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Nir Naaman (ts)


*NIR NAAMAN QUARTET & QUINTET / INDEPENDENCE
nir naaman(ts,as,ss), marcus printup(tp)(1,8,10)
geroge cables(p)(1,3,5,6,8,9,10), roy assaf(p)(2,4,7)
dezron douglas(b),
gregory hutchinson(ds)(1,3,5,8,10), ulysses owens jr(ds)(2,4,6,7)
2014/Naaman/

1 OHALI BLUES
2 DREAM
3 ESHAL ELOHAI(S.Shabazi)
4 THE VERY THOUGHT OF YOU(R.Noble)
5 DILEMMA
6 FALL
7 WINTER SUN
8 INDEPENDENCE
9 POLKA DOTS AND MOONBEAMS(J.Van-Heusen)
10 NEW ORLEANS TWIST


ニア・ナーマンは初見、イスラエル出身の新進テナー・マンです。
近年、ジャズ・シーンではイスラエル出身のジャズ・メンの活躍が目覚ましい。
ここは共演者に引かれたところがあります。
ジョージ・ケイブルス(p)とマーカス・プリンタップ(tp)です。
普段演っているのはロイ・アサフ(p)、デズロン・ダグラス(b)、ユリシス・オウエンス(ds)あたりか。
つまり2セットの演奏が聴けるお徳用盤なんです。
注目のベーシスト、デズロン・ダグラスは先週のルイス・ヘイス盤に続いての登場です。

今作のキーはジョージ・ケイブルス(p)の参加にあると思います。
ナーマンはケイブルスとの共演を強く望んだのかな。
経験豊かなケイブルスがプロデュースしているのでソツがありません。
全10曲中、7曲が自身のオリジナルでその他3曲の構成です。
2曲のスタンダードと母国イスラエルの曲が入りました。
よく考えられた選曲と並びになっていて興味深いです。
さらに曲によってメンバーを変え、曲想も豊かで飽きさせません。

ナーマンはやさしくてやわらかな音色の持ち主です。
根っこにバップ・テイストやジョン・コルトレーンがいるので安心感もありました。
ベストは(3)「Eshai Elohai」で中近東サウンドが色濃く出ました。
クインテットによるバップ風ブルース、(1)「Ohali blues」からスタート、
スタンダードの(4)「The Very Thought Of You」、(9)「Polka Dots And Moonbeams」はバラード、
(5)「Dilemma」の疾走感、コルトレーン風味の(6)「Fall」も聴きどころになりました。
バックのケイブルスのノリと切れ味は抜群で随所でメリハリのある演奏が聴けました。
ナーマンと同じイスラエル出身のピアニスト、ロイ・アッサフにも注目です。
面白いのはベテランのケイブルスのほうが若いアッサフよりずっと激しかったことです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)