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Dragon's Jazz Corner

Will Anderson (as)


* Jill McCARRON TRIO WITH WILL ANDERSON / JAZZ MOTIF
jill mccarron(p), paul gill(b), andy watson(ds),
will anderson(as,fl)
2021/Jill McCarron/

1 All God's Chillun Got Rhythm (W.Jurmann/G.Cahn/B.Carper)
2 Concorde (J.Lewis)
3 My Ideal (L.Robin/R.Whiting/N.Chace)
4 One For Amos (S.Jones)
5 Short Story (K.Dorham)
6 Looking Out For Number 7 (T.Scott)
7 Ontem A Noite (C.Fischer)
8 Lined With A Groove (R.Brown)
9 Chovendo Na Roseira (A.Jobim)
10 Cool Eyes (H.Silver)
11 Jump For Joy (D.Riley)
12 Glass Enclosure / Tempus Fugit (B.Powell)


ピアノのジル・マッキャノンは初見、自主制作盤のようです。
アンダーソン兄弟でお馴染みのウィル・アンダーソン(as)が参加しているので安心感がありました。
「Jazz Motif」の題名にもあるように自身のジャズの動機づけになった楽曲を取り上げています。
こういうのを探るのも面白いと思っています。
ピアニストだとジョン・ルイス、クレア・フィッシャー、ホレス・シルバー、ダグ・ライリー、バド・パウエルが選ばれています。
ベーシストのサド・ジョーンズ、レイ・ブラウンは興味深いです。
ホーン奏者ではケニー・ドーハム(tp)とトム・スコット(ts)がシブい、ボサノバのジョビンは外せないかな。
あとスタンダードが2曲の選択です。
オールド・ファッション・スタイルの演奏が聴けました。
懐かしかったのはMJQでお馴染みの「Concord」だったです。
アンダーソンのフルートが聴きどころになりました。

(中間系)



* PETER & WILL ANDERSON / CLARINET SUMMIT
peter anderson(cl)(solo1), will anderson(cl)(solo2),
ken peplowski(cl)(solo3), paquito d'rivera(cl)(solo4)
tardo hammer(p), david wong(b), kenny washington(ds)
2016/Storyville/

1 How About You ? (B.Lane) (solo1,3,2)
2 When You Wish Upon A Star (L.Harline) (solo2,3,1)
3 Very Saxy (Eddie.L.Davis) (solo1,3,2)
4 Prelude To A Kiss (D.Ellington) (solo1)
5 I'll Never Be The Same (M.Malneck) (solo2)
6 Cry Me A River (A.Hamilton) (solo3)
7 Make Someone Happy (J.Styne) (solo2,3,1)
8 How Insensitive (A.C.Jobim) (solo2,1,3)
9 Groovin' High (D.Gillespie) (solo4,2,1,3)
10 Creole Love Call (D.Ellington) (solo4,2,3,1)
11 A Night In Tunisia (D.Gillespie) (solo3,4,2,1)


ピーター&ウィル・アンダーソン、兄弟(双子)サックス奏者のクラリネット作品です。
普段はピーターがテナー・サックスでウィルがアルト・サックスを吹いています。
二人は軽快でスイング感溢れるクラシカルなジャズ・スタイルを持っています。
柔らかく優しい音色、スマートで優等生、爽やかなウエスト・コーストの風を感じる。
そんな二人のクラリネットならピッタリじゃないかと思いました。
その上共演がケン・ペプロウスキーとパキート・デ’リヴェラときたら興味津々です。
ペプロウスキーはベニー・グッドマンを彷彿とさせる名手でパキートはキューバ出身のアルト奏者。
久々にパキートのクラリネットが聴けるのは嬉しかったです。
ライブ盤ですが4人のクラリネット奏者が並んだステージは壮観だったでしょうね。
つくづく「見てみたいなぁ〜」と思いました。

今時、スイング系のクラリネット作品は珍しいのではないかと思います。
でもオールド・スタイルはいつの時代でも一定の支持があるのは確かです。
全11曲は良く知られたスタンダードが中心です。
唯一の例外は(3)「Very Saxy」でエディ”ロックジョウ”デイヴィス(ts)の曲です。
”ロックジョウ”の曲が取り上げられるのは珍しいけどバトル曲としてはピッタリかな。
各曲のソロの順番を書いてくれているのも親切ですね。

ベテランのペプロウスキーとパキートの上手さはすでによく知られています。
ピーター&ウィルの兄弟もそれに勝るとも劣らない好演を聴かせてくれました。
複数のクラリネットによるユニゾンやアンサンブルがまた新鮮です。
クラリネットが堪能出来るジャズ・アルバムとして貴重な作品になると思います。
疲れている時に最適な癒し系・・・4人のクラリネットが一度に聴ける大徳用盤です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)




*PETER AND WILL ANDERSON QUINTET / DEJA VU
peter anderson(ts), will anderson(as),
jeb patton(p), david wong(b), albert "tootie" heath(ds)(1-4,7,9),
phil stewart(ds)(5,6,10,11)
2015/Gutstring Records/

1 DEJA VU (P.Anderson)
2 PRESQUE VU (W.Anderson)
3 BELFAST BLUES (P.Anderson)
4 DEVIL'S ADVOCATE (W.Anderson)
5 A NIGHTINGALE SANG IN BERKELEY SQUARE (Sherwin/Maschwitz)
6 DEJA INTENDU (W.Anderson)
7 RACHEL (P.Anderson)
8 JAMAIS VU (W.Anderson)
9 LOVER MAN (Davis/Ramirez/Sheman)
10 CATS IN NEW YORK CITY (P.Anderson)
11 JUST ONE OF THOSE THINGS (C.Poter)


ピーター&ウィル・アンダーソン、兄弟サックス奏者の作品。
この二人の作品は何度か目にしていましたが聴くのは今回が初めてです。

全11曲はオリジナル8曲とスタンダード3曲の構成です。
先週に引き続き今一番興味ある曲、コール・ポーターの(11)「Just One Of Those Things」も入っています。
(5)「A Nightingale Sang In Berkeley Square」と(9)「Lover Man」も好きな曲です。
それぞれに美しいメロディ・ラインを持っています・・・オリジナルよりもやっぱりこの3曲が良かった。
ベテラン・ドラマーのアル・ヒースが6曲に参加しています。

二人は軽快でスイング感溢れるクラシカルなジャズ・スタイルを持っています。
技術的には文句なし。
ピーター・アンダーソン(ts)はレスター・ヤング派、ウィル・アンダーソン(as)はチャーリー・パーカー派です。
実に心地良いサウンド・・・オールド・スタイルはいつの時代でも一定の支持があります。

柔らかく優しい音色、スマートで優等生、爽やかなウエスト・コーストの風を感じる。
二人の息の合ったアンサンブルが聴きどころでオリジナルでは(4)がベストか。
疲れている時に最適な癒し系・・・何より安心して聴いていられる良さがあります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)