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Helen Sung (p)
*HELEN SUNG TRIO & QUARTET / GOING EXPRESS
helen sung(p), lonnie plaxico(b), eric harland(ds),
seamus blake(ts,ss)(1,2,3,4,7)
2010/Sunny Side/
1 Going Express
2 Bitter
3 Love For Sale
4 Hope Springs Eternally
5 In Walked Bud
6 Eronel
7 Bittersweet
8 Lotus Blossom
ヘレン・スン(P)を聴くのは2枚目になります。
今作はライブ盤で前半がカルテット、後半がトリオ中心の構成になっています。
前回の紹介で、「ルーツはやはりセロニアス・モンク&ビル・エバンスのミックスタイプで
現在のピアニストの主流派です」と書いています。
ジャケットを見るとこの5年位でだいぶ雰囲気が変わった感じがしますがどうなんでしょう。
順調に実力を伸ばして活動の場を広げているようですね。
ここではニューヨークの最先端のプレイヤーとの共演を実現して自己の音楽表現を強化しています。
シーマス・ブレイク(ts,ss)はジョシュア・レッドマンやマーク・ターナー系の新感覚サックス奏者ですが、
それほど強く個性を発揮させることもないのでサイドマンとして引っ張りだこになっています。
特にソプラノ・サックスの表現力に長足の進歩が認められました。
ロニー・プラキシコはジェイソン・モラン(p)やドン・バイロン(cl)と共演している一癖あるベーシスト。
エリック・ハーランドは近年最も注目されているドラマーですね。
強力な布陣を配して、予想通りに刺激的かつ先鋭的なジャズを聴かせてくれました。
これが彼女中心じゃなかったらどこに飛んで行くか分からない危うい布陣ともいえます。
やはり女性ならでは繊細さとやさしさを持っています。
(4)「HOPE SPRINGS ETERNALLY」はその雰囲気が出ていてとてもいい感じがしました。
ピアノ・トリオで演奏される(5)「IN WALKED BUD」も秀逸でクリアで瑞々しいモンクが聴けます。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
*HELEN SUNG TRIO / HELENISTIQUE
helen sung(p), derrick hodge(b), lewis nash(ds)
2005/FRESH SOUND NEW TALENT/
1 H*Town
2 Lover
3 Sweet And Lovely
4 Voyage
5 Willow Weep For Me
6 Where Or When
7 Black Norcissus
8 Bye Ya
9 Cottontail
10 Carolina Shout
11 Alphabet Street
12 H*town
ヘレン・スン(p)はアメリカのヒューストン出身の韓国系アメリカ人ということになるでしょうか。
スペインの「Fresh Sound New Talent」盤は多くの新人の登竜門になっています。
基本的に全てお任せの姿勢を貫いているのでそのプレイヤーの音楽性や本質が出ます。
新人に好き勝手に演らせるレーベルはそうないのでそれだけでも貴重だと思っています。
ここでの彼女はオリジナルは1曲だけであとは主にスタンダード作品で勝負しています。
スタンダードは多くの人が取り上げるので、独自の解釈で聴かせるのは案外むずかしいです。
それだけ自信を持っているという見方も出来ますね。
女性ならではの繊細な表現力で興味深く聴くことができました。
ルーツはやはりセロニアス・モンク&ビル・エバンスのミックスタイプで現在のピアニストの主流派です。
ベテランのルイス・ナッシュ(ds)を起用して安定感を増す狙いも成功しています。
インパクトはやや軽めですが、将来性に期待して「ドラ流・・・」にしました。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)