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Dragon's Jazz Corner
Javon Jackson (ts)
* JAVON JACKSON QUARTET / EXPRESSION
javon jackson(ts),
orrin evans(p), corcoran holt(b), mcclenty hunter(ds)
2014/Smoke Sessions/
1 One By One
2 Don't You Worry 'bout a Thing
3 T.J
4 When I Fall In Love
5 Think On Me
6 Mr.Taylor
7 Where Is The Love
8 Lelia
9 Richard's R.A.P.
10 88 Strong
ジャヴォン・ジャクソン(ts)も50代になりました。
ジャヴォンはデビュー時から知っていて気になるテナー奏者の一人です。
ジャズ・メッセンジャーズの最後のテナー奏者としても知られています。
全10曲は自身のオリジナルが5曲とその他5曲の構成でバランスがいいです。
(1)「One By One」はウェイン・ショーター(ts)の作品でジャヴォンの思いが伝わってきました。
やはりメッセンジャーズ時代が彼のルーツになっているという訳ですね。
(2)「Don't You Worry 'bout a Thing」はスティービー・ワンダーの曲でソウル・ファンクの味わいがあります。
ジャヴォンは一時期その路線に乗ったこともありました。
ジャヴォンは爽やかで澄んだテナー・サックスの音色を持っています。
それは(4)「When I Fall In Love」や(8)「Lelia」のバラードでその魅力が満喫出来ました。
(7)「Where Is The Love」はラルフ・マクドナルド(per)の作品でラテン・リズムに乗っています。
(8)「Richard's R.A.P」のラップ・サウンドも入っている。
つまり今回のライブ作品はジャヴォンの集大成のアルバムになっていると思います。
共演のコーコラン・ホルト(b)は付き合いも長く盟友の間柄、マックレンティ・ハンター(ds)とのコンビネーションもいいです。
オーリン・エヴァンスのクリアでしっとりとしたピアノも聴きどころになりました。
ジャヴォンはソニー・ロリンズ(ts)とジョン・コルトレーン(ts)のミックス・タイプでテナーの王道を行く一人です。
でも残念ながら今まで作品には恵まれていなかった。
過小評価されているジャズ・メンの一人だと思っていました。
今作はそんな不満を一掃した一枚でジャヴォン・ジャクソンの代表作になるのは間違いないです。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
*JAVON JACKSON QUARTET / ONCE UPON A MELODY
javon jackson(ts),
eric reed(p), corcoran holt(b), billy drummond(ds)
2008/PALMETTO/
気になるテナー・サックス奏者の一人、ジャヴォン・ジャクソンの新作です。
購入した前2作がファンク・ジャズ路線だったので久し振りのストレート・アヘッドなジャズ作品になりました。
やわらかでまろやかな音色、超クールな奏法はメロディ重視のアルバム作りだと思います。
メンバーを見るとエリック・リード(p)の起用が嬉しい、ここでも刺激的な演奏を繰り広げています。
ビリー・ドラモンド(ds)との付き合いは長く、ベースのコーコラン・ホルトは新人だと思います。
メロディ重視のコンセプトがしっかりと生かされたアルバムです。
取り上げられた曲を見ると彼の心境が手に取るように分かるような気がします。
(1)ウエイン・ショーター(ts)は彼がジャズ・メッセンジャーズ時代によく演奏したと思われます。
(3)ソニー・ロリンズ(ts)はジャヴォンの神様、(8)マッコイ・タイナー(p)は親分的な存在かな。
バラードの(5)「MY ONE AND ONLY LOVE」はテナー・サックスにはピッタリの選曲です。
(2)「WILL YOU STILL BE MINE」や(7)「THE IN CROWD」にも思い入れがあるんでしょうね。
ジャヴォンの並々ならぬ実力を現したアルバムで楽しめると思います。
特に(5)「MY ONE AND ONLY LOVE」や(9)「LIKE A STAR」のバラード表現が聴きどころ。
適度な刺激のテナーのワン・ホーン・カルテットは聴きやすく落ち着いた大人のジャズとも言えます。
[ ドラ流目立たないけどいいアルバム ]
(中間系)
*JAVON JACKSON QUINTET / NOW
javon jackson(ts)
david gilmore(g), kenny davis(b), greg hutchinson(ds)
dr.lonnie smith(org), lisa fischer(vo)
2006/PALMETTO RECORDS/
ジャヴォン・ジャクソン(ts)の新譜はソウル、ファンク・ジャズ路線です。
「最近の愛聴盤」で紹介したクリス・マクブライド(b)のアルバムではストレートな演奏をしていました。
ここはコンテンポラリーな売れ筋・・・結局、本人はこの路線で行くつもりでしょうか。
(3)、(5)のヴォーカルのリサ・フィッシャーが聴きどころで、これは気に入りました。
ベテランのロニー・スミスのオルガンは(4)でフューチャーされています。
デビッド・ギルモアは益満妙さんのベスト3に上げられていたギタリストです。
「I Remember You」
(中間系)
*JAVON JACKSON QUARTET / PLEASANT VALLEY
javon jackson(ts)
dave stryker(g), larry goldings(org), billy drummond(ds)
1999/Blue Note/
テナーのワンホーンにオルガン・トリオの組合せは、ブルー・ノート好みの企画です。
オルガン入りのジャズはどうしてもFUNK色が強くなるので好みが分かれるところです。
ここでのジャヴォン・ジャックソンは中々いい雰囲気ですしオルガンも控え目で好感が持てます。
どことなくダサくて?かったるいスタイルがジャヴォンの持ち味だと思っています。
4曲目、スティービー・ワンダーの「DON'T YOU WORRY 'BOUT A THING」が印象的。
私はこういうアルバムも好きですがJAZZ FUNKに抵抗のある方にはお勧め出来ません。
(くつろぎ系)
*JAVON JACKSON QUARTET / A LOOK WITHIN
javon jackson(ts), fareed haque(g),
peter washington(b), billy drummond(ds), cyro baptiste(per),
cassandra wilson(vo)(4), dr.lonnie smith(org)(3,6)
1996/Blue Note/
ジャヴォン・ジャクソンのブルー・ノート3枚目のリーダー作です。
ここはロニー・スミスのオルガン入りに注目しました。
やはりオルガン・サウンドはジャヴォンにはピッタリじゃないかと思います。
なんか生き生きとしています。
ディープなカサンドラとの相性もいいかもしれません。
「Recado Bossa Nova」
*JAVON JACKSON SEXTET / FOR ONE WHO KNOWS
javon jackson(ts), fareed haque(g), jacky terrasson(p),
peter washington(b), billy drummond(ds), cyro baptiste(per)
1995/Blue Note/
ジャヴォン・ジャクソンはジャズ・メッセンジャーズ最後のテナー奏者として知られています。
地味で控え目の性格の影響なのか、実力の比してアピール度が低いと思います。
今作はブルー・ノート2作目のリーダー・アルバムです。
ジャヴォンにしては硬派で凝った作りになっています。
っていうか、ちょっと意識しすぎてしっくりこない気がします。
ジャヴォンはもっと軟派にストレートでいいですよ。
ジャヴォンのコルトレーン・ライクなプレイとジャッキー・テラソンの斬新なピアノ・プレイが聴きどころです。