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Dragon's Jazz Corner

Ralph Peterson (ds)


*RALPH PETERSON QUINTET / SUBLIMINAL SEDUCTION
jeremy pelt(tp,fln), jimmy greene(ts)
orrin evans(p), eric revis(b), ralph peterson(ds)
2001/CRISS CROSS/

前作が好評だったラルフ・ピーターソン・クインテットの2枚目が早くも登場。
ジミー・グリーンの力の入り過ぎない抜けた感じのサックスや、
単音を大事にしたエリック・リーヴィスのベース、
それぞれに見どころを与えているラルフ・ピーターソンのコンポーザーとしての
才能など見るべき点の多い1枚です。
9、10以外は全てラルフ・ピーターソンのオリジナル曲です。
(帯中よりの抜粋)

正直、ラルフ・ピーターソンは今ひとつ突き抜けていないと思っています。
期待は大きかったけれど作品がどれを取っても金太郎飴的なんですね。
自己主張が強すぎる・・・ここがアート・ブレイキーとの大きな違いだと思う。
今作でもほとんどが自己のオリジナル曲です。
ブレイキーがベニー・ゴルソンやウエイン・ショーター重用したように
才能ある若者に音楽監督を任せてもいいんじゃないかな。

スタンダードは「I Only Miss Her When She's Gone」




*RALPH PETERSON QUINTET / THE ART OF WAR

ralph peterson(ds), jeremy pelt(tp,flh)
jimmy greene(ts,ss), orrin evans(p), eric revis(b)
2001/CRISS CROSS/

ラルフ・ピーターソン(ds)の新作です。
現代のジャズ・メッセンジャーズという感じで目が離せない存在になっています。
全10曲中、ピーターソンのオリジナルが6曲、他のメンバーが3曲を提供しています。
全体的にパワフルで切れ味のあるプレイを披露しています。
新進気鋭の若手同志のぶつかり合いというか、ジャズ本来の真剣勝負が感じられました。
演奏にスリルと緊張感がありますね。
テナーのジミー・グリーンに注目して下さい。中々個性的なプレイをしていますよ。

(中間系)




*RALPH PETERSON TRIO / TRIANGULAR 2
ralph peterson(ds), david kikoski(p), gerald cannon(b)
2000/SIROCCO JAZZ LIMITED/

そろそろベテランの域に入ってきましたかね、ラルフ・ピーターソン(ds)が率いるトリオの新作です。
ピアニストにはデヴィッド・キコスキを起用してストレート・アヘッドなジャズを聴かせてくれました。
甘いピアノも悪くはないですがこのような甘さ控え目のオーソドックスなピアノ・トリオも貴重です。
真摯なアルバム作りを感じさせるイギリス盤です。

(まじめ系)

「Night And Day」、「If I Were A Bell」




*RALPH PETERSON Jr QUARTET / BACK TO STAY
ralph peterson(ds),
ralph bowen(ss), bryan carrott(vib), beldon bullock(b)
michael brecker(ts)(1,7)
1999/Sirocco/

今回はゲストにマイケル・ブレッカー(ts)が加わっています。
(1)ではスピード感溢れる演奏を聴かせてくれました。
ヴァイブにソプラノ・サックスの組み合わせも珍しいと思います。

(中間系)




*RALPH PETERSON Jr QUARTET / PRESENTS THE FO'LET
ralph peterson(ds),
don byron(cl), bryan carrott(vib), melissa slocum(b)
david murray(ts), frank lacy(tb)
1991/Somethin'else/

ラルフ・ピーターソン(ds)の異色作といえるかもしれませんね。
ドン・バイロン(cl)やブライアン・キャロット(vib)の新感覚ジャズ・メンを起用しています。
ゲストにはデヴィット・マレイ(ts)とフランク・レイシー(tb)。
サウンド的には面白いと思います。




*RALPH PETERSON Jr QUINTET / VOLITION
terence blanchard(tp), steve wilson(as,ss),
geri allen(p), phil bowler(b), ralph peterson(ds),
1990/Somethin'else/

ラルフ・ピーターソン(ds)の評価を決定的にした「V」(1988)を引き継ぐ作品です。
疾走感溢れる引き締まったドラミングが素晴らしい。
テレンス・ブランチャード(tp)とスティーブ・ウィルソン(as)のフロント2管。
ジェリ・アレン(p)の存在感も光る。