[トップページ]



Dragon's Jazz Corner

Stan Gets (ts)


*STAN GETS DUO / PEOPLE TIME
stan gets(ts), kenny barron(p)
1992/Emercy/

ゲッツ、最後のブロー。
ラスト・ステージ、ラスト・レコーディング、ラスト・アルバム。

このアルバムに収められた音楽が格別なものに思えるのは、
これがスタン・ゲッツの演奏を刻んだ最後のレコーディングであるという以外に、
その音楽が・・・ガンのもたらす苦痛にもかかわらず、
あるいはそれゆえになお一層・・・リアルで誠実で、
ピュアでビューティフルな音になっているからである。・・・・・ケニー・バロン
(帯中よりの抜粋)

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

[East Of The Sun], [Night And Day], [Like Someone In Love],
[Stablemates], [I Remember Clifford], [Gone With The Wind],
[There is No Greater Love], [The Surrey With The Fringe On Top],
[Softly As In A Morning Sunrise], [Hush-A-Bye], [Soul Eyes]




*STAN GETZ QUARTET & DUO / CAFE MONTMARTRE
stan getz(ts), kenny barron(p), rufus reid(b), victor lewis(ds)
2002(1987,1991Rec)/Emercy

晩年のスタン・ゲッツのライブ盤。
87年のカルテットと91年のケニー・バロンとのデュオのコンピレーションです。



*STAN GETZ QUARTET / SWEET RAIN
stan getz(ts),
chick corea(p), ron carter(b), grady tate(ds)
1967Rec/Verve

デビュー間もないチック・コリアをはじめ、最強のリズム・セクションを起用した
スタン・ゲッツ会心のジャズ・アルバム。
(帯中よりの抜粋)

[O Grande Amor], [Con Alma]



*STAN GETZ QUARTET / STAN GETZ & BILL EVANS
stan getz(ts),
bill evans(p), ron carter(b)(1,2,3,7.8.11), richard davis(b)(4,5,6,9,10), elvin jones(ds)
1964Rec/Verve

最強のリズム・セクションと屈指のインプロバイザーによるまさにスーパー・セッション。
5曲の追加収録で待望のCD化。
(帯中よりの抜粋)

スタン・ゲッツとビル・エヴァンスの共演は誰でもが夢見たと思います。
ゲッツの底力を感じる一枚です。
エルヴィン・ジョーンズのドラミングにも注目しました。

[Night And Day], [But Beautiful], [My Heart Stod Still],
[Melinda], [Grandfather's Waltz]



* STAN GETZ & CAL TJADER SEXTET / STAN GETZ WITH CAL TJADER
stan getz(ts), cal tjader(vib),
eddie duran(g), vince guaraldi(p), scott lafaro(b), billy higgins(ds)
1958/Fantasy/

1 Ginza Samba
2 I've Grown Accustomed To Her Face
3 For All We Know
4 Crow's Nest
5 Liz-Anne
6 Big Bear
7 My Buddy


スタン・ゲッツ(ts)&カル・ジェイダー(vib)・セクステットの作品です。
最近のマイ・ブームになっている「ラテン・リズムを聴く」の一環で選んでみました。
50〜60年代にラテン・ジャズの大ブームがあったので色んなジャズメンがアルバムを出しています。
特にウエスト・コーストを中心にした白人ジャズ・シーンでその傾向が大きいです。
マンボ人気のカル・ジェイダーと後年ボサノバの大スターになったスタン・ゲッツとの共演盤です。

全7曲はジェイダーのオリジナル3曲とその他4曲の構成です。
ということでジェイダーが実質的なリーダーになると思います。
当時のゲッツは対決シリーズの最盛期でJJ・ジョンソン(tb)やジェリー・マリガン(bs)が知られている。
つまり今作もカル・ジェイダーとの対決シリーズの一枚になります。
肝心のラテン・リズムは1曲目の「Ginza Samba」だけだったのは残念でした。
でもスマートでクールな当時のウエスト・コースト・ジャズの神髄が聴けました。
メンバーには後年ビル・エバンス(p)・トリオで名を成したスコット・ラファロ(b)が参加しています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)




* STAN GETZ AND J.J.JOHNSON AT THE OPERA HOUSE
stan getz(ts), j.j.johnson(tb),
oscar peterson(p), herb ellis(g), ray brown(b), connie kay(ds)
1957Rec/Verve/

1 Billie's Bounce
2 My Funny Valentine
3 Crazy Rhythm
4 It Never Entered My Mind / mono Yesterdays
5 Blues In the Closet


邦題:「オペラ・ハウスのゲッツとJ.J」
ジャズ・ファンにジャズの名盤を100枚選べと言ったらほとんどの人が選ぶであろう傑作です。
スタン・ゲッツ(ts)とJJ・ジョンソン(tb)の稀代の名手二人による対決盤です。
それにバックがオスカー・ピーターソン(p)・トリオにコニー・ケイ(ds)という豪華盤です。
有名プロデューサーのノーマン・グランツならではの作品になりました。

グランツはさらに凝った演出をしていて、これがファンにとっては悩ましいものになりました。
左記のジャケットのステレオ盤(上)とモノラル盤(下)の2枚が発売されたのです。
ステレオ盤は10月19日の「オペラ・ハウス」でモノラル盤は10月25日のLA録音で別物です。
曲目も同じなので紛らわしいこと、この上ありません。
ステレオ盤にはゲッツのソロ「It Never Entered My Mind」がモノラル盤にはJJのソロ「Yesterdays」が入っていました。
LPを両方買えということですね・・・で、買わされました・・・もちろんCDには全部入っているので問題ありません。

ヴァーヴ盤のゲッツは馴染み深く、ボサノバを始めとして多くのヒット盤がありますね。
一方のJJの方はCBSの看板スターでヴァーヴ盤にはあんまり馴染みがありません。
この二人の組み合わせがどういう成り行きで企画されたのか・・・つまり異色の顔合わせだったと思います。
ピーターソン・トリオはバッキングに徹していて目立ちたがりのピーターソンとしては珍しいです。
コニー・ケイもいつになく多弁なドラミングを聴かせてくれているのでこれまた貴重な作品になっています。

これは私もレコード盤がすり切れるほど良く聴きました。
普段のゲッツとは程遠い、ホットでエモーショナルなゲッツの姿がここにはあります。
至難の楽器、トロンボーンをこれ程自在に操るJJも凄いです。
ここにはジャム・セッションにおける二人のソロイストとしての実力が存分に発揮されています。