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Dragon's Jazz Corner

Scott Hamilton (ts)


* SCOTT HAMILTON QUARTET / POINCIANA
scott hamilton(ts),
paolo birro(p), aldo zunino(b), alfred kramer(ds)
2022/ Fone Jazz/


1 Birk's Works (D.Gillespie)
2 By Myself (A.Schwartz/H.Diez)
3 You Taught My Heart To Sing (M.Tyner)
4 Chloe (Daniels/Cahn)
5 Confirmation (C.Parker)
6 I Remember Clifford (B.Golson)
7 Poinciana (N.Simon)
8 Put On A Happy Face (C.Strouse)
9 Eu E A Briza (J.Alf)


お正月にはゆったりのんびりと過ごしたいということで選んだ第二弾です。
スコット・ハミルトン(ts)なら間違いありませんね。
ところが今作は予想が外れて思ったよりずっと良かったです。
ハミルトンはちょっと下卑た感じというか、リラックスした古典的なスイング奏法が持ち味ですね。
ところがここでは実にしっかりとキチンと吹いているんですよ。
選曲も凝っていてゴルソンはともかくガレスピー、マッコイ、バードは珍しいんじゃないかと思いました。
私が知らないだけかもしれませんがハミルトンの異色作になると思います。
ちなみに表題曲の「ポインシアナ」は大好きな曲です。
最近ライブでも聴くことが多くなったのでこの曲の良さが見直されてきていると思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




* DUSKO GOYKOVICH & SCOTT HAMILTON / SECOND TIME AROUND
dusko goykovich(tp', scott hamilton(ts),
bernhard pichi(p), rudi engel(b), michael keul(ds)
2015/Oganic/

1 A Baptist Beat (H.Mobley)
2 Recardo Bossa Nova (D.Ferreira)
3 You're My Everything (H.Warren/J.Young/M.Dixon)
4 Lotus Blossom (K.Dorham)
5 I Faall In Love Too Easily (J.Styne/Sammy Cahn)
6 Blues For Gianni B (D.Goykovich)
7 Pra Machucar Meu Coracao (A.Brroso)
8 Love For Sale (C.Porter)
9 Luicy Lucy (H.Silver)


ダスコ・ゴイコビッチ(tp)とスコット・ハミルトン(ts)の共演は2枚目になるようですね、
この二人の共演となれば内容はほぼ予想がついてしまいます。

予想通り、全編を覆うゆったりとしたノリはまさに大人の味です。
全9曲は二人の共演が7曲、ゴイコビッチとハミルトンのワン・ホーンが各1曲づつ。
つまり1枚で3度美味しい優れものに仕上がりました。
ベストはハミルトンのワン・ホーンのバラード(7)でこれが実に素晴らしい。
2番手がゴイコビッチのワン・ホーンのバラード(5)です。
この2曲の為に買っても惜しくないと思います。
他にも魅力的な曲が並んでいるのでベテランの味を楽しむには最適のアルバムです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)




*SCOTT HAMILTON & JEFF HAMILTON TRIO / LIVE IN BERN
scott hamilton(ts),
jeff hamilton(ds), tamir hendelman (p), christoph luty (b)
2015/Capri/

1 September In The Rain (A.Dubin/H.Warren)
2 All Through The Night (C.Poter)
3 Watch What Happens (M.Legrand)
4 Soul Eyes (M.Waldron)
5 This Can't Be Love (R.Rodgers)
6 There'll Be Some Cjhanges Made (W.Benton)
7 Sybille's Day (J.Hamilton)
8 Key Largo (B.Carter)
9 Woody'n You (D.Gillespie)
10 The Champ (A.Hawkshaw)
11 Ballad For Very Tired And Very Sad Lotus Eaters (Strayhorn)
12 You And The Night And The Music (A.Schwartz)
13 Centerpiece (H.Edison)


久々にスコット・ハミルトン(ts)を聴いてみようかと思いました。
それも西海岸屈指のドラマー、ジェフ・ハミルトンとの共演です。
スイスのBernのライブ盤。
もっともライブ盤にはなっていますがその雰囲気はほとんど感じることが出来ません。
私的な演奏会の録音という感じです。

スタンダード作品集。
二人のコラボレーションを中心にしたリラックスした演奏が聴けました。
スコットのこれほど穏やかな自然体の演奏を今まで聴いたことがないような気がします。
どこにも力が入っていないような感じで、その分、音に伸びがあり音色も美しいです。

ベストはバラード、ゆったりと流れるベニー・カーター(ts)の名曲(8)「Key Largo」が素晴らしい。
ミシェル・ルグランの(3)「Watch What Happens」も好きな曲で思い出深いです。
色んな人の歌や演奏を聴いていた時期があります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)




