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Dragon's Jazz Corner
Russell Malone (g)
* RUSSELL MALONE QUARTET / ALL ABOUT MELODY
russell malone(g),
rick germanson(p), luke sellick(b), willie jones 3(ds)
2016/HighNote/
1 On The Real Side (F.Hubbard)
2 Message To Jim Hall (R.Malone)
3 Message From Jim Hall (Spoken Word)
4 Nice Lady (S.Rollins)
5 Sound For Sore Ears (J.Heath)
6 When A Man Loves A Woman (C.Lewis/A.Wright)
7 Saving All My Love For You (M.Masser/G.Coffin)
8 Jive Hoot (B.Brookmeyer)
9 Haunted Heart (H.Dietz/A.Schwartz)
10 Bisket (B.Lee)
11 He's Gone Away (Traditional)
最初にラッセル・マローン(g)を知ったのはダイアナ・クラール(p,vo)盤というのは衆目の一致するところ。
マローンは超絶技巧の持ち主ですがそれが独学とは驚くばかりです。
地味で控え目で大人しい感じが抜けないのは本人の性格によるものだと思っています。
やってることは物凄いけどなぜか目立たない人もいる。
むしろゆったりとオーソドックスなスタイルに徹した方がより安定感と安心感が出るんじゃないかな。
今作も前回同様に隠れたモダン・ジャズの名曲に光を当てています。
フレディ・ハバード(tp)、ソニー・ロリンズ(ts)、ジミー・ヒース(ts)、ボブ・ブルックメイヤー(tb)など。
ソウルの名曲「When A Man Loves Woman」や「Saving All My Love For You」の選曲もシブい。
2013年に亡くなったジム・ホール(g)のメッセージやジムに捧げた曲が入っています。
ジャズ・ギタリストは否応なくウエス・モンゴメリーやジム・ホールの影響を受けていますね。
(中間系)
* RUSSELL MALONE QUARTET / LOVE LOOKS GOOD ON YOU
russell malone(g),
rick germanson(p), gerald cannon(b), willie jones V(ds)
2015/Highnote/
1 Soul Leo (M.Miller)
2 Love Looks Good On You (R.Malone)
3 The Elder (T.Jones)
4 Ellie's Love Theme (I.Hayes)
5 Your Zowie Face (L.bricusse/J.Goldsmith)
6 Mirrors (J.Chambers)
7 Amsterdam After Dark (G.Coleman)
8 Lift Ev'ry Voice And Sing (J.W.Jhonson/J.R.Jhonson)
9 Suite Sioux (F.Hubbard)
ラッセル・マローンは現在のギタリストでは一番好きです。
オーソドックスなスタイルで尖がったところがなくて安心感があります。
ギタリストに関してはロック系よりもジャズ系、ソウル系の方がしっくりきます。
これは私の好みや年齢が影響していると思います。
聴くジャズも先鋭的で過激なものより安らぎを求める保守的なものになってしまったから。
疲れそうなものは避けて通っています。
ここはまたメンバーや選曲もシブいです。
いかにもマローンの好みが表れているようで微笑ましく思いました。
リック・ジャーマンソン(p)、ジェラルド・キャノン(b)、ウィリー・ジョーンズ(ds)の起用はセンス抜群です。
今ひとつ地味な感じがするメンバー構成ですが彼らなら確実にスイングしてくれますから。
隠れたモダン・ジャズの名曲にも陽を当てていますね。
マルグリュー・ミラー(p)、サド・ジョーンズ(tp)、ジョー・チェンバース(ds)、ジョージ・コールマン(ts)、フレディ・ハバード(tp)など。
個人的にはアイザック・ヘイズの(4)「Ellie's Love Theme」は嬉しかった。
(5)、(8)もめったに聴けない曲だけどマローンのこだわりを感じます。
表題曲になった(2)「Love Looks Good On You」はマローンのオリジナルです。
これがまた凄くいいんだなぁ〜・・・やさしくて柔らかくて美しい・・・私は一発で参ってしまいました。
落ち着いたギター・カルテットでお勧めです。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(くつろぎ系)
*RUSSELL MALONE TRIO / TRIPLE PLAY
russell malone(g), david won(b), montez coleman(ds),
2010/MAX JAZZ/
ギターを聴きたいと思い、誰かいないかと探していました。
そういえばラッセル・マローンのアルバムをしばらく買っていないと気が付きました。
それならやはりトリオが聴きたいと思った。
ラッセル・マローンを最初に聴いたのはダイアナ・クラール(vo,p)盤でした。
ベニー・グリーン(p)やロン・カーター(b)などとの共演盤も聴いてきました。
マローンは超絶技巧の持ち主で私はギターのオスカー・ピーターソンと呼びたいです。
バド・パウエルでもいいけど。
その驚異的なテクニックが独学と聞いたらもう唸るしかありませんよ。
さて、今作ですが自身のオリジナル4曲とその他7曲の構成です。
オリバー・ネルソン、クインシー・ジョーンズ、ロン・カーター、
ジョン・ヒックスなどのジャズ・メンの曲を取り上げています。
