[トップページ]



Dragon's Jazz Corner

Graham Dechter (g)


* GRAHAM DECHTER QUARTET / MAJOR INFLUENCE
graham dechter(g),
tamir hendelman(p), john clayton(b), jeff hamilton(ds)
2021/Capri Records/

1 Orange Coals
2 Reference
3 Major Influence
4 Moonithology
5 Minor Influence
6 Pure Imagination(L.Bricusse/A.Newley)
7 Bent On Monk
8 Billy's Dilemma


グラハム・デクター(g)を買ったのは12年振りになります。
2009年の23歳時に出したデビュー作と2枚目を持っています。
驚いたのがバックのメンバーがその時と変わらないことです。
タミール・ヘンデルマン(p)、ジョン・クレイトン(b)、ジェフ・ハミルトン(ds)は鉄壁のリズムセクションです。
イメージとしては「ウェス・モンゴメリー&ウィントン・ケリー・トリオ」だと思いました。
それに西海岸出身なので名手バーニー・ケッセル(g)の雰囲気も持っています。
デクターはこの二人を合わせ持っているのでテクニック的にも申し分ありません。
つまりジャズ・ギタリストとしてはメインストリームの王道を行っているということです。
全8曲は1曲を除いて自身のオリジナルになっています。
スイング感とスピード感に溢れる演奏が聴けました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*GRAHAM DECHTER QUARTET / TAKIN' IT THERE
graham dechter(g),
tamir hendelman(p), john clayton(b), jeff hamilton(ds)
2012/Capri Records/

1 Road Song
2 Be Deedle Dee Do
3 Chega De Saudade (No More Blues)
4 Together G Apart
5 Talkin' If There
6 Father
7 Grease For Graham
8 Hocur Pocus
9 Come Rain Or Come Shine
10 Amanda / Every Time We Say Goodbye


グラハム・デクター(g)は初見、今作は2枚目のリーダー・アルバムです。
グラハムは西海岸を中心に活動しているようでクレイトン・ハミルトン・ジャズ・オーケストラや
マイケル・ブーブレ(vo)などとの共演もあります。

演目を見た時、中々に面白そうな選曲だと思いました。
ウェス・モンゴメリーにバーニー・ケッセル系のギタリストということはすぐに分かりますね。
ジョビンのボサノバ、ジョージ・コールマン(ts)とリー・モーガン(tp)のバップ曲が含まれ、
スタンダードはハロルド・アーレンとコール・ポーターです。

グラハムのギター・プレイは端正でストレート・・・実にオーソドックスでした。
上品で美しい音色はクセがなく聴き易いです・・・テクニックも申し分ありません。
注目したのはジョージ・コールマンの(6)「FATHER」です。
コールマンの作品が選ばれること自体が珍しいのでどんなものかと思いました。
やっぱりというか、予想通りというか・・・これが一番の聴きどころだったです。
スイング感溢れる素晴らしいギターの4ビート・ジャズが聴けました。
モーガンの(8)「HOCUS POCUS」では早弾きプレイ、
(9)「COME RAIN OR COME SHINE」ではブルージーなギター・プレイが聴けます。
バラードの(10)「AMANDA/EVERY TIME WE SAY GOODBYE」もニクイ演出で閉じる。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(くつろぎ系)




*GRAHAM DECHTER QUARTET / RIGHT ON TIME
graham dechter(g),
tamir hendelman(p), john clayton(b), jeff hamilton(ds)
2009/Capri Records/

1 Low Down (Thad.Jones)
2 Wave (A.C.Jobim)
3 The Nearness Of You (H.Carmichael)
4 I Ain't Got Nothin' But The Blues (D.Ellington)
5 Broadway (H.Woode/T.McRae)
6 Right On Time (B.Dechter)
7 Squatty Roo (J.Hodges)
8 With Every Breath I Take (C.Coleman)
9 Lined With A Groove(R.Brown)
10 In A Mellow Tone(D.Ellington)

グラハム・デクター(g)の23歳のデビュー作を見つけました。
2枚目のリーダー・アルバム↑はドラ盤にしたのでこれも聴いてみようを思いました。

メンバーは上記の2枚目と同じです。
デクターは西海岸で活躍中のクレイトン・ハミルトン・ジャズ・オーケストラに入団。
その時は若干19歳という天才肌のギタリスト。
親分格のジョン・クレイトン(b)とジェフ・ハミルトン(ds)はここでも脇を固めてくれています。
名手タミール・ヘンデルマン(p)を含めたバックのピアノ・トリオも聴きどころになります。

演目を見てみるとジョビンはともかく、デューク・エリントン、ホギー・カーマイケル、
ジョニー・ホッジス、レイ・ブラウン、サド・ジョーンズなど若さに似合わぬシブい選曲です。

デクターのギター・プレイはストレート・アヘッド・・・端正でクリアな音色が特徴です。
スイング感に溢れ切れ味も鋭い。
ごまかしがなくきっちりと弾いてるのが印象的・・・とても美しいです。
特に(3)「The Nearness Of You」が素晴らしくて、これには心底痺れました。
(2)「Wave」や(6)「Right On Time」、(10)「In A Mellow Tone」も良かった。
いかんせんまだ若いので情緒には欠けますが才能豊かで将来性は十分です。
これからどれだけ伸びていくのか?・・・楽しみな逸材です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)