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Dragon's Jazz Corner

Houston Person (ts)


* HOUSTON PERSON SEXTET / RAIN OR SHINE
houston person(ts), warren vache(cor)(1,2,4,6,8), rodney jones(g)(except7),
lafayette harris(p), matthew parrish(b), vincent ector(ds)
2017/High Note/

1 Come Rsain Or Come Shine (J.Mercer/H.Arlen)
2 132nd And Madison (O.A.Gumbs)
3 Everything Must Change (B.Ighner)
4 Learnin' The Blues (D.V.Silvers)
5 I Wonder Where Our Love Has Gone (B.Johnson)
6 Soupbone (R.Jones)
7 Never Let Me Go (J.W.Scott)
8 Our Day Will Come (M.Garson/B.Hilliard)
9 Danny Boy (Public Domain)


ヒューストン・パーソン(ts)は83歳になりました。
まだ意欲は十分に感じる・・・この年でのリーダー・アルバムは凄いです。
多少の衰えは感じるけれどもしょうがない・・・むしろここまで現役でいることだけでも立派です。
パーソンより年上で頑張っているのは84歳になったウェイン・ショーター(ts)以外には思い浮かびません。
どこまで現役でいられるのかには興味があります。
ピアニストだとハンク・ジョーンズの91歳、ジョン・ルイスの90歳が記憶に残っています。

全9曲はメンバーのオリジナル1曲にその他8曲の構成です。
共演者での注目はウォーレン・バシェ(cor)とロドニー・ジョーンズ(g)です。
バシェは意外な組み合わせ・・・ソウル色の強い演奏は初めて聴きました。
同じコルネット奏者のナット・アダレイやルビー・ブラフの影響下にあるのがよく分かりました。
ロドニー・ジョーンズはファンキー&ソウルなギタリストなので相性ピッタリの組み合わせです。
ベストはワン・ホーンでじっくりと聴かせる(3)「Everything Must Change」です。
ここではジョーンズの艶やかでユニークな素晴らしいギター・プレイが聴けました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*HOUSTON PERSON QUINTET / TO ETTA WITH LOVE
houston person(ts)
stan hope(p), paul bollenback(g), per-ola gadd(b), chip white(ds)
2004/HIGHNOTE/

今週は熟年の渋いテナー奏者が2枚の紹介になりました。
それぞれの持ち味が大きく異なるので聴き比べてみるのが面白かったです。
お正月はお休みではあるけれど、所用や人の出入りがあってけっこう慌しいですね。
そんな時にホッとしてくつろげるアルバムが欲しくなりませんか。
ヒューストン・パーソンはそんな時には頼りになるお助けマンです。
カクテル・テナー風でどれを聴いても金太郎飴みたいなものですが癒しのテナーとして時々聴きたくなります。
このところ毎年コンスタントにリリースしているので売れているんでしょうね。
これはエッタ・ジョーンズ(vo)に捧げた作品で全10曲は全て唄ものになっています。
唄ものはメロディ・ラインが美しいのでBGMで流しているとちょうど良い按配です。
特にこれといったことはありませんが安心感と安定感が最大の特徴です。
まろやかでやわらかい音色はクール・テナーそのものの趣です。

「It's Magic」、「Love Walked In」、「Don't Misunderstand」、「I Should Care」、
「Don't Go To Strangers」、「For All We Know」、「Since I Fell For You」、
「Ain't Misbebavin'」、「What A Wonderful World」、「Gee Baby Ain't I Good To You」

(くつろぎ系)




*HOUSTON PERSON QUINTET / SOCIAL CALL
houston person(ts)
stan hope(p), pail bollenback(g), per-ola gadd(b)
chip white(ds)
2003/HIGHNOTE/

ヒューストン・パーソン(ts)もこのところコンスタントに作品をリリースしています。
内容はほぼ同じだと思いながらもつい買ってしまうという感じです。
こういったカクテル・テナー風のジャズにも根強いファンがいるということですね。
今回はメンバーを一新して新味を出していますが雰囲気は相変わらずムーディです。
グラスを片手に気軽に聴きたい一枚。

「Social Call」、「If You Could See Me Now」、「Juicy Lucy」、
「Evening Star」、「The End Of A Love Affair」、「Bewitched」、
「I'll Let You Know」、「Stolen Sweet」、「Day Dream」、
「Easy Walker」、「Some Other Spring」

(くつろぎ系)




*HOUSTON PERSON QUINTET / SENTIMENTAL JOURNEY
houston person(ts), russell malone(g)(1,3,5,6)
richard wyands(p), peter washington(b), grady tate(ds)
2002/HIGHNOTE/

ヒューストン・パーソン(ts)もコンスタントにアルバムを出しています。
彼みたいな癒し系のテナー奏者にも私を含めて根強い支持がある証拠です。
スタンダードを中心に甘く切ないテナー・サウンドを聴かせてくれます。
たまにはこういうのもよろしいのではないでしょうか。
今作品は前作のメンバーにラッセル・マローン(g)をゲストに迎えて新味を加えています。

「Sentimental Journey」、「A Sunday Kind Of Love」、「It Had To Be You」、
「Fools Rush In」、「Black Velvet」、「Save Your Love For Me」、「What'll I Do」、
「I Love You Yes I Do」、「Canadian Sunset」

(くつろぎ系)




*HOUSTON PERSON QUARTET / BLUE VELVET

houston person(ts)
richard wyands(p), ray drummond(b), grady tate(ds)
2001/HIGH NOTE/

