[トップページ]
Paul Meyers (g)
*PAUL MEYERS QUARTET / FEATURING FRANK WESS
paul meyers(g), frank wess(ts,fl), martin wind(b), tony jefferson(ds)
andy bey(vo)(5)
2009(2007Rec)/Miles High Records/
1 SNIBOR (B.Strayhorn)
2 BLUE LANTURN (P.Meyers)
3 IN THE WEE SMALL HOURS OF THE MORNING (D.Mann/B.Hillard)
4 ONE FOR MISS D. (P.Meyers)
5 LAZY AFTERNOON (J.Latouche/J.Moross)
6 MENAGE A BLEU (F.Wess)
7 JUST ONE OF THOSE THINGS (C.Poter)
8 MY ONE AND ONLY LOVE (R.Mellin/G.Wood)
9 WHO CARES (G&I.Gershwin)
10 I COVER THE WATERFRONT (J.Green/E.Heyman)
ジャズ友のNさんが絶賛していたアルバムです。
私も気になったので購入しました。
ギタリストのポール・メイヤーズは初見、フランク・ウェス(ts,fl)がどんな演奏を聴かせてくれるのか。
全10曲は二人のオリジナル3曲とスタンダード7曲の構成です。
ヴォーカリスト好みの曲が多いのはある種のこだわりが感じられます。
ちなみに今一番興味ある曲がコール・ポーターの「Just One Of Those Things」なんです。
色んな演奏や歌を聴いています・・・これが入っているのも幸いしました。
全体的にバランスが取れた好アルバムだと思います。
しっとりと落ち着いた心地よいサウンドを演出している。
マーティン・ウィンド(b)とトニー・ジェファーソン(ds)の好センスなバッキングも光る。
ただちょっとイメージの違うアンデイ・ベイのヴォーカルは余計だったかも。
メイヤーズはナイロン弦のアコースティック・ギターを使用・・・ギターの音色も素晴らしい。
この心地良さのルーツは誰だろうかと考えてしまいました。
ジョニー・スミスやチャーリー・バードを思い浮かべたけどそれよりずっといい感じがします。
ウェス・モンゴメリーのオクターブ奏法やケニー・バレルの夜のムードもある。
先日紹介したエド・ビッカートといい、隠れた名手はそれこそいくらでもいますね。
(9)「Who Cares」のスイング感溢れるギター・プレイはもう最高です。
フランク・ウェスは1922年生まれ、2013年に91歳で亡くなっています。
カウント・ベイシー・オーケストラでは10年以上にわたってソロイストとして活躍。
フルートをソロ楽器として認識させた功績もあります
録音時は85歳でした・・・それでこれだけ吹ければ大したものです。
バラードの(8)「My One And Only Love」は聴かせます。
(2)「Blue Lanturn」の突っ込んでくる力強いフルート・プレイにも驚きました。
雰囲気、味わい共に最高、まさにメイヤーズとの相性は抜群でした。
どの曲も素晴らしい出来で目移りしてしまいます。
こういうのを隠れた名盤というんでしょうね。
ふつうは85歳のフランク・ウェスをそう聴きたいとは思わないでしょう。
そこに落とし穴があります。
ウェス晩年のベスト・プレイが聴けました。
Nさん、どうもありがとう。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(くつろぎ系)