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Dragon's Jazz Corner

Takayuki Koizumi 小泉高之 (ds)


*TAKAYUKI KOIZUMI TRIO / MY MAN'S GONE NOW
小泉高之(ds)、スガダイロー(p)、是安則克(b)
2011/Koizumi/


小泉高之さんも好きなドラマーの一人です。
リズム感や疾走感は勿論だけどやわらかな音色が心地良くて私の感性に合うんですね。
このアルバムをCDショップで見つけた時に意外な感じがしました。
小泉さんとスガダイロー(p)さん、是安則克(b)さんのトリオで所沢「スワン」でのライブ盤。
ダイローさんは中央線ジャズのフリー系ピアニスト、是安さんはフリーもいける両刀遣い。
反面、小泉さんは後藤輝夫(ts)さん率いる「ごめんね」に代表されるグルービーなドラマー。
意外性のある組み合わせだったので、正直「合うのかな?」と思いました。
もっとも小泉さんがリーダーなので私の知らないところで共演も多かったかも。

結局、今作は小泉さんから手渡しで購入しました。
私:「合いますか?」・・・先ほどの疑問。
小泉さん:「ダイローにフリーじゃなくてスタンダードを弾かせたい」
「ギリギリのところが面白いかな、是非聴いてみて下さい」

今作は2011年に突然亡くなった是安則克さんの追悼盤になっています。
是安さんは多くのミュージシャンにも慕われた人気ベーシストでしたが残念です。

小泉さんの新しい一面を見ました。
フレキシブルで変幻自在に対応するドラミングが素晴らしい。
「ははぁ〜、こういうこともやりたかったのか」ってね。
たしかにフリーとのはざ間が実に刺激的で面白かったです。
(3)「My Man's Gone Now」では是安さんの達者なアルコ・ソロが聴けました。
(4)「All Blue」は圧巻のひと言。
16分超の長丁場で我慢出来なくなったダイローさんのフリー・トーンが出てくる。
ランディ・ウェストン(p)の名曲(5)「Hi Fly」はピッタリの選曲だと思います。

今作は正規な録音ではなく小泉さんの私的録音をCDにしたものです。
飾り気のないライブの雰囲気がそのまま伝わってきます。

ちなみに所沢の「スワン」は老舗ですね。
私も若い頃に何度かお邪魔したことがありますよ。
もう40年以上も前の話・・・・一緒に行った破滅的な友人はもう逝ってしまった。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)