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Dragon's Jazz Corner

Jimmy Cobb (ds)


*JIMMY COBB QUARTET / THE ORIGINAL MOB

jimmy cobb(ds), peter bernstein(g), brad mehldau(p), john webber(b)
2014/Smoke Sessions/

1 OLD DEVIL MOON(B.Lane/E.Y.harburg)
2 AMESTERDAM AFTER DARK(G.Coleman)
3 SUNDAY IN NEW YORK(P.Nero/C.Coates)
4 STRANGER IN PARADISE(G.Forest/R.Wright)
5 UNREQUITED(B.Mehldau)
6 COMPOSITION 101(J.Cobb)
7 REMWMBERRING U(J.Cobb)
8 NOBODY ELSE BUT ME(J.Kern/O.Hammerstein)
9 MINOR BLUES(P.Bernstein)
10 LICKETY SPLIT(J.Webber)


ジミー・コブ(ds)は1929年、ワシントン生まれ、今年85歳になりました。
堅実なドラマーとして、ヴォーカルのバッキングの名手としても知られています。
マイルス・デイヴィス・クインテット〜ウィントン・ケリー・トリオのジャズ主流派で活躍。
ジャズの黄金期を知る貴重なドラマーの一人です。
こうして元気な姿を見られるのは嬉しい限りです。

ちなみに先頃紹介したルイス・ヘイス(77歳)よりも8歳も年上です。
怪物ロイ・へインズが1925年生まれ89歳、アル・ヒースが1935年生まれの79歳。
もうこの4人くらいしか思い浮かばなくなりました。

今作は先日のジャズ仲間の集まりでKさんが聴かせてくれました。
なんといってもブラッド・メルドー(p)の参加が目を引きます。
ギターにピーター・バーンステインの2コード楽器の組み合わせ。
オーソドックスなジョン・ウィーバー(b)とジミー・コブとの相性は抜群です。

全10曲はメンバーのオリジナル5曲にその他5曲の構成です。
超ベテランのコブと先進のメルドーのコラボレーション。
接着剤の役割がウィーバーとバーンステインというところか。
今作はピアノ・トリオ、ギター・トリオ、カルテットの3つの味わいがある徳用盤です。
1曲目の「Old Devil Moon」で早くもこのグループの魅力が全開します。
コブがリーダーならではの濃いバップ・テイスト・・・聴き易く安心感と安定感があります。
明るく爽やかなバーンステインとクールに沈み込むメルドーの対比も面白いです。
湧き出ずる魅力的なフレーズと絶妙なタッチ・・・やはりメルドーはひと味違います。
メルドーのこういう演奏は珍しいと思う。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*JIMMY COBB QUARTET / MARSALIS MUSIC HONORS SERIES
jimmy cobb(ds)
ellis marsalis(p), andrew speight(sax), orlando le fleming(b)
2006/MARSALIS MUSIC/

この”Marsalis Music”はブランフォード・マルサリス(sax)が立ち上げたレーベルです。
ブランフォードの他にもハリー・コニック・ジュニア(vo)、ジョーイ・カルデラッツオ(p)、
ミゲール・ゼノン(as)、マルサリス兄弟などの作品をリリースしています。
このレーベルが新しく企画したのがこの”Honors Series”というわけです。
まず白羽の矢が立ったのがマイケル・カーヴィンとこのジミー・コブのドラマーの二人でした。
前者のマイケル・カーヴィンは来週に紹介する予定でいます。
さて、このアルバムですが、主役はコブとエリス・マルサリス(p)という超ベテランの二人です。
エリスは急がず騒がずの淡々としたピアニストなので、言わずもがなの落ち着いた作品に仕上がっています。
アンドリュー・スペイトは初見ですが、チャーリー・パーカー〜キャノンボール・アダレイの流れを汲むアルト奏者。
古風でオーソドックスなスタイルの持ち主です。
同時に繊細さを持ち合わせているのでこの組み合わせには良くマッチしていて今作の特徴の一つになっています。
サウンド全体にビパップの香りがしてどことなく懐かしさを感じさせてくれました。
このシリーズには一体誰が出てくるのか興味がありますね。
共演の若手プレイヤーにも注目していきたいと思っています。

(中間系)




*JIMMY COBB QUARTET / COBB'S GROOVE
jimmy cobb(ds)
richard wyands(p), peter bernstein(g), john webber(b)
eric alexander(ts)
2003/MILESTONE/

ジミー・コブ(ds)と言えばすぐにウィントン・ケリー・トリオを思い出してしまいます。
マイルス・デイビス(tp)、キャノンボール・アダレイ(as)、ウェス・モンゴメリー(g)等との名演もあります。
そのキャリアからみるとリーダー作は極端に少ないですね。
私も入手したのは今回が初めてです。どうやら「MOB」というグループを持っているようです。
コブとワイアンズ(p)は70歳代なので中心はピーター・バーンステイン(g)になりますか。
ここでも3曲ともっとも多くのオリジナルを提供しています。
ゲストは人気のエリック・アレキサンダー(ts)ですが力の抜けたリラックスした演奏を聴かせてくれました。

「Sweet And Lovely」、「Moment To Moment」、「Simone」

(中間系)