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Dragon's Jazz Corner

Marc Cary (p)


* MARC CARY TRIO / LIFE LESSONS
marc cary(p), dan chmielinski(b), diego joaquin ramirez(ds)
2021/Sessionheads United/


1 And It's Supposed To Be Love (A.Lincoln)
2 It's Tricky (M.Cary)
3 It's Not A Good Day To Die (M.Cary)
4 Equilibrium (D.T.Chmielinski)
5 Trust (R.Hargrove)
6 Learning How To Listen (A.Lincoln)
7 Dreamlike (M.Cary)
8 Incantation (D.J.Ramirez)
9 God Is Love (M.Cary)
10 Without Walls (M.Cary)
11 Phase 2 (M.Cary)
12 Listen Still (M.Cary)


マーク・キャリー(p)を聴くのも久し振りです。
前回買った「Marc Cary Trio / Focus Trio Live 2009」は2010年度のベスト3に選びました。
実に刺激的なアルバムだったけど今作は随分と大人しくなったという印象を持ちました。

全12曲は自身のオリジナル7曲とアビ・リンカーン(vo)が2曲が目を引きました。
亡くなったロイ・ハーグローブ(tp)作は共演が多かったので追悼の意味だと思います。
現代風ヒップホップ系のジャズ・ピアノ・トリオは悪くはないけれど何かが足りない感じです。
やっぱり尖がり具合や刺激がもっと欲しい気がする。

(中間系)




*MARC CARY FOCUS TRIO / LIVE 2009
marc cary(p), david ewell(b), sameer gupta(ds)
2010/MOTEMA MUSIC/

マーク・キャリーも好きなピアニストの一人です。
最初に聴いたのはロイ・ハーグローブ(tp)作品だったか、ラッセル・ガン(tp)のアルバムでも良かった。
ワイルドで野性的、個性味溢れるピアニストです。
フレーズを繰り返すのはグラント・グリーン(g)のピアノ版という雰囲気もあって一度聴いたら忘れられません。
直球よりも変化球が多めですが古さと新しさの段差が実に面白いです。
ファンキー&ソウル、かと思うとモダンでフリーな展開をみせるアプローチやフレーズもある。
やっぱりこういうのはアメリカでしょうね、、ヨーロッパでは出てこないピアニストだと思います。
ヒップホップ風にソウルフルに疾走するビート感が面白い、この手のサウンドはドラマーが決め手になります。
うねる波のように押し寄せる多弁なドラミングが新鮮かつ印象的で魅力あります。
連打するピアノとドラムスのコラボレーション、自然に身体が揺れてくるグルーブ感がたまらないです。
彼らの目指すサウンドはオリジナルにあり・・・このノリはもう最高。
(6)「KC-BISMILLAH KHAN」、(7)「MINOR MARCH」も聴きどころになります。
背筋がゾクゾクとするほどの真っ黒で刺激的なピアノ・トリオが聴けました。
このライブ盤はマーク・キャリーの代表作になるのではないかな。
選曲構成も良く、1枚を通して楽しめる独特の味を持つピアノ・トリオ作品でお薦めです。

[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]

(中間系)




*MARC CARY TRIO / TRILLIUM
marc cary(p), tarus mateen(b), nasheet waits(ds)
yarbrough charles laws(fl)
2000/JAZZATERIA/

無味乾燥な甘ったるいピアノ・トリオにはウンザリしている人にはうってつけの硬派のアルバムです。
私は始めてこれを聴いた時、うーんこれはとグッと彼の個性に引き寄せられてしまいました。
静かに聴き込んでいますと、新しいタイプのピアニストではないかとも思いました。
特に表題曲での表現力は素晴らしくて只者ではありませんよ。
アメリカの若手ピアノ・トリオの底力を感じさせる作品です。
個人的にもしばらくは追い掛けてみたいプレイヤーの1人ですね。

(まじめ系)