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Dragon's Jazz Corner

Jim Snidero (as)


* JIM SNIDERO QUARTET / STRINGS
jim snidero(as,fl),
renee rosnes(p), paul gill(b), billy drummond(ds),
with strings
2021/Savant/

1 Slipping Away
2 River Suite, Pt 1 Dawn
3 River Suite, Pt 2 On The Bank
4 River Suite, Pt 3 Torrent
5 Theme For Ernie (F.Lacey)
6 Forever Gone
7 Ventura
8 It's The Talk Of The Town (J.Livingston/M.Symes/A.J.Neiburg)


管楽器奏者はある程度の年齢になったり自信が付くとストリングスをバックに吹きたくなるようです。
それはそうだよね、一度はやってみたくなる気持は分かります。
ただ自分の実力がそのまま見えてしまうのでそう簡単には出来ません。
ジム・スナイデロ(as)が挑戦しました。

全8曲は自身のオリジナル6曲とその他2曲の構成です。
その内の(2)、(3)、(4)は組曲になっていてここが最大の聴きどころになっています。
(2)でしっとりと入って(3)はフルート演奏で(4)でスピード感に溢れ全体が弾けてきます。
キャノンボール・アダレイも真っ青の技巧的には十分で音色も綺麗だし健闘しているとは思います。
ただもうひとつガツンと訴えるものがないのが残念でした。
大人しい優等生的というか、安定感、安心感はあるけれどやや一本調子という印象を持ちました。

(中間系)




* JIM SNIDERO & JEREMY PELT QUINTET / JUBILATION !
Celebrating Cannonball Adderley
jim snidero(as), jeremy pelt(tp),
david hazeltine(p), nat reeves(b), billy drummond(ds)
2018/Savant/

1 Party Time (J.Pelt)
2 Del Sasser (S.Jones)
3 Wabash (J.Adderley)
4 Saudade (W.Booker)
5 Stars Fell On Alabama (M.Parish/F.Perkins)
6 Sack o' Woe (J.Adderley)
7 Ball's 90th (J.Snidero)
8 Work Song (N.Adderley)


ジャズ盤には先人のトリビュート盤も多いですね。
先週はマッコイ・タイナー(p)だったけど今週はキャノンボール・アダレイ(as)です。
ジム・スナイデロ(as)とジェレミー・ペルト(tp)のフロント2管とピアニストはデヴィッド・ヘイゼルタインです。
ナット・リーヴス(b)とビリー・ドラモンド(ds)が脇を固めています。

全10曲はスナイデロとペルトのオリジナルが1曲づつと8曲のキャノンボールのヒット曲が並んでいます。
まぁね、こういう企画は本物に優るものはないけれどやりたくなる心情は分かります。
ここでの聴きどころは(5)「Stars Fell On Alabama」(邦題:星降るアラバマ)です。
このバラードは曲自体がキレイで良いですがキャノンボール・アダレイに決定的な名演があります。
だからこそみんなが取り上げるんだけど足元にも及びません。

* Cannonball Adderley Quintet In Chicago (1959/Emarcy)

上記のアルバムでで聴けるのでまだの方は是非聴いてみて下さい。

全体的によく出来た仕上がりで(6)「Sack o' Woe」や(8){Work Song」も聴きどころになりました。
特に「Work Song」は名演だと思います。
キャノンボール・トリビュート盤としてはお勧めの一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)