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Dragon's Jazz Corner

Manabu Ohishi 大石学(p)


*OHISHI MANABU PIANO TRIO / JUST TRIO
大石学(p)、米木康志(b)、則武諒(ds)
2015/Gekkasosha/

1 TIME REMEMBERED(B.Evans)
2 THE WAY YOU LOOK TONIGHT (J.Kern)
3 CLOUDY (M.Ohishi)
4 MUSCAT (M.Ohishi)
5 NEBULA (M.Ohishi)
6 WREATH (M.Ohishi)
7 FRASCATI (M.Ohishi)


大石学さんのニュー・トリオの作品です。
大石さんはドラマーで盟友のセシル・モンローさんを4年前に不慮の事故で亡くしました。
以来、米木康志さんとのデュオやソロ活動が多くなりました。
私は次にどんなドラマーが起用されるのか?・・・気になっていました。
大石さんのお眼鏡にかなったのが31歳の若手則武諒さんです。

全7曲はオリジナル5曲とその他2曲の構成です。
1曲目から独特の大石ワールドが広がります。
起承転結の物語性があって広大で深遠な世界です。
大石さんは美しく、力強く、また抜群のリズム感を持っています。
スタンダードの(2)「The Way You Look Tonight」が聴きどころ。
オリジナルでは代表作の(5)「Nebula」、どこまでも美しい(6)「Wreath」が印象に残りました。
大石さんのこのニュー・トリオがどのように昇華していくのかが楽しみです。

つい先日、淵野繁雄(ts)さんのライブで大石さんと則武さんを見ました。
その時のライブ・レポートにこう書きました。

「大石学さんは私の周りのジャズ仲間でも評判の高いピアニストです。
大石さんも楽しそうでした。
シンセサイザーとピアノを駆使してガンガンと飛ばしていました。
大石さんの強烈な演奏を聴いているとピアノが打楽器であることを再認識します。
大石さんは美しいメロディ・メーカーとして知られていますが、
実はその神髄はパワフルかつ強靭なタッチにあるのではないかと思っています。」

「もう一つの目的に若手ドラマーの則武諒さんを見ることにありました。
則武さんは新たに大石学・トリオに迎い入れられた名古屋出身の逸材です。
バークリーにも留学したと言っていました。
相手なりに合わせるフレキシブルな感覚と安定したリズムを繰り出す才能を持っています。
細かくリズムを刻み、パルス波を発生させる・・・静かでしなやかな感性の持ち主です。
私としてはもう少し突っ込んで欲しかったですがこのバランス感覚の良さが則武さんの持ち味なんでしょうね。」

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*MANABU OHISHI TRIO / WISH
大石学(p)、jean-phillippe viret(b)、simon goubert(ds)
2010/Atelier Sawano/

1 I'm Yours
2 Wish
3 My Foolish Heart
4 NEBULA
5 Continuous Rain
6 Hikari
7 What A Wonderful World (solo)


大石学(p)さんがフランスに乗り込んで作った新譜です。
自身のオリジナルが5曲にスタンダード2曲の構成です。
1曲づつが比較的長いのでじっくりとそのピアノ・プレイを聴くことができました。
大石さんには独特の感性があって独自の世界を持っています。
美しく、力強く、深遠な「大石学の世界」はまた抜群のリズム感が素晴らしい。
宇宙的空間が広がる演奏を聞かせてくれます。
このスタイルは何処に行っても変わりません。
物語性があって、主張があって、メッセージがこちらに伝わってくるようです。
これはオリジナルに強く感じますがスタンダードにも新たな息吹を吹き込んでくれました。

CDも良いけれど大石さんの真髄はライブにあります。
是非、足を運んでみて下さい。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系




*MANABU OHISHI TRIO / NEBULA
manabu ohishi(p), yasushi yoneki, dairiki hara(ds)
2004/Ewe Records/

大石学さんの美しいピアノが聴けます。
お勧めピアノ・トリオ。