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Dragon's Jazz Corner

Fabrizio Bosso (tp)


*FABRIZIO BOSSO QUARTET With Ensemble / DUKE
fabrizio boss(tp,flh),
julian oliver mazzariello(p), luca alemanno(b), nicola angelucci(ds)
with paolo silvestri ensemble
fernando brusco(tp), claudio corvini(tp), mario corvini(tb),
gianni oddi(as), michele polga(ts,ss), marco guidolotti(bs)
2015/Verve/

1 I Let A Song Go Out Of My Heart
2 Caravan
3 In A Sentimental Mood
4 It Don't Mean A Thing
5 Medrey:
Black And Tan Fantasy
Jeep's Blues
6 Solitude
7 Perdido


久々にファブリジオ・ボッソ(tp)を買ってみました。
Paolo Silvestriのアンサンブルをバックにしたデューク・エリントン作品集です。
ボッソもキャリアを重ねてきてやりたいことはほとんどやってきていると思われます。
それで今回はこういった企画になったのかもしれませんね。
でもこれが大当たり・・・重厚なアンサンブルと斬新なアレンジが楽しめます。

自己のカルテットに6人のホーン奏者が加わります。
アレンジと指揮はPaolo Silvestriです。
このアレンジがまた素晴らしくてボッソの水を得た魚のような生き生きとしたソロがたまりません。
バックのプレイヤーも各々が実力者揃いでアンサンブルの為だけに集められたのではないのは明白です。
それが証拠にあちこちでソロ・パートが与えられています。

エリントンの代表作が並んでいてエリントン特有のジャングル・ムードは(5)で味わえました。
(3)や(6)のバラードを挟んで全体の構成もよく考えられています。
私的ベストは(7)かな、1曲だけエリントンじゃないけれどこの切れ味が凄いです。
ボッソもいつになく意欲的でこの編成に刺激を受けているのは間違いありません。
今作はいわばボッソの異色作なんですがこれが新鮮な余韻を残す作品になりました。

少し大きめの音量で鳴らすと良かった。
ビック・バンド・ファンにもお勧めです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)




* FABRIZIO BOSSO QUARTET / FOUR FRIENDS IN BARI
fabrizio bosso(tp),
guido di leone(g), giuseppe bassi(b), mimmo campanale(ds)
2012/Fo(u)r/

1 King Dorian (Di.Leone)
2 Wide Green Eyes (Bosso)
3 Bernie's Tune (Miller)
4 E La Chiamano Estate (Martino)
5 But Not For Me (Gershwin)
6 Awing ? (Bassi)
7 Nostalgia Di Cuba (Di Leone)
8 Just Friends (Klenner)
9 The Nearness Of You (Carmichael)
10 Mack The Knife (Weill)
11 But Not For Me (Gershwin)


ファブリジオ・ボッソ(tp)の2012年の作品です。
先日、CDショップに新譜を買いに出かけたけどめぼしいものがなくてこれを買ってきました。
ボッソのワン・ホーンのスタンダード作品集なら間違いないだろうと思いました。
バックがギター・トリオというのが新味かも知れませんね。
ボッソのことだから刺激的ではあるけれどリラックスしたボッソが聴けました。
ふと気が付くとボッソはやわらかくまろやかな音色になってました。
ボッソももう40代半ばになっているんですね。
(9)「The Nearness Of You」は大好きな曲でこれが入っていると大抵買ってしまう。
ライブでも時々リクエストする時がありますよ。
トランペットの(10)「Mack The Knife」は珍しいんじゃないかな。
ここでのボッソが凄い・・・自由自在にラッパを操るテクニシャン振りに驚いてしまいました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




* FABRIZIO BOSSO NEW PROJECT / BLACK SPIRIT

fabrizio bosso(tp), max lonata(ts,as,fl)(1,2,3,4,7,10)
luca mannutza(p), nicola muresu(b), lorenzo tucci(ds),
marco tamburini(tp)(4,5)
2009/M&I/

1 Nutville
2 Black Spirit
3 Body And Soul
4 Up Jumped Spring
5 A Night In Tunisia
6 Do You Know What It MeansTo Miss New Orleans
7 Babble On
8 E La Chiamano Estate
9 Bossando
10 Dizzy's Blues


