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Dragon's Jazz Corner

Michael Brecker (ts)


*MICHAEL BRECKER QUINTET / PILGRIMAGE
michael brecker(ts), pat metheny(g), herbie hancock(p)(1,5,8,9)
brad mehldau(p)(2,3,4,6,7), john patitucci(b), jack dejohnette(ds)
2007/WA RECORDS/

1 The Mean Time
2 Five Months From Midnight
3 Anagram
4 Tumbleweed
5 When Can I Kiss You Again ?
6 CArdinal Rule
7 Half Moon Lane
8 Loose Threads
9 Pilgrimage


マイケル・ブレッカー(ts)の2006年録音の遺作です。
このアルバムは今年の上半期の最大の話題作になるのは間違いないでしょうね。
全9曲はブレッカーのオリジナルで、ブレッカーの全てが注ぎ込まれているといっても過言ではありません。
ハービー・ハンコックとブラッド・メルドーの持ち味の違う二人のピアニストを起用したのも成功しています。
ハンコック参加の(1)、(5)、(8)、(9)はジャズ・テイストが濃くハード・コアな内容で素晴らしいです。
メルドー参加の(2)、(3)、(4)、(6)、(7)はよりマイルドな印象で泣きのサックスも聴けます。
最もブレッカーらしいサウンドを聴かせてくれた(4)「TUMBLEWEED」が私的なベスト・トラックです。
望み得る最高の共演者に囲まれて、各人の好演と相まって貴重なアルバムになっています。
ブレッカーが病魔に侵されていたことを考えるとこれほどの出来になるとは到底信じられません。
私はここに次世代をリードするブラッド・メルドー(p)が参加していることに何かの因縁を感じました。
ブレッカー、メセニー、ハンコック、メルドー、パティトゥッチ、デジョネット、
これを聴かずして現在のジャズは語れない・・・なんか全てに信じがたい驚異的なアルバムです。
多分、今年はこれ以上のアルバムは出てこないと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)




*MICHAEL BRECKER / NEANESS OF YOU
michael brecker(ts)
pat metheny(g), herbie hancock(p), charlie haden(b)
jack dejohnette(ds), james taylor(vo)
2001/VERVE/

マイケル・ブレッカーの新作は豪華メンバーによるバラード・アルバムになりました。
しかし、マイケルの音楽性から言ってもバラード一本で聴かせるのは厳しいかも知れません。
コルトレーンを意識し過ぎかな、マイケル独特の切れ味が鈍る感じがしました。
ジェームス・テイラーのボーカルのバックで入るテナーの方がずっとセクシーです。
ジェームス・テイラーは懐かしいですね。昔、時々聴いていました。
というわけでボーカル入りの2曲が私のお気に入りです。

(中間系)




*MICHAEL BRECKER / TIME IS OF THE ESSENCE
michael brecker(ts), pat metheny(g), larry goldings(org)
elvin jones(ds)(1,4,9), jeff watts(ds)(2,5,7), bill stewart(ds)(3,6,8)
1999/VERVE/

近頃のマイケル・ブレッカーの出来の良さから、この新作には期待していましたが、
予想通りの素晴らしい仕上がりのアルバムになりました。
大体が一枚のCDを聴き通すのは中々難しいことですが、この作品は一気にいけましたよ。
オルガン・ジャズとしては、一味も二味も違っていて、そのサウンドも十分に個性的です。
ブレッカーについては、まさに今が旬という感じがしています。
テクニック、表現力共に抜群ですし、完全に自己のスタイルを確立したと思います。
現役のテナー奏者としては、今や最高ではないでしょうか。
共演者のプレイもそれぞれ見事で、ゴールディングスのオルガンも素晴らしく、
メセニーの押さえたギター・プレイにも新たな魅力を感じました。
3人のドラマーを起用したのも新しい試みで、聴き比べは興味深いものでした。
プロデューサーのジョージ・ウイッティの存在が大きいと思います。
個人的には、今年のNO.1に推したいジャズ・アルバムですね。

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]

(まじめ系)




*MICHAEL BRECKER QUARTET / TWO BLOCKS FROM THE EDGE

michael brecker(ts),
joey calderazzo(p), james genus(b), jeff"tain"watts(ds),
1998/GRP/

恐るべしマイケル、98年ジャズ・シーンK点超え作品!
あの前作「テイルズ・フロム・ザ・ハドソン」を上回る内容。
全世界ジャズ・ファン必携作品。
「デルタ・シティ・ブルースに感動。
(帯中よりの抜粋)


最後の「Skylark」はピアノとのデュオで日本盤ボーナス・トラックです。

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]



*MICHAEL BRECKER QUINTET / TALES FROM THE HUDSON
michael brecker(ts), pat metheny(g),
joey calderazzo(p), charlie haden(b), jack dejohnett(ds),
mccoy tyner(p)(3,5), don alias(per)(3,5)
1996/Impulse/

マイケル、恐るべし。
’96ジャズ・ナンバー・ワン・アルバムはこれだ!
パット・メセニー全曲参加のマイケル最高傑作、遂に完成。
(帯中よりの抜粋)

マイケルの新生インパルス移籍第一弾はストレート・アヘッドな作品。
全曲メンバーのオリジナル・・・どれを聴いても文句なしに素晴らしいと思います。
マッコイ参加の2曲はサウンドが広がり、ジョン・コルトレーンの世界を彷彿とさせる。


[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]



*MICHAEL BRECKER QUINTET / MICHAEL BRECKER
michael brecker(ts), pat metheny(g),
kenny kirkland(p), charlie haden(b), jack dejohnett(ds),
1987/MCA/

マイケル・ブレッカーの記念すべき初リーダー・アルバム。
38歳というのは驚きの遅さですね。
1987年、ダウン・ビート誌の「アルバム・オブ・ジ・イヤー」に選ばれた作品。
自作の(2)「SYZYGY」では時代の先端をいく圧倒的な演奏が聴けます。
(7)「My One And Only Love」のバラード奏法も圧巻です。
マイケル・ブレッカーの先鋭な音色には心に踏み込んでくる凄さがある。

浮揚感を感じるパット・メセニーのギターには現代のギター奏者のルーツがあります。
今は亡きケニー・カークランドの参加も貴重になりました。