲の構成です。
コルトレーン、グライス、モブレイ、アーレン、ウォルトン、ティモンズ、エリントンは文句ありません。
全員が一丸となって軽快に飛ばします。
どれを聴いても小林陽一さんのジャズ・スピリットが叩き込まれているような気がする。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(くつろぎ系)
*YOICHI KOBAYASHI QUINTET / KIZUNA/絆
vincent herring(as), eric alexander(ts),
tohru dodo(p), yasushi nakamura(b), yoichi kobayashi(ds)
2012/Monky'sRecords /
1 Koba's Delight
2 Be My Love
3 Nemesis
4 Falando De Amor
5 Kizuna
6 Nica's Dream
7 Valse Hot
8 Un Poco Loco
9 What A Woderful World
”小林陽一&グッド・フェローズ”の日米拡張版です。
ライブ会場で入手しました。
題名を見れば分かるように東日本大震災のトリビュート盤です。
近年、「絆」という言葉ほど頻繁に使われた言葉はありませんね。
ここはメンバーにも魅力があります。
ヴィンセント・ハーリング(as)とエリック・アレキサンダー(ts)のフロント2管、
独自の感性を持つ百々徹のピアノ、ベースにはジュリアード出の逸材、中村恭士を配しました。
この二人はアメリカで活躍中の期待の若手プレイヤーです。
それに日本のアート・ブレイキー(ds)と表される小林陽一の組み合わせです。
小林さんがドンと構えているので安定感は十分・・・音楽性もハッキリしているので気分爽快。
内容は推して知るべしのハード・バップ・テイストがいっぱい詰まっていました。
聴きどころは多いですがメンバーのオリジナル、(1)「KOBA'S DELIGHT」、
(5)「NEMESIS」、(5)「KIZUNA」に注目しました。
ただ1曲トリオで演奏されるジョビンの(4)「FALANDO DE AMOR」も素晴らしい。
最後に「WHAT A WONDERFUL WORLD」を持って来たのは小林さんの気持でしょうね。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
*YOICHI KOBAYASHI & J. J. M / A NIGHT IN TUNISIA
谷殿明良(tp)、浜崎航(ts)、
三木成能(p)、高道晴久(b)、小林陽一(ds)
2010/Monky's Records/
1 Welcome Home
2 Haru NoAme
3 For A Change
4 In Case You Missed It
5 Goshipping Cat's
6 In The Dream
7 Oleo
8 Carla Vallet
9 In The Wee Small Hours
10 A Night In Tunisia
「ジャパニーズ・ジャズ・メッセンジャーズ」・・・小林陽一(ds)さんが満を持して結成しました。
以前にも一時期この名前を使ったこともあるようですが今ほどしっくりくる時はないと思います。
小林さんほどアート・ブレイキー(ds)を敬愛している人はいないからです。
「小林陽一&グッド・フェローズ」からどれほどの若手ミュージシャンが育っていったでしょうか。
ここでの聴きどころは谷殿明良(tp)さんと浜崎航(ts)さんのフレッシュなフロント2管になります。
特にトランペッターの層は薄いので谷殿さんの登場は嬉しいですね。
トランペットとテナー・サックスの組み合わせは王道クインテットです。
三木成能さんも注目のピアニストですがここでも随所でグッとくるプレイを聴かせています。
高道晴久(b)さんと小林さんのリズムは強力です。
今作にはジャズの楽しさを感じさせるスイング感に溢れた心地良い演奏が詰まっていました。
谷殿さんと浜崎さんのオリジナルもいい。
表題曲になった(10)「A NIGHT IN TUNISIA」も聴きものです。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(くつろぎ系)
*YOICHI KOBAYASHI & good fellows / HAPPY DANCE
小林陽一(ds)、
