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Dragon's Jazz Corner

Herbie Hancock (p)


*HERBIE HANCOCK / RIVER the joni letters
herbie hancock(p), wayne shorter(ts,ss), dave holland(b),
vinnie colaiuta(ds), lionel loueke(g), norah jones(vo),
tina turner(vo),corinne bailey rae(vo), joni mitchell(vo),
luciana souza(vo), leonard cohen(vo)
2007/VERVE/

1 Court And Spark
2 Edith And The Kingpin
43 Both Sides Now
4 River
5 Sweet Bird
6 Tea Leaf Prophecy
7 Solitude
8 Amelia
9 Nefertiti
10 The Jungle Line


ハービー・ハンコックは今回フォークを中心に絶大な人気を誇るジョニ・ミッチェルを取り上げました。
(7)、(9)のエリントンとショーターの作品を除いては全てミッチェルの手になるものです。
ミッチェルの幅広い音楽性はクロスオーバー、フュージョン系のプレイヤーに与えた影響は大きく、
彼らのジャズ・アルバムにも彼女の曲が数多く演奏されています。
独特の節回しと土の香りは多くのジャズ・ミュージシャンが好きなんだろうと思います。
今をときめくノラ・ジョーンズもデビュー時にはミッチェルの影響を強く受けていると感じたものです。
ここではそのノラ・ジョーンズやティナ・ターナーを始めとして6人の歌手が起用されています。
(6)ではジョニ・ミッチェル自身も参加しているという豪華な顔ぶれです。
それぞれがミッチェルのディープな世界を展開させていてその世界を堪能することができます。
いずれの曲も心に沁みてくる素晴らしい出来栄えで私はぐっと引き込まれてしまいました。
リリカルではあるけれどリズムにはラテンも、ハービー・ハンコックの才能を感じる秀作です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*HANCOCK & BRECKER & HARGROVE
/ DIRECTIONS IN MUSIC LIVE AT MASSEY HALL

herbie hancock(p), michael brecker(ts), roy hargrove(tp)
john patitucci(b), brian blade(ds)
2002/VERVE/

これだけのメンバーが揃うとやはり聴かざるを得ませんね。
その上、ライブの真剣勝負となれば緊張感が溢れる演奏になるのは自然の理です。
マイルス&コルトレーンに捧げるアルバムですが3人3様の素晴らしいプレイを聴かせてくれました。
特にマイケル・ブレッカー(ts)は絶好調だったと思います。

「The Sorcerer」、「So What/Impressions」、「Naima」、「Transition」、「My ship」

(まじめ系)




*HERBIE HANCOCK / GERSHWIN'S WORLD
herbie hancock(p), kathleen battle(vo), james carter(ts),
chick corea(p), kenny garrett(as), eddie henderson(tp),
joni mitchell(g,vo), wayne shoter(ts), stevie wonder(vo,hca), etc
1998/VERVE/

[ Swing Journal : ゴールド・ディスク ]



*HERBIE HANCOCK TRIO / TRIO '81
herbie hancock(p), ron carter(b), tony williams(ds)
1981/Sony/

ービー・ハンコックのトリオ盤は少ないので貴重です。

「Stable Mates」、「Dolphin Dance」
「That Old Black Magic」



* HERBIE HANCOCK / FEETS DON'T FAIL ME NOW
herbie hancock(key,vo)
james gadson(ds), eddie watkins(b), ray obiedo(g), bill summers(per),
ray parker jr(g), wah wah watson(g), bennie maupin(ss), etc
1979/CBS/

Side A
1 You Bet Your Love
2 Trust Me
3 Ready Or Not
Side B
1 Tell Everybody
2 Honey From The Jar
3 Knee Deep


ハービー・ハンコック(p)もまたは1970年代にはエレクトリック・サウンドに傾倒していました。
ハンコックは先取の気概を持っていた。
もちろん親分のマイルス・ディヴィス(tp)の影響はあったでしょうね。
でも「ウォーター・メロンマン」を作ったりしているのでポップな音楽性は持っていました。
フュージョン系では73年に出した「ヘッド・ハンターズ」が一番知られていると思います。

さて今作ですが「そろそろ終わりになるかな」と感じさせるところが面白いです。
ほぼ10年間この系統のサウンドを追いかけてきてやり尽くした気がします。
この後ハンコックは急速に自身の音楽に対する意欲を失ってしまった。
プロデュース業に重きを置くようになります。
若い頃のカミソリのような切れっ切れのハンコックを知る者にとっては残念でなりません。

(くつろぎ系)




*HERBIE HANCOCK TRIO / TRIO '77
herbie hancock(p), ron carter(b), tony williams(ds)
1977/Sony/

ービー・ハンコックのトリオ盤は少ないので貴重です。

「Speak Like A Child」、「Milestones」




* HERBIE HANCOCK QUINTET / MAIDEN VOYAGE
freddie hubbard(tp), george coleman(ts),
herbie hancock(p), ron carter(b), anthony williams(ds)
1957/Blue Note/

Side A
1 Maiden Voyage
2 The Eyes Of The Hurricane
3 Little One
Side B
1 Survinal Of The Fittest
2 Dolphin Dance


ハービー・ハンコック(p)がブルーノートに残した名盤です。
この頃のハンコックは本当に輝いていた。
マイルス・ディヴィス・クインテットのピアニストとしてその才能を十分に開花させていました。
ゾクゾクするほどの切れ味と凄み・・・一音一音がギラギラと燃え滾っていた。
この頃世界のジャズ・ピアニスト達に最も影響を与えたのがハンコックだったと思います。
それにしてもハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)のトリオが素晴らしい。
いつ聴いても背筋に寒気を感じます。
モダン・ジャズ史上最高のリズムセクションだったと思っているので見出し育てたマイルスも凄いです。

ここはそのまんまの3人が参加していてフレディ・ハバード(tp)とジョージ・コールマン(ts)のフロント2管。
ハバードは当然だけどウェイン・ショーター(ts)ではなくてコールマンが起用されたのは何か理由があったと思う。
普通ならショーターだけどコールマンはショーターの一つ前のマイルス・コンボのテナー・マンだった。
でも結果的にはそれが功を奏したのかもしれない・・・コールマンのちょっと緩んだ感じが親近感を与えています。
ハンコックの「Maiden Voyage」と「Dolphin Dance」は大ヒット曲で、今でも演奏されることが多いです。
前述したけどここのピアノ・トリオによる演奏もバッキングも、何ともたまりませんよ。

(中間系)