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Dragon's Jazz Corner

New Sound Quartet (grp)


*THE NEW SOUND QUARTET / SUMMER KNOWS
joe locke(vib), geoffrey keezer(p)
ed howard(b), terreon gully(ds)
2004/EIGHTY-EIGHT'S/

1 Tulipa
2 Emily
3 All The Things You Are
4 Dear Old Stockholm
5 Ray Brown Suite, Movement 1
6 The King
7 Come Rain Or Come Shine
8 Bye Bye Blackbird
9 Summer Knows


ザ・ニュー・サウンド・カルテットはジョーロック(vib)とジェフ・キーザー(p)が組んだ新しいユニットです。
この組み合わせではジョン・ルイス(p)とミルト・ジャクソン(vib)のモダン・ジャズ・カルテットが
あまりにも有名で、洗練された美しいサウンドとして定型化してしまった感があります。
ボビー・ハッチャーソン(vib)+ハービー・ハンコック(p)の名盤、「ハプニングス」もそうでした。
デュオではゲイリー・バートン(vib)とチック・コリア(p)の「クリスタル・サイレンス」が知られています。
だからでしょうね、最初は正直異質な感じがしましたよ、ドラムがかなりうるさいと感じました。
私の頭の中ではヴァイブ+ピアノのカルテットのイメージが固まっていたからです。
しかし何回か聴いているうちにこれがこのグループの良さだと気が付いたのです。
この作品でキーになっているのは間違いなくテリオン・ガリーのドラムスだと思います。
この太鼓をどう感じるかが評価の分かれ目になります。
煽るような強力なリズムが大人しくなりがちなサウンドに刺激を与えています。
上品で洗練されたサウンドに新しい息吹を吹き込んで、ロックもキーザーも活き活きとした演奏を繰り広げています。
迫力のあるジャズ・フィーリングとブルース感覚は新鮮な感動を与えてくれました。
録音もいいですが、この組み合わせでこんなに迫力のある演奏が聴けるとは思いませんでした。
ドラムスが強烈な(1)、(6)はお薦め、(8)の表題曲はイメージ通りの美しい演奏です。
(2)のデュオで演奏されるコラボレーションも素晴らしいです。
特にジャズ・メッセンジャーズの最後のピアニストとして知られるジェフ・キーザーが絶好調です。
(8)のプレイには痺れました。選曲もよく考えられていますね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)