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Dragon's Jazz Corner

Kohsuke Mine 峰厚介 (ts)


* KOSUKE MINE QUARTET / BAMBOO GROOVE
峰厚介(ts,ss)、
清水絵里子(p)、須川崇志(b)、竹村一哲(ds)
2019/Tower Records/


1 Bamboo Groove
2 凍星(Iteboshi)
3 Rias Coast
4 21
5 Late Late Show
6 水蒸気(Suijouki)〜Short Fuse
7 Head Water


先日、「峰厚介(ts)・カルテット」のライブを見に行きました。
このアルバムが出たのは知ってましたがどんなもんだろうか?と思って・・・。
心配無用だった・・・益々元気な姿を見せてくれました。
峰さんで一番印象深いのは本田竹広(p)さんと組んだ「ネイティブ・サン」です。
今では伝説的なフュージョン・バンドですがこれが実にカッコ良かった。

全7曲は全て峰さんのオリジナルです。
曲想豊かで変化に富んでいて峰さんの作曲家としての才能も感じることが出来ます。
サックスの音色は抜けが良くてキレイです。
ジャズメンは老境に入ると概して音の美しさを追求するようになるようですね。
渡辺貞夫(as)さんを筆頭に峰さんもまた例外ではありません。
バラードの(1O)「Late Late Show」を聴くとその美しさに心が洗われるような気がしました。
日本題名を持つ(2)「凍星」も印象的なテーマを持っています。

ベテランには若手を育てる義務があるけど逆にその若手から刺激を受けているのも事実です。
特に峰さんにはそのことを強く感じています。
この作品で言えば竹村一哲(ds)さんであり須川崇志(b)さんですね。
清水絵里子(p)さんもまたアグレッシブなピアノが特徴なので峰さんにはピッタリだと思う。
峰さんと清水さんの共演歴は長いので気心が知れています。

峰厚介 「ライナーノート」より
「ボクはみんなのように外国のレコードを聴き漁ったり、コピーしたりってことはあまりしなかった。
むしろ一緒にプレイするミュージシャンたちにインスパイアされてきたんだ。
菊池雅章、本田竹廣、板橋文夫・・・、もちろん他にもたくさんいる。
彼らのようにすぐれたプレイヤーと一緒にやっていると、思いもよらない発想やフレーズが浮かぶことがある、
その体験が今のボクをつくっているんだよ」

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*KOHSUKE MINE TRIO / RENDEZVOUS
峰厚介(ts)、渋谷毅(p)、林栄一(as)
2004/VIDEOARTS MUSIC/

峰厚介さん(ts)の新作はトリオ盤、この組み合わせも興味深かったです。
最近は今までとは違った変則的な組み合わせの作品も多くなってきました。
従来通りでは飽き足らなくなっているのかもしれませんが実験的な要素もあると思っています。
いつの時代も制作者や演奏者が意図したこととリスナーが受け入れるかどうかは別問題なんでしょうね。
トリオ、デュオ、ソロと構成も考えられていて1曲づつもだらだらと長くしなかったのも良かったです。
ここでは3人の円熟した演奏とコラボレーションを聴くことが出来ました。
峰さんの艶のある滑らかな音色は素晴らしいです。
バラード・メドレーの中の「ラバー・マン」の林栄一さん(as)のプレイも素晴らしかった。
いずれにしても今年の日本ジャズ界の注目の一枚になることは間違いありません。

(中間系)