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Dragon's Jazz Corner

Jacky Terrasson (p)


* TERRASSON & BELMONDO / MOTHER
jacky terrasson(p), stephane belmondo(tp,flh),
2016/Impulse/

1 First Song (C.Heden)
2 Hand In Hand (J.Terrasson)
3 Lover Man (J.Davis/R.Ramirez/J.Sherman)
4 La Chanson D'he'le'ne (P.Sarde/J-L.Dabadie)
5 In Your Own Sweet Way (D.Brubeck)
6 Pic Saint-Loup (J.Terrasson/S.Belmodo)
7 Mother (J.Terrasson)
8 Fun Keys (J.Terrasson)
9 Les Valseiuses (S.Grappelli)
10 Souvenirs (S.Belmondo)
11 You Don't Know What Love Is (D.Raye/G.Depaul)
12 Pompignan (J.Terrasson/S.Belmondo)
13 You Arev The Sunshine Of My Life (S.Wonder)
14 Que Reste-T-Il De Nos Amours (L.Chauliac/C.Trenet)


ジャッキー・テラソン(p)を聴くのも久し振りです。
ベテラン・トランぺッターのステファン・ベルモンドとのデュオ作品に興味を惹かれました。
トランペット&ピアノはルビー・ブラフ(cor)とエリス・ラーキンス(p)以来気になる組み合わせです。

内容はほぼ予想が付きました。
予想通り、しっとりとした落ち着いた流れです。
全14曲は多彩な選曲で1分前後が3曲、長くても5分ほどで変化に富んでいて飽きさせません。
テラソンとベルモンドの濃密なコラボレーションが聴きどころになりました。
秋の夜長にじっくりと聴くには最適なアルバムだと思います。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*JACKY TERRASSON / MIRROR
jacky terrasson(p)
2007/BLUE NOTE/

ピアニストの音楽性やルーツを探るにはソロ・ピアノが一番という説があります。
私は個人的にソロ・ピアノは好みではないのであまり買うことはありません。
しかし、以前から気になっているジャッキー・テラソンということでつい手が伸びてしまいました。
前作の「Smile」が2002年で、自己名義ではなんと5年振りのリリースなのでなおさらです。
ジャッキーを最初に聴いたのはたしかバルネ・ウィラン(ts)のアルバムだったと思います。
その後、モンク・コンペテイションで優勝して実力が広く認められました。
この作品でもやはり底辺に流れているのはセロニアス・モンクでその影響が色濃く反映されています。
超絶技巧を持っているので表現力は自在で多彩ですが私にはどうもそれがマイナスになっているような気がします。
音数をもっと減らしても深味が欲しいと思いました。
今作のソロ・ピアノはオリジナル5曲、スタンダード6曲の構成です。
オリジナルは総じて多弁な展開になっていますがブルースの表現力は光っています。
スタンダードでは「Caravan」、「You've Got A Friend」、「Everything Hoppens To Me」、
あたりの解釈と表現が聴きどころになると思います。
やはり一筋縄ではいかないプレイヤーです。

(まじめ系)




*JACKY TERRASSON TRIO / SMILE
jacky terrasson(p), sean smith(b), erik harland(ds)
remi vignolo(eb)(2,4,5)
2002/BLUE NOTE/

1 Parisian Thoroughfare
2 Mo Better Blues
3 Smile
4 Sous Le Ciel De Paris
5 Isn't She Lovely ?
6 The Dolphin
7 Nardis
8 Autumn Leaves
9 My Funny Valentine
10 59
11 Le Jardin D'hiver
12 L'education Sentimentale
13 L'air De Rien


注目のピアニスト・シリーズみたいな展開になってきました。
今回はジャッキー・テラソンです。
ジャッキー・テラソンが一般的に知られるようになったのはフランス・ジャズ界の大御所、
バルネ・ウィラン(ts)の作品で共演してからだと思います。
その後はアメリカに舞台を移し、カサンドラ・ウィルソン(vo)とのコラボレーションでも注目を集めました。
今作品はフランス・ブルー・ノート・レーベルからの一枚、オリジナルは2曲、選曲も魅力的ですね。
「AUTUMN LEAVES」、「MY FUNNY VALENTINE」などの良く知られたスタンダード・ナンバーの
アプローチに非凡な才能を見て取れます。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)



*JACKY TERRASSON / A PARIS...
jacky terrasson(p)
stefano di battista(sax), bireli lagrene(g), stefon harris(mar) etc.
2001/BLUE NOTE/