松島啓之(tp), 秋山卓(as)、三木成能(p)、高道晴久(b)
2007/What'sNew Records/
この小林陽一&グッドフェローズの新作は通算19枚目のアルバムになるそうです。
結成以来30年を超えているということなので、それこそ凄いことだと思います。
消長の激しいジャズ界でよくぞここまで続けているという気がします。
このバンドは若手の登竜門としても重要な位置を占めているのでこれからも続けていって欲しいです。
例によってハード・バップ満載の内容になっています。
ジェイムス・スポルディング(as)、ラルフ・ムーア(ts)、ハッサン・ハミッド(tp)など、選曲にも一工夫。
今や盟友と言っていい松島啓之(tp)さんと30代でバリバリの若手プレイヤーを揃えています。
ここで秋山卓(as)さん、三木成能(p)さん、高道晴久(b)さんが聴けるのも嬉しいです。
聴きどころはやはり松島さんのプレイで、”切れている”という表現がピッタリで最高です。
(2)「SWEET CLIFFORD」、どこかで聴いたことがあるような(8)「TROUGH THE NIGHT」が良かった。
ところで期待のアルト奏者の秋山卓さんが体調を崩して休養中との情報を得ました。
一日でも早い回復を願っています。
(中間系)
* YOICHI KOBAYASHI QUINTET / CULTURE SHOCK
小林陽一(ds)、海野雅威(p)、嶋友行(b)、
松島啓之(tp)(1-9)、大田剣(as)(1,2,3,5,6)、服部義満(ts)(4,7,8,9,10)、
高瀬龍一(tp)(10)
2006/M&I/
1 Culture Shock (Y.Kobayashi)
2 I Get A Kick Out Of You (C.Poter)
3 Duke Ellington's Sound Of Love (C.Mingus)
4 Phoebe's Samba (B.Green)
5 Welcome (J.Haynes)
6 Opening Statement (B.Little)
7 Good Old Soul (T.Brooks)
8 Terriblet (L.Morgan)
9 Have You Met Miss Jones? (L.Hart/R.Rodgers)
10 Life Of The Party (T.Williams)
小林陽一(ds)さんのクインテット結成30周年記念盤とありました。
10年前の作品、今は2016年なので40周年を迎えているというわけですね。
小林さんのクインテット、グットフェローズや現在のジャパニーズ・ジャズ・メッセンジャーズまで。
一体どれだけの若手プレイヤーが育っていったことか。
小林さんのメッセンジャーズ的バップ・スタイルは終始一貫変わりません。
トランペット&サックスのフロント2管にこだわり、現在も精力的なライブ活動を続けています。
ジャズ・シーンが変化する中、この編成を持続させることは至難の業と思っています。
本当に大したものです。
さて、ここでのお目当てはピアニストの海野雅威さんにありました。
ジャケット見た時、「あ〜、ここにもいたのか」と思いました。
当時の新進気鋭のピアニスト、今はアメリカと日本を行き来しているのかな。
バップテイスト豊かな新鮮で瑞々しいピアノを聴かせてくれました。
松島啓之(tp)さんとは気心の知れた仲、大田剣(as)さんと服部義満(ts)さんは若手の注目株でした。
小林さんの安定感十分のドラミングをバックに軽快に飛ばしていきます。
私的ベストはソウル・フィーリング溢れるティナ・ブルックスの(7)「Good Old Soul」です。
高瀬龍一(tp)さんは1曲だけの参加でしたがこれはもう何曲か聴きたかったですね。
残念なことにベーシストの嶋友行さんは51歳(2012年)の若さでお亡くなりになりました。
嶋さんとの最初の出会いは大西順子(p)・トリオだったか。
5年位前にはライブで見る機会もあったけれど、病的でちょっと心配だった時もありました。
(中間系)
*YOICHI KOBAYASHI & GOOD FELLOWS / HEARTBEET
小林陽一(ds)、
岡崎好朗(tp), 三木俊雄(as)、斉藤真理子(p)、池田きよし(b)
1999/paddle wheel/
これぞ、90年代の掉尾を飾るカッ飛びジャズ。
骨の髄まで震わす魂のビート。
来世紀ジャズ伝道師グッド・フェローズ、ファン待望のメッセンジャーズ作品集。
(帯中よりの抜粋)