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Dragon's Jazz Corner

Mark Turner (ts)


*MARK TURNER QUARTET / DHARMA DAYS
mark turner(ts)
kurt rosenwinkel(g), reid anderson(b), nasheet waits(ds)
2001/Warner Bros/

1 Iverson's Odyssey
2 Deserted Floor
3 Myron's World
4 We There
5 Jacky's Place
6 Casa Oscura
7 Zurich
8 Dharma Days
9 Seven Points

マーク・ターナー(ts)の新譜は新鮮で不思議な魅力に溢れています。
全9曲、全て彼自身のオリジナルで占められており、曲風も一貫された意欲作だと思います。
アメリカの若手ジャズメンが目指す新しいジャズの形の一つがここにあります。
ジョシュア・レッドマン(ts)の新作にも似たような曲作りがありましたが同様の感覚を覚えました。
クールかつ浮揚感のある独特のサウンドは一方でフリー・ジャズに通じるところが感じられます。
私も最初はピンとこなかったんですが聴き込んでいくうちにドップリとはまってしまいましたよ。
このサウンドの魅力はギターのカート・ローゼンウィンケルに負う部分が大きいですね。
好き嫌いがハッキリと出る作品だと思いますがみなさんも聴いてみたらいかがでしょうか。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系




*MARK TURNER / BALLAD SESSION
mark turner(ts), kurt rosenwinkel(g)
kevin hays(p), larry grenadier(b), brian blade(ds)
2000/Warner Bros/

マーク・ターナーのバラード集です、共演者ではクルト・ローゼンウィンケルに注目しています。
全体的にはコルトレーン、ショーターの影響が強いですが、高音部に個性と魅力を感じます。
上手にコントロールするので緊張感のあるバラード・プレイになっています。
一人で聴くのはなんかもったいない気がしますね。
誰かとの語らいにBGMで流したらいいと思います。

(中間系)

「I Loves You Porgy」、「Some Other Time」、「Nefertiti」、
「Skylark」、「All Or Nothing At All」




*MARK TURNER / IN THIS WORLD
murk turner(ts), brad mehldau(p,fend), larry grenadier(b)
brian blade(ds), jorge rossy(per), kurt rosenwinkel(g)
1998/Warner Bros/

マーク・ターナーの2枚目のアルバムだそうですが、初めて聞きました。
コルトレーン、ウェイン・ショーター系統ですが、高音部に特徴があります。
若手ピアニストで注目度ナンバーワンと思われるブラッド・メルドーの参加が貴重。
BGMで、右から左へ聞き流すわけには、いきませんよ。

(まじめ系)


「Days Of Wine And Roses」



*MARK TURNER QUARTET / MARK TURNER

mark turner(ts),
edward simon(p), christopher thomas(b), brian blade(ds)
joshua redman(ts)(1,3,4)
1998/Warner Bros/

レニー・トリスターノ、オーネット・コールマン、ジョン・コルトレーンの曲を取り上げています。
ここいらへんがマーク・ターナーのルーツになるのかな。
唯一のスタンダード「Autumn In New York」のバラードも聴きどころ。
師匠格のジョシュア・レッドマンが3曲にゲスト出演しています。

「Autumn In New York」





* JAMES MOODY & MARK TURNER / THE TWO TENORS
james moody(ts), mark turner(ts),
larry goldings(p), ben wolfe(b), clarence penn(ds)
1997/Warner Bros/

1 The Plain But The Simple Truth
2 The Man I Love
3 Ludwig
4 We'll Be Together Again
5 Alone Together
6 If You Could See Me Now
7 Satellite
8 Hesitation Blues


先週のシェリル・ベンティーン盤でジェームス・ムーディ(ts)の名前を見かけました。
そういえば「ムーディも長い間意識して聴いたことがないなぁ〜」と思いました。
ムーディは1925年生まれ、ジョージア州出身、2010年に85歳で亡くなっています。
ディジー・ガレスピー(tp)のバンドに加わって知られるようになってきました。
バラードの「I'm In The Mood For Love」が大ヒットしたのでスタイルが決まってしまった。
名前の「ムーディ」のイメージもピッタリだった・・・これが良くもあり悪くもあったかもしれません。
フルートの名手でもあり、実際はモダンなプレイも出来るけれど惜しかったと思います。

マーク・ターナー(ts)は1965年生まれ、オハイオ州出身でバークリーを出ています。
ジョシュア・レッドマン(ts)を継ぐテナー奏者として1990年代に頭角を現してきました。
ブラッド・メルドー(p)、ラリー・グレナディアー(b)、ジョージ・ロッシー(ds)のアート・オブ・ザ・トリオ、
カート・ローゼンウィンケル(g)、ブライアン・ブレイド(ds)、ケヴィン・ヘイズ(p)などの
錚々たるメンバーと共演して浮揚感のある新感覚ジャズを先導していました。

今作はジェームス・ムーディとマーク・ターナーの共演盤です。
バックはラリー・ゴールディングス(p)、ベン・ウォルフ(b)、クラレンス・ペン(ds)のトリオです。
一般的に超ベテランと若手との組み合わせは上手くいかないと思っています。
なぜなら若手はベテランに気を遣うし、ベテランはすでに力が落ちている場合が多いから。
でも今作はムーディが意外なほど元気なので驚かされました。
モダンなムーディには聴き応えがあるし、十分に2テナー共演盤としてのレベルは保っています。
ラリー・ゴールディングスのピアノ・トリオもいいです。
どうするか、入手を迷った一枚だっただけに良い意味で意外性のあった作品でした。
ジェームス・ムーディ晩年の代表作になりました、お勧めです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*MARK TURNER QUINTET / YAM YAM
mark turner(ts), kurt rosenwinkel(g),
brad mehldau(p), larry grenadier(b), jorge rossy(ds)
seamus blake(ts)(7), terence dean(ts)(7)
1995/Criss Cross/1094

カート・ローゼンウィンケルにブラッド・メルドー・アート・オブ・ザ・トリオがバック。
メンバーから見ても外せない一枚です。