1 Plaisir D'amour
2 Les Chemins De I'amor
3 Jeux Interits
4 A Paris
5 I Love Paris In The Springtime
6 Que Reste-T'il De Nos Amours ?
7 Ne Me Quitte Pas
8 La Vie En Rose
9 Nantes
10 La Marseillaise
11 Rue Des Lombards
12 L'aigle Noir
13 I Love You More
14 Metro


ジャッキー・テラソンの新作はいつもより題材がやわらかいので聴き易いと思います。
何気なくBGMで聴いていても時々おやっという新鮮なフレーズが出てきます。
思わず聞き入ってしまうのでさすがだなあと思いました。
若手ピアニストではブラッド・メルドーとこのジャッキー・テラソンが個性と可能性を感じさせます。
今作は彼のアルバムとしては面白い企画物になるでしょうね。
いずれ評価される可能性が高いです。持っていてソンはない作品だと思います。
ゲスト陣も豪華ですし、一曲一曲が短くて珠玉の短編集を読んでいるようです。
パリの粋を感じさせるので私は結構好きですね。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*JACKY TERRASSON / WHAT IT IS
jacky terrason(p), mino cinelu(ds,per), fernando saunders(elb)
adam rogers(g), rick centalpnza(fl), gregoire maret(hca), etc
special guest : michael brecker(ts)
1999/BLUE NOTE/

第一印象は、これは本当にジャッキー・テラソンなのかということでした。
今までとは、雰囲気がまったく異なるアルバムです。
ラテン・タッチのポリ・リズムを取り入れた、新しい方向性を示したものです。
ここでの注目は、パーカッション奏者のミノ・シネルで、この人の送り出すリズムを
聴いているだけでも、このアルバムは十分魅力的です。
テラソンもリラックスしたストレートな演奏を聴かせており、
もうひとつ音楽の幅が広がったように思います。
マイケル・ブレッカーが2曲に参加していますが、やはり凄い、
その他のミュージシャンも個性的で中々面白いですよ。
彼の新しい船出の作品で、これからどう展開していくのか、興味深いものがあります。

(中間系)




*JACKY TERRASSON & CASSANDRA WILSON / RENDEZVOUS
jacky terrasson(p), cassandra wilson(vo),
lonnie plaxico(b), mino cinelu(per), kenny davis(b)(2,13)
1997/Blue Note/

1 Old Devil Moon
2 Chan's Song (Jacky Trio)
3 Tennessee Waltz
4 Little Boy Lost
5 Autumn Leaves (Jacky Solo)
6 It Might As Well Be Spring
7 My Ship
8 I Remember You
9 Tea For Two
10 If Ever I Would Leave You
11 Chicago 1987 (Jacky Solo)
12 Come Rain Or Come Shine
13 Medieval Blues (Jacky Trio)


ジャッキー・テラソン(p)とカサンドラ・ウィルソン(vo)の共演盤は発売当時大きな話題になりました。
ジャズ盤としてはかなり売れたんじゃないかと思います。
が、しかし日本ではジャッキーもカサンドラもいまいちパッとしない印象を持っています。
その理由は何でしょうね?
ジャッキーはかの有名なモンク・コンペの優勝者で超絶技巧の持ち主です。
カサンドラは中性的な声質で20世紀最後のジャズ・ヴォーカリストと言われた逸材です。
両者共に妥協がなく、深くて濃いクセのある音楽性は大衆に迎合しません。
その実力は十分ですが一筋縄ではいかないので親しみやすいとはいかないのも事実です。

さて今作はそんな二人のスタンダード作品集です。
ジャッキーのピアノ・トリオやジャッキーのソロ・ピアノも聴ける構成でよく出来ています。
カサンドラのディープな歌声と共にコアなジャズ・ファンにも十分に通用すると思います。
90年代ジャズ・ヴォーカルの名盤の一枚です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)




*JACKY TERRASSON TRIO / JACKY TERRASSON
jacky terrasson(p), ugonna okegwo(b), leon parker(ds)
1995/Blue Note/

ジャッキー・テラソン(p)のメジャー・レーベルのデビュー盤です。
スタンダード作品集ですが才能がキラキラと輝いています。
独特の解釈と斬新なサウンドは聴く者の心を捉えて離しません。

「I Love Paris」、「My Funny Valentine」、「Bye Bye Blackbird」、
「I Fall In Love Too Easily」、「Time After Time」、「For Once In My Life」、
「What A Difference A Day Made」、「Sophisticated Lady」