[トップページ]



Dragon's Jazz Corner

John Hicks (p)


JOHN HICKS & NEW YORK UNIT / BESAME MUCHO
john hicks(p), santi debriano(b), tatsuya nakamura(ds)
2003/SEAHORSE&I.J.E LIMITED/

ニューヨーク・ユニットと銘打ってきたので特定のリーダーはいないようです。
ジョン・ヒックス(p)は一時期の尖がった演奏からはずいぶんと丸くなってしまいました。
ヒックス・ファンの中にはガッカリという人もいるでしょうね。
私の場合は、まあーどちらでもいいやという感じです。
共演者も前衛経験者のサンティ・デブリアーノ(b)と中村達也(ds)です。
彼らの演奏するスタンダード・ナンバーが聴きどころになるでしょう。
4曲目、故ドン・プーレン(p)の「SONG FROM THE OLD COUNTRY」は嬉しかった。
良い曲だと思います。

(中間系)

「Work Song」、「Besa Me Mucho」、「Caravan」、
「The Girl From Ipanema」、「Mercy Mercy Mercy」




*JOHN HICKS TRIO / SOMETHING TO LIVE FOR
john hicks(p), dwayne dolphin(b), cecil brooks V(ds)
1998/HIGHNOTE/

ジョン・ヒックスのビリー・ストレイホーン作品集です。
昔のジョン・ヒックスを知る人が聴いたらなんと軟弱なんだと思うかもしれませんねえ。
しかし、このヒックスのスタンダード集も中々美しいですよ。
プロデュースしたセシル・ブルックス・Vが自らドラムスを叩いてこれがまた良い雰囲気です。
原曲の素晴らしさと共に安心して聴いていられるピアノ作品の佳作です。

「Daydream」、「Chelsea Bridge」、「Lush Life」、「UMMG」、「Satin Doll」

(中間系)




*JOHN HICKS KEYSTONE TRIO / NEWKLEAR MUSIC
john hicks(p), george mraz(b), idris muhammad(ds)
1997/milestone/

キーストーン・トリオによるソニー・ロリンズ作品集。
ロリンズの作品を取り上げる企画は少ないですから貴重盤です。
ジョン・ヒックスにしてはややおとなしい感じですが、
ジョージ・ムラツとのコンビネーションはやはりいいと思います。

(中間系)




* JOHN HICKS TRIO / POWER TRIO
john hicks(p), cecil mcbee(b), elvin jones(ds)
1991/BGM/

ジョン・ヒックス(p)、セシル・マクビー(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)は「パワー・トリオ」と銘打ってきました。
たしかに強力な演奏が聴けました。
全6曲はコルトレーンが2曲、エリントンが2曲、オリジナル2曲の構成です。

「Cousin Mary」、「After The Rain」、「Duke's Place」、「Chelsea Bridge」




*JOHN HICKS QUARTET / NAIMA'S LOVE SONG
john hicks(p),
bobby watson(as), curtis lundy(b), victor lewis(ds)
1988/DIW/

1 Elementary My Dear Watson
2 Someday Soon
3 Soul Eyes
4 On The One
5 Pent-Up House
6 Naima's Love Song


ジョン・ヒックスもまた日本で人気のあるピアニストですね。
ジョン・ヒックスは1941年生まれ、2006年に64歳で亡くなっています。

ジョン・ヒックスを初めて知ったのは60年代のジャズ・メッセンジャーズの作品です。
当時としてはやや遅咲き、遅れてきたジャズ・ピアニストの一人と言えると思います。
チャールス・トリバー(tp)、ソニー・フォーチュン(as)、チコ・フリーマン(ts)、デビッド・マレイ(ts),
アーサー・ブライス(as)、ファラオ・サンダース(ts)といった一癖あるミュージシャン達と共演。
私はこの頃のヒックスが一番刺激的で好きだったです。
90年代になるとメインストリーマーとしてあちこちに引っ張りだこの人気ピアニストになりました。

さてここは強力で好みのメンバーが揃いました。
こういう写真ジャケはいいですね。
左からカーティス・ランディ(b)、ヴィクター・ルイス(ds)、ジョン・ヒックス(p)、ボビー・ワトソン(as)です。
内容は推して知るべしの骨太の演奏が詰まっています。
4人がガッチリと決まった重厚で切れのあるサウンドはもうたまりません。
特に才人ボビー・ワトソンは大好きなアルト奏者です。
ノンブレス奏法もマスターしていてライブでは延々と続く驚異的なソロも披露してくれます。
ワトソンのいつでも全力投球は強烈で彼の演奏を聴いているといつも心が熱くなります。
なお表題曲の「Naima's Love Song」はヒックスの代表曲です。

(中間系)