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Dragon's Jazz Corner

Julian Priester (tb)


*JULIAN PRIESTER QUARTET & QUINTET
/ KEEP SWINGIN'

julian priester(tb), jimmy heath(ts)(1,2,4,6,7),
tommy flanagan(p), sam jones(b), elvin jones(ds)
(1960Rec)/Riverside/

ジャズ再発廉価版シリーズの1枚です。
ジュリアン・プリスター(tb)の珍しい名前を見つけました。
地味なプレイヤーの1人でリーダー作は寡作ですがキャリアが長いので色んな人と共演しています。
私が最初に聴いたのはジョニー・グリフィン(ts)の代表作として名高い「The Little Giant」でした。
マックス・ローチ(ds)、ブッカー・リトル(tp)、ジョン・コルトレーン(ts)などとも共演しています。
ユニークなサン・ラ・オーケストラの一員でもありました。
トロンボーン奏者は少ないので60年代は超売れっ子プレイヤーだったと思います。
共演者を見てみても実に幅広くて、フュージョンからアヴァンギャルドまでをこなす才人です。
もちろん、モダン・トロンボーン奏者の場合はJ・J・ジョンソンの影響はまぬがれません。

今作はジュリアン・プリスターの初リーダー・アルバムです。
ジミー・ヒース(ts)、トミー・フラナガン(p)、サム・ジョーンズ(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)
の人選は中々に興味深いものがありますね。
特にフラナガンとエルヴィンはそのままJ・J・ジョンソンのグループで活躍していました。
名プロデューサーのオーリン・キープニュースは明らかにJ・Jを意識したアルバム作りだと思う。
ジミー・ヒースを音楽監督として迎えてグループとしてのサウンドも追求しています。
そんなわけで(1,2,4,6,7)のクインテットはどれも凝ったアレンジと構成になっています。
このクインテットが聴きどころで、(3,5,8)のカルテットはちょっと物足りないかもしれません。

アメリカでのジャズ人気低迷と共にヨーロッパに渡ってアヴァンギャルドに突入しました。
プリスターが超寡作なのと私の意欲不足で他のリーダー作を聴いたことがありません。
結果、1枚を選ぶならやはり今作になりますね。

「Just Friends」、「Once In A While」

(中間系)