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Dragon's Jazz Corner

Jared Gold (org)


*JARED GOLD TRIO / INTUITION
jared gold(org), dave stryker(g), mcclenty hunters(ds)
2013/Positone/

ジェアド・ゴールドは初見、新進のオルガン・プレイヤーということで気になりました。
顔もちょっと濃い感じだし・・・。
全9曲はメンバーのオリジナル6曲にその他3曲の構成です。
キャロル・キングの曲が2曲含まれているのが目を引きました。

ジェアド・ゴールドは新しいタイプのオルガニストかもしれませんね。
先進のオルガン奏者はラリー・ヤング(org)の影響は避けられない。
ジェアドのオルガンはピアノ的で音使いが多彩です。
ギターとのユニゾンが新鮮でタイトなリズムに乗ったロック調の演奏を繰り広げています。
ゆったりとしたブルージーなオルガン・サウンドを期待していると肩透かしを食います。
急速調の演奏が断然いいのでオルガン・トリオのイメージが狂わされました。

オルガン、ギター、ドラムスはオルガン・トリオのオーソドックスな組み合わせです。
ギターのデイブ・ストライカーはスティープル・チェース盤で聴いたことがあるけどあんまり印象に残っていなかった。
ストライカーの向こう側にはパット・マルティーノ(g)の顔が見えます。
ストライカーの出番も多くてジェアドとの双頭バンドと言ってもいいと思います。

ベストは超高速の(3)「PRO ZECA」です。
こんなに速いオルガン・トリオの演奏は聴いたことがありません。
バックのマックレンティ・ハンターズの激しいドラミングにも驚きました。
ドラマーが前面に出てくる・・・多弁、手数の多さは現在のジャズの流行ですね。
ここにこのトリオの特徴が濃縮されていると思います。
キャロルの大ヒット曲(5)「YOU'VE GOT A FRIEND」はバラード演奏で一息入りました。
オルガン奏者は中々出てこないので貴重だと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系




* JARED GOLD QUARTET / SOLIDS & STRIPES
jared gold(org),
seamus blake(ts), randy napoleon(g), mark ferber(ds)
2008/Posi-Tone Records/

1 Black
2 O-O-H Child
3 The Nest
4 On The Cusp
5 Angela
6 Queen's Gambit
7 Isn't It Romantic ?
8 Splat
9 It Ain't Necessarily So
10 Moonstone


ジェアド・ゴールド(org)を聴くのは2枚目になります。
前回の「INTUITION」(2013)はドラ盤になりました。
前回はトリオでしたが今作は気鋭のテナー奏者のシーマス・ブレイクを加えたカルテット編成です。
先進のオルガン奏者は突っ走る・・・多弁、多彩な表現方法を持っています。
ラリー・ヤング(org)の影響下にあるけれどタイトなリズムに乗ったロック調のサウンドが特徴です。

全10曲は自身のオリジナル4曲とその他6曲の構成です。
ここはシーマス・ブレイクの参加に最大の魅力があります。
シーマスは幅広い音楽性を持っているのでそう単純ではないけれど期待のテナー奏者です。
以前シーマスをライブで見た時には普通のサラリーマン風で真面目で端正な感じがしました。
ジャズマンらしくなく、とても先進のテナー奏者には見えなかったのが面白かったです。
緊張していて人見知りするタイプかもと思いました。
シーマスはマイケル・ブレッカー(ts)〜ボブ・バーグ(ts)を継承するのではと思っていた時もあります。

サウンド的にジェアド&シーマスの相性はバッチリでスピード感溢れる演奏が聴けました。
ランディ・ナポレオン(g)とマーク・フェーバー(ds)も好演していてこの二人のプレイにも注目です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)