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Dragon's Jazz Corner
Mike Ledonne (p,org)
* MIKE LeDONNE AND THE GROOVER QUARTET / FROM THE HEART
mike ledonne(org), eric alexander(ts), peter bernstein(g),
joe farnsworth(ds)(except 2&4), mike clark(ds)(2,4)
2018/Savant/
1 Someday (G.Duke)
2 From The Heart (M.LeDonne)
3 You'll Never know What You Mean To Me (M.LeDonne)
4 Here Comes The Doctor (M.LeDonne)
5 Come Back Baby (R.Charles)
6 Fun Day (S.Wonder)
7 You Send Me (S.Cooke)
8 Then Came You (S.Marshall/P.Pugh)
このマイク・ルドン(org)の新譜は買うか、止めるか、悩まされました。
いつものレギュラー・メンバーだし多分金太郎飴的だと思ったからです。
結果は予想通り「やっぱりなぁ〜」という感じで変わり映えしませんでした。
ピーター・バーンステイン(g)やエリック・アレキサンダー(ts)の一つ一つの演奏は悪くありません。
でもルドンのオルガンがちょっと弱いかな。
一時期はルドンのオルガンは面白いと思ったんだけど、どうやらピアノとのどっちつかずになったようです。
ふとエンゼルスの大谷選手を思い出してしまいました・・・やはり二刀流はむずかしいのかと・・・。
全8曲は自身のオリジナル3曲とその他5曲の構成です。
ジョージ・デューク、レイ・チャールス、ステービー・ワンダー、サム・クックといったところが選曲されていました。
特にクックの(7)「ユー・センド・ミー」は好きだったので聴いてみたいと思いました。
今作には「グルーバー・カルテット」との名称が付けられています。
でもオルガン・ジャズとしてはスマートでソウル感やグルーブ感には物足りなさを感じてしまいました。
もう少しブルージーな味わいがあるといいんだけれどね。
(中間系)
* MIKE LEDONNE QUARTET / THAT FEELIN'
mike ledonne(org), eric alexander(ts), peter bernstein(g), joe farnsworth(ds)
vincent herring(as)(1,5,6)
2016/Savant/
1 I'd Never Chance A Thing About You (M.Ledonne)
2 That Feelin' (M.Ledonne)
3 Lala Means I Love You (T.Bell/W.Hart)
4 Fly Little Bird Fly (D.Byrd)
5 Gravy Blues (R.Brown)
6 Sweet Papa Lou (M.Ledonne)
7 At Last (H.Warren/M.Gordon)
8 This Will Be An Everlasting Love (C.Jackson/M.Yancy)
9 A Lot Of Livin' To Do (L.Adams/C.Strouse)
マイク・ルドンはピアノとオルガンの両刀遣いです。
今作はオルガン作品でエリック・アレキサンダー(ts)とのグルーバー・カルテットです。
ゲストにヴィンセント・ハーリング(as)が3曲に参加しています。
このメンバーだと大体の見当が付きますがほぼ予想通りの内容でした。
全9曲は自身のオリジナル3曲とその他6曲の構成です。
以前私はルドンのオルガンはピアノよりずっと素晴らしいと書いたことがあります。
オルガン奏者には希少価値があるしブルージーでグルーブ感溢れるプレイ魅力的だと。
今回改めて聴いてみると、悪くはないけれどちょっと線が細いかと思いました。
ソウル感というかベタベタ感が不足している感じがします。
全体的に大人しくスマートでエリックやヴィンセントのホーン陣の力強さや迫力を生かし切れなかった。
ピーター・バーンステイン(g)も優等生過ぎるかな。
(中間系)
*MIKE LeDONNE QUINTET / FIVE LIVE
eric alexander(ts),
jeremy pelt(tp),
mike ledonne(p), john webber(b), joe
farnsworth(ds)
2008/SAVANT/
マイク・ルドン・クインテットのライブ盤は生きのいいハード・バップが聴けます。
ここの興味はジェレミー・ペルト(tp)とエリック・アレキサンダー(ts)の組み合わせにありました。
