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Dragon's Jazz Corner

Jerry Bergonzi (ts)


* JERRY BERGONZI QUINTET / DOG STAR
jerry bergonzi(ts), phil grenadier(tp),
carl winther(p), johnny aman(b), anders mogensen(ds)
2017/Savant/

1 Pleiades
2 Dog Star
3 Vertigo (C.Winther)
4 Live Stream
5 Repore-Pa-Int
6 Darkness (C.Winther)
7 Separated
8 Darf


ジェリー・バーゴンジ(ts)の新譜です。
バーゴンジ(1947年生)ももう古希(70歳)なんですね。
思うにバーゴンジは今までワン・ホーン・カルテットばかりを聴いてきました。
それでトランペットとの2管クインテットは新鮮な感じがして手が伸びました。
ラッパのフィル・グレナディアは御存じラリー・グレナディア(b)の兄弟だそうです。

全8曲は自身のオリジナル6曲と共演のカール・ウィンザー(p)の2曲の構成です。
スタンダードは1曲も入っていません。
ウィンザーはデンマーク出身の若手ピアニストでバーゴンジのお気に入りのようです。
聴いてみると実に刺激的なコンテンポラリーなハード・バップ・ジャズが詰まっていました。
バーゴンジもまったく年齢を感じさせないエネルギッシュなプレイを聴かせてくれました。
ゴリゴリ感のある男性的なテナー・サックスは個性的でグイグイと迫ってくるものがあります。
ベストは10分を超える(5)「Repore-Pa-Int 」で全員が一丸となった熱い演奏が聴けます。
ここではラッパ抜きのカルテットなんだけどウィンザー〜バーゴンジと続くソロに圧倒されました。
クインテットではジワジワと沁み込むプレイを聴かせる(7)「Separated」が良かった。

温故知新の王道ハード・バップの見本みたいなアルバムです。
現代風ハード・バップはドラマーが繰り出す多彩なリズムが一番の特徴だと思っています。
ドラムスだけを聴いていても面白いと感じるのは以前にはなかったことです。
期待にたがわぬ仕上がりで大満足でした。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




* JERRY BERGONZI TRIO / SPOTLIGHT ON STANDARDS
jerry bergonzi (ts), renato chicco(org), andrea michelutti(ds)
2016/Savant/

1 Witchcraft (C.Coleman/C.Leigh)
2 Bi-Solar (J.Bergonzi)
3 Blue Cube (J.Bergonzi)
4 First Lady (J.Bergonzi)
5 Gabriella (J.Bergonzi)
6 Dancing In The Dark (A.Schwartz/H.Dietz)
7 Out Of Nowhere (E.Heyman/J.Green)
8 Come Rain Or Come Shine (J.Mercer/H.Arlen)
9 Stella By Starlight (N.Washington/VYoung)


ゴリゴリ・テナー・サックス奏者の代表格、ジェリー・バーゴンジの新譜です。
ベテランサックス奏者の「スタンダード作品集」収集は病気なので見逃すわけにはいきません。
テナー、オルガン、ドラムスのトリオ編成にも興味がありました。
全9曲は自身のオリジナル4曲とスタンダード5曲の構成です。
もっともオリジナル曲といっても聴いたことのあるテーマばかりなのでパクリに近いと思う。

強烈で個性的なバーゴンジにはオルガンがしっくりときています。
オルガン入りのコテコテジャズ路線とは一線を画しますが相性は悪くありません。
レナト・チッコはイタリアのオルガン奏者ですがスマートなスタイルの持ち主です。
ベトベトしたコッテリ感には欠けます。
でもその分、バーゴンジがまとわりつくようなファンキー&ソウル感を持っています。
ビック・トーンで実に味わい深い演奏・・・このブルージーなグルーブ感が凄くいいです。
聴けば聴くほどに味が出てくるスルメ盤です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」


(中間系)




*JERRY BERGONZI QUARTET / TENOR TALK
jerry bergonzi(ts),
renato chico(p), dave santoro(b), andrea michelutti(ds)
2008/SAVANT/

最近、テナー・サックスを好んで聴いています。
今週はジェリー・バーゴンジの新譜です。
バーゴンジも好みのテナー奏者の一人ですが今作は全曲彼自身のオリジナルです。
しかし、この曲目構成はどうなんでしょうか。
バーゴンジのファンならそれなりに楽しめると思いますがややワン・パターンなのが辛いです。
やはり2、3曲のスタンダード入れたほうが良かったと思います。
バックのピアノ・トリオは好演、うるさ型のバーゴンジのおめがねにかなっただけに申し分ありません。
(3)「GIRL IDLIG」、(4)「SOUL MISSION」は聴き応えがありました。

(中間系)




*JERRY BERGONZI QUARTET / TENOR OF THE TIMES
jerry bergonzi(ts)
renato chicco(p), dave santoro(b), andrea michelutti(ds) 
2006/SAVANT/

1 Acookarache
2 You're My Everything
3 Bob Berg
4 Cadiz
5 Stumbelina
6 Skull Shining
7 The Tomb


ジェリー・バーゴンジ(ts)の新譜は全7曲、スタンダードは1曲だけであとは自身のオリジナルです。
野太い音色、刺激的なフレーズ、このバーゴンジには根強いファンも多いでしょうね。
一癖あるプレイヤーは聴けば聴くほど面白いので、バーゴンジ・ファンには「さすが〜」と言いたいです。
バーゴンジにはジョージ・ガーゾーン(ts)やジョー・ロバーノ(ts)辺りが同類項になるかと思います。
共にソニー・ロリンズ(ts)とジョン・コルトレーン(ts)のミックス・タイプでそれぞれに個性を持っています。
ここでの唯一のスタンダードの「YOU'RE MY EVERYTHING」なんかは素晴らしいですよ。
もちろん、オリジナルにも聴きどころが多いです。
あと1、2曲のスタンダードを収録してくれたら大満足でしたが、出来が良くなかったのかもしれませんね。
なぜなら、録音時間がたった49分なのでかなりの不満を感じたからです。
70分は長く、50分は短く感じるので、やはり60分くらいが適当だと思っています。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)