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Dragon's Jazz Corner

Koji Goto 後藤浩二 (p)


*KOJI GOTO TRIO (THE EROS) / QUIET THRILL
後藤浩二(p)、岡田勉(b)、江藤良人(ds)
2009/KuKu/

1 The Fool On The Hill
2 Say Nothing At Dawn
3 SHIROKO
4 The Rainy Day
5 Words And Mood
6 My One And Only Day
7 Cantabile


後藤浩二(p)さんが中心の「The Eros」のアルバム・・・今作もライブ・ハウスで購入しました。
構成を見てみると面白いですね。
メンバーの岡田さんと江藤さんが2曲づつオリジナルを提供していますが後藤さんはなしです。
最初はビートルズから入って最後はミシェル・ペトルチアーニ(p)で〆ています。
これで後藤さんはビートルズ世代でペトが好きだということが伝わってきました。

聴いてもらえばすぐに分かりますが後藤さんには独特の世界があります。
それぞれの演奏には必ず起承転結の物語り性があるんです。
加えて根底にはユッタリとしたスイング感があってとても心地いいんです。
聴いているとまるで揺りかごに乗っているような気がしますよ。
全体的にはバラードからミディアム・テンポで演奏されています。
(6)「MY ONE AND ONLY LOVE」の美しくも深遠な世界にはもう参った。
ライブとは思えないほど完成度が高く後藤さんの実力の証しです。
(5)「WORDS AND MOOD」はテーマがトリッキーで面白く異色な展開になっています。
3人の思い切ったプレイとワイルドな部分を聴くことができました。

ライブ音源には粗さもあるけれどライブでこそ真価が発揮されるトリオだと思います。
機会があったら是非ライブ・ハウスに足を運んでみて下さいね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*KOJI GOTO TRIO / HOPE
後藤浩二(p), ラリー・グレナディア(b), ハーヴィー・メイソン(ds)
2007/VideoArts/VACM-1304


今作はジャズ仲間のMさんの紹介で知りました。
実は何年か前に名古屋に凄いピアニストがいるとの噂を聞いたことがありました。
それが後藤浩二さんでしたがそれっきりになっていたんです。

まずは聞きしに優る仕上がりで驚きました。
ブラッド・メルドウ・トリオでお馴染みのナンバー・ワン・ベーシストのラリー・グレナディアと
多彩なベテラン・ドラマーのハーヴィー・メイソンと組み合わせは興味津々でした。
後藤さんはがっぷり四つの互角以上に渡り合っています。
オリジナルを多く取り入れた構成も成功していて、自分の世界観を創り出しています。
美しく繊細なタッチ、絶妙の間合いが素晴らしいです。
初めての顔合わせでもこれほどしっくりいくのかと改めて世界のジャズメンの底力を感じました。
後藤さんとグレナディアの共演を考えた人は凄いですね。
メイソンがプロデューサーに名前を連ねているのは後藤さんの実力を認めたからに相違ありません。
ミシェル・ペトルチアーニの曲が2曲含まれているのは今の後藤さんの心境を表しているのかな。
日本発ピアノ・トリオの好盤。是非聴いて欲しい一枚です。

[ ドラゴン流目立たないけどいいアルバム ]

(中間系)