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Dragon's Jazz Corner
Tim Hegarty (ts)
*TIM HEGARTY QUARTET & QUINTET / TRIBUTE
tim hegarty(ts,ss), mark sherman(vib)(2,3,4,5,6),
kenny barron(p), rufus reid(b), carl allen(ds)
2014/Miles High/
ティム・へガーティは初見、バックのメンバーを見て手が伸びました。
犬も歩けば棒に当る・・・結果は大当たりです。
ティムは独特の歌い方をするテナー奏者でクセになる味がします。
トツトツとして引っ掛かる感じが気になるんだけど、それがたまらなく魅力です。
コブシの効いた演歌的ジャズというか、近年こういうテナー奏者は珍しいと思います。
(1)「A New Blue」や(7)「Low Profile」ではその魅力が全開です。
今作は敬愛するテナー奏者のトリビュート盤になっています。
ジミー・ヒース、フランク・フォスター、ジョージ・コールマン、ジョー・ヘンダーソン、
ジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズ、チャーリー・パーカー、デクスター・ゴードン、
ベン・ウェブスター、マイケル・ブレッカーの名前が上がっています。
特にジミー・ヒースを尊敬していて多くの教えと示唆を受けたようです。
そのヒースを4曲取り上げ、その他の作品も郷愁を感じるビ・バップの濃い味がします。
選曲、構成も良くて楽しめました。
バラード・プレイも聴きどころで(4)「Ineffable」で落とされました。
自作のバラードでは(6)「Not To Worry」ではソプラノ・サックスが聴けます。
モンクの(9)「Pannonica」やヘンダーソンの(10)「Inner Urge」も心憎い演出です。
プロデュースは本人とここでも共演しているヴァイブ奏者のマーク・シャーマン。
共演のケニー・バロン、ルーファス・リード、カール・アレンは彼の人選だそうです。
ソツがないというか、バッチリと決まった・・・さすがに素晴らしい人選だと思います。
特にルーハス・リードが良い・・・レイ・ブラウン張りのベース・プレイに注目です。
掘り出し物の1枚になりました。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)