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Dragon's Jazz Corner

George Coleman (ts)


* GEORGE COLEMAN QUARTET / A MASTER SPEAKS
george coleman(ts),
mike ledonne(p), bob cranshaw(b), george coleman jr(ds)
peter bernstein(g)(3)
2016/Smoke Sessions Records/

1 Invitation (B.Kaper)
2 The Shadow Of Your Smile (J.Mandel)
3 Blues For B.B (G.Coleman)
4 Blondie's Waltz (G.Coleman)
5 You'll Never Know What You Mean To Me (M.LeDonne)
6 Darn That Dream (J.V.Heusen)
7 Sonny's Playground (G.Coleman)
8 These Foolish Things (J.Strachey/H.Link)
9 Time To Get Down (G.Coleman)


ジョージ・コールマン(ts)のリーダー作を買うのも久しぶりです。
コールマンはジャズ・シーンを代表する名コンボ「マイルス・デイヴィス・クインテット」に在籍しました。
別格のジョン・コルトレーン(ts)とウエイン・ショーター(ts)の間に挟まれ損をしていますが、
超一流のジャズ・マンであることは間違いありません。
1964年の在籍時に吹き込んだ「My Funny Valentine」と「Four And More」はマイルスの代表作です。
私にとっても「My Funny Valentine」には特別の思い入れがあります。
それこそレコード盤が擦り切れるほど聴きました。

コールマンは1935年生まれなので現在81歳、今作録音時は80歳です。
自身のオリジナル4曲に共演のマイク・ルドン(p)が1曲、その他スタンダード4曲の構成です。
ソニー・ロリンズ(ts)・コンボで活躍したボブ・クランショウ(b)の名前が見えるのも嬉しい。
クランショウも元気なんですね・・・録音時は82歳でした。
1曲だけピーター・バーンステイン(g)が参加しています。

80歳でこれだけ吹ければもう十分です・・・余りの元気さに驚きました。
刺激的なフレージングと力強く艶のある音色はとても80歳とは思えません。
まずは(1)「Invitation」でぶっ飛びました。
12分超の一番の長丁場ですがコールマンの面目躍如たる演奏を聴かせてくれました。
ボサノバの(2)、バラードの(6)と(8)のスタンダードも聴きどころになります。
オリジナルではワルツの(4)、ブルース奏法が聴ける(3)、印象的なテーマを持つルドンの(5)に注目です。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




* GEORGE COLEMAN/4 OF MILES / GENERATIONS
george coleman(ts), mike stern(g), ron carter(b), jimmy cobb(ds)
2002/DHESKY/

4人によるマイルス・デイビスのトリビュート・アルバムはライブ盤です。
お馴染みの曲がズラリと並んでいますね。
ここで面白いのはピアニストではなくマイク・スターン(g)が参加したことです。
これが効果的で 一味違う作品になりました。
やはり聴きどころはジョージ・コールマン(ts)とマイクになるでしょうか。
観客の興奮ぶりも伝わってきます。

「There Is No Greater Love」、「All Blues」、「On Green Dolphin Street」、
「Blue In Green」、「My Funny Valentine」、「If I Were A Bell」、「Oleo」

(中間系)




*GEORGE COLEMAN / I COULD WRITE A BOOK
The Music Of Richard Rodgers

george coleman(sax)
harold mabern(p), jamil nasser(b), billy higgins(ds)
1998/TELARK/

ジョージ・コールマン・カルテットによるリチャード・ロジャース作品集です。
ジョージ・コールマンがマイルス・バンドに在籍したのは約1年間でした。
ジョン・コルトレーンとウェイン・ショーターという二人の大物にはさまれて損をしていますが、
結構隠れファンも多いプレイヤーだと思います。
マイルス以後はヨーロッパに渡ってシダー・ウォルトンのイースタン・リベリオンが有名です。
ここでもリチャード・ロジャースの名曲をひと味違う解釈で聴かせてくれています。
メンバーも渋い芸達者が揃っていますね。

「Falling Love With Love」、「My Funny Valentine」、「Lover」、
「Bewitched」、「I Didn't Know What Time It Was」、「My Favorite Things」、
「Have You Met Miss Jones」、「I Could Write A Book」

(中間系)




*GEORGE COLEMAN QUARTET / MY HORNS OF PLENTY
george coleman(ts,as,ss),
harold mabern(p), ray drummond(b), billy higgins(ds)
1991/Birdlogy/

ここでジョージ・コールマンはテナー、アルト、ソプラノ・サックスを駆使しています。
全6曲はオリジナル2曲、その他4曲の構成です。
スタジオ録音盤でじっくりと練り上げられた作品だと思います。
そこはかと緊張感の漂うアルバムになっています。

「Lush life」、「My Romance」、「The Sheik Of Araby」、「Old Folks」




*GEORGE COLEMAN QUARTET / AT YOSHI'S
george coleman(ts),
harold mabern(p), ray drummond(b), alvin queen(ds)
1989/Theresa Records/

このジョージ・コールマン・カルテットのライブ盤は素晴らしい仕上がりです。
全7曲はオリジナル2曲、その他5曲の構成。
この日のコールマンは絶好調だったと思います。
しっとりと高らかにサックスがコントロールされていて聴き応えは十分です。
オリジナル(6)「Father」は名曲です。

「They Say It's Wonderful」、「Good Morning Heartache」、
「Up Jumped Spring」、「Soul Eyes」




* GEORGE COLEMAN & TETE MONTOLIU / DUO
george coleman(ts), tete montoliu(p)
1977/Timeless/

1 Lisa
2 Dynamic Duo
3 First Time Down
4 Walsing At Rosa's Place
5 Meditation
6 Sophisticated Lady


ジョージ・コールマン(ts)とテテ・モントリュー(p)のデュオ・アルバムです。
コールマンのキャリアは申し分ありませんね。
マックス・ローチ(ds)やジミー・スミス(org)のグループに起用されて頭角を現しました。
その後マイルス・デイヴィス・クインテットに加わってその評価を決定的なものにしています。
今作はコールマンがアメリカからヨーロッパに活躍の場を移した時期に当たります。
テテはこの頃「SteepleChase」の専属だったので「Timeless」のコールマンに客演した形です。
やっぱりコールマンが凄い、強烈なテテのピアノにまったく引けを取らずむしろ凌駕しています。
実力者二人の共演なので内容は素晴らしいと思います。
一期一会のジャズそのものでお互いに「これでもか、これでもか」のぶつかり合いを演じています。
どの曲も良いけれどやはりベストは表題曲にもなった12分に及ぶ「Meditation」になるかな。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)