時々イタリアを代表するトランぺッターのファブリジオ・ボッソも聴きたくなります。
今作はマックス・イオナータ(ts)とのフロント2管を中心にしたオーソドックスなハード・バップ盤です。
共に切れ味鋭いボッソのラッパとイオナータのサックスが炸裂しています。
4曲目にフレディ・ハバード(tp)の名曲「Up Jumped Spring」が入っています。
今作はその「フレディ・ハバードに捧げる」という意味もあるようです。
3曲目のバラードの「Body And Soul」、5曲目のご存知「Night In Tunisia」など選曲もよく考えられています。
表題曲の(2)「Black Spirit」はスピード感溢れる圧倒的な演奏です。
ベストにはまろやかなトランペットと悠々たるサックスの音色が魅力の「Body And Soul」を上げておきます。
ボッソのオリジナルでボサノバ・リズムの(9)「Bossando」も良かったです。
なお、各所で輝くばかりのピアノを聴かせるルカ・マヌッツアにも注目しました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*FABRIZIO BOSSO MEET GIANNI BASSO / LINE FOR LYYONS
/ REMEMBERING CHET & JERU Chapter 2

fabrizio bosso(tp), gianni basso(ts)
andrea pozza(p), luciano milanese(b), stefano bagnoli(ds)
2005/PHILOLOGY/

イタリア・ジャズ界、期待のファブリッツオ・ボッソ(tp)と超ベテランのジャンニ・バッソ(ts)の組み合わせです。
聴いているとこの二人の相性は良いようですね。
正直なところ2枚組はちょっときついですが、チェット・ベイカー&ジェリー・マリガンを偲ぶと聞いては外せません。
選曲にはマリガン&ベイカーの往年のヒット曲がずらりと並んでいます。
内容はイージー・リスニング・ジャズ風味、気楽にスイングできる反面、物足りなさも残ってしまいます。
ボッソにはもっと暴れて欲しいと思っていますが・・・・・丸くなるにはまだ早過ぎるでしょう。
1枚だけならCHAPTER 2がお薦めです。

(くつろぎ系)




*FABRIZIO BOSSO MEET GIANNI BASSO / FIVE BROTHERS
/ REMEMBERING CHET & JERU Chapter 1

fabrizio bosso(tp), gianni basso(ts)
andrea pozza(p), luciano milanese(b), stefano bagnoli(ds)
2005/PHILOLOGY/




* FABRIZIO BOSSO QUINTET / FAST FLIGHT
fabrizio bosso(tp,flh), rosario giuliani(as,ss),
salvatore bonafede(p), giuseppe bassi(b), marcello di leonardo(ds)
2000/Red/

1 Fast Flight
2 Woman's Glance
3 My Life Express
4 Gibraltar
5 Actor & Actrees
6 Minor Mood
7 Too Young To Go Steady
8 Brother's Song
9 In Walked Bud
10 Family Blues
11 Fast Flight -take2


先日ファブリツィオ・ボッソ&ロザリオ・ジュリアーニ・クインテットのコンサートを見に行きました。

* FABRISIO BOSSO & ROSARIO GIULIANI QUINTET
fabrizio bosso(tp,flh), rosario giuliani(as),
alessandro lanzoni(p), daryl hall(b), Etoh Yoshito(ds)

メンバーはあとアレッサンドロ・ランツォーニ(p)、ダリル・ホール(b)、江藤良人(ds)さんのリズム・セクションです。
長い付き合いのボッソとジュリアーニのコンビネーションは抜群でスピード感溢れるテクニカルな演奏が聴けました。
ボッソは1stがフリューゲル・ホーン、2ndにはトランペットを使用して変化を付けていました。
ボッソは1973年生まれ、ジュリアーニは1967年生まれの共にイタリア出身です。
ジュリアーニが年上なので実質的なリーダーはこちらのようでした。
ライブでは特にピアノのアレッサンドロ・ランツォーニが素晴らしいと思いました。
タッチがいい、絶妙なタイミングと斬新なフレーズは聴いていて背筋がゾクゾクとするほどの興奮を覚えたほどです。

さて今作は20年前のボッソの初リーダー・アルバムでこの時すでに二人は共演しています。
全11曲はメンバーのオリジナル8曲とその他3曲の構成です。
その他の曲にはフレディ・ハバード(tp)の(4)とセロニアス・モンク(p)の(9)が選ばれていました。
なるほど、ボッソのルーツはハバードにあったのかと推測・・・モンクはみんなが好きなんだよね。
だから初リーダー作は面白いのです。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)