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Jakob Dinesen (ts)


* JAKOB DINESEN QUARTET / UNCONDITIONAL LOVE
jakob dinesen(ts),
jacob artved(g), felix moseholm(b), jeff"tein"watts(ds)
2022/Stunt/


1 Say
2 Unconditional Love (G.Allen)
3 Bahoup
4 Jaden's Jam
5 Here Comes Marvin
6 Pharoah
7 Melancholia (D.Ellington)
8 Yahya
9 Tyk Onsdag


デンマークを代表するテナー奏者、ヤコブ・ディネセンの作品です。
2003年のカート・ローゼンウィンケル(g)との共演盤はベスト3に上げました。
もう20年も前になるけど月日が経つのは本当に早いです。

全9曲は2曲を除いて自身のオリジナルです。
表題曲の「Unconditional Love」は早世したジェリ・アレン(p)の作品。
ディネセンのルーツはジョン・コルトレーン〜ウェイン・ショーターにあります。
(6)「Pharoah」は明らかにファラオ・サンダース(ts)を指した作品でしょうね。
ファラオが亡くなったのは今年の9月なので何か感じるものがあったのかな。
ディネセンの音楽にはある種の緊張感が伴います。
でもそれは決して不快なものではなくて心の奥に触れてくる感じがします。
実にクールな感覚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*JAKOB DINESEN QUARTET / P.S.I LOVE YOU
jakob dinesen(ts),
darin pantookomol(p), anders ac christensen(b), jakob hoyer(ds),
per mollehoj(g), hugo rasmussen(b), magnus hiorth(p)(6)
2014/Cloud/Stunt/

デンマークを代表するテナー奏者、ヤコブ・ディネセンのバラード作品集です。
2003年のカート・ローゼンウィンケル(g)との共演盤はベスト3に上げました。
それから早10年が過ぎ、「どんな感じになったのか?」・・・楽しみにトレイに乗せました。
音数は少なく静かにグッと凝縮されてはいるけれど根っこには熱い思いが溢れています。
これが思わぬ緊張感を生んでひと味違うバラード・アルバムになっています。

全9曲はよく知られたスタンダード4曲に自身のオリジナル4曲、その他1曲の構成です。
クールでビブラートを効かせた奏法はスタン・ゲッツやベン・ウェブスターの影を感じます。
でもディネセンのルーツはジョン・コルトレーン〜ウェイン・ショーターにあるのでよりモダンな展開。
ピアノとの共演が1、3、5、6、7、9の6曲、ギターが2、4、8の3曲、曲によりストリングスも入っています。
日本盤のみのボーナス・トラックが(6)のマグナス・ヨルト(p)との共演です。
ボーナス・トラックが真ん中に入っているのも珍しいですね。

共演のダリン・パントゥコモルはタイのピアニストでディネセンと意気投合したとのこと。
付かず離れず、でも寄り添うように・・・見事な間合いと絶妙なタイミングを持っています。
ディネセンがデュオ・アルバムを出したいと思ったのも当然ですね。
表題曲の(4)「P.S. I Love You」や(7)「Tenderly」が良かった。
自作の(2)「Yasmin」は「バークリースクエアのナイチンゲール」のテーマが入っていました。
ギターやストリングスの効果も抜群で極上のテナー・サックス・バラードを楽しめる逸品です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*JAKOB DINESEN QUARTET / LADY WITH A SECRET
THE JAZZPAR PROJECT 2004

jakob dinesen(ts)
ben besiakov(p), eddie gomez(b), nasheet waits(ds)
2005/STUNT RECORDS/

1 Ray's Sting
2 Srebrenica
3 It's All In Your Head
4 Lady With A Secret
5 'Round Midnight
6 NorMalization
7 Ray's Sting Rough Mix

1990年から行われているデンマークの「THE JAZZPAR PRIZE]の2004年のウィナーはアルド・ロマーノでしたが、
先日紹介したばかりで [ ドラゴン流目立たないけどいいアルバム ]にしました。
今作は同じく2004年の「THE JAZZPAR COMBO LEADERS」部門の受賞者のヤコブ・ディネセン(ts)です。
強力なピアノ・トリオをバックにグイグイと吹きまくるディネセンは圧巻です。
がっちりと決まった重厚なこのカルテットは受賞するにふさわしいコンボだと思います。
ディネセン4曲、ベシアコフ1曲、モンク1曲の構成です。
ライブ盤なので1曲づつが比較的長いですが、メンバーも意欲的な演奏を繰り広げていて聴き応えは十分です。
ディネセンはジョン・コルトレーン〜ウエイン・ショーターのライン上にありますが、デンマークのみならず、
ヨーロッパの主流派テナー奏者として注目に値する逸材だと思っています。
2002年のカート・ローゼンウィンケル(g)との「EVERYTHING WILL BE ALL RIGHT」↓も素晴らしかったですよ。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)




*JAKOB DINESEN & KURT ROSENWINKEL
/ EVERYTHING WILL BE ALL RIGHT
jakob dinesen(ts), kurt rosenwinkel(g)
anders christensen(b), kresten osgood(ds)
2002/STUNT RECORDS/

1 Limbo
2 Lingam
3 Waltz For My Wife
4 Everything Will Be All Right
5 Det Er Surt At Hedde Kurt
6 El Hueco
7 Time Remembered
8 26,2
9 Nuages


デンマークのヤコブ・ダイネセン(ts)とカート・ローゼンウィンケル(g)の組み合わせです。
全9曲、ヤコブのオリジナルが5曲とエバンス、コルトレーンのほかに、
1曲目にウェイン・ショーター、最後の9曲目にジャンゴ・ラインハルトが配置されています。
飛び跳ねるようなサウンドは実に新鮮かつ刺激的です。
このように浮揚感のある不思議な感覚にはゾクゾクっとします。
案外と心地良く感じるのはなぜなんでしょうか。
いつも思うことですがカート・ローゼンウィンケルの存在感が光ります。
彼は今までにはいなかった新しいタイプのジャズ・ギタリストです。
新感覚のジャズに興味のある方なら是非聴いてほしいですね。

「2003年度ベスト3」の一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)