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Dragon's Jazz Corner
Pharoah Sanders (ts)
*PHAROAH SANDERS QUARTET / THE CREATOR HAS A MASTER PLAN
pharoah sanders(ts)
william henderson(p), ira coleman(b), joe farnsworth(ds)
2003/VENUS RECORDS/
1 I Want To Talk About You
2 Moon Rays
3 Tokyo Blues
4 Greatest Love Of All
5 The Greator Has A Master Plan
6 Welcome
7 Tina
8 It's Easy To Remember
気になっていながら買いそびれているアルバムがよくあります。
これもそんな中の一枚でした。
ファラオ・サンダース(ts)のジョン・コルトレーン(ts)のトリビュート・アルバムです。
この企画はコルトレーンから直接薫陶を受けたファラオなら当然の成り行きだと思います。
私にはコルトレーンの東京公演でのコルトレーンはもちろんのこと、
若き日のファラオにも強烈な印象が残っています。
コルトレーン亡き後、ファラオはコルトレーンの影を引きずって辛い日々を送っていたのかも知れません。
”コルトレーンの後継者”を吹っ切れるにはかなりの時間を要したでしょうね。
一般的にフリー経験者の音色には迫力があります。
ここでのファラオにもそれを十分に感じることが出来ます。
野太くパワフルでスケールの大きなテナー・サックスは圧倒的な存在感で聴く人の耳に響いてきます。
それは歌物の1曲目から始まって表題曲の「The Creator Has A Master Plan」で最高潮に達します。
続く「Welcome」も圧巻、そして潮が引くようにして「It's Easy To Remember」のバラードで閉じていきます。
曲目のバランスや構成も良く出来ていると思いました。
アーチー・シェップ(ts)にファラオ・サンダース、この種の企画ではサム・リバース(ts)が是非聴きたいです。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
* PHAROAH SANDERS QUARTET / CRESCENT WITH LOVE
pharoah sanders(ts),
william henderson(p), harles fambrough(b), sherman ferguson(ds)
1993/Venus/
1 Lonnie's Lament.
2 Softly For Shyla
3 Wise One
4 Naima
5 Crescent
6 After the Rain
ファラオ・サンダース(ts)は名実ともにジョン・コルトレーン(ts)の真の後継者だと思います。
ファラオのバラード・プレイは素晴らしくて今でも車のHDに入れて時々聴いています。
今作は「Ballads With Love」(1993)と対となるアルバムで前者がスタンダードならこちらはコルトレーンが中心です。
全6曲は1曲を除いてコルトレーンの作曲ですが文句なしの圧倒的な演奏が詰まっています。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
* PHAROAH SANDERS QUARTET / BALLADS WITH LOVE
pharoah sanders(ts),
william henderson(p), charles fambrough(b), sherman ferguson(ds)
1993/VENUS/
1 Too Young To Go Steady
2 Feelin' Good
3 Light At The Edge Of The World
4 Body And Soul
5 Misty
6 In A Sentimental Mood
ファラオ・サンダース(ts)の1993年作品、今作品もまた紹介から漏れていました。
実は後から買い増したCDの1枚でこういう作品もかなりの枚数があります。
追々紹介していく機会もあるかもしれません。
ファラオのスタンダード集は文句なしに素晴らしいです。
時にフリー・トーンの交えてスピリチュアルに歌い上げる。
パワフルなのはもちろんですが、クリアで美しいテナー・サックスの音色にも注目です。
バックの3人がまたシブい演奏を聴かせてくれました。
録音時間が40分というのはいかにも短く感じました。
名盤です。
コルトレーンの名作「バラード」と一対をなすファラオのスタンダードの傑作。
これぞ真実のバラード集
(帯中よりの抜粋)
(中間系)
*PHAROAH SANDERS QUARTET / WELCOME TO LOVE
pharoah sanders(ts)
william henderson(p), stafford james(b), eccleston w. wainwright jr(ds)
1991/Alfa Records/
美の極限を描くファラオの全編バラードの世界。
ファラオはジャズという語法ではとてつもなく大きな愛を空間に描いてみせたのかも知れない。
聴き終えた後は私達の心の中に壮大な音の壁画が残るようだ。
その壁画の題名はきっと「ウェルカム・トゥ・ラブ」と言われるかもしれない。
(帯中よりの抜粋)
ファラオ・サンダースの珠玉のバラード作品集。
思ったよりもずっとソフトでやさしいです。
[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]
[My One and Only love], [Say It], [You Don't know What Love Is],
[I Want To Talk About You], [Nancy], [Polka Dots And Moonbeams],
[The Nearness Of You], [Moonlight In Vermont]
* PHAROAH SANDERS QUARTET / AFRICA
pharosh sanders(ts),
john hicks(p), curtis lundy(b), idris muhammed(ds)
1987/Timeless/
1 You've Got To Have Freedom
2 Naima
3 Origin
4 Speak Low
5 After The Morning
6 Africa
7 Heart To Heart
8 Duo
ファラオ・サンダース(ts)は最も身近でジョン・コルトレーン(ts)を見ていました。
コルトレーンの音楽に対する真摯な姿勢を見てきたはずです。
最近ファラオを聴く機会も多いですがことテナー・サックスの演奏技術においては最右翼だと思います。
コルトレーンは妥協を許さなかったプレイヤーだったけど音に関してもそうだった。
パワフルかつエネルギッシュながら低音から高音へのスムーズなフレージングは他の追随を許しません。
ファラオはそれを受け継ぐコルトレーンの真の後継者かもしれません。
自由な音楽のジャズを突き詰めればフリーに行きつくのは自然の理です。
でもどこまでもフリーと行かないのもまた事実です。
だからフリー・ジャズ・メンの多くはまた先祖帰りをしてくる・・・温故知新ですね。
ファラオも例外ではなく80年代に入るとバラード奏法に新境地を求めるようになりました。
今作はそんなファラオの80年代の代表作になっています。
全8曲は自身のオリジナル5曲とヒックスが1曲とコルトレーンが1曲、スタンダードが1曲です。
コルトレーンの「Naima」が入ったのはファラオの思い入れでしょうね。
メンバーがまた完璧でジョン・ヒックス(p)、カーテス・ランディ(b)、アイドリス・ムハマッド(ds)です。
先進的でありながら伝統的なニュアンスを持つプレイヤーたちです。
1曲目が流れるといきなりファラオのフリートーンの咆哮が鳴り響く。
続いてヒックスのマッコイ・タイナー(p)ばりのパーカッシブなピアノが鳴り渡る。
強烈なランディのウォーキング・ベースとムハマッドのドラムスの疾走感が凄い。
「You've Got To Have Freedom」・・・ここで誰もが引き込まれてしまうと思います。
ただ1曲のスタンダード(4)「Speak Low」がまた素晴らしいです。
惚れ惚れとするテナー・サックスの響きはファラオのテナー奏者としての実力を知らしめるものです。
1980年代ジャズにおける歴史的名盤の一枚です。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(まじめ系)