[トップページ]



Dragon's Jazz Corner

Stan Killian (ts)


*STAN KILLIAN QUINTET / EVOKE
stan killian(ts), mike moreno(g),
benito gonzalez(p), corcoran holt(b), mcclenty hunter(ds)
2013/Sunnyside/

1 Subterranean Melody
2 Evoke
3 Echolalic
4 Kirby
5 Beekman33
6 Observation
7 Hindu


スタン・キリアンは初見、ニューヨークの新進テナー奏者で2枚目のリーダー・アルバムです。
全7曲は全てキリアン自身のオリジナルで作曲能力にも長けています。
ギター&ピアノの2コード楽器とギタリストにマイク・モレノということで、ある程度の予測はつきました。
思った通りの浮揚感のあるコンテンポラリー・サウンドが聴けました。
強弱と密度の濃い繊細な音使いとパルスとささざみのようなリズムにオリエンタルな香りもあります。
表題曲の(2)「EVOKE」はバラード、(3)「ECHOLALIC」や(4)「KIRBY」ではその特徴が生きました。
その他の曲も特徴的なテーマを持っていて楽しめました。
サウンドやアンサンブルは先進ではあるけれどオーソドックスな部分も残っていて聴き易いです。
都会風でスマート・・・「ちょっとオシャレか」という感じもありました。

スタン・キリアンはクールな音色と軽妙洒脱な音楽性の持ち主で面白いです。
マイク・モレノの存在感も凄い、ここのサウンドの決め手はやはりモレノにあると思います。
新進ベニト・ゴンザレスのピアノにも注目しました・・・今後の活躍は間違いないところか。
コーコラン・ホルト(b)とマクレンティ・ハンター(ds)のリズム陣も好演しています。
新感覚ジャズの掘り出し物の一枚だけど収録時間が難点かな・・・43分は短い。
若いんだからもっと詰め込んでも良かったと思うよ。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)