ヒューストン・パーソン(ts)、こういったムード・テナーもたまには聴きたくなります。
このところコンスタントに新作を出してくれています。
バックには気心の知れたメンバーを起用してやわらかく温かなサウンドを聴かせてくれました。
リチャード・ワイアンズ(p)やグラディ・テイト(ds)の参加も嬉しいですね。
ボビー・ヴィントンの大ヒット曲、「ブルー・ヴェルベット」を取り上げたのも懐かしかったです。
ムードは満点、深夜のくつろぎのひと時にはピッタリのアルバムです。

「Everyyhing I Have Is Yours」、「Wonder Why」、「Blame It On My Youth」、
「Too Late Now」、「There's No You」、「Be My Love」、「I Want To Talk About You」、
「I Hadn't Anyone Till You」、「Blue Velvet」

(くつろぎ系)




* HOUSTON PERSON QUARTET / IN A SENTIMENTAL MOOD
houston person(ts),
stan hope(p), george kaye(b), chip white(ds)
2000/HighNote/

1 Don't Get Around Much Anymore
2 Tenderly
3 Skylark
4 You Don't Know What Love Is
5 The Way We Were
6 My Funny Valentine
7 All The Things You Are
8 Good Morning Heartache
9 Without A Song
10 In A Sentimental Mood
11 Embraceable You
12 Deed I Do


ヒューストン・パーソンは1934年生まれで現在82歳です。
未だに現役で頑張ってくれているのは嬉しいです。
元々はソウル色が強いテナー・マン。
1960年代から活躍していますがその頃はまったくのノーマークでした。
その後は長く歌手のエッタ・ジョーンズと行動を共にしていたようなので知らなかったです。
90年代になってHighNote盤を聴いてからCDショップで見かける度に買うようになりました。
ソウル・ジャズやスムーズ・ジャズとは一線を画す、落ち着いた雰囲気のムード溢れるジャズです。
安定した実力の持ち主で太くてソフトな音色はテナー・サックスの魅力が十分です。
いつも甘くムーディな演奏に癒されています。
今作はその特徴が最も強く現れた作品だと思います。

(くつろぎ系)




* TEDDY EDWARDS & HOUSTON PERSON QUINTET / CLOSEENCOUNTERS
teddy edwards(ts), houston person(ts),
stan hope(p), ray drummond(b), kenny washington(ds)
1999/HighNote/

1 Twisted
2 Blue And Sentimental
3 Pennies From Heaven
4 Night Train
5 I Don't Stand A Ghost Of A Chance
6 The Breeze And I
7 Little Girl Blue


テディ・エドワーズとヒューストン・パーソンのベテラン・テナー・マン共演の作品です。
テディ・エドワーズは西海岸を中心に活躍していました。
一時期クリフォード・ブラウン(tp)&マックス・ローチ(ds)の名コンボに在籍したこともあります。
1924年生まれ2003年に78歳で亡くなっています。
テディの音色はソフトで明るくあっさりタイプです。
ヒューストン・パーソンは1934年生まれなのでテディより10歳若いです。
こちらは84歳で未だ現役なのでジャズ怪物の一人になりますね。
パーソンは本来ソウル色が強かったですがソフトなムード路線に転換して成功しました。
現在はHighNoteレーベルの看板テナー奏者でプロデューサーも兼任しています。

そんな二人のテナー・プレイが満喫できるアルバムで徳用盤です。
特に(7)「Little Girl Blue」が聴きどころで、二人のバラード奏法を聴いて欲しい。
(3)「Pennies From Heaven」の絶妙なノリにも注目しました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*HOUSTON PERSON QUINTET / SOFT LIGHT
houston person(ts), russell malone(g),
richard wyands(p), ray drummond(b), grady tate(ds)
1999/HIGH NOTE/

ヒューストン・パーソン(ts)のスタンダード作品集です。
金太郎飴的ではあるけれどこの味は捨てがたいものがあります。

「Here's That Rainy Day」、「I Only Have Eyes For You」、「It Might As Well Be Spring」、
「Do Nothing Till You Hear From Me」、「At Last」、「The Night We Called It A Day」、
「It Shouldn't Happen To A Dream」、「I'll Be Around」、「Hey There」、「If」




* HOUSTON PERSON SEXTET / WHY NOT !
houston person(ts), philip harper(tp), randy johnson(g),
joey defrancesco(org), winard haper(ds), sammy figueroa(cong,per)
1990/Muse/

1 Why Not ?
2 As Time Goes By
3 Namely You
4 Where Is Love
5 Joey's Blues
6 Blue Gardenia
7 Deed I Do


ヒューストン・パーソン(ts)の1990年のミューズ盤です。
近年パーソンはじわじわと人気上昇中でジャズ友との話題になることも多くなりました。
現在80歳を過ぎてもなおHighNoteレーベルの看板テナー奏者として演奏しているのは凄いです。
私にとっても気になるテナー奏者の一人になっているので見つけたら必ず手が伸びます。
ここはハーパー・ブラザーズとの共演とジョーイ・デフランチェスコ(org)の参加に注目です。
当時若手のデフランチェスコにとっても胸を借りるにちょうど良い相手だったと思います。
ベテランのソウル・テナー奏者との共演は勉強になったのではないかな。

全7曲はパーソンの(1)、デフランチェスコの(5)とその他5曲の構成です。
今から30年近く前のアルバムなのでパーソンも音が若くてパワフルで切れ味もありました。
ビック・トーンでブルージーに聴かせる(2)「As Time Goes By」が素晴らしい。
ゆったりとした流れの(6)「Blue Gardenia」も良かったです。

(くつろぎ系)