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Dragon's Jazz Corner

James Carter (ts,bs,fl)


* JAMES CARTER ORGAN TRIO / LIVE FROM NEWPORT JAZZ
james carter(ts,as,ss), gerard gibbs(org), alex white(ds)
2019/BlueNote/

1 Le Manoir De Mes Reves (D.Reinhardt)
2 Melodie Au Crepuscule (D.Reinhardt)
3 Anouman (D.Reinhardt)
4 La Valse Des Niglos (A.G.Malha)
5 Pour Que Ma Vie Demeure (D.Reinhardt)
6 Fleche d'Or (D.Reinhardt)


ジェームス・カーターは1969年生まれ、ミシガン州デトロイトの出身、まだ50歳なので若いです。
カーターはつかみどころがないジャズ・マンだけど何でも出来る幅広い音楽性の持ち主です。
ノンブレス奏法をはじめ滅茶苦茶に上手いテクニシャンです。
ユニークで変わったところがある・・・サックスのマルチ・プレイヤーで色々とやりたがります。
本人はテナー・サックスが本職でも評価はバリトン・サックスが高いという皮肉な結果になっています。
ここではバリトンは吹いてないので少々天邪鬼な性格かもしれませんね。
その他フルートとクラリネットも演奏します。
以前一度ライブで見てますが大柄のジャズ・マンで威圧感がありました。

今作はニューポート・ジャズ・フェスのライブ盤です。
全6曲は1曲を除いてジャンゴ・ラインハルト(g)の曲を選ぶというのも珍しいです。
やっぱり、ジェームス・カーターだよね、彼しか出せない独特の雰囲気を味わうことが出来ました。
ジェラルド・ギブスのオルガンがまた粘っこくて黒っぽくて最高なんです。
久し振りですよ、こういうオルガンを聴いたのは・・・最近はスマートな人が多かったから。
カーターもギブスもこれでもか、これでもか、とグイグイと迫ってきます。
迫力十分、カーターの咆哮を聴いていると「まともじゃない、相当変わってる」と思うはずです。
全体的にちょっと粗く感じるのはライブ盤なのでやむを得ません。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*JAMES CARTER / GARDENIAS FOR LADY DAY
james carter(ts)
john hicks(p), peter washington(b), victor lewis(ds)
miche braden(vo), etc
2003/SONY/

アメリカ期待のサックス奏者の一人、ジェームス・カーターのビリー・ホリディ(vo)追悼盤です。
メジャーのコロンビアに移籍第一弾になります。彼は日本のDIW盤でも注目されていました。
この人もユニークな演奏スタイルの持ち主でなかなかに一筋縄ではいかないプレイヤーです。
どんな感じと言い表せないんですね。色々な表情を持っています。
野太い音色、ブローにバラード、どちらもいけます。
ここでもストリングスをバックに懐かしいサウンドを聴かせていますが所々で尖がった表現もしています。
2曲にヴォーカルが入り「温故知新」、私はかなり面白いアルバムだと思いました。
ホリディの有名曲「奇妙な果実」の解釈、咆哮は新鮮。

[ ドラゴン流目立たないけどいいアルバム ]

(中間系)




*JAMES CARTER / IN CARTERIAN FASHION
james carter(ts,as,bs,bcla), cassius richmond(as)  
dwight adams(tp), kevin carter(g) 
(org):henry butler, cyrus chestnut, craig taborn
 (b):jaribu shahid, tteve kirby
(ds):tani tabbal, leonard king, alvester garnnet
1998/ATLANTIC/

マルチリード奏者、ジェームス・カーターの新作です。
基本的には、色々な楽器を演奏するのは、まとまりに欠けるので好きではありません。
やっぱり流行っているのか、ここでもバックはオルガンでソウル色の強い作品になっています。
この人のテナーはずるずるとした歯切れの悪さに特徴がありますから、
元々はR&B系が好きなプレイヤーかも知れません。高音部も多用します。
しかし、サウンドそのものには個性を感じますので、これが好きな人もいると思いますよ。
そしてなんとここにも、サイラス・チェスナットがオルガンで2曲に参加しています。

(中間系)




*JAMES CARTER QUARTET / THE REAL QUIETSTORM
james carter(bs,ts,as,ss,bcl,bfl),
graig taborn(p), jaribu shahid(b), tani tabbal(ds),
dave holland(b), leon parker(ds), etc
1995/Atlantic/

ジェームス・カーターのジャズ・メジャー・レーベル・デビュー盤です。
多彩な表現力を駆使するカーターにはつかみどころがありません。
まずはテクニックが凄い・・・これほど楽器を自在に操る人は少ないです。
何でも出来るということは節操がないにも通じるのでその案配がむずかしい。
バリトン・サックスの(1)「Round Midnight」は珍しくストレートに吹いた好演が聴けました。
古典的なスイング・スタイルはドン・バイアス系です。

「Round Midnight」、「Born To Be Blue」、etc



*JAMES CARTER QUARTET / JURASSIC CLASSICS
james carter(ts,as,ss),
graig taborn(p), jaribu shahid(b), tani tabbal(ds)
1994/DIW/

ジェームス・カーターの2枚目のリーダー・アルバムはジャズ名曲作品集です。
自在の表現を可能にする抜群のテクニックと演奏には強烈な個性を感じます。

「Take The A Train」、「Out Of Nowhere」、「Epistrophy」、
「Ask Me Now」、「Equinox」、「Sandu」、「Oleo」