題名の「Triple Play」は野球用語で三重殺のこと・・・ワン・プレーで3人をアウトにする。
めったに出来ない非常に難しいプレイです。
つまりマローンが難しいプレイをなんなくやり遂げていることを意味しているのか・・・。
たしかに1曲1曲を聴いていると安定感は十分で悪くありません。
でも全体を通すといまひとつ私の心に訴えかけてくるものが足りないのはなぜか。
どれも平均的な仕上がりなのでメリハリがつかない・・・頭抜けた何曲かが欲しいです。
マローンは気持が実にクールだと思います。
いつでも余裕十分で、決して熱くならないような気がする。
根っこにはウエス・モンゴメリーやジョージ・ベンソンがいると思うけどなぁ〜。
もっと全速力というか、燃える姿を見せて欲しいです。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
*RUSSELL MALONE QUARTET / PLAYGROUND
russell malone(g)
martin bejerano(p), tassili bond(b), E.J.strickland(ds)
gary bartz(as), joe locke(vib)
2004/MAXJAZZ/
ラッセル・マローン(g)が一般的に知られるようになったのはダイアナ・クラール(vo.p)の作品からだと思います。
R&B系でブルージー、しっとりと落ち着いた奏法が持ち味、最近では珍しいタイプのギタリストです。
私は日本公演を見る機会がありましたが、それは雰囲気、テクニック共に素晴らしかったですよ。
まあー、しかし地味で大人しいのでどちらかというと脇役として力を発揮するプレイヤーだと思っています。
この作品はオリジナルが6曲、カーペンターズやキャロル・キングの曲を取り上げていて楽しめます。
静かな夜にBGMで流すには最適でしょう。
ゲストとしてゲイリー・バーツ(as)とジョー・ロック(vib)が1曲づつに参加しています。
(中間系)
[Something To Live For], [We've Only Just Begun], [You've Got A Friend]
*RUSSELL MALONE / HEARTSTRINGS
russell malone(g)
kenny barron(p), christian mcbride(b), jeff "tain" watts(ds)
2001/VERVE/
ラッセル・マローン(g)の新譜は初のストリングス入りアルバムとなりました。
プロデュースはベテランのトミー・リピューマ、アレンジはラッセル・マローン自身がやっています。
日本では一般的にストリングス入りの評価は低いですね。
今作品は普段はあまり取り上げられない歌物を中心に選曲しています。
独学でマスターしたというギター奏法のテクニックはもちろん素晴らしいですが、
特筆すべきはその歌心の豊かさでしょうね。ブルージーなバラード・プレイにも魅力があります。
ただ、この作品では彼の特性が十分に生かされたとは思えませんでした。
くつろぎ系ヒーリング・アルバムの一枚というところでしょうか。
(くつろぎ系)
[How About Me],
*RUSSELL MALONE / LOOK WHO'S HERE
russell malone(g,vo)
anthony wonsey(p), richie goods(b), byron landham(ds)
2000/IMPULSE/
ラッセル・マローンの新作です。
ウェス・モンゴメリーやジョージ・ベンソン直系の野太いギター・プレイに魅力があります。
今作はプロデューサーにトミー・リピューマを迎えてフュージョンやポップテイストを加味した
新境地を聴かせてくれています。ヴォーカルも一曲披露していますよ。
共演者ではアンソニー・ウォンジーがいつもとは一味違うプレイでリラックスしている印象です。
色々とやらせてみて売れ筋を探る作品かも知れませんね。
(くつろぎ系)
[Alfie], [Get Out Of Town], [You Will Know], etc
*RUSSELL MALONE QUARTET / WHOLLY CATS
russell malone(g),
larry willis(p), rodney whitaker(b), yoron israel(ds)
1999/Venus/
オープニングを飾るチャーリー・クリスチャンの「ホリー・キャッツ」から
シングル・ノートによるテーマで快調に飛ばす熱血のプレイが素晴らしい。
本格派ジャズ・ギタリストとして豪快でスィンギーな演奏が聴ける。
(帯中よりの抜粋)
[I Concentrate On You], [After All], [Yestyerdays]
*RUSSELL MALONE QUARTET / SWEET GEORGIA PEACH
russell malone(g)
kenny barron(p), ron carter(b), lewis nash(ds)
1998/Impulse/
ラッセル・マローンはダイアナ・クラ―ルとの共演で知られていますが、
骨太のサウンドで個性的だと感じました。
共演者もケニ―・バロン(p)、ロン・カーター(b)、ルイス・ナッシュ(ds)
と渋い組み合わせで、好感がもてます。ここでは、特にピアノがいいです。
(中間系)
[Bright Mississippi], [Yesterdays]
*RUSSELL MALONE QUARTET / BLACK BUTTERFLY
russell malone(g)
gary motley(p), paul keller(b), peter siers(ds)
steve nelson(vib)(2,4)
1993/Sony Music/
ウエスの再来とも称されるラッセル・マローンのセカンド・アルバム。
ウエス・モンゴメリーとケニー・バレルに捧げたオリジナルや、
エリントン、コール・ポーターのナンバーに挑んだ意欲作。
(帯中よりの抜粋)
[I Say A Little Prayer For You], [Black Butterfly], [All Through The Night]