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Dragon's Jazz Corner

Will Boulware (p)


*WILL BOULWARE TRIO & QARTET/ SUMMERTIME
will boulware(p), richard bona(b), billy kilson(ds)
eric alexander(ts)(3,5,7)
2007/EIGHTY-EIGHTS/

1 Slow Down
2 Till
3 On Green Dolphin Street
4 Thumbs
5 Moment's Notice
6 Big Band
7 E.S.P
8 Who's Blues
9 Summertime


ウィル・ブールウエア(p)の新譜が巷での評判が良いので入手してみました。
ブールウエアの名前を聞くのは久し振りでメシオ・パーカー(as)のアルバム以来です。
私の興味はどちらかというとカメルーン出身のリチャード・ボナ(b)にありました。
数年前にデヴィッド・サンボーン(as)のバックで見ましたが、彼の存在感は抜群で印象に残っています。
その時にはもう若いファンの支持は絶大なものがありました。
ドラムのビリー・キルソンも「ドラ流・・・」でもすでに3枚紹介しています。
ブールウエアはフュージョン畑出身ながらR&Bやソウルなどもこなすオールラウンド・プレイヤーです。
フュージョンの一派は元々何でも出来るスタジオ・ミュージシャンが中心だったので彼もその一人。
メシオ・パーカー盤ではオルガンを駆使していたし、シンセサイザーなども達者です。
豊かな経験を生かしてツボを得た演奏はさすがで、オリジナルとスタンダードのバランスも良く飽きさせません。
もう一人の注目はゲストのタフガイのエリック・アレキサンダー(ts)です。
ブールウエア・トリオの軽快でしなやかなリズムに乗って艶のあるやわらかいプレイを展開しています。
これを聴いているとアレキサンダーはぐっと幅が広がって、表現力に格段の進歩が認められます。
テナー奏者のメインストリーマーとして大きく飛躍しそうな感じがしました。
デビュー時からのパワフルで豪快なプレイは健在で、重厚な音色にも定評がありました。
これに落ち着いた大人の艶やかさが加われば一皮むけていわゆる大化けの可能性を秘めていると思います。
ただちょっと出突っ張りの多作に過ぎる傾向があるので玉石混交の作品は選ばなければなりません。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)