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Dragon's Jazz Corner

Masahiro Tajika 田鹿雅裕 (ds)


*MASAHIRO TAJIKA QUINTET / TAHJI
田鹿雅裕(ds)
多田誠司(as)、岡崎好朗(tp)、川上さとみ(p)、高道晴久(b)
2011/Forecast/

1 D.T
2 The Cupbearers
3 UGETSU
4 Goodbye
5 Thadrack
6 Funk In Deep Freeze
7 KALENA
8 Queensboro
9 Cheese Cake
10 Ditmars Boulevard
11 Mo' Joe
12 Only Trust Your Heart


田鹿雅裕(ds)さんともライブ・ハウスで時々出会います。
日本のルイス・ナッシュ(ds)と比喩される好センスのドラマーです。
そんな田鹿さんの初リーダー・アルバムが今作です。
ベテランの初リーダー作には「え〜、そうだったの?」って驚かされることも多い。
それだけに満を持しての力作になる可能性が高くなります。
自分のことがよく分かっているから自然体というか、安心して聴くことができますね。

作品からはビ・バップの精神がビリビリと伝わってきました。
それは選曲からも明らかです。
オリジナルが4曲、スタンダードが1曲(4)で、あとはジャズ・メンの作品です。
シダー・ウォルトン(p)、サド・ジョーンズ(tp)、ハンク・モブレイ(ts)、デクスター・ゴードン(ts)、
ジョー・ヘンダーソン(ts)、ベニー・カーター(as)、特にトム・マッキントッシュ(as)は珍しいです。

この心地良いスイング感はもうたまりませんよ。
田鹿さんのこだわりのブラッシュ・ワークは抜群の上手さを誇ります。
(2)「THE CUPBEARERS」、(5)「THADRACK」などで堪能できます。
ホットな多田誠司(as)さんとクールな岡崎好朗(tp)のフロント2管は絶妙な組み合わせ。
川上さとみ(p)さんの強烈なタッチのピアノも印象に残ります。
高道晴久(b)さんはビ・バップの色濃いベーシストで田鹿さんとのコンビネーションは最高です。
バラードの(4)「GOODBYE」や(12)「ONLY TRUST YOUR HEART」が味わい深いか。
その他にも聴きどころが多く、モダン・ジャズのエッセンスが詰まっています。

ボーナス・トラックで2曲(11)、(12)が追加されていますが田鹿さんの心が動きが読み取れます。
ボツにするにはどうしても惜しいと思ったんでしょうね。
この気持はよく分かります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)