*SCOTT HAMILTON SCANDINAVIAN FIVE / LIVE AT NEFERTITI
scott hamilton(ts), ulf wakenius(g),
jan lundgren(p), jesper bodilsen(b), kristian leth(ds),
2009/Stunt Records/

スコット・ハミルトン(ts)のスウェーデンのジャズ・クラブ、「ネフェルティティ」でのライブ盤です。
CDとDVDの2枚組になっていて大徳用盤、こういうのは大歓迎です。
ハミルトンのオーソドックスなスタイルはまったく変わらないのでいつも通りのサウンドと展開。
ここの注目はスカンジナビアン・ファイブと名付けられた共演メンバーにあると思います。
ウルフ・ワケニウス(g)、ヤン・ラングレン(p)、イエスパー・ボディルセン(b)といったところが参加しました。
焦点はやはり「北欧の貴公子」、ヤン・ラングレン(p)でしょうね。
イケメンで女性に人気ですがジャズ・ピアニストしての実力も申し分ありません。
爽やかなタッチとまろやかなフレーズはハッとさせるほど美しいです。

正直、CDよりもDVDが断然良くて価値があります。
リラックスしたライブの模様がそのまま伝わってきて面白かったです。
アイ・コンタクトで意思の疎通を図るところなど、ライブならではの雰囲気が伝わってきました。
音楽監督はラングレンだったようですね。
DVDではラングレンの存在感とワケニウスやボディルセンのプレイも見どころになります。
盛り上がったのは(1)「MOVE」、ベスト・プレイは(4)「BYE BYE BLACKBIRD」か。

[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]

(くつろぎ系)




*SCOTT HAMILTON QUARTET / ACROSS THE TRACKS
scott hamilton(ts),
duke robillard(g), gene ludwig(org), chuck riggs(ds)
guests:doug james(bs)
2008/Concord/

ハリー・アレン(ts)とエリック・アレキサンダー(ts)の話題になれば次はスコット・ハミルトンになるかな。
順当というか、実に分かり易い展開になりました。
スコット・ハミルトンはハリーやエリックとの共演盤もあって相通じることも多く、二人が受けた影響も大きいと思います。
こうしてみるとスイング系のテナー奏者としてのハミルトンが果たした役割はとても重要だったですね。
ハミルトンは1970年代の後半、フュージョンとフリージャズに行き詰まりを感じる中で颯爽とデビューしてきました。
その当時、ベン・ウエブスター系の原点回帰のスイング・テナーはとても新鮮に聴こえたものです。
停滞していた日本ジャズ界に一大センセーションを巻き起こしたのをよく覚えています。
ウイントン・マルサリス(tp)がデビューした時もそんな感じがしたのでいかに反響が大きかったか分かると思います。
以来、30年余り、終始一貫自分のスタイルを貫き通しジャズ・シーンに確固たる地位を築いています。
間違いなく「ワン・アンド・オンリーの世界」を持っているテナー・マスターの一人になりました。

ここではオルガン・トリオがバックということでよりハミルトンの魅力が増幅されたと思います。
ハミルトンは白人ですが私は黒い感覚を持っています。
ソウルフルとはまた違う、なんというかアーシーで下卑た味付けがあるというか、そういう感じがします。
表現がむずかしいですが、私にとってはそれがとても魅力的なところなんです。
(9)「MEMORIES OF YOU」は別にして選曲からもそれがうかがえると思いますがいかがかな。
(3)「SAVE YOUR LOVE FOR ME」のスロー・バラードなんて涙が出そう・・・。

[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]

(くつろぎ系)



*SCOTT HAMILTON QUARTET / NOCTURNES & SERENADES
scott hamilton(ts),
john pearce(p), dave green(b), steve brown(ds)
2006/Concord/

スコット・ハミルトン(ts)の珠玉のバラード作品集です。
私は時々、オーソドックスなジャズ・バラードが聴きたくなります。
そんな時にはスコット・ハミルトンを選ぶことになりますがやっぱり安心感があります。
テナー・サックス奏者のバラード集はそれこそ数が多いですね。
でも、昔ながらのスイング・スタイルを感じさせるものはそうはありません。
コールマン・ホーキンスやベン・ウエブスターの流れを受け継いだのはハミルトンです。
この流れを踏襲してくれたプレイヤーがいて本当に良かったと思います。

