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Dragon's Jazz Corner
Nao Takeuchi 竹内直(ts,bcl)
* NAO TAKEUCHI QUARTET / BALLADS
takeuchi nao竹内直(ts),
ichikawa hideo市川秀男(p), pat glynn(b), gene jackson(ds)
2017/T-TOC Records/
1 Dedicated To You
2 Turn Out The Stars
3 I'm Glad There Is You
4 Lush Life
5 Zingaro
6 Tchaikovsky Cmy#5 2nd
7 Lost In The Stars
8 You Must Believe In Spring
9 The Star-Crossed Lovers
10 Lotus Blossom
11 You Are So Beautiful
竹内直(ts)さんのバラード作品集です。
ライブハウスのセット間の休憩時間にひっそりと聴こえてきました。
ちょうど好きな曲の「I'm Glad There Is You」だったので耳に留まりました。
「これはいいねぇ〜、一体誰なんだ?」・・・尋ねてみたら竹内直さんでした。
知らなかった・・・こんなにいいアルバムを出していたのに気付かずに失礼しました。
ライブハウスのスケジュールで直さんの名前を見かけることは多いけど近年はご無沙汰してました。
ピアノには超ベテランの市川秀男さん、パット・グリン(b)にジーン・ジャクソン(ds)というメンバーです。
直さんについてはサキソフォビアでの活躍も忘れられません。
サックス4管のユニットとしてはワールド・サキソフォン・カルテットの日本版です。
もう20年近く続いているのかな。
メンバーは岡淳(ts,篠笛) 緑川英徳(as,ss) 竹内直(ts,bcl) 井上"JUJU"博之(bs,fl)です。
ちなみにワールド・サキソフォン・カルテットは1970年代にジュリアス・ヘンフィル(as)、オリバー・レイク(as)、
デヴィッド・マレイ(ts)、ハミエット・ブルーイェット(bs)の4人のサックス奏者で組まれたユニット。
強力メンバーによる強烈な演奏が人気を博しました。
後にヘンフィルの代わりにアーサー・ブライス(as)等が加わりました。
ちょっとかすれさすようなテナー・サックスの音色・・・色っぽい表現力は絶妙な感覚です。
ファルセットのような高音部がとても綺麗に出ていてコントロールがよく利いている。
多分、直さんは繊細な神経を持っているんでしょうね。
今作もまたこれからの季節に一杯やりながらまったりと過ごすには最適だと思います。
やっぱり「I'm Glad There Is You」は最高でしたよ。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
*NAO TAKEUCHI DUO & TRIO / OBSIDIAN
竹内直(bcl)
中牟礼貞則(g)、山下洋輔(p)、井上陽介(b)、江藤良人(ds)
2010/What's New Records/
1 Oblivion
2 Obsidian
3 Try A Little Tenderness
4 I Let A Song Go Out Of My Heart
5 Prelude
6 Beautiful Love
7 Kurdish Dance
8 All The Way
9 Shoter Than This
10 You Are My Everything
3月に竹内直さんのライブを聴きに行った時に入手しました。
その後であの大震災が起こって紹介するのが延び延びになりました。
これははっきりと面白いアルバムです。
バス・クラリネットだけの珍しくユニークな作品ということだけではありません。
オリジナル、ピアソラ、ショパン、エリントン、スタンダードetc・・・。
曲想も変化に富んでいて内容的にも充実した素晴らしい作品になりました。
それぞれがデュオかトリオで演奏されています。
こういうところもミュージシャン同士の対話を大事にする竹内さんのこだわりの一つだと思います。
バスクラ&ピアノ、ギター、ベース、ドラムスのデュオと色んな組み合わせのトリオが楽しめます。
どの曲もいいので目移りして選ぶのもむずかしいです。
多分、聴く人によって選ぶ曲がまったく違ってくるでしょうね。
私は(4)「I LET A SONG GO OUT OF MY HEART」、(6)「BEAUTIFUL LOVE」を選びました。
井上陽介(b)さんと江藤良人(ds)さんは竹内・カルテットのレギュラー・メンバーです。
ここに山下洋輔(p)さんと中牟礼貞則(g)さんが参加する興味深い顔合わせになりました。
竹内&中牟礼の組み合わせはライブでたまに聴くことがありますが中々面白いです。
ここでは(1)、(4)、(5)、(8)で聴けます。
一見異質なので緊張感が生じる・・・飄々とした二人のコラボレーションには味があります。
山下さんの変拍子、(7)「KURDISH DANCE」や(3)の展開も良かったです。
井上さんとの低音楽器同士のデュオ(2)、(6)、(10)にも注目しました。
(7)は江藤さんをフューチャーしたベースを加えたトリオです。
バス・クラだけのアルバムって今まで聴いたことがありません。
ジャズにおけるバス・クラリネットはエリック・ドルフィ(as)によって知られることになりました。
その音色は癒し系・・・人の声に近く、深く渋味のある音色は落ち着きます。
(注:バス・クラリネットはB♭調楽器、テナー・サックスやソプラノ・サックスと同じ)
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)