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Dragon's Jazz Corner
David Liebman (ts)
*DAVID LIEBMAN TRIO & QUARTET / LIEB PLAYS WILDER
david liebman(ts,ss,fl), marius beets(b), eric ineke(ds)
marc van roon(p)(4,6,10)
2005/CHALLENGE RECORDS/
1 Where Is The One ?
2 Winter Of My Discontent
3 Trouble Is A Man
4 If Love's Like A Lark
5 The Wrong Blues
6 The Lady Sings The Blues
7 Moon And Sand
8 Just As Though You Were Here
9 Wile We're Young
10 A Long Night
デイブ・リーブマン(ts)がヨーロッパのサックス奏者に与えた影響は非常に大きいと思っています。
ジョン・コルトレーン(ts)系のテナー奏者ですが自己のスタイルを持っていてジャズ界に確固たる地位を築いています。
作品にはそれほど恵まれていないこともあって日本では過小評価の最たるジャズマンかもしれませんね。
リッチー・バイラーク(p)との相性は抜群でECMレーベルを中心にして一連の作品群があります。
ここではAlec Wilderの作品を取り上げていて、トリオ編成を中心に独自の音楽性で聴かせてくれました。
トリオ・フォーマットの狙いはソニー・ロリンズ(ts)の有名盤の”A Night At The Village Vanguard"だそうです。
一癖ありますが、じっくりと聴き込むと実に味わい深いものがあります。
メンバーのマリアス・ビーツ(b)とマーク・ヴァン・ローン(p)はすでにお馴染みのプレイヤーですね。
しかし、ここでの最大の聴きものはエリック・アイネケのドラミングで、それこそ目立たないけど素晴らしいです。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(まじめ系)
*DAVID LIEBMAN QUARTET / THE ELEMENTS WATER
david liebman(ts,ss),
pat metheny(g), cecil mcbee(b), billy hart(ds)
1998/ARKADIA/
水をテーマにしたデイブ・リーブマンの意欲作。
リーブマンとパット・メセニーの共演が実現しました。
*DAVID LIEBMAN QUARTET / SETTING THE STANDARD
david liebman(ts,ss),
mulgrew miller(p), rufus reid(b), victor lewis(ds)
1992/RED/
一味違ったリーブマンのスタンダードが聴けます。
バックの3人も素晴らしい。
「Milestones」、「Old Devil Moon」、「Without You」、
「I Didn't Know What Time It Was」、「Invitation」、「Nica's Dream」
* DAVID LIEBMAN TRIO / CLASSIC BALLADS
david liebman(ss), vic juris(g), steve gilmore(b)
1991/Candid/
1 Out Of Nowhere
2 If I Should Lose You
3 Dancing In The Dark
4 Skylark
5 Stella By Starlight
6 My Funny Valentine
7 On Green Dolphin Street
8 Angel Eyes
デイヴ・リーブマン(ts,ss)のこのジャケットを見た時リーブマンにしては派手と思いました。
それに写真の「ナタリー」って誰だ?と思いました。
まず今作は組み合わせが面白かったです。
リーブマンはソプラノ・サックス1本で演奏していますがギター、ベースとのトリオです。
ソプラノ、ギター、ベースのトリオって聴いたことがあったかどうか、珍しいことは確かですね。
全8曲はジャズの古典的なスタンダードのクラシック・バラード集です。
トリオでじっくりとしっとりと歌い上げられていて素晴らしかったです。
ソプラノ・サックスでこれほどのバラード集はそうは聴けないのではないかな。
つくづくリーブマンは名手だと思います。
たださすがにソプラノ1本では疲れるので2、3曲のテナーが入ればもっと良かったかもしれない。
ところで「ナンシー」ですがリーブマンの義母だそうです。
ナンシーさんはジャズ好きだったそうで以前こんな曲をリクエストされたらしいです。
たしかに玄人好みのシブい選曲ではありますね。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(中間系)
* DAVID LIEBMAN & RICHARD BEIRACH DUO / DOUBLE EDGE
david liebman(ss,fl,ts), richard beirach(p)
1985Rec/Storyville/
1 Naima
2 Round Midnight
3 India
4 On Green Dolphin Street
5a Lover Man
5b Some Other Time
6 Oleo
デイブ・リーブマンはマイルス・バンド出身のコルトレーン派のテナー・サックス奏者です。
リッチー・バイラークは1970年代に頭角を現したチック・コリア系の多彩なピアニストです。
リーブマンとバイラークの共演作は多く、いわば盟友の関係にあります。
そんな二人のデュオ作品は何枚かあるけれど今作はその中の一枚です。
実力があって気心が知れている二人のスタンダード作品が悪かろうはずがありません。
全6曲はモダン・ジャズの名曲も多いです。
ジョン・コルトレーン(ts)、セロニアス・モンク(p)、ソニー・ロリンズ(ts)の曲が演奏されています。
才人二人の濃密なコレボレーションが聴きどころになりました。
バイラークのピアノは静謐で幻想的な雰囲気を持っていて、ヨーロッパの土壌に合っていたと思う。
リーブマンのサックス奏法は個性的で一度聴いたら忘れられない味があります。
うねったり、かすれたり、多弁になったり、超クールな感覚もあって、クセになる独特の奏法です。
それが何ともたまらないんですよ。
「ドラ流目立たないけどいいアルバム」
(まじめ系)