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Dragon's Jazz Corner
Paul Grabowsky (p)
*PAUL GRABOWSKY & BERNIE McGANN / ALWAYS BALLADS
paul grabowsky(p), bernie mcgann(sax),
philip rex(b), simon barker(ds)
2006/ABC Jazz/
オーストラリア・ジャズの一枚です。
「Always Ballads」とあるようにスタンダードのバラード集です。
勉強不足で両者共に初見でしたがあまりの内容の良さに驚きました。
オーストラリアのベテラン・ピアニスト、ポール・グラボウスキーと
ベテラン・サックス奏者、バーニー・マッガンの組み合わせです。
最初にジャケットを見た時に暗い感じのデュオ・アルバムかと思いました。
それで何度か手に取ったり棚に戻したりしたんだけど買って良かったです。
聴いてみると極上のワン・ホーン・アルバムが隠れていました。
この二人のコラボレーションは本当に素晴らしいです。
ベテランのスタンダード作品集にありがちな陳腐な内容は微塵もありません。
抜群のタイミングとタイム感覚・・・その聴き味の良さについ耳を傾けてしまう。
しっとりと落ち着いた表情を見せながらも各々の演奏が個性的だからです。
心に沁みるというよりは心に響いてくるものがありました。
マッガンはリー・コニッツ風味、実にクールでモダンなアルト・サックス奏者でした。
さらにあちこちでジョニー・ホッジスやポール・デスモンドの味も感じました。
歌うように吹く・・・テクニックも抜群で時々テナー・サックスのようにも聴こえます。
グラボウスキーの美しくも切れ味鋭い、よくスイングするピアノにも魅せられました。
多分、ピアノ・トリオ・ファンにはよく知られた存在なんでしょうね。
1曲目からグイと引き込まれて、心を鷲づかみにされるのは必定です。
スタンダードが新しい感覚で蘇ってくる。
これには参ったなぁ〜。
真に「味わい深いアルバム」ってこういう作品だと思います。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)