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Dragon's Jazz Corner

Nicolas Simion (ts)


*JANCY KOROSSY & NICOLAS SIMION QUARTET / LIVE IN BRASOV
nicolas simion(ts,ss),
jancy korossy(p), james singteton(b), peter perfido(ds)
2014(2001Rec)/7dreams Records/

1 Blues For Garay (J.Korossy)
2 You Wouldn't Believe (R.Oschanitzky)
3 Shuffle In Graz (N.Simion)
4 For Oscar (J.Korossy)
5 Meditation (J.Korossy)
6 The Game With The Ball (J.Korossy)
7 Sweet Home (N.Simion)
8 Romanian Boogie(N.Simion)


ピアニストにヤンシー・キョロシーを迎えたニコラス・シミオン(ts)のワン・ホーン作品です。
先日のリー・コニッツ入りが良かったのでもう少し聴いてみたいと思いました。

全8曲は1曲を除いてシミオンとキョロシーのオリジナルです。
ジャズ王道をゆく重厚なカルテットが聴けました。
自由自在かつスムーズに展開するシミオンのサックスとトリッキーなキョロシーのピアノ、
野太い音色で存在感抜群のベースと堅実なドラムスが織りなすサウンドについ聴き惚れてしまう。
13分を超す長丁場の(3)「Shuffle In Graz」がベスト・プレイか。
(4)「For Oscar」はピアノ・トリオで、それこそオスカー・ピーターソン張りのピアノが聴けました。
ソプラノ・サックスとピアノの絡みが面白い(7)「Sweet Hopme」、
ピアノレス・トリオで演奏される(8)「Romanian Boogie」の凝った構成など聴きどころも多いです。

これがライブ盤ということを考えるとその完成度の高さに驚いてしまいます。
あっという間に時間が過ぎてしまった。
ルーマニア・ジャズの実力を示した一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系




*NICOLAS SIMION GROUP / LIVE IN GRAZ & BRASOV
feat. Lee Konitz & Jancy Korossy
nicolas simion(ts,ss,bcl), lee konitz(as),
jancy korossy(p), james singteton(b), peter perfido(ds)
2014(2001Rec)/7dreams Records/

1 Concertino (N.Simion)
2 Body & Soul (J.Green)
3 Stella By Starlight (V.Young)
4 What's New (B.Haggart)
5 Impressions From Brasov (N.Simion/L.Konitz)
6 It's You (L.Konitz)
7 Thingin' (L.Konitz)


ルーマニアのニコラス・シミオン(ts)の名前は知っていたけど聴くのは今回が初めてです。
リー・コニッツ(as)とヤンシー・キョロシー(p)との共演とあっては見逃せません。
どんなサウンドが飛び出してくるのか?・・・久々に期待でドキドキしました。

全7曲はオリジナル4曲とスタンダード3曲です。
コニッツはきっちりとハマっていました。
というよりヨーロッパでのコニッツ・サウンドそのものと言っても過言ではありません。
それほどにコニッツがヨーロッパの先進ジャズ・メンに与えた影響が大きかったといえます。
(1)「Concertino」はピアノレス・カルテットで(4)「What's New」はコニッツのワン・ホーン・カルテットです。
バス・クラリネットは(1)と(6)で使用しています。
(2)「Body & Soul」でコニッツのソロからシミオンのソロへの繋がりはまったく違和感がありません。
続くキョロシーの緊張感をたたえたピアノ・ソロなど、もうたまりませんよ。
刻々と表情を変える(3)「Stella By Starlight」、コニッツのバラード・プレイが堪能出来る(4)「What's New」、
一番の長丁場15分強の(7)「「Thingin'」も聴かせます。

ピアノレス、ドラムスやベースとのデュオなど、各曲の中で編成が自在に変化していきます。
これが独特の表情を与えていて底辺には強力なスイング感もある。
各人の実力と相まって重厚かつスリリングな第一級のジャズ・アルバムに仕上がりました。
まったく素晴らしいと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)