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Dragon's Jazz Corner

Kirk Lightsey (p)


* THE KIRK LIGHTSEY TRIO / IF YOU'RE NOT HAVING FUN BY NOW...
kirk lightsey(p), steve watts(b), dave wickins(ds,per)
guest:lee goodall(as,fl)
2006Rec/NBT Records/

1 Escapade (K.Dorham)
2 Estate (Martino/Brigetti)
3 Punjab (J.Henderson)
4 Tarde (M.Nascimento)
5 Golden Legacy (S.Debriano)
6 Vappalia (K.Jarrett)
7 Fresh Air (K.Lightsey)


カーク・ライトシーは1937年デトロイト生まれ、現在79歳になりますが健在のようです。
ゴリゴリのようだけど実はオーソドックスなスタイルの持ち主です。
ライトシーは60年代半ばにチェット・ベイカーのグループ入りで知られるようになりました。
30歳近く、いわゆる遅咲きのピアニストです。
それだけに実力は十分で、もう少し早く活躍の場があればもっと有名になっていたと思います。

さて、今作は2006年作品でライトシー69歳時の録音です。
ケニー・ドーハム、マルティーノ、ジョー・ヘンダーソン、ミルトン・ナシメント、デブリアーノ、
キース・ジャレット、オリジナルなど・・・構成も凝った選曲で聴きどころが多いです。
ゲストの管楽器が入るのは(5)と(7)の2曲です。

今作は力強く、豪放磊落でライトシーの実力を余すところなく伝えています。
強烈で個性的で味わい深く、ライトシーのピアノはホントにいいです。
1曲目から引き込まれることは確実です。
重厚でキッチリとしたピアノ・トリオが聴けました。
私的ベストはヘンダーソン(ts)の(3)「Punjab」です。
スティーヴ・ワッツのよく伸びるベースに乗ってライトシーが疾走する。
唯一のオリジナル(7)は中近東系、オリエンタルなムードと相まって聴き味十分です

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)




*KIRK LIGHTSEY TRIO / GOODBYE MR.EVANS
kirk lightsey(p), tibor elekes(b), famoudou don moye(b)
1996/Evidence/

カーク・ライトシーの私的ベスト・アルバム。
90年代ピアノ・トリオの名盤の一枚です。
表題曲の「Goodbye Mr.Evans」はフィル・ウッズ(as)がビル・エバンスに書いた曲です。
(4)「Medley」が圧巻、
「Freedom Jazz Dance/Pinocchio/Temptation/Giant Steps」と続きます。

[In Your Own Sweet Way],




*KIRK LIGHTSEY TRIO / FROM KIRK TO NAT
kirk lightsey(p), kevin eubanks(g), rufus reid(b)
1991/Criss Cross/

カーク・ライトシー(p)のナット・キング・コールのトリビュート盤です。
ピアノ、ギター、ベースはナット・コール・トリオと同じ組み合わせ。
この組み合わせは実にお洒落で洗練されたサウンドを生み出します。
演目はお馴染みの曲ばかり、カークライトも軽々と弾いていてムードを出しています。
「Never Let Me Go」と「Close Enough For Love」では渋い歌声も聴けます。
ケヴィン・ユーバンクスのギター・プレイも聴きどころ。

[You And The Night And The Music], [Sweet Lorraine], [Never Let Me Go],
[Sophisticated Lady], [Close Enough For Love], [Little Old Lady], etc




*KIRK LIGHTSEY DUO / THE MUSIC OF WAYNE SHORTER.....
kirk lightsey(p), harold danko(p)
1989/Sunnyside/

カーク・ライトシーとハロルド・ダンコのデュオ。
ウエイン・ショーター作品集です。




* KIRK LIGHTSEY TRIO & CHET BAKER / EVERYTHING HAPPENS TO ME
kirk lightsey(p), david eubanks(b), eddie gladden(ds),
chet baker(tp,vo)(1,2)
1983/Timeless/

1 Ray's Idea
2 Everything Happens To Me
3 Girl With The Purple Eyes
4 Speak No Evil
5 Inner Urge
6 Fee Fi Fo Fum


80年代のチェット・ベイカー(tp,vo)をもう1枚紹介したいと思います。
以前メンバーとして共演歴があるピアニストのカーク・ライトシーの作品に客演したものです。
参加は2曲だけですが曲想が違うので面白かったです。
定番の(2)「Everything Happens To Me」はシブさ全開のヴォーカルとラッパが聴けました。
(1)「Ray's Idea」ではアップ・テンポの演奏なのでこの時期珍しいんじゃないかと思いました。
体調が良かったんでしょうね、中々にスッキリとした演奏を聴かせてくれています。
あとの4曲はピアノ・トリオによる演奏です。
当時このトリオはデクスター・ゴードン(ts)のバックを務めていたと解説にありました。
つまり親分なしで吹き込んでいたところにチェットがフラリと現れて付き合ってくれた感じなのかも。
ライトシーのピアノは良いけれど唸り声が気になる人には向きません。
オランダのタイムレス・レーベルは1980年前後、低迷するアメリカのジャズメンに救いの手を差しのべた。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)