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Dragon's Jazz Corner
Prysm (grp)
*PRYSM FIVE / LIVE AT OPERA DE LYON
pierre de bethman(p), christophe wallmme(b), benjamin henoco(ds),
rosario giuliani(as), manu codjir(g)
2011/Plus Loin/
1 Reflexion
2 Secret World
3 Temps Dance
4 X-ray intro
5 X-ray
6 The Stone Cutter intro
7 The Stone Cutter
8 Us Des Sens
プリズム5の今作はあちこちで評判がいいので聴いてみました。
一聴して「なるほどなぁ〜」と思いましたよ。
演目は全てメンバーのオリジナルです。
中心はピアノ・トリオでアルト・サックスとギターが客演する形のカルテット演奏です。
(1)、(2)、(8)がアルト・カルテット、(3)がピアノ・トリオ、(4)、(5)、(6)、(7)はギター・カルテット。
ピエール・ド・ベスマンはアコースティック・ピアノとエレクトリック・ピアノの使い分けが巧み。
なんといってもアルトが客演する(1)と(8)が素晴らしいと思いました。
(1)テーマのあとのピアノレス・トリオからピアノが入ってくるタイミングはスリル満点。
強烈なドライブ感で疾走するアルト・サックス、地響きするドラム、
ブンブンと唸るベース、切れ味鋭いピアノが炸裂する。
熱い、熱い、熱いプレイが聴けました。
これがこのグループの神髄でしょうね。
特にアルトのロザリオ・ジュリアーニがいいです。
アルト・サックスにしては力強く重厚な音色が特徴で多彩な表現力を持っています。
ケニー・ギャレット(as)ばりに変幻自在に展開する才能は聴衆を魅了するに十分です。
このトリオの魅力は(3)で聴くことができます。
グイグイと突っ走るスピード感に圧倒されました。
ドラムスが前面に出てくるのは今風のトリオでバランスもいいです。
(4)〜(7)のギター・カルテットは浮揚感のあるコンテンポラリーなサウンドを持っています。
アルト・カルテットとは異質ですがこれはこれで面白く、一枚で二度楽しめるアルバムになっています。
ただ強烈なアルト・カルテットを聴いてしまうと間延びする感覚はまぬがれないかもしれません。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(まじめ系)