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Dragon's Jazz Corner

Dewey Redman (ts)


*DEWEY REDMAN QUARTET / MUSICS
dewey redman(ts,musette,vo,harp),
fred shimmons(p,), mark helias(b), eddie moore(ds,per)
1978Rec/Galaxy/

今作も再発廉価盤の一枚です。
フリー系のマルチ奏者のデューイ・レッドマンの作品です。
デューイは1931年テキサス生まれ、2006年に75歳で亡くなっています。
今をときめくジョシュア・レッドマン(ts)の父親と言ったほうが馴染みがあるかもしれませんね。

デューイはオーネット・コールマンの盟友でキース・ジャレットの「アメリカン・カルテット」の一員でもありました。
豪快なテキサス・テナーの流れを汲み西部の牧歌的ブルース・フィーリングを持っています。
多くの楽器を演奏するのはオーネットの影響でしょうか。
ここでもテナー・サックス、ミュゼット、ハープを駆使してヴォイス、ヴォーカルなども聴かせています。
今作は表題に「Musics」とあるようにデューイの音楽性が良く分かる作品です。
全6曲は自身のオリジナル5曲とその他1曲の構成です。
当時リーダー作までは手が回らなかったのでゆっくり聴く機会もなかったけど改めて「いいなぁ〜」と思いました。
多分、デューイの作品としては最も聴きやすいアルバムだと思います。
ガツンときたのがミュゼットの(4)「UNKNOWN TONGUE」でアフリカ回帰のサウンドです。
ギルバート・オサリヴァンのヒット曲、(3)「ALONE AGAIN」の朗々とした歌い方にも注目しました。
ボサノバ・リズムの(1)「NEED TO BE」、ハープは(5)「ONE BEAUTIFUL DAY」で聴けます。
その他にも聴きどころが多いです。

デューイの演奏を聴いていると、迷いがなくしっかりと大地に根を下ろしている感じがする。
自分の音楽を最大限に表現する・・・何をやりたいかがハッキリしています。
だからこそ強烈なメッセージとして聞き手に伝わってきます。
こんな父親の姿を見て育ったジョシュアが一筋縄ではいかないのも当然かも・・・。

私のイメージとしてギャラクシー・レーベルはもっと軟派だと思っていたので思いを新たにしました。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(まじめ系)