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Dragon's Jazz Corner

Dayna Stephens (ts)


*DAYNA STEPHENS DUO & TRIO & QUARTET & QUINTET / PEACE
dayna stephens(sax), julian lage(g),
brad mehldau(p), larry grenadier(b), eric harland(ds)
2014/Sunnyside/

1 PEACE(H.Silver)
2 I LEFT MY HEART IN SAN FRANCISCO(Cory/Cross)
3 ZINGARO(A.C.Jobim)
4 THE GOOD LIFE(Distel/Reardon))
5 THE DUKE(D.Brubeck)
6 BROTHERS(E.Morricone)
7 DEBORAH'S THEME(E.Morricone)
8 OBLIVION(A.Piazzolla)
9 BODY AND SOUL(Green/Jeyman/Sour)
10 TWO FOR THE ROAD(H.mancini)
11 MOONGLOW(Hudson/Mills/Delange)



気になっていたサックス奏者、ディナ・ステファンズをようやく入手しました。
実際、これほどいいとは思いませんでした。
一気に3回も聴いてしまった。
2日間で10回ほどは聴いたでしょうか。

メンバー的にも申し分ありませんね。
ブラッド・メルドー(p)、ジュリアン・レイジ(g)にラリー・グレナデァ(b)、エリック・ハーランド(ds)ですよ。

全11曲はデュオ、トリオ、カルテット、クインテットが楽しめる大徳用盤です。
スタンダード作品集ですが興味深い曲目が並んでいます。
ディナ・ステファンズにスタンダードを演奏させる。
テーマは美しいメロディ・ラインを持つ名曲ということになりますか。
狙いは見事に当たりました・・・プロデューサーのマット・ピアソンはさすがです。

ベースとのデュオ・・・(11)
ベース、ドラムスとのトリオ・・・(9)
ギター、ベースとのトリオ・・・(4)
ピアノ、ギターとのトリオ・・・(6)
ピアノ・カルテット・・・(1)、(2)
ギター・カルテット・・・(5)、(8)、(10)
クインテット・・・(3)、(7)

表題曲の(1)「Peace」はホレス・シルバーの名曲、
続くトニー・ベネットの大ヒット曲(2)「I Left My Heart In San Francisco」はメルドー・トリオがバック、
ジョビンのボサノバ(3)「Zingaro」はクイテットで、(4)「The Good Life」はレイジのギター・トリオで、
ピアソラの(8)「Oblivion」でステファンはソプラノ・サックスを使用、哀愁の漂うメロディと共にここでのレイジには心底痺れました。
(9)「Body And Soul」はピアノ、ギターレスのトリオで演奏されます。
マンシーニの(10)「Two For The Road」も素晴らしい展開です。

何といってもステファンズの音色がいいです。
音量豊かで余裕十分、抑揚を抑えた超クールなスタイルに一発で参ってしまいました。
想像以上の大物かもしれませんね。
もっと聴いてみたいので早速一枚注文していまいました。

メルドーはさすがの演奏ですが5曲では物足りないかな・・・もう少し聴いてみたいと思いました。
ラリー・グレナディア(b)も大きくフューチュアーされる場面があるので聴きどころになります。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)




*DAYNA STEPHENS QUARTET & QUINTET & SEXTET / TODAY IS TOMORROW
dayna stephens(ts),
aaron parks(p), kiyoshi kitagawa(b), donald edwards(ds),
michael rodriguez(tp)(2,6), julian lage(g)(4,6,7), raffi garabedian(ts)(3)
2012/Criss Cross/

1 Skylark(H.Carmichael)
2 Kwooked Street(Stephens)
3 Radio-Active Earworm(Stephens)
4 De Pois Do Amor, O Vazio(R.C.Thomas)
5 Loosy Goosy(Stephens)
6 Black Narcissus(J.Henderson)
7 Haden's Largo(Stephens)
8 Hard-Boiled Wonderland(A.Parks)
9 The Elite(Stephens)
10 Cartoon Element(A.Parks)


先週紹介したダイナ・ステフェンズの「PEACE」が良かったのでもっと聴いてみたいと思いました。
今作は2枚目のリーダー・アルバムでジャズ・メジャー・レーベルからの初登場になります。
ステフェンズは1978年ニューヨーク生まれというから34歳の作品です。
デビュー作が2007年の「TIMELESS NOW」(CTA)は29歳の時、それから5年が経っています。
やや遅咲きのプレイヤーといえるでしょうか。

全10曲は自身のオリジナルが5曲、メンバーのオリジナル2曲とその他3曲の構成です。
スタンダードはカーマイケルの「Skylark」、ジョー・ヘンの「Black Narcissus」を取り上げるのは珍しいかな。

まずはステフェンズが持つ柔らかな音色は素晴らしいと思います。
決して熱くならず超クールな印象・・・まるで包み込まれるような気がする。
アーロン・パークス(p)とコンビネーションは抜群の雰囲気を醸し出します。
超クールの二人の組み合わせは何とも憎い。
アーロン作の(8)「Hard-Boiled Wonderland」と(10)「Cartoon Element」は最高です。
自身のオリジナルではバラードの(7)「Haden's Largo」が聴きどころになりました。
パークスやジュリアン・レイジ(g)との絡みに痺れた。
(2)「Kwooked Street」やセクステットの(6)Black Narcissus」も凝った展開です。
(5)「Loosy Goosy」では北川潔(b)さんの存在感が光ります。

改めてこのダイナ・ステフェンズは面白いと思いました。
ちょっと追いかけてみたい気がする。

「ドラ流目立たないけどいいアルバム」

(中間系)