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Dragon's Jazz Corner

Sonny Stitt (as,ts)


*SONNY STITT QUARTET / SONNY STITT
sonny stitt(as,ts),
ramsey lewis(p), william austin(b), frank gant(ds)
1958Rec/Argo /

1 Propapagoon
2 This Is Always
3 Jack Spratt
4 Just You, Just Me
5 Cool Blues
6 Mr.Sun
7 Dancing On The Ceiling
8 Everyone Does


ジャズ再発廉価版シリーズの1枚です。
ソニー・スティット(as,ts)も孤高のジャズ・プレイヤーの一人です。
たらればですが、もしもチャーリー・パーカー(as)がいなかったら
モダン・ジャズ史上最も重要なアルト・サックス奏者になったかもしれませんね。
それほどにその感性と技術は秀でていました。
比肩するとすればキャノンボール・アダレイ以外にはいないのでないかと思っています。

パーカーに似ているといわれることを嫌ったスティットはテナー・サックスを吹くようになります。
アルトとテナーのどちらを聴いても遜色なく素晴らしい・・・この才能だけでも凄いと思います。

今作がとてつもなく貴重なのはラムゼイ・ルイス(p)が参加していることにあります。
多分、スティットがシカゴに楽旅した際に共演の機会があったのだと思います。
ただ正確な録音時期も不確定で本当にラムゼイなのか?との疑問も残ります。
録音はモノラル、アーゴもマイナー・レーベルです。
同じジャケットでピアニストがバリー・ハリスになっているものもあるので真偽のほどはわかりません。
でもラムゼイの方が夢がありますね。

内容はスティットそのままのもので名手の名に恥じないプレイです。
オリジナルとスタンダードの構成、(1)「PROPAPAGOON」のブルース・フィーリングは凄い。
ここでのラムゼイ・ルイスのプレイも感動的です。
パーカーの(5)「COOL BLUES」も聴きどころ・・・パーカーは嫌いじゃなかったのか?
(2)「THIS IS ALWAYS」のバラード・プレイ、(8)「EVERYONE DOES」は急速調です。
強烈なブルース&ソウルな感覚を共有するスティットとラムゼイが熱いです。
ラムゼイのテクニシャンぶりとバッキングにも注目しました。
ラムゼイ・ルイスのリアル・ジャズを聴けたのも良かった。
ラムゼイの純ジャズ路線は極端に少ないからです。
元々ポップ&ソウルなフィーリングをもっていたのでジャズ・ロックやフュージョン畑で活躍しました。
「The In Crowd」の大ヒットはよく知られています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)