ハミルトンはデビュー時からスタイルはまったく変わっていません。
ワン・アンド・オンリーの世界を持っています。
「MAN WITH A HORN」から始まる今作はハミルトンの諸作の中でも一番濃い感じがしました。
徹底したバラード・プレイは抜群のテンポのキープ力を見せてくれました。
バックを固めるのはジョン・ピアース(p)をはじめイギリスの3人です。
私的ベストは(9)「BY THE RIVER SAINTE MARIE」ですがこのスイング感が素晴らしい。
その他にも聴きどころが多いです。
ただ、あまりに情感豊かなので、「わぁ〜、これはちょっと・・・」と思う人もいるでしょうね。

[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]

(くつろぎ系)




*SCOTT HAMILTON QUARTET / BACK IN NEW YORK
scott hamilton(ts)
bill charlap(p), peter washington(b), kenny washington(ds)
2005/CONCORD/

このところシリアスなものを聴いていたので、ホッとしようかと思ってスコット・ハミルトン(ts)を買ってみました。
バックが今が旬のビル・チャーラップ・トリオとなれば共演陣は申し分ありません。
ハミルトンは1970年代の後半、フュージョンとフリージャズに行き詰まりを感じる中で颯爽とデビューしてきました。
その当時、原点回帰のスイング・テナーはとても新鮮に聴こえたものです。
以来、30年余り、終始一貫自分のスタイルを貫き通しジャズ・シーンに確固たる地位を築いています。
デビュー以来ずっとコンコード・レーベル所属というのも珍しいですね。そのほとんどが現在でも入手可能です。
年に1、2枚、コンスタントにリリースしているのはファンの根強い支持があるのに他なりません。
内容はいつもとほぼ同じですが比較的あっさりとストレートに演奏していると思います。
個人的には余り感情移入されるよりはいいですね。
ビル・チャーラップ・トリオのプレイも聴きもの、チャーラップはバッキングも抜群に上手いです。
彼を見出したのは私の好きなジェリー・マリガン(bs)ということで格別の思い入れがあります。
スイング感溢れるトリオをバックに軽快に吹きまくる気分爽快になるアルバムです。

(くつろぎ系)

[What Is This Thing Called Love], [Wonder Why], [Blue N Boogie],
[Lullaby Of The Leaves], [Love Letters], [This Is Allways]




*SCOTT HAMILTON & HARRY ALLEN / HEAVY JUICE
scott hamilton(ts), harry allen(ts)
john bunch(p), dennis irwin(b), chuck riggs(ds)
2004/Concord/

最近、スコット・ハミルトンやハリー・アレン、エリック・アレキサンダーといったテナー奏者を買っています。
この3人は人気があるので吹き込みも多い。
特にスコット・ハミルトンについては年齢的にも熟練の域に達しているので気になる存在です。
今作のようなハリー・アレンとのオールド・ファッション・スタイルも見逃せません。
昔から2テナーの魅力的な組み合わせも多いですね。
ジーン・アモンズ&ソニー・スティットやジョニー・グリフィン&エディ・ロックジョー・デイビス、
白人同士ならアル・コーン&ズート・シムズなど。
(2)「DID YOU CALL HER TODAY ?」は二人が敬愛するベン・ウエブスターの曲です。
特徴的なテーマから4ビートに乗った心地良い演奏が流れてきました。
(4)「IF I SHOLD LOSE YOU」も良かった。
一枚を通してスイング系の軽快で流麗なプレイを聴くことができます。
それにしてもこの二人は本当に良く似ています・・・音色の差を除いてはほとんで差がない感じ。
普段通りのリラックスした演奏は自然に身体が揺れてくるのがいいなぁ〜。

(くつろぎ系)

[Heavy Juice], [Groovin' High], [If I Should Lose You],
[Warm Vally], [Strike Up The Band]




* SCOTT HAMILTON QUARTET / JAZZ SIGNATURES
scott hamilton(ts),
john bunch(p), dave green(b), steve brown(ds)
2001/Concord/

1 Raincheck
2 In Your Own Sweet Way
3 Jitterbug Waltz
4 If You Could See Me Now
5 Move
6 Byas A Drink
7 You Left Me All Alone
8 When Lights Are Low
9 Angel Face
10 John's Bunch


私にとって癒し系のテナー奏者といえばすぐにスコット・ハミルトン(ts)の名前が浮かんできます。
稀代の多作家でそれこそ世界中でどれほどのアルバムに参加しているのか、本人でも不明だと思います。
まぁね、どれを聴いても金太郎飴的ではあるけれど聴いたことがないCDを見かけるとつい手が出てしまいます。

今作はまず録音が良くて、いきなりクリアなサックスの音が前面に飛び出してきたのビックリしました。
なのでオーディオ・ファンにもお勧めです。
ハミルトンの切れ味も抜群でバックのジョン・バンチ・トリオも素晴らしいです。
全員絶好調の演奏が聴けました。
スコット・ハミルトンの代表作の一枚に上げてもいいと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)