結果はエリックの大差勝ちです。
このアルバムではエリックが圧倒的な存在感で一番の聴きどころになりました。
主流派テナー奏者としてテナー・マスターへの道を順調に歩んでいると思います。
多くのアルバムに参加してタフネスぶりが目立ちましたが他流試合が財産として生きてきました。
惜しくも亡くなったマイケル・ブレッカーを継ぐ存在になりつつあります。
反面、ジェレミー・ペルトはこじんまりとまとまってしまったような感じがします。
デビュー時のはつらつとしたプレイは影を潜めてしまいました。
安全志向はまだまだ早いと思いますが・・・良くも悪くももっと暴れたほうがいいです。
リーダーのマイク・ルドンは安定感のあるプレイで好演しています。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
*MIKE LEDONNE TRIO / NIGHT SONG
mike ledonne(p), ron carter(b), joe farnsworth(ds)
2005/SAVANT/
最近のマイク・ルドンの活躍には目覚しいものがありますね。
エリック・アレキサンダー(ts)との共演が有名でしょうか。
今作はベテラン・ベーシストのロン・カーターの参加が新味です。
よく言われることですがロンのボンボン・ベースにどう対応するのか、興味がありました。
ジョー・ファーンズワーズはエリックのメンバーでお馴染みの気心の知れた仲です。
全体的にオーソドックスで落ち着いた仕上がりで安心して聴けるピアノ・トリオ・アルバムと言えます。
しかし、標準的な域は出ていないので刺激はほとんどありません。
車の中に持ち込んで聴いたらちょうど良いかも。
ルドンは現在のところピアノとオルガンの両刀使いですがしばらくはこのまま続けるつもりでしょうか。
私としては「二兎を追うものは一兎をも得ず」の状態になってほしくありません。
どちらにしても中途半端が一番悪い選択だと思っています。
余談ですが私が今車の中で聴いているトリオ盤はキース・ジャレット、エディ・ヒギンス、
ヨーロピアン・ジャズ・トリオです。
(中間系)
*MIKE LEDONNE QUARTET / SMOKIN' OUT LOUD
mike ledonne(ogn)
eric alexander(ts), peter bernstein(g), joe farnsworth(ds)
2004/SAVANT/
1 One For Don
2 Delilah
3 After The Love Has Gone
4 You'll See
5 Superstar
6 Silverdust
7 French Spice
8 They Long To Be Close To You
9 Pisces Soul
先日見に行ったベニー・ゴルソン・カルテットのピアニスト、マイク・ルドンの新譜を入手してみました。
最近はエリック・アレキサンダー(ts)と共演することが多いようです。
去年のエリックの日本公演にも同行し、エリックのバラード・アルバムでも共演していますね。
さて、私はピアノだとばかり思っていたのですがここで演奏していたのはオルガンでした。(苦笑)
考えてみればギター、ドラムスのフォーマットはオルガン・トリオそのものなんですよね。
しかし、このオルガンが予想に反してピアノよりずっと素晴らしいと思いました。
オルガン奏者には希少価値があるし、ジミー・スミスが亡くなった今、時代を担うニュー・タレントが欲しいところです。
ブルージーでグルーブ感溢れるプレイは魅力的で、ピアニストよりオルガニストとして名を残すような気がします。
最近のオルガン奏者はどうもいまひとつ乗れない感じが強かったのですがこのマイク・ルドンのスイング感は買いです。
今作はオリジナルが2曲、(2)のヴィクター・ヤングの名曲「Delilah」、(5)のレオン・ラッセルの「Superstar」などが良かった。
エリックもバラードの表現力が大幅にアップして、ピーター・バーンステイン(g)、ジョー・ファーンズワーズ(ds)も好演しています。
オルガン・ジャズの好盤だと思います。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
*MIKE LEDONNE / BAGS GROOVE
(A Tribute To Milt Jackson)
mike ledonne(ogn), steve nelson(vib), bob cranshaw(b), mickey roker(ds),
jim snidero(fl,as), steve wilson(as), jim rotondi(tp), steve davis(tb)
2001/Double Time Records/
マイク・ルドン(p)のミルト・ジャクソン(vib)のトリビュート盤です。
分厚いアンサンブルとグルービー溢れる演奏が聴けます。