*SCOTT HAMILTON & FRIENDS / BLUES, BOP & BALLADS
scott hamilton(ts), greg gisbert(tp),
norman simmons(p), dennis irwin(b), chuck riggs(ds),
joel helleny(tb)(3,5,6), duke robillard(g)(2,3,6),
1999/CONCORD/

[I Mean You], [Skylark], [Smile], etc




*SCOTT HAMILTON & BUCKY PIZZARELLI / THE RED DOOR
...remember Zoot Sims
scott hamilton(ts), bucky pizzarelli(g)
1998/CONCORD Records/


購入のキッカケはバッキー・ピザレリ(g)にありました。
先日、ジャズ仲間のNさんがバッキーの映像を紹介してくれたのです。
女性ヴォーカルでしたがそこでのリズム・ギターが素晴らしく彼の職人芸を目の当たりにしました。
それで何かいいものはないかと探していて選んだのがこのアルバムです。
スコット・ハミルトン(ts)とのデュオ・アルバムで、これならバッキーのギターが堪能できると思いました。
思ったとおりの出来、素晴らしいアルバムに仕上がっています。
ギター一本のバックでも名人芸の域、現在これほどのリズムを刻めるギタリストはいないと思います。
ズート・シムズ(ts)を偲ぶ今作品はスタンダード作品集で文句なしの内容です。
表題曲の(3)「THE RED DOOR」や(7)「JUST YOU, JUST ME」の絶妙なスイング感が素晴らしい。
「チャッ、チャッ、チャッ」と刻むコード・ワークには惚れ惚れしました。
かのカウント・ベイシーのオール・アメリカン・リズム・セクションのフレディ・グリーン(g)を彷彿とさせるもの。
心底痺れました、今さらながらバッキーの実力を再評価した次第です。
もう一枚、そのフレディ・グリーンを偲んだ彼のアルバムがあったのでそちらも注文するつもりです。
スコット・ハミルトンにとっても代表作の一枚になると思います。

[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]

(くつろぎ系)



* SCOTT HAMILTON QUARTET / AFTER HOURS
scott hamilton(ts),
tommy flanagan(p), bob cranshaw(b), lewis nash(ds)
1997/Concord/

1 Beyond The Bluebird.
2 Woody N' You
3 Blues In My Heart
4 Bye Bye Blues
5 What's New
6 You're Not The Kind
7 Black Velvet
8 How Am I To Know
9 Some Other Spring
10 Steeplechase


スコット・ハミルトン(ts)の1997年のコンコード盤です。
私も90年代のコンコード盤に魅力を感じている一人です。
この頃のハミルトンは一つのピークを迎えていたと思います。

ここはトミー・フラナガン(p)の参加が一番の聴きどころです。
フラナガン参加に名盤が多いのはなぜか?
フラナガンはしなやかで温かくスイング感に溢れた演奏スタイルを持っている。
アルバム・リーダーを際立たせる絶妙なバランス感覚を発揮している。
しかしながらサイドマンに徹しているかと思えば個性が消えているわけでもない。
いつでもその存在感は輝いている。

(1)「Biyond The Bluebird」はフラナガンの有名曲、その他は全てスタンダードです。
以前ハミルトンは譜面が苦手だと聴いたことがある。
その代わり耳の良さは抜群で一度聴いただけで覚えてしまうとのことだった。
たしかにこれだけの多作家でありながら私はハミルトンのオリジナルを聴いたことがありません。
全編にわたってハミルトンとフラナガンが絶好調で抜群のコンビネーションが素晴らしいです。
「After Hours」のリラックスした雰囲気には珠玉の名演が詰まっていました。
スコット・ハミルトンとトミー・フラナガンの最高の演奏が聴けます。
特に(5)「What's New」は絶品のひと言です。
ハミルトンの代表作の一枚に上げてもいいと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*SCOTT HAMILTON / WITH STRINGS

scott hamilton(ts),
alan broadbent(p), bob maize(b), roy mccurdy(ds)
1993/Concord Records/


スコット・ハミルトンもやっぱり「With Strings」を出していました。
スタンダード作品集。
じっくりとスコットのテナー・サウンドを聞くことができますよ。
ピアノがアラン・ブロードベントというのも嬉しい。

(くつろぎ系)

[My Foolish Heart], [Goodbye Mr.Evans], The Shining Sea],
[Angel Eyes],[Heart't Desire], [The Look Of Love], [Nancy],
[Young At Foolish], [I Concentrate On You],